伝統板・第二

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賢者の一日一言(R3年2月) - 夕刻版

2021/02/02 (Tue) 00:10:37

このスレッドでは、過去に紹介した次のスレッドから、
日々の言葉の数々を再度紹介してまいります。

(1)伝統板・第二「青年に贈る一日一語」(橋本徹馬)(2月のみ)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6681253

(2)伝統板・第二「『一日一語』(森 信三) 」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6714587

(3)伝統板・第二「佐藤 一斎・一日一言」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7938814

(4)伝統板・第二「中江藤樹・一日一言」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7939087

(5)伝統板・第二「47~人生の価値とその実現」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7820573



賢者の一日一言《1日》

(1)【 2月1日 】 《1日の青年に贈る一日一語》

   『青年は偉大な前途と可能性とを持つ。
    それらをどう生かすかが問題である』


   青年は将来に生きるものである。
   その心がけによっては大哲学者、大宗教家、大科学者、
   大芸術家、大事業家その他、
   どの方面での成功も望み次第である。

        橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月1日 】

   「人生二度なし」──この根本認識に徹するところ、
   そこにはじめて叡智は脚下の現実を照らしそめると云ってよい。

・・・

(3)【 2月1日 】 酒の戒め

   【原文】

   勤の反を惰(だ)と為(な)し、倹の反を奢(しゃ)と為(な)す。
   余(よ)思うに、酒能(よ)く人をして惰を生ぜしめ、
   又人をして奢を長(ちょう)ぜしむ。
   勤倹以て家を興(おこ)す可(べ)ければ、
   則(すなわ)ち惰奢以て家を亡すに足る。
   蓋(けだ)し酒之が媒(なかだち)を為すなり。     (言五十六)

   【訳】

   勤勉の反対が怠惰であり、倹約の反対は奢侈(しゃし)である。

   私が思うに、酒は人を怠惰にするし、また、人を浪費家にする。
   勤勉と倹約が家を興すもとになるが、怠惰と奢侈は家を滅ぼすもとになる。

   酒が家を滅ぼす媒介となるのである。

      〇酒は呑んでも、呑まれてはならぬ。

・・・

(4)【 2月1日 】 徳教とは

   根本真実の教化は、徳教(とつきよう)なり。
   くちにてはおしえずして、我身(わがみ)をたてみちをおこないて、
   人のおのずから変化するを徳教(とつきよう)という
                         (「翁問答」上巻之本)


   【訳}

   根本真実の教化は、徳教である。口にて教えるのでなく、
   わが身を正して(聖賢の)道をおさめ、人がおのずから感化を
   うけて変化することを、徳教というのである。

・・・

(5)《1日 人間の地上誕生の意義》

   人間が地上に誕生したのは何のためであるのか、
   その意義を知らない人が多いのは悲しむべきことである。

   単に人間は男性生殖細胞と女性生殖細胞との偶然の結合によって、
   その物理化学的な反応によってこのような姿を現出したのであって、

   結局は「汝は物質より生じたる者なれば物質に還るべきなり」という風に、
   死せば物質に還元してしまって、あとに何ものも残らないとするならば、
   “人生何の価値ありや”ということになってしまうのである。

       谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P44) より

           <感謝合掌 令和3年2月1日 頓首再拝>

賢者の一日一言《2日》 - 伝統

2021/02/03 (Wed) 00:01:53


(1)【 2月2日 】 《2日の青年に贈る一日一語》

   『宇宙はそのまま大きな生命である。
    人間を始めとして万物は、皆この大生命の胎内に生じた小生命である。』


   宇宙は大生命であるから、
   その中に万物が生じ、万物が育ち、万物が栄えるのである。

   哲学上でいうところの実在は、このような見地から、
   この宇宙を大生命として把握した意味である。

       橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月2日 】

    世の中はすべて「受持ち」なりと知るべし。

    「受持ち」とは「分」の言いにして、
    これ悟りの一内容というて可ならむ。

・・・

(3)【 2月2日 】 実際の学問

   【原文】

   山岳に登り、川海(せんかい)を渉(わた)り、数十百里を走るに、
   時有(あ)ってか露宿して寝(い)ねず、。
   時有(あ)ってか饑(う)れども食(く)わず、寒けれども衣(き)ず。

   此(こ)れは是(こ)れ多少実際の学問なり。

   夫(か)の徒爾(とじ)に明窓浄几(めいそうじょうき)にて
   香を焚(た)き書を読むが若きは、恐らくは力を得る処(ところ)少なからん。
                         (言五十八)


   【訳】

   山に登り、川を渡り、海に出て、数十百里の長い旅をし、
   時には野宿をしてよく寝られず、
   時には腹が減っても食べる物もなく、時には寒さをしのぐ衣服もない。

   これらは実際の生きた学問というべきものである。

   これに比べれば、ただ時間つぶしに、明るい窓辺できれいな机に向かい、
   香を焚き、本を読むなどというのでは、たいした力はつかないだろう。

・・・

(4)【 2月2日 】 師匠と友をえらぶ

   成童の時よりのおしえは、師匠と友をえらぶをおしえの眼(まなこ)とす。
   さてすぎわいは、それぞれの器用にしたがい、それぞれの運う運命をかんがえて、
   本分(ほんぶん)の生理(せいり)、士農工商のうちを謀(はか)りさだむべし。
                      (「翁問答」上巻之本)


   【訳]

   成童となってからの教えは、
   すぐれた徳のある師匠とよき友人をえらぶのを眼目とする。

   さて職業は、それぞれの器用と、それぞれの生活環境的な運命を考えて、
   本分の生まれつき、士農工商のなかから考え定めることである。

・・・

(5)《2日 唯物論者は結局快楽主義に陥る》

   唯物論者は結局、生命(せいめい)の起源を
   物質の複雑なる結合によるものであって、
   その結合状態が崩壊してしまったら生命(せいめい)は“無”に帰するのであって、
   人間の存在はこの世一代限りのものであるというように説くのであって、

   これでは人間には永遠価値というものはなく、
   ただ暫く現象として“影”のようにあらわれている間だけの
   現象価値しかないということになるのである。


   人間が永遠価値が無い存在だということになれば、
   そして現象価値しかないということになれば、
   その現象存在として自己が存在をとどめている間に何とか
   その存在感を体に強く感銘して置きたいために、どうしても肉体の快楽

   ―― それも、最も強烈な感覚的刺激的快感 ―― を求めたくなって、
   アルコールと性的刺激を追及するようになり、
   人間の堕落を促すことになるのである。

   唯物論的人間観が蔓(はび)こる時代の国民が
   快楽主義、肉体主義に陥るのは当然であるといい得るのである。

   戦後の日本国民、
   特にレジャー・ブームの中で生活し、
   昭和元禄時代の異名をとった現代の日本人が、
   バーやキャバレーやナイトクラブで半裸で歌い狂い踊り狂う現状は、
   まさに唯物論的人間観が支配する世界の末世的症状をあらわしている
   といわなければならないのである。

      谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P44~45) より

           <感謝合掌 令和3年2月2日 頓首再拝>

賢者の一日一言《3日》 - 伝統

2021/02/03 (Wed) 23:31:23


(1)《3日の青年に贈る一日一語》

   『どんな偉人でも凡人でも、大生命に備わる作用と、
    人間相互の依存関係によらなければ、生きられないのである。』


   若し太陽や、空気や、水、草木などがなく、また親や他人がなかったならば、
   誰も今あるようには生きていられないであろう。

   つまり、自然の恵みと、他人との相互依存関係によって、
   万人は生かされているのである。

        橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月3日 】

   畏友と呼びうる友をもつことは、
   人生の至楽の一つといってよい。

・・・

(3)【 2月3日 】 試練を求める
 
   【原文】

   凡(およ)そ遭(あ)う所の患難変故(かんなんへんこ)、
   屈辱讒謗(くつじょくざんぼう)、仏逆(ぶつぎゃく)の事は、
   皆天の吾が才を老せしむる所以にして、
   砥礪切磋(しれいせっさ)の地に非ざるは莫(な)し。

   君子は当(まさ)に之(こ)に処する所以を慮(「おもんばか)るべし。
   徒(いたずら)に之を免(まぬが)れんと欲するは不可なり。(言五十九)


   【訳】

   我々が遭遇する苦労や変事、恥ずかしい思いやひどい悪口、
   思い通りにならないことは、すべて天が人を熟成させるための手段であって、
   ひとつとして人間を磨き上げるために役立たないものはない。

   したがって道に志す人は、こうした出来事に出遭ったならば、
   いかに対処しようかと考えるべきである。

   むやみにこれからから逃れようとしてはいけない。

     *変故~変わった出来事
     *讒謗~そしること。
     *仏逆~心にもとること。思うようにならぬこと。

     *砥礪~ときみがくこと。
     *切磋~切は骨や角を切ること。
         磋はやすりでとぐこと。
         転じて学問に励むこと。

     〇志ある者は、試練を自ら求めるものである。 

・・・

(4)【 2月4日 】 庶民はくにの宝

   農工商はくにの宝なれば、一(ひと)し)お あわれみはごくみて、
   其利(そのり)を利(り)として、その楽(たのしみ)をたのしむように
   政(まつりごと)をなすは、
   君(きみ)の仁礼(じんれい)をおこなう大(たい)がいなり。

                      (「翁問答」上巻之本)


   【訳]

   農民・職人・商人は国の宝であるから、一層あわれみ育くんで、
   かれらの得た利益を自分の利益のように喜び、かれらの楽しみを
   自分の楽しみのように政治をおこなうのが、主君の仁と礼の概略である。

・・・

(5)《3日  現代の末世的人間の乱舞は何を語るか》

   自分が単なる肉体的存在であって、やがて死ぬ存在であり、
   肉体以上に何ら聖なる霊的価値などないという考えに想い到るならば、
   肉体が存在する間に、味い得る限りの快楽とスリルを味っておきたい
   という感情が湧き出で来るのは当然であるといわなければならないのである。


   嘗て私は『渚にて』と題する全世界の人類が原子戦争の放射線効果によって
   死滅する直前を描いた映画を見たことがあるが、この映画に於いては最初、

   北半球で原子戦争が行われ、北半球の全人類は死滅してしまって、
   その放射能を帯びた“死の灰”が数十日ののちにはオーストラリヤに降下して来て、
   やがて全豪州の人間も全滅するという予告の下(もと)に、
   その全豪州の人間が如何に行動するかという想定を具体化した映画なのである。


   “死”を直前に向えることに定(きま)っている人間は、
   最後の恋愛を楽しむ人間もあれば、最後のスリルを楽しむべく、
   否、死の恐怖感を忘れるべく、極端に高速度で疾走して
   衝突したり転覆したりして死ぬ人間もある。

