伝統板・第二

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明治天皇御製(5) - 伝統

2020/03/16 (Mon) 02:49:10

【明治天皇御製】

  < 水 (明治三十六年) >

 器には したがひながら いはがねも とほすは水の ちからなりけり


  (水は円に四角に、様々な容器に順って逆らうことなく形を変えますが、
   時と場合によっては、堅い岩石をも貫き通す、驚くべき力があります。)

            ・・・

【明治天皇御製】

  < 卒業式 (明治三十八年) >

 ゆるし文 うくる身よりも おほしたてし 人のこころや うれしかるらむ


  (卒業証書を受ける本人はもとよりだが、それよりも
   本人を育て上げた人びとの心はさぞかしうれしいことでしょう。)

・・・

<関連Web>

(1)当掲示板内「明治天皇御製(1)」
    → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6492813

(2)当掲示板内「明治天皇御製(2)」
    → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6541848

(3)当掲示板内「明治天皇御製(3)」
    → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6684573

(4)当掲示板内「明治天皇御製(4) 」
    → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7652516

           <感謝合掌 令和2年3月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2020/04/02 (Thu) 05:04:42


【明治天皇御製】

      (明治38年)

   世の中の 事ある時に あひぬとも おのがつとめむ ことな忘れそ


   (世の中で何か大事が起こった時に出会ったとしても、
    そのうような時こそ自分が果たすべき務めをを忘れないことが大切です。)


   (Web:小国神社(2020.03.28)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=232#anc




【昭憲皇太后御歌】

      (明治22年)

   月に日に ひらけゆく世の人 心ごころ 向はむかたを まづさだめてよ


   (月ごとに、日ごとに新しく開けてゆく、
    この世の中の人のこころの慌ただしいことでしょう。
    大切なことは、時流に流されることなく、まず確かな方向を見定めてることです。)


   (Web:小国神社(2020.03.25)http://www.okunijinja.or.jp/season/#anc

           <感謝合掌 令和2年4月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2020/04/15 (Wed) 04:32:52


【明治天皇御製】

  < 心 (明治三十七年) >

 しきしまの 大和心の ををしさは ことある時ぞ あらはれにける


  (我が日本の大和心の雄々しさは、
   何か非常のことが起きたその時にこそ、おのずから発揮されるのです。)

            ・・・

【明治天皇御製】

  < 花 (明治四十五年) >

 たかどのの 窓てふ窓を あけさせて 四方の櫻の さかりをぞみる


  (高殿の窓という窓を全部あけはなたて、
   四方の桜のさかりを心ゆくまで眺める、この清々しい楽しさよ。)

           <感謝合掌 令和2年4月15日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2020/05/02 (Sat) 04:56:01


【明治天皇御製】

 < をりにふれて (明治38年)>

  世の中の 事ある時に あひぬとも おのがつとめむ ことな忘れそ



   (世の中で何か大事が起こった時に出会ったとしても、
    そのうような時こそ自分が果たすべき務めをを忘れないことが大切です)

  (Web:小国神社(2020.03.28)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=232#anc

           ・・・


【昭憲皇太后御歌】

 <耳(みみ) >

  人ごとの よきもあしきも こころして きけばわが身の ためとこそなれ



  (世間の人の言葉の良いことも悪いことも、深く心をかたむけて 
   その真実を聞こうとすれば、すべてわが身のためとなります)

  (Web:小国神社(2020.04.02)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=234#anc

           <感謝合掌 令和2年5月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2020/05/16 (Sat) 04:55:54

【明治天皇御製】

  < 寄神祝心 (明治四十三年) >

 天てらす 神の御光 ありてこそ わが日の本は くもらざりけり


  (天照大御神の御光があるからこそ、
   わが日本国の威光は決して曇ることがないのである。)

            ・・・

【明治天皇御製】

  < 若草 (明治三十二年) >

 たまぼこの 道のゆくての わか草は ふまれながらに 花さきにけり


  (道の行く手に生えている若草は、
   行き交う人々に踏まれながら、それにもめげることなく、
   けなげに花を咲かせている。)

           <感謝合掌 令和2年5月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2020/06/02 (Tue) 04:54:37

【明治天皇御製】


  神がきに 朝参りして 祈るかな 国と民との やすからむ世を



   (神域に朝参拝をして、お祈りすることは日本の国が栄え、
     国民が安らかに暮らせる世の中になるようにと)

  (Web:小国神社(2020.04.05)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=235#anc

           ・・・

【昭憲皇太后御歌】

  かぎりなく たちかさなりし 雨雲も はるればはるる 水無月の空



   (次から次へと重なる雨雲も、
    ひとたび晴れると、爽やかに晴れ上がるのが梅雨の空です。)

  (Web:小国神社(2019.06.06)http://www.okunijinja.or.jp/season/#anc

           <感謝合掌 令和2年6月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2020/06/16 (Tue) 03:32:29


【明治天皇御製】

  < をりにふれたる (明治四十五年) >

 言の葉の 上にあふれて きこゆるは 人のこころの まことなりけり


  (人の心をこめ、しらべをととのえていう言葉の上に
   溢れ出て伝わってくるのは、その人の胸の奥のまことの心である。)


