伝統板・第二

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賢者の一日一言(10月) - 夕刻版

2018/10/01 (Mon) 19:52:54

このスレッドでは、過去に紹介した次のスレッドから、
日々の言葉の数々を再度紹介してまいります。

(1)伝統板・第二「『一日一語』(二宮尊徳) 」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7539379

(2)伝統板・第二「『一日一語』(森 信三) 」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6714587

(3)伝統板・第二「修身教授録・一日一語(森 信三)」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7150729

(4)伝統板・第二「一日一言(坂村真民)」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6747223

(5)伝統板・第二「ひかりの一日一言⑨」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6681257
 

            ・・・

賢者の一日一言《1日》

(1)【 10月1日 】 天地は大父母

   能(よ)く其の根元を押し極めて見よ。
   身体の根元は、
   父母の生育にあり。

   父母の根元は、
   祖父母の丹誠にあり。

   祖父母の根元は、
   其の父母の丹誠にあり。

   斯くの如く極むる時は、
   天地の令命に帰す。
   されば天地は大父母なり。
   故に元の父母と云へり。

                (夜話一八〇)

   【略解】
 
   このように生命の根元を窮めていくと、
   天地の令命すなわち大宇宙の意志に帰着する。
   ありがたきかな天地の大父母。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之四~その47」に収録。<2016/01/22 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6592962 )

・・・

(2)【 10月1日 】

   因果というものは厳然たる真理です。
   それゆえ如何にしてかかる因果の繋縛を超えるか。

   結局はその理を体認透察することであるが、
   現実には後手に廻らぬこと。
   つまり常に先手、先手と打ってゆくことである。

・・・

(3)【 10月1日 】読書の光①

   われわれの日常生活の中に宿る意味の深さは、
   主として読書の光に照らして、
   初めてこれを見出すことができるのであって、

   もし読書をしなかったら、
   いかに切実な人生経験といえども、
   真の深さは容易に気付きがたいと言えましょう。

・・・

(4)【 10月1日 】 《一本の道を》

   弱音を吐いたら
   サタンが喜ぶ

   サタンに喜ばれたら
   もうおしまいだ

   行け
   行け

   一本の道を
   まっしぐらに
   行け

・・・

(5)《1日 私たちの魂は行動と実践とを通して学ぶのである》

   かくて私たちの魂は行動と実践とを通して学ぶのであり、
   そのためにこそわたしたちが地上に生を享けたのである。

   私たちの魂は自己の願望を成就するために自己の生活に
   勇敢に懼れなく努力し実践することによって魂が進歩し進化するのである。

   勇敢に努力せず実践せず、ただ願望を内にいだくのみにて、
   それを行動に到らしめず、われわれの内にある潜在能力を埋蔵したままで
   眠らせておくことは罪悪であるのである。

   われわれは、自己に宿る能力を使うことによって
   それを益々増強しなければならないのである。
   それが地上に生を享けた“神の子”の使命である。

         谷口雅春著『大型聖経版 続 真理の吟唱』より

・・・

<参考Web>

(1)賢者の一日一言(1月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7687047 

(2)賢者の一日一言(2月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7703213

(3)賢者の一日一言(3月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7724250

(4)賢者の一日一言(4月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7733101

(5)賢者の一日一言(5月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7743267

(6)賢者の一日一言(6月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7751498

(7)賢者の一日一言(7月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7761413

(8)賢者の一日一言(8月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7770594

(9)賢者の一日一言(9月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7778599

           <感謝合掌 平成30年10月1日 頓首再拝>

賢者の一日一言《2日》 - 伝統

2018/10/02 (Tue) 19:12:24


(1)【 10月2日 】 至孝

   世間の親たる者の深情は、
   子の為に無病長寿、
   立身出世を願ふの外、
   決して余念なき物なり。

   されば子たる者は、
   其の親の心を以て心として親を安んずるこそ、
   至孝なるべけれ。

                (夜話一八三)