   人間が“死”をその直前に自覚し、そして自己が唯物論的存在であって、
   死の後に何も残らないと考えるとき、結局このような快楽とスリルで
   その潜在恐怖を麻痺させるための乱舞的行動を起すのである。


   現代日本人の乱舞的行動は(全学連の直接行動等も引っくるめて)結局、
   唯物論的人間観から来る“死”の恐怖を、
   一時的スリルで麻酔させるための行動だと解釈できるのである。

       谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P45~46) より  

           <感謝合掌 令和3年2月3日 頓首再拝>

賢者の一日一言《4日》 - 伝統

2021/02/05 (Fri) 00:40:07


(1)【 2月4日 】 《4日の青年に贈る一日一語》

   『人生の目的は、すべての人とともに栄える方法によって、
    自分も栄えて幸福に生きるにある。』


   宇宙すなわち大生命の作用は、
   すべての人を生かし、かつすべての人を栄えしめるにあることは、
   広く学び深く究めた人々の知るところである。

   われわれもまたそのように、すべての人を栄えしめることに努力しつつ、
   自分も栄えるのが人生の目的であり、且つ最も幸福なのである。

       橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月4日 】

   生身の師をもつことが、
   求道の真の出発点。

・・・

(3)【 2月4日 】 学問は経典の外にもある

   【原文】

   古人は経(けい)を読みて以て其の心を養い、経を離れて以て其の志を弁ず。
   則(すなわ)ち独り経を読むを学と為すのみならず、経を離るるも亦是れ学なり。
                               (言六十)


   【訳】

   古人は、四書・五経を読んでその心を養い、
   経典を離れて自己の志を明らかにしようとした。

   すなわち、そのように、経典を読むばかりが学問なのではなく、
   経典を離れたところにも学問はあるのである。 

・・・

(4)【 2月4日 】 庶民はくにの宝

   農工商はくにの宝なれば、一(ひと)し)お あわれみはごくみて、
   其利(そのり)を利(り)として、その楽(たのしみ)をたのしむように
   政(まつりごと)をなすは、
   君(きみ)の仁礼(じんれい)をおこなう大(たい)がいなり。

                      (「翁問答」上巻之本)


   【訳]

   農民・職人・商人は国の宝であるから、一層あわれみ育くんで、
   かれらの得た利益を自分の利益のように喜び、かれらの楽しみを
   自分の楽しみのように政治をおこなうのが、主君の仁と礼の概略である。

・・・

(5)《4日  エデンの楽園に還帰する道》

   青年の非行化、少年の不良化、酒場に於ける乱舞、全学連の騒擾(そうじょう)、
   自動車やダンプカーの暴走 ―― 結局、これらを一々取締ろうとしても、
   そのもとを刈り取らなければ、源流を浄めずして下流の濁水を清めることが
   不可能な訳なのである。

   その源流とは何であるか、それは唯物論的人間観なのである。
   換言すれば「人間は死すべきもの」という潜在意識の前に震えながら
   乱舞を繰返している憐れなる姿なのである。

   即(すなわ)ちこれこそ、“蛇の智慧”を食して楽園から追放された
   人間の気の毒にも憐れなる姿なのである。


   私たちが、この悲惨なる人間苦の世界から再び實相のエデンの楽園に
   還帰し来(きた)るためには、
   「人間は唯物論的存在である」という迷妄から目覚めて、
   人間は霊的存在であるという實相を悟らなければならないのである。

   これを佛教的に謂うならば「衆生、却尽きて大火に焼くると見るときにも、
   わが此土(このど)は安穏にして天人常に充満せり」という「法華経」に示されたる
   天人充満の實相浄土が、今既に此処にあるのだと悟らなければならないのである。

         谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P47) より

           <感謝合掌 令和3年2月4日 頓首再拝>

賢者の一日一言《5日》 - 伝統

2021/02/06 (Sat) 00:30:00


(1)【 2月5日 】 《5日の青年に贈る一日一語》

   『わが身だけを愛して、独り幸福であろうとする者は、必ず幸福を失う』


   わが身だけを愛する者を、他人が喜ぶはずがない。
   つまり他人の信用も得られず、協力も得られないのである。

   そのうえあまりにずるい人は、またずるい人に狙われるのが、
   人生の微妙なところである。

   現在貧困に堕ちている人に、この種の人が多いのである。

       橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月5日 】

   苦しみや悲しみの多い人が、
   自分は神に愛されていると分かった時、
   すでに本格的に人生の軌道に乗ったものといってよい。

・・・

(3)【 2月5日 】 名人は名人を知る

   【原文】

   一芸の士は、皆語るべし。(言六十一)


   【訳】

   一芸に秀でた人物であれば、共にその道について語り合い、
   理解し合うことができる。

・・・

(4)【 2月5日 】 分形連気の道理

   世上(よじょう)のまよえる人をみれば、
   多分(たぶん)兄弟(きょうだい)の
   あいだ他人よりもおろそかなり。わずかの.よくのあらそいにて、
   かたきの思いをむすぶもあり。
   分形(ぶんけい)連気のことわりをしらず。

                         (「翁問答」上巻之本)

   【訳]

   世間の迷っている人を観察すると、おそらく血を分けた兄弟の関係は、
   他人よりも疎遠になっている場合が多い。わずかの物欲の争いで、
   まるで敵のような思いを結んでいる者がある。

   これは、分形連気という(一つの根源から生まれたという)道理を
   知らないためである。

・・・

(5)《5日  敵は自分の心の中に》

   「憂怖諸々の苦悩充満せり」(「法華経」自我偈)と見える現象世界に生活しながら、
   その地獄的状態から脱出する道は、「その状態から脱出する」のではなくて、
   自分自身そのものが自分の迷妄から脱出しなければならないのである。

   そして釈尊が仰せられた「わが此土は安穏にして天人常に充満せり」
   という世界を自分の心で観なければならないのである。

   心に“戦いの世界”を見、心に“敵の存在”を見ながら、
   戦争を停止しようという努力は概ね無効に帰するのである。

   何故なら“戦争”は外界にあるのではなく自分の心の内にあり、
   “敵”は外界にあるのではなく自分の心の内にあるからである。

   しかし此の事を悟った後に実際生活上、如何に為すべきかは、
   神からの指示によらねば中々むつかしいのである。

   やはり神想観を実修して神との一体感を深め、
   神の叡智を呼び出さねばならぬのである。

         谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P47~48) より

           <感謝合掌 令和3年2月5日 頓首再拝>

賢者の一日一言《6日》 - 伝統

2021/02/06 (Sat) 21:54:42


(1)【 2月6日 】 《6日の青年に贈る一日一語》

   『科学の発達の前途を見通して繁栄をつかむこと。
    同時に、科学が万能ではないことも知るべきである。』


   最早昔流の消極思想では時代おくれになる。
   古いものはドシドシ捨て、新しいものを取り入れる者が成功する時代である。

   ただ相互に他を生かし合う道義心の発達がなければ、
   科学の発達は益々社会を混乱に陥れるであろう。

          橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月6日 】

   自分に対して、心から理解しわかってくれる人が数人あれば、
   一応この世の至楽というに値しよう。

・・・

(3)【 2月6日 】 人の長所を聞く

   【原文】

   凡(およ)そ人と語るには、須(すべか)らく渠(かれ)をして
   其の長ずる所を説かしむべし。我れに於いて益有り。(言六十ニ)


   【訳】

   人と語るときには、その長所を話させるがよい。
   そうすれば、それが自分のためになる。

・・・

(4)【 2月6日 】 心友とは

   たがいのこころざし、おなじくまじわりしたしむを、心友(しんゆう)という。

                      (「翁問答」上巻之本)

   【訳]

   お互いのこころざしが同じで、
   親しくまじわるともだちのことを「心友」というのである。

・・・

(5)《6日  物質によっては平和は来らず》

   神は愛であり、愛が自分の心のうちに湧いて来るとき、
   それが愛行と具体化して人類を救うことができるのである。

   愛は復活の力である。
   それは性愛のことではないのである。
   如来の聖愛であり慈悲の愛である。

   一人でも地上の人間を苦しめてはならないという神の無限の愛である。
   唯物論的な心を棄て去れ。

   「物質に神の国を追い求むる者は夢を追うて走る者にして
    永遠に神の国を建つる事能わず」
   と聖経『甘露の法雨』には示されているのである。

   物量にものを言わせて、相手を屈服せしめることによって
   平和をもち来そうと思っても、それは「物質に神の国を追い求むる者」
   であるから結局その目的を達することはできないのである。

   物質的繁栄の国アメリカの悲哀はそこにあるのである。

      谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P48~49) より

           <感謝合掌 令和3年2月6日 頓首再拝>

賢者の一日一言《7日》 - 伝統

2021/02/08 (Mon) 00:45:24


(1)【 2月7日 】 《7日の青年に贈る一日一語》

   『志を高く持て。
    君は成功者となり、勝利者ともなれる身ではないか』


   若き日の自己を尊重し、志を高く持つ者には堕落は無い。
   3年たゆまざる者と3年自堕落に暮らした者とを比較して見れば、
   その違いがハッキリと分かる。

   中年以後になって「われ過(あやま)てり」と気づいても遅いのである。

   今から奮い起て。

        橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月7日 】

   金の苦労によって
   人間は鍛えられる。

・・・

(3)【 2月7日 】 才能は両刃の剣

   【原文】

   才は猶(な)お剣のごとし。善く之(こ)を用うれば、
   則(すなわ)ち以て身を衛(まも)るに足る。
   善く之を用いざれば、則ち以て身を殺すに足る。(言六十四)


   【訳】

   才能とは、剣のようなものである。
   これをよく用いれば身を守るために役立つし、
   これを悪いことに用いれば自分の身を殺すことになる。

・・・

(4)【 2月7日 】 面友とは

   こころざ’しはちがいぬれども、筋目(すじめ)あるか
   或は同郷隣家(どうきょうりんか)、あるいは同官同職などにて、
   さいさい相(あい)まじわりて、したしきを面友という。

                      (「翁問答」上巻之本)

   【訳]

   こころざしは違っていても、なにかの理由か、あるいはおなじ郷里や隣り近所、
   あるいはおなじ職場などで、再三ともにまじわっているともだちを
   「面友」というのである。

・・・

(5)《7日  真の平和は、實相を観ずることによって得》

   毎日、そして毎刻、あなたの心の世界に神を念ぜよ。

   「神があらわるれば乃ち善となり、義となり・・・調和おのづから備はり、
    一切の生物處を得て争ふものなく、相食むものなく・・・」と
   聖経は示し給うているのである。