            ・・・

【明治天皇御製】

  < 水 (明治四十四年) >

 よどみなく 流るる水の おときけば わがこころさへ すみわたりけり


  (よどみなく流れる水の声を聞いていると、
   自分の心までも澄み渡ってくることである。)

           <感謝合掌 令和2年6月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2020/07/04 (Sat) 04:59:25


【明治天皇御製】

  しきしまの 大和心のををしさは ことある時ぞ あらはれにける


    (わが日本の大和心の雄々しさは、
      何か非常のことが起きた時にこそ、
       おのずから発揮されるのです )

  (Web:小国神社(2020.03.20)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=230#anc


           ・・・

【昭憲皇太后御歌】


   月に日に ひらけゆく世の人 心ごころ 向はむかたを まづさだめてよ


     (月ごとに、日ごとに新しく開けてゆく、
       この世の中の人のこころの慌ただしいことでしょう。
        大切なことは、時流に流されることなく、
         まず確かな方向を見定めてることです。)

  (Web:小国神社(2020.03.25)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=231#anc

           <感謝合掌 令和2年7月4日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2020/07/17 (Fri) 06:37:56


【明治天皇御製】

  < 心 (明治三十七年) >

 おもふこと 常にたえせぬ 世にしあれば 心はひろく もつべかりけり


  (次から次へともの思いの絶えないこの世だから
   心だけは広くゆったりと構えて過ごしたいものである)


            ・・・

【明治天皇御製】

  < をりにふれたる (明治三十八年) >

 雨すぎて みどりにはれし そらみれば 日かげに夏に なりにけるかな


  (うっとうしい梅雨が過ぎて、みどりに晴れ上がった空を
   見ると、日差しはすっかり夏のさわやかさになったことだ)

           <感謝合掌 令和2年7月17日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2020/08/02 (Sun) 04:02:25


【明治天皇御製】


   世の中の 事ある時に あひぬとも おのがつとめむ ことな忘れそ



   (世の中で何か大事が起こった時に出会ったとしても、
     そのうような時こそ自分が果たすべき務めを
       忘れないことが大切です。)

  (Web:小国神社(2020.03.28)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=232#anc



【明治天皇御製】

   ともすれば 思はぬ方にうつるかな こころすべきは 心なりけり



   (ともすると思いがけない方に人の心というものは揺らぎ動くことがあります。
    いつの時も、思慮深く、おろそかにしてはならないのは心のありようです。)

  (Web:小国神社(2020.03.31)http://www.okunijinja.or.jp/season/#anc


           ・・・

【昭憲皇太后御歌】

   人ごとの よきもあしきも こころして きけばわが身の ためとこそなれ



     (世間の人の言葉の良いことも悪いことも、深く心をかたむけて 
       その真実を聞こうとすれば、すべてわが身のためとなります。)

  (Web:小国神社(2020.04.02)http://www.okunijinja.or.jp/season/#anc

           <感謝合掌 令和2年8月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2020/08/17 (Mon) 05:04:02


【明治天皇御製】

  < 神祇 (明治四十四年) >

 いつはらぶ 神のこころを うつせみの 世の人みなに うつしてがな


  (まっすぐでいつわりのない神のみ心を、
    この現実の世のすべての人の心にうつして、
     清々しい世にしたいものである。)


            ・・・

【明治天皇御製】


  < 夏山水 (明治三十七年) >

 年年に おもひやれども 山水を 汲みて遊ばむ 夏なかりけり


  (毎年夏になると、清々しい山の冷たい山水を手に汲み、
    心をのびのびと豊かにさせたいと思うのだが、
     国事を司ることが多忙で、そうした暇は持てないことである。)

           <感謝合掌 令和2年8月17日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2020/09/02 (Wed) 04:50:33


【明治天皇御製】


   神がきに 朝参りして 祈るかな 国と民との やすからむ世を


   (神域に朝参拝をして、お祈りすることは
    日本の国が栄え、国民が安らかに暮らせる世の中になるようにと)


  (Web:小国神社(2020.04.05)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=235#anc


           ・・・

【昭憲皇太后御歌】


   へだてなく いつつのくにに 交わるも こころのまこと ひとつなりけり



     (わけへだてなく、世界中の国々と交誼を結ぶにつけても、
       たいせつなのは心のまことの一筋です。)


  (Web:小国神社(2020.04.09)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=236#anc

           <感謝合掌 令和2年9月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2020/09/16 (Wed) 04:15:40


【明治天皇御製】


 < 神祇 (明治四十三年) >

 とこしへに 國まもります 天地の 神のまつりを おろそかにすな


  (とこしえに我が国をお護り下さる天地の
    神々への感謝と祈りの祭りを、決しておろそかにしてはいけない。) 、

            ・・・

【明治天皇御製】

  < 蟲聲 (明治四十四年) >

 さまざまの 蟲のこゑにも しられけり 生きとしいける もののおもひは


  (さまざまな音色で鳴いている虫の声にさえ、思い知らされることがある。
     命あるものは皆それぞれの胸に抱く
      ひたすらな思いがあって、懸命に生きていることを。)

           <感謝合掌 令和2年9月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2020/10/02 (Fri) 03:59:49


【明治天皇御製】


   おこたらず 学びおほせて いにしえの 人にはぢざる 人とならなむ


   (人はいつも怠けずにしっかりと学問をやり遂げて、
    わたしたちの祖先に恥じることのない立派な人間になりたいものである。)