   常に神を念(おも)うことなく、常に敵と、戦いとのみを念うことによっては
   調和ある平和の世界は実現のしようはないのである。

   私たちは常に「敵の無い世界」「争いのない世界」のみを
   想見(そうけん)しなければならないのである。


   聖経『天使の言葉』には、

   『實相世界の住居(すまい)は悉くこれ「生長の家」なれば、
    住民(すむひと)に飢ゑなく、悲しみなく、争ひなく、病なく、
    萬(よろず)の物ことごとく意(こころ)に従って出現し、
    用足りておのづから姿を消す。
    圓満具足清浄微妙の世界、これ實相世界、これ汝らの世界、
    このほかに世界あることなし。』

   と示されているのである。

   この聖句を「法華経」の「衆生劫盡きて大火に焼かるると見る時にも
   わが此土は安穏にして天人常に充満せり」と対比してみるとき、

   「このほかに世界あることなし」の意が津々(しんしん)として
   無限に深い意味をもって感得できるのである。

        谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P49~50) より

           <感謝合掌 令和3年2月7日 頓首再拝>

賢者の一日一言《8日》 - 伝統

2021/02/09 (Tue) 00:50:32


(1)【 2月8日 】 《8日の青年に贈る一日一語》

   『青年の純真さと正義感と勇気とですることは、
    すべて正しいと早合点してはならない』


   今の世は青年を導く良師の乏しい時代である。
   或いは誤れる学説を教えて、青年を煽動するような教授や学者の多い時代である。

   たとえ天分に恵まれている青年でも、広く学び究めなければ、
   却って世をも人をも誤るおそれがあろう。

       橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 1月8日 】

   これの世の 再び無しといふことを 命に透り 知る人すくな

   これの世に 幽けきいのち 賜びたまひし 大きみいのちを つね仰ぐなり

・・・

(3)【 2月8日 】 小利に動かされざるは難し

   【原文】

   爵禄(しゃくろく)を辞するは易く、
   小利(しょうり)に動かされざるは難し。(言六十六)


   【訳】

   官位や俸禄など大きな恩恵を辞退するのは実行しやすいものであるが、
   小さな利欲に心が動かされないでいるのは難しいものである。 

・・・

(4)【 2月8日 】 人面獣心

   人間に生れて徳(とく)をしり道(みち)をおこなはざれば、
   人面獣心(じんめんじゅうしん)とて、かたちはにんげんなれども、
   心はけだものとおなじ。

                      (「翁問答」上巻之本)


   【訳]

   人間に生まれて、徳を知り人としての道をおこなわなければ、
   人面獣心といって、姿かたちは人間であっても、心は禽獣と
   なんら変わるものではない。

・・・

(5)《8日  方便と行動を失った信仰は空念仏》

   「観世音菩薩行法経」には「無量の勝方便は實相を思うより得」
   と示されているのである。

   實相世界の「一切の生物處を得て争うものなく相食むものなき」永久平和の世界は、
   決して毀(やぶ)れることはない常住の世界であるけれども、
   その「實相を思う」又は「實相を観ずる」ことだけで、
   實相世界の永久平和の世界が実現するのではないのである。

   「無量の勝方便は實相を思うより得」という普賢経の意味は、
   實相を思うとき、實相の円満完全な姿が実現するための勝れたる方便、過程、手段が
   自然に思い浮かんで来て、それを実行することによって、
   實相世界の完全円満な風光が現実化して来るという意味である。

   「實相を思う」ことなしに、人間智 ―― 単なる頭脳智によって、
   永久平和の世界を来らしめようと思っても、人間智は、一寸先を予知することのできない
   黒闇(くらやみ)の智慧であるから、善と思ってしたことが、
   その結果が悪に転ずることが度々あるのである。

           谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P50) より

           <感謝合掌 令和3年2月8日 頓首再拝>

賢者の一日一言《9日》 - 伝統

2021/02/10 (Wed) 01:12:49


(1)【 2月9日 】 《9日の青年に贈る一日一語》

   『自分の職業の中に楽しみを見出し、毎日その職業を通じて、
     世の中に貢献しつつあるという誇りを持つこと。』


   食うために仕方なく働いている者、
   給料だけの働きをすればよいと思う者など多いが、

   この職業を通じて毎日世の中に貢献しているという誇りを持つ者だけが、
   眼に見えぬ大きな力に守られて、幸福な生涯を送るのである。

        橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月9日 】

   悟りとは、
   他を羨まぬ心的境涯ともいえよう。

・・・

(3)【 2月9日 】 利益は天下の公共物

   【原文】

   利は天下公共の物、何ぞ曾(かつ)て悪有らん。
   但(た)だ自(みずか)ら之(これ)を専(もっぱら)にすれば、
   則(すなわ)ち怨(うらみ)を取るの道たるのみ。(言六十七)


   【訳】

   利益は万民が共有するものだから、利を得ることが悪いことではない。
   ただし、利益を自分ひとりで独占しようとすると、
   他人の怨みを買うことになってしまう。

・・・

(4)【 2月9日 】 世間の学問

   世間にとりはやす学問は、多分(たぶん)にせにて候(そうろう)。
   にせのがくもんをすれば、なにの益(えき)もなく、
   かへってかたぎあしく異風(いふう)になるものなり。

                      (「翁問答」上巻之本)


   【訳]

   世間で評判にあがっている学問というのは、多分にせである。
   (そのような)にせの学問をおこなえば、なんの利益もなく、
   かえって性格が悪くなり風変わりな人間に陥ってしまうものである。

    ○にせのがくもん
     ―― 藤樹十七歳の時、大洲藩に京都の禅僧が論語の講釈にやってきた。
     受講者は藤樹ひとりであったため、禅僧は嫌気がさしたのか、
    論語の上篇が終わると帰郷してしまった。

    知識の披瀝のみを目的とした講釈ゆえに、かかる態度におよんだのである。
    にせ学問の事例といえよう。

・・・

(5)《9日  真の“新生”は實相を観ずることによって得》

   實相世界には無限の善が満ちており、
   無限のアイディアが充満しているのであるから、

   毎朝毎晩怠らず實相を観ずることにより、實相の完全さが現実化するための
   通路又は連絡路が心の世界に開かれることになるのである。

   そして、その人の思い浮かぶことが、實相世界の完全さを現象化するために
   必要なアイディアとなって来るのである。


   そして實相は無限であるから、あなたが實相無限の世界に通路を開くとき、
   その無限の中から常に新しきものがあらわれて来るのであるから、
   その人の毎日々々が「新たに生れる」ことになるのである。

   本当の新生は實相を観ずることによって得られるのである。

       谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P51) より

           <感謝合掌 令和3年2月9日 頓首再拝>

賢者の一日一言《10日》 - 伝統

2021/02/10 (Wed) 23:59:46


(1)【 2月10日 】 《10日の青年に贈る一日一語》

   『与えて喜ぶ人になれ。貰って喜ぶ人になるな。』


   与えて喜ぶ者は人の尊敬を受けて、やがて人の上に立つ者となる。
   貰って喜ぶ者は、生涯人の下につく者にしかなれない。

   与えて喜ぶ者は、その功徳が踏み台となって、次第に向上するのに反して、
   貰って喜ぶ者は、その不労所得を喜ぶ心が悪因となって、
   次第に幸運に見放されて行くのである。

      橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月10日 】

   名・利というものは如何に虚しいものか。
   しかも人間はこの肉の体の存するかぎり、
   その完全な根切りは不可避といってよい。

・・・

(3)【 2月10日 】 礼の妙用

   【原文】

   情に循(したが)って情を制し、欲を達して欲を遏(とど)む。
   是(こ)れ礼の妙用なり。   (言六十八)


   【訳】

   感情のままに行動すると人の道に外れやすいものだから、
   情に従うにしてもほどよいところで抑制することが大切であり、
   また、欲をある程度達成したら、これを抑えるのがよい。

   これがすなわち礼による秩序というものをうまく用いるということなのである。 

・・・

(4)【 2月10日 】 正真の学問

   正真のがくもんは、伏犠(ふつぎ)のおしえはじめ給う儒道なり。
   むかしはおしえもがくもんも、此(この)しょうじんの外(ほか)はなかりしに、
   世のすえになりていつとなく、もろこしにもえびすくににも、
   学問のにせあまた出来てより、贋(にせ)がちになりて、正真は衰微するなり。

                         (「翁問答」上巻之本)

   【訳]

   まことの学問は、(古代中国の帝王の)伏犠の教えはじめた儒道である。
   むかしは、教えも学問もこの正真のもの以外なかったのであるが、
   世も末になっていつとはなしに、唐土にも夷の国にも、
   にせの学問がかず多く出てきてから、にせ(の学問)が勢いを増して、
   まことの学問が衰微するようになったのである。

・・・

(5)《10日  神とつながる通路を開きなさい》

   人間は“神の子”であり、神の最高の自己実現であるから、
   吾々が迷いによって、神の叡智との通路を閉鎖しない限りは、
   常に神の智慧によって導かれ、神の愛によって護られ
   神の力によって支えられているのである。

   あなたの事業は、神の無数の事業のうちの一つであり、
   神の叡智の通路を遮断しない限りは、神からの導きにより
   必ず繁栄するにきまっているのである。

   あなたは神の自己実現であるから、
   あなたが迷いによって神の生命(せいめい)の流れを遮断しない限り、
   神そのままに完全であり、従って無限の健康と無限の生命力とをもって、
   あなたが神から与えられた使命を充分完全に盡すことができるのである。

   “迷い”を去るために常に怠らず神想観実修して、
   神の生命(せいめい)と智慧と愛との通路をひらくがよい。

      谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P51~52) より

           <感謝合掌 令和3年2月10日 頓首再拝>

賢者の一日一言《11日》 - 伝統

2021/02/11 (Thu) 23:33:32


(1)【 2月11日 】 《11日の青年に贈る一日一語》

   『社会に対し、先輩に対し、親に対し、兄弟に対し、
    勝手気ままに振舞うのが自由ではない。』


   そのような君の若き日の無軌道は、君の生活を苦しめ(貧困)、
   肉体を苦しめ(病弱)、精神を苦しめる(心の悩み)悪因となって、
   生涯君を悩まし抜くであろう。

   真の自由は万人と共に生きる道の中にある。


         橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月11日 】

   今日は建国記念日。
   これについては反対の説もある様であるが、
   米国などのように、歴史の浅い国では実証的な建国資料もあるが、
   我が国のように長い歴史をもつ国ではそれは不可能である。

   そこでは立場は二つ。
   科学的に正確な資料がないから放って置くか、それとも、
   民族の伝承に従って慶祝するかという二種の立場がありうるが、
   私は後者の立場に賛したい。

・・・

(3)【 2月11日 】 自他は一つ

   己を治むると人を治むると、只だ是れ一套事(とうじ)のみ。
   自(みずか)ら欺(あざむ)くと人を欺くと、亦只だ是れ一套事(とうじ)のみ。

                     (言六十九)