  (Web:小国神社(2020.04.11)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=237#anc


【明治天皇御製】


   国民の つくす力に よりてこそ 世はにぎはしく なりまさりけれ


   (国民が国のために一生懸命に尽くす力によってこそ、
    その中は繁栄し、賑やかさを増すというものです。)


  (Web:小国神社(2020.04.16)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=238#anc


           ・・・

【昭憲皇太后御歌】


   やむ人を きてみるたびに おもうふかな みなおこたりて 家にかへれと



     (病気で苦しんでいる人を病院へ見舞いに来る度に、いつも思うことです。
      みな一日も早く病気が回復して、家族の待つ家にかえりなさいと)


  (Web:小国神社(2020.04.19)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=239#anc

           <感謝合掌 令和2年10月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2020/10/16 (Fri) 05:00:49

【明治天皇御製】


  < 鏡 (明治三十七年) >

 榊葉に かけし鏡を かがみにて 人もこころを みがけとぞ思ふ


  (神前の真榊の枝にかける鏡を心の鑑として己が姿をうつし、
     人も神にあやかって各自の心をみがきなさい。)

            ・・・

【明治天皇御製】

  < 秋神祇 (明治三十六年) >

 神風の 伊勢の宮居に とよとしの 初穂ささげむ 時ちかづきぬ


  (伊勢の神宮に、豊かに実った今年の稲の初穂を
    お供えして、お祭りする時季が近づいてきました。)

           <感謝合掌 令和2年10月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2020/11/02 (Mon) 04:50:47


【明治天皇御製】


  すすみゆく 時にあふともいそのかみ ふるきてぶりを わすれざらなむ



  (めまぐるしく時勢が変化する時代にめぐりあわせても、
    古きよき世の慣わしを忘れないでありたいものです。)

  (Web:小国神社(2020.04.22)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=240#anc



【明治天皇御製】


   たまぼこの 道のゆくての わか草は ふまれながらに 花さきにけり


   (道のゆくてに生えたけなげな若草は、行き交う人々に踏まれながら、
     それにもめげず、けなげに花を咲かせている。)


  (Web:小国神社(2020.04.25)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=241#anc



【明治天皇御製】


   近きより ゆかむとしては なかなかに 遠くぞまよふ 世の中のみち


   (急がばまわれの諺のように、近道をしようとするとかえって
    遠まわりとなって迷うことがある。世の中の道もそのようなものです。)


  (Web:小国神社(2020.04.30)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=242#anc



           ・・・

【昭憲皇太后御歌】


   ともしびの もとに書みて おもふかな むかしもかかる ことのありきと



     (灯火の下で心静かに書物を紐解くと、
       昔もこのようなことがあったのだと、
        いろいろと考えさせられたことです。)


  (Web:小国神社(2020.05.06)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=243#anc

           <感謝合掌 令和2年11月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2020/11/17 (Tue) 05:01:19


  < 神祇 (明治四十三年) >

 わがくには 神のすゑなり 神まつる 昔のてぶり わするなよゆめ


  (わが国は神の後裔<こうえい>である。
   神を祭るという昔からのならわしを、決しておろそかにしてはいけない。)

            ・・・

【明治天皇御製】

  < をりにふれたる (明治三十六年) >

 豊年の 新嘗祭 ことなくて つかふる今日ぞ うれしかりけり


  (稔り豊かなこの年の神々にお供えする新嘗祭。
    1年の農事が何の障りもなく例年通り豊作で、
     今日のみ祭を迎えたことは、まことに嬉しい限りである。)

           <感謝合掌 令和2年11月17日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2020/12/02 (Wed) 03:28:12


【明治天皇御製】


  まごころを こめてならひし わざのみは 年を経れども わすれざりけり



  (一生懸命に心をこめて習い、真剣に身につけたことは、
    何年たっても決して忘れないものである。)

  (Web:小国神社(2020.05.18)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=244#anc



【明治天皇御製】


   ゆくすゑは いかになるかと 暁の ねざめねざめに 世をおもうふかな


   (この国の将来は、これからどうなってゆくのだろうかと、
     毎日毎日、夜明けの早い醒め際に、
      世の中のことが深く思われることである。)


  (Web:小国神社(2020.05.18)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=245#anc



【明治天皇御製】


   みづがきの 松の根ざしの ゆるぎなき 国のさかえを 神はもるらむ


   (神殿を囲む瑞垣の内にしっかり根ざしている松のように、
    揺らぐことのない「国の繁栄」を神様は護ってくださることでしょう。)



  (Web:小国神社(2020.06.15)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=248#anc



【明治天皇御製】


   国のため 民のためには 夏草の ことしげくとも つとめざらめや


   (この国のため、わが民のためには、たとえ生い茂る夏草のように、
    次から次へとわずらわしいことが起こったとしても
     心緩めず努めてゆこうと思う。(明治38年))



  (Web:小国神社(2020.08.16)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=249#anc


           ・・・

【昭憲皇太后御歌】


   ひく水も あつくなりぬる 日ざかりに 田ぐさとる身を おもひこそやれ



     (田にひく水さえ熱くなる夏の日盛りに、
      その田に入って草取りをする人の苦労が、
       身にしみて思いやられます。(明治31年))


  (Web:小国神社(2020.08.16)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=249#anc

           <感謝合掌 令和2年12月2日 頓首再拝>

明治天皇御製 - 伝統

2020/12/16 (Wed) 02:27:57


【明治天皇御製】

  < をりにふれたる (明治四十二年) >

 天(あめ)をうらみ 人をとがむる こともあらじ

     わがあやまちを おもひかへさば


  (天をうらんだり、他人をとがめたりすることもあるまい。
    自分自身のあやまちを、よくよく反省したならば。)


            ・・・

【明治天皇御製】

  < 光陰如矢 (明治四十年) >

 年月は 射る矢のごとく すぎにけり

     わがおもふこと はかどらぬまに


  (年月は射る矢のように速く過ぎ去ってしまったことだ。
    自分の計画したことが、まだ思うようにはかどらない間に。)

           <感謝合掌 令和2年12月16日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2021/01/02 (Sat) 06:50:57


   <明治四十年>

  目にみえぬ 神の心に かよふこそ 
  
        人の心の まことなりけれ 


  (神様のお姿は私たちの目で見ることはできません。
   そのお声も聞くことはできません。
   そのような神様の心に叶うためにはどうすればよいのでしょうか。

   それには日頃の生活のなかで、
   常に浄・明・正・直の心を大事にすることです。

   「浄」は「清らかな心」、「明」は「明るい心」、
   「正」は「正しい心」、「直」は「素直な心」のことです。
 
   これらの心を大事にすることで「まごころ(誠の心)」が芽生えます。
   「まごころ」こそ神様の御心に叶う道です。)


    素盞嗚尊神社(江坂神社)
     http://www.esakajinja.or.jp/20-1sanpaikinen(H28,29).html

・・・

【明治天皇御製】


   おもひ入る 道は千すぢに かはれども

          まことのほかに ふむ道はなし

   (人が進んで行く道は、たくさんの枝分かれがあって
    どの道を進むか迷うのが世の常です。
    しかし、迷ったときは「誠の道」を選ぶことが大事です。)

    素盞嗚尊神社(江坂神社)
     http://www.esakajinja.or.jp/20-1sanpaikinen(H28,29).html

           <感謝合掌 令和3年1月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2021/01/16 (Sat) 04:35:07

【明治天皇御製】


   < 祝  (明治40年)>
   
  神がきに ぬさをささげて たひらかに をさまれる世を いはう春かな

              ・・・

【明治天皇御製】

   < 松  (明治42年)>   

  あらし吹く世にも動くな人ごころ いはほ(巌)にねざす 松のごとくに


   (たとえ、どのように嵐が吹きすさぶ、はげしい世の中の変動に会っても、
    あの巌の上に、どっしりと根を張っている松の大木のように、
    しっかりとした信念を持って、心を動揺させてはなりません。)

  (【100年の森 明治神宮物語】御製(5)コロナ禍にも生きるメッセージ
    → https://www.sankei.com/life/news/210108/lif2101080005-n1.html )

           <感謝合掌 令和3年1月16日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2021/02/03 (Wed) 05:01:32

【明治天皇御製】

  < 社頭祈世 (明治ニ十四年) >

 民のため 世をやすかれと 神がきに ゆふしでかけて いのるなり

     
  (国民のために、世の中が平和でありますようにと、
     神の御垣に木綿神垂をかけて、御神前にお祈りをするのです。)
    

            ・・・

【明治天皇御製】

  < 立春 (明治十一年以前) >

 けさよりは 春たつけふの 天つ風 よもの梢に 吹くものどけき


  (今朝からは、立春を迎えたこの朝空の吹く風。
     あたりの木々の梢に吹きわたる風も、心なしかのどかに感じられる。)

           <感謝合掌 令和3年2月3日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2021/02/18 (Thu) 05:03:44

【明治天皇御製】


  あさみどり 澄みわたりたる 大空の 
 
       広きを己(おの)が 心ともがな


  (浅い緑色に澄み渡った広々とした大空を見上げると、
    自分の心もこのように広く澄んだ大空のようにありたいと願う。)



    素盞嗚尊神社(江坂神社)
     http://www.esakajinja.or.jp/20-1sanpaikinen(H28,29).html

・・・

【明治天皇御製】


   おのづから 國のまもりや おこたらむ

       ことなき時に こころゆるまば

   (国を守る意識や備えが自然に怠ることになるのではないでしょうか。 
    平和なときに国を守ろうとする意識が緩むようことがあっては。)

    素盞嗚尊神社(江坂神社)
     http://www.esakajinja.or.jp/20-1sanpaikinen(H28,29).html

           <感謝合掌 令和3年2月18日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2021/03/02 (Tue) 03:01:09

【明治天皇御製】

  < 山 (明治四十一年) >

 萬代の 國のしづめと 大空に あふぐは富士の たかねなりけり

  (千代には千代に益々発展するこの日本の鎮護として、
   いつも大空に仰ぐのは富士山の気高い姿である。

   その姿に恥じる事のない立派な国となるよう、
   互いに努めていきましょう。)

            ・・・

【明治天皇御製】

  < 述懐 (明治四十年) >

 ゆるされて まなびの窓を いづる子よ 思はぬ道に ふみな迷ひそ

  (学業がなり、卒業することを許されて、
   この学び舎から巣立っていく子よ。

   今は考えてはいないような良からぬ生き方に踏み込み、
   何もわからないような状態にならぬよう気をつけなさい。)