   【訳】

   自分を治めるのと他人を治めるのは同じことである。
   また、自分欺くのと他人を欺くのとも、同じように
   自分の心次第のことである。

      *套事~物の重なること。套は重なること。 

・・・

(4)【 2月11日 】 俗儒は徳しらず

   俗儒(ぞくじゅ)は儒道の書物をよみ、訓詁(くんこ)をおぼえ、
   記誦(きしょう)詞章(ししょう)をもっぱらとし、
   耳にきき口に説(とく)ばかりにて、徳をしり道(みち)をおこなわざるものなり。

                         (「翁問答」上巻之本)


   【訳}

   つまらない儒者のおこなう学問は、儒道の書物を読み、
   そのことばの意味をおぼえて、暗諭したり詩歌をつくることばかりし、
   耳に聞き口にその知識を説くばかりで、もっとも大切な徳を知り、
   心学をおさめようとはしないものである。

・・・

(5)《11日  聖典の読誦と神想観が運命を開く》

   神とつながる“心の通路”をひらくとき、
   あなたの人生を晦ましていた“迷いの雲”は霽(は)れるのである。

   “迷いの雲”が霽(は)れるとき、實相の光は愈々皎々として照り渡り、
   愈々益々現象世界に實相の完全な風光があらわれて来るのである。

   雲が霽(は)れれば光がさし、光が射せば愈々雲が霽(は)れ、
   循環的に連鎖反応が起るのである。

   何よりも先づ聖典を読み、真理を知って迷いを祓い、
   その真理を全心身に浸透せしめるために怠らず神想観を実修するがよいのである。

       谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P52) より

           <感謝合掌 令和3年2月11日 頓首再拝>

賢者の一日一言《12日》 - 伝統

2021/02/12 (Fri) 23:32:50


(1)【 2月12日 】 《12日の青年に贈る一日一語》

   『各方面の偉人の伝記を読め。
    偉人は人智の最善を尽した実例の多くを示して、
    最もよく君を教訓してくれる者である。』


   わが身に引きくらべて、常に偉人の伝記を読んでいる者は、
   平生は固より非常の場合に臨んで、
   そのさいどうするのが最上の態度であるかを
   君に知らせてくれるであろう。

      橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月12日 】

   物事は一おう80点級の出来映えでよいから、
   絶対に期限に遅れないこと。
 
   これ世に処する一大要訣と知るべし。

・・・

(3)【 1月12日 】 求めるも避けるも非なり

   【原文】

   名を求むるに心有あるは、固(もと)より非なり。
   名を避さくるに心有るも亦(また)非なり。(言ニ五)


   【訳】

   名声を求めるための欲望があるのはもちろんよくないが、
   また、名声を無理に避けようとするのもよくない。

・・・

(4)【 2月12日 】 俗儒の学問①

   俗儒(ぞくじゅ)のがくもんは、正真(しょうじん)のがくもんに、
   ことのほかちかく候えども、志しの立(たて)ようと、がくもんの他樵にて、
   千万里(せんばんり)のあやまりとなれり。

                      (「翁問答」上巻之本)


   【訳}

   つまらない儒者のおこなう学問は、(まことの儒者のおこなう)正真の学問に
   ことのほか近いけれども、こころざしの立て方と、学問の仕方によって、
   千万里ほどのおおきな誤まりをおかしている。

・・・

(5)《12日 あなたの身辺を“心”をもって浄めること 》

   すべてのあなたの身辺の出来事について、思い煩ってはならないのである。
   あなたは現象界にあらわれている不快な姿や、あしき有様に、
   自分のこころを捕捉せられて心の自由を失ってはならないのである。

   眼を挙げて現象の彼方を見よ、
   しかしてその人々の實相の完全さを透見せよ。

   すべての人間は神の子であって、
   ひとりとして真実、悪しき相(すがた)のものは存在しないのである。

   敵と見える者も敵ではないのである。

   すべての人間は“神の子”であるから、互いに兄弟姉妹であり、
   相互協力、相互扶助して互いに人生を衝突なく前進できるように
   つくられているのである。

   悪を見るな、善のみを見よ、憎しみを見るな、愛を見よ。
   愚かなる者を見るな、神の子にして賢(けん)なる者のみの存在を見よ。

   このような努力をつづける時、あなたの周囲には唯、
   善なるもの、調和せるもの、健やかなるもの、平和なるもの、
   美しきもの、好ましきもののみが実現していることを見出すであろう。

        谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P52) より

           <感謝合掌 令和3年2月12日 頓首再拝>

賢者の一日一言《13日》 - 伝統

2021/02/14 (Sun) 00:51:48


(1)【 2月13日 】 《13日の青年に贈る一日一語》

   『自分の専門とすることの知識と工夫とにおいて、
    またその人格を磨く上において、君は常に向上していなければならぬ』


   毎日の新聞と、週刊誌とだけの知識では、君は平凡の一語につきる。
   常に向上の一路を心がけていてこそ、君は自信を持ち、人の尊敬を受けつつ、
   幸福な世渡りが出来るのである。

          橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月13日 】

   「家計簿」をつけるということは、
   妻たり主婦たるものの第一の絶対的義務。

・・・

(3)【 2月13日 】 諌言を聞く者の心構え
 
   諫(いさめ)を聞く者は、固(も)と須(すべか)らく虚懐なるべし。
   諫を進むる者も亦須らく虚懐なるべし。     (言七十一)


   【訳】

   誡(いまし)めを聞く者は、わだかまりのない心で聞かなければならない。

   誡(いまし)めようとする者もまた、
   心にわだかまりを抱いていてはいけない。

・・・

(4)【 2月13日 】 俗儒の学問②

   四書五経、そのほか諸子百家の書をのこらずよみおぼえ、文をかき詩をつくり、
   口耳(こうじ)をかざり、利禄(りそく)のもとめとのみして、
   心(こころ)の驕慢(きょうまん)いとふかきを、
   俗儒の記誦(きしょう)詞章(ししょう)のがくもんというなり。

                        (「翁問答」上巻之本)


   【訳}

   四書五経をはじめ、そのほか諸子百家の書物を残らず読みおぼえ、
   文章を書き詩歌をつくり、それによって自分の口耳をかざり、
   利禄をその報酬の目的にして、おごりたかぶるの
   心のはなはだ深きを、つまらない儒者の記調詞章の学問というのである。

     ○四書~『論語」・「孟子』・「大学」・「中庸」。

     ○五経~「易経』・「書経」・「詩経」・「礼記」.「春秋」。

・・・

(5)《13日 解決困難の問題に面した場合 》

   あなたの身辺で、あなたの人間力だけでは
   どうにも解決できない問題が起って来たときには神想観を実修して、
   自分の心を神に振り向け、神にこの問題の解決をお願いして、
   神の処置に全托するがよいのである。

   「神さま、あなたは全能であられます。神さまあなたは全智であられます。
    あなたはこの問題を、双方どちらにも調和した姿で解決する道を知っていらっしゃいます。
    私はこの問題の解決をあなたの全能にして全智なる愛深き判断と指導におまかせ致します。
    どうぞみこころの如く成らしめ給え」


   このように祈念して事件全般を神の御手に委ねる気持になり、
   一切の不安や心配や焦燥の念から自由になるがよいのである。

   そして今後、自然に出て来る“全体の働き”に逆うことなく、
   「悪くなるのは、好くなる始めだ」との自覚で、素直に人からの申し出を用い、
   自分の頭に閃くヒントを実行するようにするとよいのである。

         谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P53~54) より

           <感謝合掌 令和3年2月13日 頓首再拝>

賢者の一日一言《14日》 - 伝統

2021/02/14 (Sun) 23:47:59


(1)【 2月14日 】 《14日の青年に贈る一日一語》

   『善事は他人に先んじてする習慣を持つこと。
    昔から大成功した人で、他人のあとばかり歩いた人はいない。』


   世には特に善い事もしないが、悪いこともしないから、
   それで善いのではなかいかと思っている者もあるが、それは間違いである。

   進んで善事に努めない者は、人の道をつくしていないのである。
   そのような人の晩年は必ず憐れである。

       橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月14日 】

   一切の人間関係のうち夫婦ほど、
   たがいに我慢の必要な間柄はないと云ってよい。

・・・

(3)【 2月14日 】 人の上に立つ者の心得

   聡明にして重厚、威厳にして謙沖(けんちゅう)。
   人の上(かみ)たる者は当(まさ)に此(かく)の如(ごと)くなるべし。
   
                         (言七十九)


   【訳】

   道理に通じ、どっしりと落ち着いている。
   また態度に威厳があり、それでいて謙虚である。
   人の上に立つ者はこのようにあるべきである。

・・・

(4)【 2月14日 】 心学とは

   聖賢、四書五経の心をかがみとして、
   我(わが)心(こころ)をただしくするは、
   始終(しじゅう)ことごとく心(こころ)のうえの学なれば、
   心学(しんがく)とも云なり。

                      (「翁問答」上巻之本)


   【訳}

   聖人や賢人、四書五経の心を鏡として、自分の心を正すのは、
   始終ことごとく心の上の学問ゆえに「心学」ともいうのである。

・・・

(5)《14日 無我全托して神の処置に委す場合 》

   神想観を実修して、常に自分の心を、毎日一層ひろく、神に対して全開せよ。
   併(しか)して、神の叡智の導きを受けよ。

   神からあなたを無限に繁栄せしめるアイディアが常に放送されてをり、
   あなたはそれを容易に受信することができるのであろう。


   神があなたの繁栄と成功のために良きアイディア又は計画を送り給う媒体は、
   決して一種に限られている訳ではないのである。

   神には無数の媒体があり、無数のチャンネルがあるのである。

   それは“虫の知らせ”という形をとることもあれば、
   インスピレーションという形をとることもある。

   霊眼霊耳というような心霊能力を通じて来ることもあるが、
   親切な友人からの申し出や、助言という形をとることもある。

   兎も角、問題の解決を神の御手にゆだねたら、
   我見(がけん)を出して神の御手に渡したその問題を、
   もう一遍自分の手に奪い返すようなことをしてはならないのである。

         谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P54~55) より

           <感謝合掌 令和3年2月14日 頓首再拝>

賢者の一日一言《15日》 - 伝統

2021/02/16 (Tue) 00:19:54


(1)【 2月15日 】 《15日の青年に贈る一日一語》

   『投機的なことや暴利などによって得た財産は、
    悪因を造りながら消えてゆく。』


   宝クジの一等が当たったのが、大不幸を招いたいくつかの例話は、
   私の「幸福への近道」その他に出ている。

   正当な生産、正当な取引等、他人のためになる方法以外の
   競馬、競輪などで造った財産は、却って身の禍いとなる。

   あたら青春を投機に費やすのは、惜しいことである。

        橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月15日 】

   信とは、いかに苦しい境遇でも、
   これで己の業が果たせるゆえんだと、
   甘受できる心的態度をいう。 

・・・

(3)【 2月15日 】 下情と下事

   下情は下事と同じからず。
   人に君(きみ)たる者、下情には通ぜざる可からず。
   下事には則(すなわ)ち必ずしも通ぜず。    (言八十四)


   【訳】

   下情は下事と同じではない。
   人の上に立つものは下情に通じていなければならないが、
   下事には必ずしも通じている必要はない。

・・・

(4)【 2月15日 】 心学は聖学

   此(この)心学をよくつとめぬれば、平人(へいにん)より聖人(せいじん)
   のくらいにいたるものにて候(そうろう)ゆえに、また聖学とも云なり。

                         (「翁問答」上巻之本)


   【訳}

   この心学をしっかりとおさめると、
   普通の人間がりっぱな聖人の境涯にいたるものであるゆえに、
   また「聖学」ともいうのである。

・・・

(5)《15日 あなたは「増加の法則」に乗るがよい 》

   宇宙には「増加の法則」というのがあるのである。

   人口の増加、食料生産額の増加、自動車生産台数の増加、資本の増加等
   あらゆる方面に「増加の法則」が現実化しつつあるのである。

   私たちは、この「増加の法則」に逆ってはならないのである。
   あなたが若し、この増加の法則に従うならば、
   あなたの繁栄は益々増加するに相違ないのである。

   あなたは“神の子”であるから、神から無限の供給と無限の繁栄とを
   譲られているのであり、その供給と繁栄とは既に輸送管の中に入れられて
   あなたに送られて来つつあるのである。

   そのパイプの中の流通を“自己縮小”の観念や“恐怖”や“不安”の念で
   閉塞してしまわない限りは、常にあなたの繁栄と成功の程度は増大するに
   きまっているのである。

     谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P55) より

           <感謝合掌 令和3年2月15日 頓首再拝>

賢者の一日一言《16日》 - 伝統

2021/02/16 (Tue) 23:59:54


(1)【 2月16日 】 《16日の青年に贈る一日一語》

   『愛なき人生は沙漠である。
    愛こそ人生のオアシスである。』


   愛なき人生は住むに堪えない。
   愛こそ人生のオアシス(沙漠の中の緑地)なのである。

   然しその愛情も、それが相手の幸福繁栄を妨げる場合には、
   身を引くのが真の愛情である。

   自分には愛し愛される者がいないと嘆く者は、
   広く深く人を愛することの足らない自分を反省すべきである。

       橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月16日 】

   観念だけでは、心と躰の真の統一は不可能である。
 
   されば、身・心の真の統一は、
   肉体の座を持つことによって初めて可能である。
 
・・・

(3)【 2月16日 】 着眼を高く持て

   著眼(ちゃくがん)高ければ、則ち理を見て岐(き)せず。
                        (言八十八)


   【訳】

   目の着け所をなるだけ高い所に置くならば、
   よく道理がみえて、迷うことがない。

・・・

(4)【 2月16日 】 口耳の学とは

   聖賢、四書五経の心を師として、
   我心をただしくすることをば、いささか心がけずして、
   博学にほこるをのみつとめとし、耳にきき口に云ばかりにて、
   口耳のあいだのがくもんなれば、
   心学といわずして、口耳(こうじ)の学とも云(いう)なり。

                      (「翁問答」上巻之本)


   【訳}

   聖人や賢人、四書五経の心を教師として、
   自分の心を正すことに少しも心がけず、
   ただ博学にほこることだけを目標とし、耳に聞いてただ口に出すばかりで、
   そのような口耳のあいだの学問ゆえに、
   心学といわずに「口耳の学」ともいうのである。

     ○口耳の学~「荷子』勧学篇

・・・

(5)《16日 “神の子”の自覚を深化すること 》

   「増加の法則」に乗るためには、第一、人間は“神の子”であり、
   無限の可能性を ―― 物量的にも精神的にも、霊的にも、
   能力に於いても、智力に於いても、万般の方面に無限の可能性を、
   譲られていることを強く自己の潜在意識に印象することである。

   潜在意識は、現在意識面(現象生活)と、
   “實相無塵蔵の世界”とをつなぐ架け橋又はパイプとなるものである。

   次の如く念ずるがよい。――

   「私は神の子である。神はコトバである。コトバとはアイディアの表現である。
    神の世界には神の無限の良きアイディアが充満しているのである。
    私は今、自分の心のチャンネルを神に対して振り向け、
    ボリュームいっぱいに私の心を神に対して全開したのである。

    それゆえに、神から私が繁栄するために必要なアイディアが
    滔々と流れ入りつつあるのである」


   このように繰返し念じて神の叡智の流れ入る有様を「光の流入」の形で
   十分間ほど精神を統一して瞑視するがよい。

        谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P55~56) より

           <感謝合掌 令和3年2月16日 頓首再拝>

賢者の一日一言《17日》 - 伝統

2021/02/18 (Thu) 00:04:03


(1)【 2月17日 】 《17日の青年に贈る一日一語》

   『人生に行詰まりはない。
    どんな場合にも明日への希望を持つがよい。』


   天地の運行に行詰まりがないのに、人生に行詰まりがあるはずがない。
   厳寒の後には陽春が来る。
   大晦日の次ぎには元旦が来る。

   万人を生かす大生命の作用は、絶えず巡っているのを忘れぬこと。
   陽気にして不屈の努力を続けていれば、幸運は向こうから近づいてくる。

          橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月17日 】

     ペスタロッチー  (スイスの教育実践家)
  
   人類の 夕暮れ歎く 一人の 隠者のこころ 誰か知りけむ

   八十路過ぎて 帰り来たりし ノイホーフの 土は寒けく 明け暮れにけむ 

・・・

(3)【 2月17日 】 後世の毀誉は懼(おそ)るべし

   当今(とうこん)の毀誉は懼るるに足らず。
   後世の毀誉は懼る可し。

   一身の得喪(とくそう)は慮(おもんばか)るに足らず。
   子孫の得喪は慮るべし。        (言八十九)


   【訳】

   生きている間に褒められたり貶(けな)されしても、
   恐れたり気にしたりする必要はない。

   しかし、死んでしまったあとに褒められたり貶(けな)されたりすることは、
   訂正のしようがないだけに注意しなければならない。

   同じように、我が身の利害得失は心配する必要はないが、
   子孫に及ぼす利害得失についてはよくよく考えておかなければならない。 

・・・

(4)【 2月17日 】 口耳の学は俗学

   此口耳の学にては、なにほど博学多才にても、
   心だて身もちは、世ぞくの凡夫にかわる事なければ、また俗学とも云なり。

                        (「翁問答」上巻之本)


   【訳}

   このような口耳の学にあっては、どれほど博学・多才であっても、
   (その人の)気立てやおこないは、
   世間一般の普通の人となんら変わることがないので、
   また「俗学」ともいうのである。

・・・

(5)《17日 他の繁栄を悦ぶ祈り 》

   「増加の法則」に乗るためには、
   他(た)の繁栄(その事業の増大や、財産の増加)を羨んではならないのである。

   他(た)の人の繁栄を羨んだり、憎々(にくにく)しく思うならば、
   それは“繁栄”を、心の世界で拒絶し否定していることになるのであるから、
   自己の“繁栄”をも拒絶し否定することになり、

   従って、自分の計画が失敗し、自分の事業が蹉跌し、
   ついに繁栄を失うことになるのである。


   他(た)の人が繁栄するのを聞けば、
   その人に代って神様に感謝の祈りを獻(ささ)げるがよい。

   次の如く祈りなさい。――

   「神さま、あなたはすべての繁栄の源泉であられます。
    すべての繁栄は、神さま、あなたから来るのであります。
    私の知人何某は(名を唱える)あなたさまの叡智を受け、
    大いに繁栄いたしました。

    神さま、あの人が神に導かれて大いに繁栄いたしました事について、
    あなたに感謝いたします」


   この祈りは、吾々の隣国の繁栄や、
   貿易の相手国の繁栄を希(こいねが)うために応用すれば、
   それが、日本国自体の繁栄に道を拓くことにもなるのである。

         谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P56~57) より

           <感謝合掌 令和3年2月17日 頓首再拝>

賢者の一日一言《18日》 - 伝統

2021/02/19 (Fri) 00:03:07


(1)【 2月18日 】 《18日の青年に贈る一日一語》

   『先輩または友人に誤解された時には、この誤解は必ずとける時が
    来ると思い、屈託せずに、一層陽気であれ。』


   誤解された時に屈託して陰気になるのは、誤解に負けたことを意味する。
   誤解は必ず解けると思い、相手の善心を信じて陽気にしていれば、
   やがて誤解がとけると共に、従来以上の尊敬を受けるであろう。

       橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より 

・・・

(2)【 2月18日 】

   人間として最も意義ふかい生活は、

   各自がそれぞれ分に応じて報恩と奉仕の生活に入ることによって開かれる。


・・・

(3)【 2月18日 】 歴史を手本とする

   已(すで)に死するの物は、方(まさ)に生くるの用を為し、
   既に過ぐるの事は、将(まさ)に来(きた)らんとするの鑒(かん)を為す。
                             (言九十)


   【訳】

   すでに死んでしまったものは、今生きているものの役に立ち、
   すでに過ぎてしまった出来事は、
   将来に起こるであろうことの鏡となるものである。 

・・・

(4)【 2月18日 】 聖賢の心

   聖賢(せいけん)の心は、
   富貴(ふうき)をねがわず、貧賎(ひんせん)をいとわず、
   生をこのまず、死をにくまず、
   福をもとめず、禍(わざわい)をさけず。

                      (「翁問答」上巻之本)


   【訳}

   聖人や賢人といわれる人の心は、
   富貴になることを願わないし、貧乏をいやがらない。

   また生と死にたいしても一喜一憂をしない。
   さらには幸福を求めないし、わざわいを避けることもない。

・・・

(5)《18日 祖先を開悟に導くために聖経を読誦せよ 》

   繁栄のために必要な祈りは、
   祖先に対し、また父母に対して感謝のコトバを唱えること、
   又は感謝を念ずること、

   また現実に言葉に出して
   「お父さん、お母さん、ありがとうございます」と
   本当に感謝することである。

   祖先はあなたの「生命の樹」であり、
   父母はああたの“生命の幹”であるから、

   根を培わねば、その植物は伸びないのであり、
   幹を無視して、枝葉ばかり栄える
   ということはないのである。


   祖先の霊が迷っている場合には、
   そのような霊が「救われたい」とねがって
   念を送って来ることになるのであるから、
   繁栄の反対に、衰退の想念があなたに引っ懸って来るものであるから、
   あなたの運命も自然衰退の道をたどることになるのである。