           <感謝合掌 令和3年3月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2021/03/17 (Wed) 04:55:42

【明治天皇御製】

  < をりにふれたる (明治三十八年) >

 世の中の 事ある時に あひぬとも おのがつとめむ ことな忘れそ


  (世の中で何か大事が起こった時に出遭ったとしても、
     そういう時こそ自分が果たすべき務めを
       忘れないことが大切である。)


            ・・・

【明治天皇御製】

  < をりにふれたる (明治四十三年) >

 花になり 実になるみれば 草も木も なべてつとめの ある世なりけり


  (花を咲かせ実になるのを見ていると、草も木も
     世の中すぶてのものに定まった役目があるのだと思われる。)

           <感謝合掌 令和3年3月17日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2021/04/02 (Fri) 04:57:13

【明治天皇御製】

   (明治36年)

   ちはやふる 神のひらきし 道をまた ひらくは人の ちからなりけり


   (皇祖の神々がお開きになった道の大本を、
      さらにまた豊かに開いてゆくのは、人の力である。)


  (Web:小国神社(2021.03.29)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=257#anc



           ・・・

【昭憲皇太后御歌】

   (明治19年)

   帰るべき 道とほければ いましばし しばしと見つる 山桜かな



     (帰らなければならぬ道が遠いので、
        いま少し、いま少しと思ってつい見ほれてしまった、
           すばらしい山桜の花です。)


  (Web:小国神社(2021.03.29)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=257#anc


           <感謝合掌 令和3年4月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2021/04/16 (Fri) 04:13:19

【明治天皇御製】

  < 心 (明治四十五年) >

 いはがねの うごかざりけり ひとすぢに おもひかためし 人のこころは


  (大地に根をおろした巌のように固く動かないものだなぁ。
     ただ一筋に堅固に思いかためた、人の心というものは。)


            ・・・

【明治天皇御製】

  < 春日 (明治四十四年) >

 すがのねの 長き春日は なかなかに ものにおこたる 人ぞおほかる


  (たとえばあの長い山菅の根のように長くのどかな春の日は、
     かえって心ものんびりと ものごとを怠りすごして
       しまう人が多いものだ。)

           <感謝合掌 令和3年4月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2021/05/02 (Sun) 05:04:36

【明治天皇御製】

   (明治39年)

 すすみゆく 時にあふとも いそのかみ ふるきてぶりを わすれざらなむ


  (めまぐるしく時勢が変化する時代に巡り合わせても、
    古きよき世の慣わしを忘れないでありたいものだ)

  (Web:小国神社(2021.04.08)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=258#anc


                                          

【昭憲皇太后御歌】

   (明治32年)

 よき友に まじはる人は おのづから 身のおこなひも ただしかりけり


  (よい友達と心深い交わりをもつ人は、
    自ずから自分の身の行いも正しくなるものです)

  (Web:小国神社(2021.04.08)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=258#anc

           <感謝合掌 令和3年5月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2021/05/16 (Sun) 05:02:55

【明治天皇御製】

  < 月 (明治四十ニ年) >

 わがこころ いたらぬくまの なくもがな この夜を照らす 月のごとくに


  (わが心がものの隈ぐままで届かぬところがないようにしたいものである。
   この夜の闇をあまねく照らす月の光のあきらかなように。)

            ・・・

【明治天皇御製】

  < 子 (明治三十六年) >

 すなほにも おほしたてなむ いづれにも かたぶきやすき 庭のわか竹


  (子供は素直に育てあげたいものだ。
    外からの影響に対して、どちらからの風にも
     傾きやすい庭の若竹のような感受性の強い子は。)

           <感謝合掌 令和3年5月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2021/06/02 (Wed) 03:03:32


【明治天皇御製】

   (明治36年)

 もろともに たすけかはして むつびあふ 友ぞ世にたつ 力なるべき


  (お互い助けあい、睦びあっている友達がいるということは、
    世の中を立派に生きてゆく上での大きな力となるものである)

  (Web:小国神社(2021.04.28)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=259#anc


                                          

【昭憲皇太后御歌】

   (明治30年)

 まこともて まじらふ友は なかなかに はらからよりも したしまれけり


  (まごころをもって深く接し合う友というものは、
   なまじ兄弟よりも、かえってより身近く親しまれるものです)

  (Web:小国神社(2021.04.28)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=259#anc

           <感謝合掌 令和3年6月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2021/06/16 (Wed) 02:47:31

【明治天皇御製】

  < をりにふれたる (明治四十五年) >

 なすことの なくて終らば 世に長き よはひをたもつ かひやなからむ


  (何ひとつ成し遂げることがなくて命を終わってしまったならば、
    この世に生まれて長い命を保ってきた甲斐が、
     まったくないことになってしまうであろうよ。)

            ・・・

【明治天皇御製】

  < をりにふれたる (明治三十七年) >

 いかならむ 事にあひても たわまぬは わがしきしまの 大和だましひ


  (どんな困難に際会してもひるまないのが、
    わが日本の国の人びとが持つ大和だましいというものである。)

           <感謝合掌 令和3年6月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2021/07/03 (Sat) 03:13:19


【明治天皇御製】

   (明治32年)