   祖先の霊に対して、聖経『甘露の法雨』を毎朝夕読誦してあげることにし、
   聖経の表現する“真理の言葉”によって先祖の霊の悟りを増進するならば、

   “迷っている祖霊”の念波に子孫が抑えられることなく、
   更に開悟して神通力を増した霊からの守護と指導のアイディアを受け、
   自然にあなたの計画せる事業が繁栄することになり、
   家族一同の健康にも好(よ)き影響をもたらすのである。

      谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P57~58) より

           <感謝合掌 令和3年2月18日 頓首再拝>

賢者の一日一言《19日》 - 伝統

2021/02/20 (Sat) 00:49:08


(1)【 2月19日 】 《19日の青年に贈る一日一語》

   『恩を知って恩返しをすること。
    天地の恩。父母の恩、先輩師友の恩、その他。』


   天地の恩を返すには、世のため人のためにつくせばよい。

   恩を知って恩返しをする者は、恩を知る友人後輩子孫等に恵まれて、
   愛情の豊かな頼もしい人生を送るが、

   恩を知らぬ者は、恩を知らぬ友人後輩子孫等に背かれて、
   世の味気なさを嘆くであろう。

        橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月19日 】

   手紙の返事はその場で片づけるのが賢明。

   丁寧に──と考えて遅れるより、むしろ拙速を可とせむ。 

・・・

(3)【 2月19日 】 月を見て想う

   人の月を看(み)るは、皆(みな)徒(いたずら)に看るなり。
   須(すべか)らく此(ここ)に於いて
   宇宙窮(きわま)り無きの概(がい)を想うべし。
    [乙亥中秋月下に録す]  (言九十一)


   【訳】

   世間の人が月を見るときは、みんな漫然としてと眺めるだけである。
   そではなく、ぜひともそこに無窮の宇宙の真理があることを認め、
   それについて考えてみるべきである。
    [一斎、四十四の年のハ月十五日に記す]  

・・・

(4)【 2月19日 】 まことの武とは

   武(ぶ)なき文(ぶん)は真実の文にあらず、
   文なき武は真実の武にあらず。

                      (「翁問答」上巻之本)


   【訳}

   武道を習わない(聖賢の)学問は、まことの学問とはいえない。
   (聖賢の)学問をおさめない武道は、まことの武道とはいえない。

・・・

(5)《19日 「増加の法則」としての陰陽の調和 》

   人生を支配する「増加の法則」が如何に行われるものであるかは、
   一切の生物がいかにして増殖し、子孫を殖やして行くかを見ればわかるのである。
   そこには必ず“陰陽調和の法則”が実践されているのである。

   「増加の法則」はそのまま“陰陽調和の法則”と称しても差支えはない位である。

   物質の素粒子が結合して、或る一定の原素が生ずるのも陰陽の調和によってである。
   地球が太陽を中心に旋回をつづけているのも
   陽(太陽)と陰(地球)との調和によるのである。

   作物が豊作になるのも天地陰陽の気の調和によるのである。
   すべての生物が繁殖するにも牝牡(ひんぼ)即ち陰陽の調和によってである。

   若しあなたの家庭に夫婦が精神的に、又は行動的にも不調和なことがあるならば、
   そこにあなたの家業の繁栄に支障を来す根因があるのであり、
   また時には、不良の子供を発生する原因にもなるのである。

       谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P58) より

           <感謝合掌 令和3年2月19日 頓首再拝>

賢者の一日一言《20日》 - 伝統

2021/02/21 (Sun) 00:06:26


(1)【 2月20日 】 《20日の青年に贈る一日一語》

   『青年時代に利口にまわり、最小限度の義務だけしか果さないで、
    常に報酬を貪る者は、30歳頃から幸運に見放される』


   そのような人物は、自分の利益を貪るのに忙しいくて、他人を栄えさせる
   ことなど考えないから、人の助けが得られぬばかりか人に嫌われ、
   30歳頃から早くも運勢に悪影響が来て、一生苦しむのである。

       橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月20日 】

   偉れた先賢に学ぶということは、

   結局それらの人々の精神を、

   たとえ極微の一端なりともわが身を体して、日々の実践に生かすことです。

・・・

(3)【 2月20日 】 花というもの

   已(や)むを得ざるに薄(せま)りて、
   而(しか)る後に諸(これ)を外に発するは花なり。(言九十ニ)


   【訳】

   やむにやまれぬぎりぎりの状態になって、
   始めて蕾(つぼみ)をって外に咲き現れるくるのが花である。

・・・

(4)【 2月20日 】 文武は仁義

   文(ぶん)は仁道(じんどう)の異名(いみょう)、
   武(ぶ)は義道(ぎどう)の異名なり。

                      (「翁問答」上巻之本)


   【訳}

   学問は親愛を知る教えの異名であり、
   武道は道理にかなった教えの異名である。

・・・

(5)《20日 「増加の法則」を家庭生活に実行せよ 》

   夫婦陰陽が調和するためには、
   “夫唱婦和”の法則、即ち「夫先づ唱え、婦これに和す」の法則に
   従わなければならないのである。

   夫は婦(つま)を覆い、婦は夫を載せて生命を受ける
   ―― これが「増加の法則」であり、
   これが調和して行われるとき子孫が繁昌することになるのである。

   結婚しても子供を妊娠しない夫婦があるならば、
   夫婦生活みずからを反省してみるがよい。

   その妻は、何事もすべて夫の仰言る通りを直ぐ素直に、
   悦びをもって実行しているであろうか。

   夫の言う通り実行してはいるけれども、心の中に抵抗がなかったであろうか。
   心の中に抵抗もなかったが、面倒くさいので直ぐ実行しないような、
   何となき習慣が残っていなかったであろうか。

   妻は夫に対してはカラッポになっているとき妊娠するのである。
   これは避妊薬その他の挿入してはならないという物質的意味だけではなく、
   心の世界に於いて、妻は夫に無我随順を悦びとするのでなければならない
   ということである。

   肉体のことは、精神的交りの象徴に過ぎない。

      谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P59) より

           <感謝合掌 令和3年2月20日 頓首再拝>

賢者の一日一言《21日》 - 伝統

2021/02/22 (Mon) 03:09:55


(1)【 2月21日 】 《21日の青年に贈る一日一語》

   『人をも自然をも美しく見る者は、
    その眼も心も美しく輝くであろう』


   人をも自然をも美しく見ない者の眼は濁っている。
   世の中の暗い面の話を、自慢らしくする者の眼も同様である。
   眼の濁っている者は心も暗い。

   世の中を明るく見ることの出来ぬ者は、次第に幸福繁栄から遠ざかって行く。
   すべてを美しく見る明朗闊達な人こそ、人類中の光明である。

       橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月21日 】

   師の偉さが分かり出すのは

   (一)距離的に隔絶していて、年に一回くらいしか逢えない場合

   (二)さらにはその生身を相見るに由なくなった場合とであろう。

・・・

(3)【 2月21日 】 地道(ちどう)を守る

   人は須すべからく地道を守るべし。

   地道は敬に在り。

   順にして天に承(う)くるのみ。 (言九十四)


   【訳】

   人は地の道理というものを守らなくてはいけない。

   地道(ちどう)とは、人を敬い自らを慎むところにある。

   すなわち、人は従順に天に従っていくのみである。

・・・

(4)【 2月21日 】 文徳と武徳

   文芸ありて文徳なきは文道の用にたたず、
   武芸ありて武徳なきは武道の役にたたず。

                   (「翁問答」上巻之本)

   【訳}

   文学にふかく通達していても、(その人に)徳がなければ、
   文学を(社会に)生かすことができない。

   武術にふかく習得していても、(その人に)徳がなければ、
   武道を(社会に)生かすことができないのである。

・・・

(5)《21日 現象の障礙(しょうがい)より一転して實相の無礙(むげ)の世界へ 》

   實相に於いては人間は“神の子”であるから、
   既に円満完全であり、あらゆるものが完全に整っていて、

   繁栄と富有と悦楽と愛情と創造の悦びと、
   それらを実現するための智慧と力とが兼ね備わっているのであるから、
   何らの牆壁も障礙もないのである。


   若しあなたが、自分の希望の現実化の過程に於いて
   何らかの障礙を感ずるならば、
   現象の障礙の方に心を振り向けることを止めよ。

   一転して、實相の無礙自在の世界に心を振り向けよ。
   これこそが神想観なのである。

   かくすることによって、無礙自在の實相の智慧があなたに流れ込んで来て、
   どんな問題でも容易に解決する緒(いとぐち)を見出すことができるのである。

       谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P59~60) より

           <感謝合掌 令和3年2月21日 頓首再拝>

賢者の一日一言《22日》 - 伝統

2021/02/23 (Tue) 00:30:23


(1)【 2月22日 】 《22日の青年に贈る一日一語》

   『青年よ大いなる夢を持て。
    偉大なる事業、偉大なる芸術、偉大なる発明は、
    皆何人(なんぴと)かの夢の実現したものである。』

  
   釈迦、キリストの教えを初めとして、大文豪の傑作も、素晴らしい美術品も、
   国際連合の誕生も、電燈、飛行機、自動車等の発明も、人工衛星の打ち上げも、
   皆初めは誰かの夢見たものである。

        橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月22日 】

   一人の卓れた思想家を真に読みぬく事によって、
   一箇の見識は出来るものなり。

   同時に真にその人を選ばば、
   事すでに半ば成りしというも可ならむ。

・・・

(3)【 2月22日 】 禍は上より起こる

   諺(ことわざ)に云う、禍(わざわい)は下(しも)より起こると。
   余謂う、是れ国を亡(ほろ)ぼすの言なり。
   人主(じんしゅ)をして誤りて之を信ぜしむ可べからずと。

   凡(およ)そ禍は皆上よりして起こる。
   其の下より出ずる者と雖も、而も亦必ず致す所有り。

   成湯(せいとう)之(の)誥(こう)に曰く、爾(なんじ)、
   万方(ばんぽう)の罪有るは予(われ)一人に在りと。
   人主たる者は、当(まさ)に此の言を監(かんが)みるべし。

                       (言一〇二)

   【訳】

   諺に「禍は下より起こる」とある。しかし、私はこう思う。
   「それは国を亡ぼす言である。、人主をして誤ってこれを信じさせてはいけない」と。

   だいたい禍は上から起こるものである。
   下から出た禍であっても、必ず上に立つ者がそういうふうにさせているのである。

   殷の湯王の告文にはこうある。
   「汝ら四方の国々の人民に罪悪があるのは、すべて私一人の責任である」と。

   人の上に立つ者は。この言葉を深く考えるべきである。 

・・・

(4)【 2月22日 】 真儒の門に入る

   軍法(ぐんぽう)をまなばんとおもう人は、先(まず)真儒の門(もん)
   に入りて文武合一の明徳(めいとく)をあきらかにして
   根本を立て、後に軍法の本書をまなび、眼ロロ手足の工夫を
   もっぱらとすべき事簡要なり。