 たまぼこの 道のゆくての わか草は ふまれながらに 花さきにけり


  (道の行く手に生えた若草は、行き交う人々に踏まれながら、
    それにもめげず、けなげに花を咲かせている。)

  (Web:小国神社(2021.05.28)http://www.okunijinja.or.jp/season/#anc


                                          

【昭憲皇太后御歌】

   (明治40年)

 花といふ 花みなすぎて 大庭の 若葉すずしく しげるころかな


  (花という花は、みなその時季を過ぎてしまい、
    この宮中の庭の若葉が涼しげに繁るこの頃です。)

  (Web:小国神社(2021.05.28)http://www.okunijinja.or.jp/season/#anc

           <感謝合掌 令和3年7月3日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2021/07/15 (Thu) 05:02:19

【明治天皇御製】

  < 祝 (明治四十年) >

 國民の つくす力に よりてこそ 世はにぎはしく なりまさりけれ


  (国民が世の為に一生懸命に尽くす力によってこそ、
     世の中は反映し、賑やかさを増すというものである。)

            ・・・

【明治天皇御製】

  < 水聲 (明治三十七年) >

 きく人の こころのそこも 洗ひけり よどまずおつる 水のひびきに


  (聞く人の心の底までも洗い清められたことだ。
     滞りなく流れ落ちる水の清々しい響きによって。)

           <感謝合掌 令和3年7月15日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2021/08/02 (Mon) 04:57:39

【明治天皇御製】

   (明治37年)

 言の葉に あまる誠は おのづから 人のおもわに あらはれにけり


  (言葉には、言いつくせない誠の心というものは、

            自然にその人の表情に現れるものである。)


  (Web:小国神社(2021.06.09)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=262#anc


                                          

【昭憲皇太后御歌】

   (明治31年)

 朝ごとに むかふかがみの くもりなく あらまほしきは 心なりけり


  (毎朝、向かう鏡がきれいであると、まことに気持ちがよいように、

       人の心もいろいろのものを映す鏡でありますから、

               常に清く澄み明らめておきたいもです。)
            

  (Web:小国神社(2021.06.09)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=262#anc


           <感謝合掌 令和3年8月2日 頓首再拝>

「明治天皇御製」 - 伝統

2021/08/16 (Mon) 04:53:02

「明治天皇御製」

  < 友 (明治三十七年) >

 よき友に まじはりてこそ おのづから 人の心も たかくなりけれ


  (よい友達とまじわってお互いに切磋琢磨してこそ
     おのずと人の心も高められるものである。)

            ・・・

「明治天皇御製」

  < 水 (明治四十五年) >

 いづかたに ながれゆきても にごりなき 清水を人の こころともがな


  (どんなところに流れていっても、その環境に動かされて
     濁ったりすることのない、真清水のようにいつも澄んだ、
       人の心であってほしいものである。)

           <感謝合掌 令和3年8月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2021/09/02 (Thu) 05:05:27


【明治天皇御製】

      (明治43年)

   くに民が こころごころに すすみゆく みちにはさはる ものなくもがな


   (国民がそれぞれに志して進んでいく人生の道には、
    障害がなく順調に進んであってほしいものだ)




   (Web:小国神社(2018.06.09)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=210#anc




【昭憲皇太后御歌】

     

   くさふかき 夏の野はらも 人のゆく みちひとすぢは うづもれずして


   (草深い夏の野原も人が通る一筋の道だけは草に覆われないように、
     人の道も正しい道は決してうずもれないでしょう )



   (Web:小国神社(2018.04.29)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=206#anc

           <感謝合掌 令和3年9月2日 頓首再拝>

「明治天皇御製」 - 伝統

2021/09/16 (Thu) 05:03:04


  < 神祇 (明治三十七年) >

 神がきに 朝まゐりして いのるかな 國と民との やすからむ世を


  (神域に朝参拝してお祈りすることだ。
    日本の国が栄え、国民がやすかかに暮らせる世の中であるように。)

            ・・・

  < 月 (明治十五年) >

 わたつみの 波の千尋の 底までも てりとほるらむ 秋の夜の月


  (海原の波のかぎりなく深い底にまで、照りとおることであろうよ。
       秋の今宵の、耿耿(こうこう)と輝く月は。)

           <感謝合掌 令和3年9月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2021/10/02 (Sat) 05:01:30

【明治天皇御製】

   (明治37年)

  いにしへの 御代の教に もとづきて ひらけゆく世に たたむとぞ思ふ


  (遠い昔の御代の聖賢の教にもとづいて、
   新しく開けていく世の生き方に対処してゆこうと思う)

   (Web:小国神社(2019.04.04)http://www.okunijinja.or.jp/season/#anc


【昭憲皇太后御歌】


   (明治十二年以前)

  みがかずば 玉の光はいでざらむ 人のこころも かくこそあるらし

   (宝石も磨かなければ光を放ちません。
    それと同様に、人の心も研鑽を積まなければ
    すぐれた徳をもつことはできません)

   (Web:小国神社(2019.04.13)http://www.okunijinja.or.jp/season/#anc

           <感謝合掌 令和3年10月2日 頓首再拝>

「明治天皇御製」 - 伝統

2021/10/16 (Sat) 04:43:53


【明治天皇御製】

  < をりにふれたる (明治四十二年) >

 いたづらに 時を移して ことしあれば あわだだしくも たちさわぐかな


  (平素なすべきことをせず、いたずらに時を過ごしていて、
   何かことが起きると、あわてて大騒ぎするものである。)