                        (「翁問答」上巻之本)

   【訳]

   軍法をまなぼうと思う人は、まずまことの儒者の門に入って、
   (わが胸のうちにある)文武合一の明徳を(りっぱに)発揮して根本を立て、
   そしてそののちに、軍法の書物をまなんで眼目・手足の実践的工夫を専念することが
   簡要である。

     ○軍法~藤樹の武術は祖父直伝の実践的なものであった。
         祖父吉長は、加藤光泰の家臣としてかずかずの戦場を駆け巡り、
         ついには文禄の役で渡海し、激戦したものと思われる。
         長槍の名手という伝承がある。

・・・

(5)《22日 信仰には忍耐が要求せられる 》

   あなたが祈りにより、或いは神想観によって
   實相無礙自在の智慧を引き出してくるにせよ、いづれにせよ、
   あなたの希望が早急に成就しないからとて、
   早急に失望してしまってはならないのである。

   大きな希望ほど、
   それが生長して實を結ぶようになるには長期間を要するのである。

   草花の種子(たね)を蒔くならば
   間もなく発芽して数ヶ月のうちに実を結ぶようになるであろうが、
   天を摩する巨樹にまで生長する松柏類の種子(たね)を蒔いても急には発芽せず、
   また発芽しても、一、二年のうちに急速に伸びるということはないのである。

   しかし杉や檜の植林をしたら、二、三年で、
   しびれを切らして幼樹を抜き取ってしまう人はないであろう。

   「この檜又は杉は必ず伸びて巨樹となる」という信念があるから、
   その山の持主は苗木を引き抜いてしまうことをしないのである。


   もしあなたが祈りつづけながら、二、三年でその祈りが成就しないからとて、
   「もうだめだ」と祈りを中絶してしまうならば、この山林の持主ほどの信仰すら
   神に対して持っていないということになるのである。

   本当の祈りには“忍耐”という要素が要求されるのである。
   “忍耐”の美徳を養成して下さるために、神は希望実現の時期を
   前途に延ばされることもあるのである。

   それは魂の鍛えにとって善きことである。

      谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P60~61) より

           <感謝合掌 令和3年2月22日 頓首再拝>

賢者の一日一言《23日》 - 伝統

2021/02/23 (Tue) 20:55:58


(1)【 2月23日 】 《23日の青年に贈る一日一語》

   『中年以後の者が宗教にこるのを軽蔑するな。
    そこには迷信もあるが正信もある』


   君も世の中の荒波にもまれて幸不幸を重ね、
   そのうえ肉親の死などにあって見ると、
   自分の智恵才覚だけでは、どうにもならぬものがあることがわかり、
   人間の運命を動かす眼に見えぬ大きな力の存在を認めて、それにたよるかも知れない。

   青年時代から自然にそこに気づくものは、恵まれた者である。

         橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月23日 】

   人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。

   しかも一瞬早すぎず、
   一瞬遅すぎない時に──。

・・・

(3)【 2月23日 】 自らを頼みにする

   士は当(まさ)に己(おの)れに在る者を恃(たの)むべし。
   動天驚地極大の事業も、亦(また)都(す)べて
   一己(いっこ)より締造(ていぞう)す。

                         (言一一九)

   【訳】

   立派な男子(女子)たる者は、他人を頼るのではなく、
   自分自身が持っているものを頼りにすべきである。

   天地を揺るがすような大事業も、
   すべて自分が対応し、造り出すべきものだからである。 

・・・

(4)【 2月23日 】 用の立たぬ人間なし

   主君の臣下をさしつかう本意は、公明博愛の心をもととして、かりそめにも人を
   えらびすてず、賢智(けんち)愚不肖(ぐふしょう)その分々(ぶんぶん)相応の
   用捨(ようしゃ)にわたくしなく、道徳才智ある賢人をば高位にあげ、
   しおき万事の談合ばしらとし、才徳なき愚不肖にもかならず得たることあるものなり。

                           (「翁問答」上巻之本)


   【訳]

   主君が家臣をもちいる本意は、公明と博愛の心をもとにして、
   かりにも人をえらび捨てず、かれらの賢智・愚不肖、その分相応の用捨に
   たいして私心なく、道徳や才智ある賢人を高位にあげて、処罰すべての
   話しあいの中心人物とし、また才徳のとぼしい愚不肖の家臣にも、
   かならず得意とするものがある。

・・・

(5)《23日 何故あなたは神に感謝を忘れるか 》

   あなたが一呼吸し、一挙手一投足し、食事をし、それを消化し吸収し、
   それを人体を維持しまた働くためのエネルギーと化しつつあるその全活動は、
   すべてあなたの生活のために神の生命力と智慧と愛との恵みを
   使用しつつあるのである。

   若し私たちが神のエネルギーを1秒間でも使うことを停止するならば
   あなたは即座に死んでしまうのである。

   それゆえに、あなたは神に毎時毎刻感謝しなければならないのである。
   感謝という心の波動は、神の霊波(エネルギーの放送)に波長を合わせ、
   吾々の生活上必要な一切の要素を受信し受像し現実化するための
   必須の条件となるものである。

   無論、神は善人にも悪人にもその恵みの霊波を送り給うこと、
   恰もラジオの放送局が善人にも悪人にも、聴衆料を支払う人にも支払わぬ人にも、
   色々の好(よ)き番組を放送してくれているのと同様なのである。

   しかしその放送番組を受像し得る人もあれば、受像し得ない人もあるように、
   神様の“恵み”の放送をも受信し得ず、それを像(かたち)にあらわす事が
   できない人も多勢あるのである。

   神の恵みを受像し得ない原因の一つは神に感謝する心の欠乏ということである。

          谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P61~62) より

           <感謝合掌 令和3年2月23日 頓首再拝>

賢者の一日一言《24日》 - 伝統

2021/02/24 (Wed) 23:27:48


(1)【 2月24日 】 《24日の青年に贈る一日一語》

   『因果の法則の由来するところを知れば、悪因果を造らぬ人となる。』


   万人の繁栄する道にかなう行ないが、善因となって善果を結び、
   万人の繁栄する道に背いた行ないが、悪因となって悪果を結ぶ。

   この事がわかれば、若き日に自分だけの贅沢をすることや、
   他人に多くの迷惑をかけることなどが、恐ろしくて出来なくなるのである。

        橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月24日 】

   縁は求めざるには生ぜず。

   うちに求める心なくんば、
   たとえその人の面前にありとも、
   ついに縁を生ずるに到らずと知るべし。

・・・

(3)【 2月24日 】 己れを喪(うしな)えば人を喪う

   己れを喪(うしな)えば斯(ここ)に人を喪う。
   人を喪えば斯に物を喪う。   (言一ニ〇)


   【訳】

   自分の自信がなくなると、周りの人々の信用を失うことになる。
   人の信用を失ってしまうと、何もかもなくなってしまうことになる。

    〇 自暴自棄になってはいけないという教えである。

・・・

(4)【 2月24日 】 心の暗き主君は

   心のくらきしゅくんは、何ほどよきさむらいを、あつめおきても、
   それをばもちいず、只(ただ)君(きみ)の心にひとしく、
   くらきくせものばかりを、さしつかいたまうものなり。

                    (「翁問答」上巻之本)

   【訳]

   暗愚の心をもった主君は、どれほどすぐれた(家臣の)侍を集め仕えさせても、
   かれらを登用することなく、ただ主君の心とよく似た、
   心の暗いくせ者ばかりの侍を使いたがるものである。

・・・

(5)《24日 吾々は神に活かされている 》

   一切の事物が神からの霊的放送が現象化したものであり、
   すべて吾々は神のエネルギーの変形せるものを常に利用しつつあるのだ
   ということを知るならば、神に感謝の念が起るのは当然すぎるほど
   当然このことなのである。

   私たちの皮膚、筋肉、骨、骨髄、血球、血漿、脳髄、神経組織、腺組織、
   すべての内臓及び血管、琳巴管・・・・・・等ことごとく
   神の叡智による設計で成り立っているのである。

   神は吾々人体の設計者であると共に、建設施工者であり、
   そして完成した人体設備の運転者であり、保全者である訳である。

   神を抜きにしては吾々人間は断じて存在し得ないのである。
   それゆえに私たちが此処に生きているのは、
   自分の力で活きているのではなく、活かされているのである。

   だから私たちは常に神に感謝すべきである。

        谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P62) より

           <感謝合掌 令和3年2月24日 頓首再拝>

賢者の一日一言《25日》 - 伝統

2021/02/26 (Fri) 01:08:54


(1)【 2月25日 】 《25日の青年に贈る一日一語》

   『若き日にさまざまの事を試みるのもよい。
    然しそれが必ず後日の運勢に影響することを知っておいたがよい。』


   「若気(わかげ)の誤り」については、人間の批判は寛大である。
   然し因果の法則はくらませない(宇宙の理法は厳粛である)。

   若き日の善行も誤りも、必ず中年以後の運勢に影響する。

   或いはそれが、わが子の性格のうえに現われるであろう。

         橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月25日 】

   書物に書かれた真理を平面的とすれば、

   「師」を通して学びえた真理は立体的である。

・・・

(3)【 2月25日 】 時を惜しむ

   人は少壮の時に方(あた)りて、惜陰(せきいん)を知らず。
   知ると雖(いえど)も太(はなは)だ惜しむに至らず。
   四十を過ぎて已後(いご)、始めて惜陰を知る。

   既に知るの時、精力漸(ようや)く耗(もう)せり。
   故に人の学を為すには、須(すべか)らく時に及びて立志勉励するを要すべし。
   しからざれば則(すなわ)ち百(ひゃく)たび悔(く)ゆとも
   亦(また)竟(つい)に益無からん。

                         (言一ニ三)


   【訳】

   人は若くて元気さかんな時には、時間を惜しむことを知らない。
   知っていても、そんなに甚だしく惜しむというほどでもない。
   四十歳を過ぎてから後になって、はじめて時間を惜しむことを知る。

   時間を惜しむことを知った時には、精力が次第に減退して衰える。
   それで、人は学問するには、若い時に志を立てて勉め励むべきである。
   そうしなければ、後になってどれだけ悔いても、結局何の益もないことになる。

・・・

(4)【 2月25日 】 主君の心ひとつ

   臣下のよきもあしきも、国のみだるるもおさまるも、
   畢寛(ひつきょう)主君のこころひとつにあり。

                     (「翁問答」上巻之本)

   【訳]