            ・・・

【明治天皇御製】

  < 秋夜 (明治四十二年) >

 秋の夜の 長きを何に かこつらむ なすべき事の 多くある世に


  (秋の夜が長く退屈だといって何の不平をいうことがあろうか。
   しなければならぬ事が沢山あるこの世の中であるのに。)

           <感謝合掌 令和3年10月16日 頓首再拝>

明治節(「文化の日」)に明治天皇の御製に学ぶ - 伝統

2021/11/03 (Wed) 11:32:07


      *メルマガ「人間力」(2021.11.03)より
       ~『致知』「編集長コラム」

      ───────────────────

毎年初日の出を拝むたびに、湧き出るように浮かんでくる和歌がある。

明治天皇の御製である。

・ ・ ・ ・ ・ ・

  あさみどり澄みわたりたる大空の廣きをおのが心ともがな

  さしのぼる朝日のごとくさはやかにもたまほしきは心なりけり
 
・ ・ ・ ・ ・ ・

自己修養のお心の強さが伝わってくる御製である。

明治天皇はそういうお方であったのだろう。

御製をもう一首。

・ ・ ・ ・ ・ ・

  冬ふかき池のなかにもほとばしる水ひとすぢはこほらざりけり

・ ・ ・ ・ ・ ・
 
池の全面が凍ってしまうような真冬の寒さでも、
ほとばしる水は凍らない、と詠まれている。


明治というのは西欧の技術文明が怒濤のように押し寄せ、
日本が国のあり方を見失いかけている時代でもあった。

明治22年、『日本』という新聞を発刊した陸羯南は、
その創刊の辞に当時の様相をこう述べている。

「近世の日本は其の本領を失い自ら固有の事物を棄つるの極、
 殆ど全国民を挙げて泰西(西洋)に帰化せんとし、
 日本と名づくる此の島地は漸く将に
 輿地図(世界地図)の上にただ空名を懸くるのみならんとす」
 

全国民が西洋に心を奪われ浮き足立っている様子が、端的に記されている。

こういう潮流の中で
明治天皇の御製は詠まれたのである。

どのような時代の変遷に遭おうとも、
日本は日本を日本たらしめているものを見失ってはならぬ  

明治天皇が抱かれた一とは、これではなかったろうか。
深く噛みしめたい三首の御製である。

           <感謝合掌 令和3年11月3日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2021/11/16 (Tue) 05:06:45

【明治天皇御製】

  < 述懐 (明治四十年) >

 よこしまに 思ひな入りそ 世の中に すすまぬ道は はかどらずとも


  (この世の中を本来よこしまなものと思いさだめてしまってはいけない。
   たとえ自分の進もうととする道が思い順調にはかどらなくても。)


            ・・・

【明治天皇御製】

  < 天 (明治三十九年) >

 ひさかたの 空はへだても なかりけり 地(つち)なる國は 境あれども


  (大空は涯てしなく広がっていて、
    どこまでいってもへだてるものがないことだ。
   この地上の国には窮屈な国の境というものがあるのだが。)

           <感謝合掌 令和3年11月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2021/12/02 (Thu) 05:09:27


【明治天皇御製】

   (明治43年)

 天てらす 神の御光 ありてこそ わが日の本は くもらざりけれ 


  (天照大神の御光があるからこそ、
    わが日本国の威光は決して曇ることがないのである。)

  (Web:小国神社(2021.05.28)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=261#anc


                                          

【昭憲皇太后御歌】

   (明治23年)

 神代より ねざしかはらぬ あしはらの 国の栄ぞ かぎりしられぬ


  (神代以来、根底揺るぎない日本国の繁栄は
    どこまでも続いて、限りないほど盛んなものであります。)

  (Web:小国神社(2021.05.28)http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=261#anc


           <感謝合掌 令和3年12月2日 頓首再拝>

明治天皇御製 - 伝統

2021/12/17 (Fri) 05:08:20


  < 歳暮 (明治三十五年) >

 ちはやふる 神をまつりて こともなく くれゆく年を いはひけるかな


  (はげしい霊威をお持ちになった神をお祭り申して、
    何のさわりもなく静かに暮れてゆく年の幸いを、
     心をつつしんで祈ることである。)

            ・・・

  < 行 (明治三十七年) >

 言葉もて 教ふることは やすけれど かたきは人の おこなひにして


  (言葉をもって人に教えるのはたやすいことであるが、
    それを行ないとして実行するのは、本当に難しいことである。)

           <感謝合掌 令和3年12月17日 頓首再拝>

【明治天皇御製】~新年を迎えて - 伝統

2022/01/02 (Sun) 05:04:51

新年望山  (明治九年)

   新しき 年を迎へて ふじのねの 高きすがたを 仰ぎみるかな

             ・・・

鶯入新年語  (明治十一年以前)

   あたらしき 年のほぎごと いふ人に おくれぬけさの 鶯のこゑ

             ・・・

新年祝言 (明治十二年)

   あらたまの 年もかはりぬ 今日よりは 民のこゝろや いとゞひらけむ

             ・・・

新年望山 (明治十九年)