   よき家臣か、それとも悪しき家臣か、
   また国が乱れるか、それともよく治まるかは、
   結局は主君の心ひとつに往きつくのである。

・・・

(5)《25日 生活を実相の堅固の基礎の上に 》

   あなたの生活を“浮動する現象”の地盤の上に築くこと勿れ、
   “常住不動の実相”の堅固なる基礎の上に築くがよいのである。

   現象の利益を追求する前に、実相の善を遂行せよ。

   “愛”は実相世界に存在する実質である。
   何故なら神は“愛”でるからである。

   “愛”が遂行されるときそこに“善”があらわれるのである。
   若しそこに“愛”があらわれるならば、それは“善”となるのである。

   性愛は、煩悩であって此処に言う愛ではないのである。
   真の愛は、相手が“神の子”である実相を観て尊敬することに始まる。

   尊敬のない愛情は煩悩であり、自分が相手に執着することによって、
   相手から快感を引出そうとするのである。

   愛は単なる“好き”ではないのである。
   また相手から快感を引き出す欲望でもない。
   “好き嫌い”は現象に属する。

   “好き嫌い”の中の“好き”は唯の自分の“好悪”をあらわすだけであって
   相手を本当に愛しているのではないのである。

   本当の愛は感覚の美醜を超え、感覚的好悪や快不快を超えて実相を愛するのである。

        谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P63) より

           <感謝合掌 令和3年2月25日 頓首再拝>

賢者の一日一言《26日》 - 伝統

2021/02/27 (Sat) 01:34:05


(1)【 2月26日 】 《26日の青年に贈る一日一語》

   『窮地に落ちた時は、世に時めいている人に相談するがよい。』


   世の時めいている人(その時代に栄えている人)は、
   その時代に適当している人であって、
   何か成功の軌道に乗っている人である。

   従ってその人の話は明るくて、参考になることが多い。
   失敗した人の話はいくら聞いても、
   成功繁栄に役に立つことが、あまりないのである。

         橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月26日 】

   満身総身に、
   縦横無尽に受けた人生の切り創を通してつかまれた真理でなければ、
   真の力とはなり難い。

・・・

(3)【 2月26日 】 独立自信を貴ぶ

   士は独立自信を貴(たっと)ぶ。
   熱に依(よ)り炎に附(つ)くの念起すべからず。

                    (言一ニ一)

   【訳】

   立派な男子たるものは、独り立ちして、
   自信をもって行動することが大切である。

   権勢ある者におもねりへつらうような気持ちを起してはいけない。

・・・

(4)【 2月26日 】 政治の根本

   しおき法度(はっと)にも本末あり。
   君(きみ)のこころあきらかにして道をおこない、
   国中(くにじゅう)の手本かがみとさだめたもうが、
   政(まつり)の根本なり。
   法度の箇条はまつりごとの枝葉(しよう)なり。

                 (「翁問答」上巻之本)

   【訳]

   処罰や法制・禁令にも本末がある。
   主君の心を明らかにして(聖賢の)道をおさめ、国中の人々の手本となり、
   鏡となるのが、政治の根本である。
   法制・禁令の箇条は、政治の枝葉に過ぎない。

・・・

(5)《26日 あなたの今いる所が好機会である 》

   好機会は一生に数回しかないというものではないのである。
   好機会は常に《ある》のである。

   何故なら、すべての現象の進展の奥には、
   実相が尚一層完全に表出し出ようとする“催し”があるからである。

   実相が尚一層完全に表出せんとする機会を捉えるならば、
   その人は好運に乗ることになるのである。

   神の創造は常に行われているのである。
   創造のあるところ、常に機会はあるのである。

   あなたの生活が実相から催して来る創造の波に乗るならば、
   その波に乗った瞬間が好機会を捉えたのであり、
   その後は自然に波のまにまにあなたの運命が上昇して行くのである。

   実相の催しに同調できるならば、
   あなたが今いるところがそのままに好機会なのである。

      谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P63~64) より

           <感謝合掌 令和3年2月26日 頓首再拝>

賢者の一日一言《27日》 - 伝統

2021/02/28 (Sun) 00:47:23


(1)【 2月27日 】 《27日の青年に贈る一日一語》

   『若き日に思い切った修行をすれば、それは君を生涯の幸福に導くだろう。』


   誰でも立派な人物になり、幸福でありたいと考える。
   然しわがまま一杯のなまけた生活をしながらそれを望むのは、
   九州へ行く者が青森ゆきの汽車に乗っているようなものである。

   修行は耳や眼から学ぶことだけではない。

   自己の本性に備わる無限の叡智を引き出すのが最も尊い修行である。

       橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月27日 】

   私は卅五歳前後のころに心の一大転換──回心──が起き、
   それ以後私は石が好きになって、石だけが唯一の趣味でした。

   ところが、それが卅年も続いたころ突然石ブームが生じて、
   石にも値段がつき、その上に切ったり磨いたりし出したので、
   それをしおにピタリと止めました。

・・・

(3)【 2月27日 】 誠の心の働き

   雲烟(うかえん)は已(や)むを得ざるに聚(あつま)り、
   風雨は已むを得ざるに洩(も)れ、
   雷霆(らいてい)は已むを得ざるに震(ふる)う。
   斯(ここ)に以て至誠の作用を観(み)るべし。

                 (言一ニ四)

   【訳】

   雲や煙はやむをやまれぬ自然の働きによって集まるものであり、
   風や雨もやむを得ずして吹いたり降ったりするし、
   雷にしてもやむを得ずして轟(とどろ)くものである。

   これらを見て、やむにやまれぬ至誠の発露を観ることができるであろう。

・・・

(4)【 2月27日 】 法度はなくても

   君のこのむことをば、その下(しも)じもみなまねをするものなれば、
   君の心あきらかに道をおこないたまいぬれば、法度はなくても、
   おのずから人(ひと)のこころよくなるものないり。

                   (「翁問答」上巻之本)

   【訳]

   主君の好んでよく使うことばを、そのしもじもの領民までも
   みな真似をするものなので、
   主君の心が明らかで(聖賢の)道をおさめるならば、法制・禁令がなくても、
   おのずからかれらの心が正しくなるものである。

・・・

(5)《27日 目先の欲得で動いてはならない 》

   「増加の法則」に則(のっと)るには、今いる所に於いて、
   自己のもてるすべてのものを動員して与えるがよい。
   手の中の“駒”を無駄に遊ばしておくことは愚かなことである。

   種子(たね)があり場所がありさえすれば、
   種子(たね)を抽斗(ひきだし)の中に置いとくのは勿体ない。

   それは播種(はしゅ)すれば必ず増殖するのである。

   しかし石地に播(ま)いたり、砂漠に播いたりしたのでは発芽しない。
   できるだけ沃地(よくち)に播かなければならない。

   沃地と石地と砂漠の不毛の地とを区別するのはどうすればよいのか。
   下手に出資をして詐欺にかかることもある。
   また衰微しつつある会社に出資して、会社がつぶれる事もある。

   人間は、みな自分の思い通りに希望や期待をもって実行しつつあるのに、
   繁栄する人と失敗する人とが生ずるのは何故であるか。
   それは神の叡智を受ける人と、人間智で、目先の欲得で行動する人との相違である。

   目先の欲得で動くときには、
   大抵その人が他(た)の犠牲に於いて(又は他の損失によって)
   自分が利益を得ようとするから失敗するのである。

   それは「他(た)から奪う心」の変化である。
   「奪う者はまた奪われる」のである。

        谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P64~65) より

           <感謝合掌 令和3年2月27日 頓首再拝>

賢者の一日一言《28日》 - 伝統

2021/03/01 (Mon) 01:13:43


(1)【 2月28日 】 《28日の青年に贈る一日一語》

   『昔の聖者が若き日に断食、滝行、日の出を見る行(ぎょう)などをしたのを、
    君も試みるだけの勇猛心を起こして見よ。』


   食物を断って水ばかりの断食、
   勇気を振って滝壺に入り、毎日数回滝にかかる滝行、
   雨の日も風の日も時刻を違えず、日の出の見える場所に立つ修行。

   君はそれによって、
   ノイローゼなどを知らぬ人となって大歓喜を味わい、
   われ世に勝てりという自信を得るであろう。

       橋本徹馬師 「青年に贈る一日一語」より

・・・

(2)【 2月28日 】

   小夜更けて しづかにおもふ わが命 全けくしありて ここに生くるを

   零下廿度の 空き屋に寝ねて 凍餓死を しづかに待ちし かの日をおもふ

・・・

(3)【 2月28日 】 やむを得ざる勢い

   已(や)むべからざるの勢いに動けば、
   則(すなわ)ち動いて括(くく)られず。

   枉(ま)ぐべからざるの途(みち)を履(ふ)めば、
   則ち履(ふ)んで危(あやう)からず。

                  (言一ニ五)

   【訳】

   やむにやまれない勢いで活動をするならば、
   邪魔立てされることなく自由に動ける。

   曲げようのない正しい道を進むならば、何も危険なことはない。

    〇吉田松陰は「かくすればかくなるものと知りながら、
     やむにやまれぬ大和魂」という歌を残している。

・・・

(4)【 2月28日 】 法治の限界

   本(もと)をすてて末(すえ)ばかりにておさめるを法治といいて、
   よろしからず。
   法治はかならず箇条あまたあいりて、きびしきものなり。

   奏の始皇のしおきが法治の至極(しごく)したるものなり。
   法治はきびしきほどみだれるものなり。

                    (「翁問答」上巻之本)

   【訳]

   もとを捨てて、すえばかりで治めることを法治といって、好ましくない。
   法治は、かならず法制・禁令の箇条がかず多くあって、
   その内容も厳しいものである。

   秦の始皇帝のさだめたそれが、法治の極みといえる。
   法治は、きびしいほどかえって、国内が乱れるものである。

・・・

(5)《28日  清貧礼讃・受難礼讃に陥ってはならぬ 》

   自己を利すると共に必ず他(た)をも利する心をもって行動せよ。
   自分の利益を拒絶する必要はない。

   宇宙には「増加の法則」が貫いており、自己が成長し、
   自分の財産が増加し、能力が増進し、智慧が益々発達するということは、
   自己が宇宙にある「増加の法則」に乗ることであり、
   宇宙にある法則に乗ることは、結局、神の御心に適うことであるからである。

   富を罪悪視してはならない。
   また貧乏を美徳のように思ってはならない。
   それは受難礼讃という歪められた道徳観である。

   自分が貧しいために、人に不快な思いをさせたり、人に厄介をかけたり、
   人を救けることができなかったりするのはあまり褒めたことではない。

         谷口雅春著『人生の秘訣365章』第2篇(P64) より

           <感謝合掌 令和3年2月28日 頓首再拝>

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