   年のたつ あしたに見れば ふじのねの 雪の光も あたらしきかな

             ・・・

新年   (明治三十七年)

   神風の 伊勢の宮居の 事をまづ 今年も物の 始にぞきく
 
             ・・・

新年祝   (明治三十七年)

   あしはらの 国のさかえを 祈るかな 神代ながらの としをむかへて

             ・・・

新年山    (明治三十八年)

   富士のね に匂ふ朝日も 霞むまで 年たつ空の のどかなるかな

             ・・・ 

新年祝道    (明治三十八年)

   たちかへる 年のほぎごと 敷島の 道によりてぞ 民もいひける

             ・・・
 
をりにふれて   (明治三十八年)

   あたらしき 年のたよりに 仇の城 ひらきにけりと きくぞ嬉しき

             ・・・

新年宴会    (明治三十九年)

   新しき 年のうたげに うれしくも かはらぬ人の つどひけるかな

             ・・・

新年松     (明治四十年)

   あたらしき 年のほぎごと きくにはに 万代よばふ 軒のまつかぜ

             ・・・

新年雪     (明治四十二年)

   新しき 年のほぎごと きゝながら 花とちりくる 雪をみるかな

             ・・・

新年雪     (明治四十三年)

   田に畑に 雪ぞつもれる 民の為 ゆたかにと思ふ 年の始に

             ・・・ 

新年宴会     (明治四十三年)

   新しき 年のうたげの にはもせに つどへる人を 見るがうれしさ

           <感謝合掌 令和4年1月2日 頓首再拝>

【明治天皇御製】 - 伝統

2022/01/16 (Sun) 04:41:23

  心 (明治37年)

 あらし吹く 世にも動くな 人ごころいはほに根ざす 松のごとくに


  (人生は残念ながら順風満帆とはいかないものです。
   困難や来るしい時こそ、巖の上にどっしりと根を張っている
   松の木のように、しっかりと信念をもって、心を動揺させてはいけません。)

  (Web:霧島神宮~https://kirishimajingu.or.jp/

            ・・・


  神祇 (明治43年)

 とこしへに 国まもります 天地の 神のまつりを おろそかにすな


  (永遠にわが国をお護り下さる、天地の神々への感謝と祈りの祭りを、
   決しておろそかにしてはいけない。)

  (https://twitter.com/Onoe_Akira/status/1435694872116097025

           <感謝合掌 令和4年1月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2022/02/02 (Wed) 05:02:30

【明治天皇御製】

   (明治11年以前)

  けさよりは 春たつけふの 天つ風 よもの梢に吹くものどけき


  (立春を迎えたこの朝風やあたりの木々の梢に吹き渡る風も
   心なしかのどかに感じられるものだ)

   (Web:小国神社(2019.03.21)http://www.okunijinja.or.jp/season/#anc



【昭憲皇太后御歌】

 人しれず 思ふこころの よしあしも 照し分くらむ 天地(あめつち)のかみ 


   (心の中も 神様は 見ていらっしゃいます)


           <感謝合掌 令和4年2月2日 頓首再拝>

明治天皇御製 - 伝統

2022/02/16 (Wed) 04:03:33

明治天皇御製

  < 川 (明治四十ニ年) >

 國民も つねにこころを あらはなむ みもすそ川の 清き流に


  (国民も常に心を洗い清めてほしいものだ。
   神の宮居のそばを流れる、みもすそ川(五十鈴川の別称)の
   清らかな流れに身をそそいで。)


            ・・・

  < 四海兄弟 (明治三十七年) >

 よもの海 みなはらからと 思ふ世に など波風の たちさわぐらむ

  (世界中の人類はみな兄弟だと思っているこの世に、
     どうしていつまでも争いの波風がたちさわぐのであろうか。)

           <感謝合掌 令和4年2月16日 頓首再拝>

明治天皇御製・昭憲皇太后御歌 - 伝統

2022/03/02 (Wed) 05:08:51


【明治天皇御製】

  <(明治四十三年)>

 花になり 実になるみれば 草も木も なべてつとめの ある世なりけり


  (花を咲かせて実になるさまを見ていると、
   草も木も世の中の全てのものに、定まった役目があるのだと思われる)

             ・・・

【昭憲皇太后御歌】

  <(明治二十三年)>

 言の葉の 友ははやくも つどひけり けふさきそめし 花のこかげに 


  (春を待ちかねて和歌の友は、早くも集まって来ました。
    やっと今日咲きはじめた桜の木陰に)


 (Web:小国神社(2021.03.17)
      http://www.okunijinja.or.jp/season/?vol=255#anc

           <感謝合掌 令和4年3月2日 頓首再拝>

「明治天皇御製」 - 伝統

2022/03/18 (Fri) 10:51:13


  < をりにふれたる (明治四十四年) >

 たらちねの 親のをしへは 誰もみな

      世にあるかぎり 忘れざらなむ


  (親が教えさとしてくれたことは、誰であろう
   すべての人がこの世にあるかぎり、
   忘れないようにしたいものだ。)

            ・・・

  < 春日 (明治三十七年) >

 こと繁き 世のまつりごと 聴くほどに

      春の日影も 傾きにけり

  (繁忙な国の政務をきいているうちに、
     長い春の日もはや日暮れになってしまった。)

           <感謝合掌 令和4年3月18日 頓首再拝>

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