   【略解】

   世間一般の親の深情は、
   わが子の無病長寿と立身出世を、
   ひたすらに願うばかりである。

   その親の思いにお応えしようとするのが、
   子たる者の道である。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之四~その50」に収録。<2016/01/29 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6592962 )

・・・

(2)【 10月2日 】

   一体どうしたら思索と行動のバランスがとれるか。

   第一に、物事をするのをおっくうがらぬこと。
   第二に、つねに物事の全体を見渡す智慧を──
   第三に物事の本質的順序を誤らぬこと。

   そしてこれらの凡てを総括して行動的叡智という。

・・・

(3)【 10月2日 】 読書の光②

   人生の深刻切実な経験も、
   もしこれを読書によって、
   教えの光に照らして見ない限り、

   いかに貴重な人生経験といえども、
   ひとりその意味がないばかりか、
   時には自他ともに傷つく結果ともなりましょう。

・・・

(4)【 10月2日 】 《我行精進 忍終不悔》

   わたしには死ぬまでが修行である。

   大無量寿経の嘆仏偈の中に
   「我行精進、 忍終不悔」という言葉がある。

   わたしは毎晩となえているが、
   わが行は精進して忍んで終に悔いじと読む。

   修行には完成はない。未完である。
   成就するのではなく成就するのを
   乞い祈り願うのである。

・・・

(5)《2日 光の中を歩め。必ず美しい世界が現れてくる》

   たとい暗黒に覆われた陰鬱な日でも、雲の上には太陽がある。
   その太陽が、必ずいつか顔を出す。
   そのことを常に心に把持し、光を求めて生き抜こう。

   人生に光を見、光明の輝く所のみを求めていると、光は出て来る。

   人の美しさ、善良さ、すばらしさのみを追求し、光の中を歩め。

             谷口清超著 『理想国へのご招待』より

           <感謝合掌 平成30年10月2日 頓首再拝>

賢者の一日一言《3日》 - 伝統

2018/10/03 (Wed) 18:26:40


(1)【 10月3日 】「思レ之思レ之不レ止」

   古歌に
   「滝のおとは絶へて久しく成りぬれど
    名こそ流れて猶(なお)聞こえけれ」
   とあり。

   (中略)

   おおよそ人の勲功は、
   心と体とのニつの骨折に成る物なり。

   その骨を折って已まざる時は、
   必ず天助あり。

   古語に「之を思ひ之を思ひてやまざれば、
   天、之を助く」と云へり。

   之を勤め勤めて已まざれば、
   又天之を助くべし。

   世間心力を尽くして、
   私なき者必ず功を成すは是が為なり。

                (夜話二〇五)

   【略解】
 
   古語は中国古典の言葉。
   苦節三十年、辛労三十年あれば、
   必ずや天佑神助ありとのこと、
   隠忍自重あるのみである。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之五~その18」に収録。<2016/03/31 >
     → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6754248 )

・・・

(2)【 10月3日 】

   この世の事はすべて借金の返済であって、つまる処天のバランスです。

   すべてが「宇宙の大法」の現れだということが解ったら、
   一切の悩みは消えるはずです。

・・・

(3)【 10月3日 】漫画の害毒 

   絵本の流玩行もあまり感心しませんが、
   漫画本に至ってはひどいですね。

   知を開くことが早すぎると、
   どうしても人間が平べつたくなります。
   そして持続力がなくなる。

   ちょうど植木鉢を火鉢に掛けるようなものです。
   しかし社会の流行を一教室、一家庭で防ぐということは、
   実に至難なことです。

・・・

(4)【 10月3日 】 《からっぽ》

   頭を
   からっぽにする

   胃を
   からっぽにする

   心を
   からっぽにする

   そうすると
   はいってくる
   すべてのものが
   新鮮で
   生き生きしている

・・・

(5)《3日 天地一切のものと和解せよ》

   「天地一切のものと和解せよ」というのが生長の家の根本的教えである。

   「和解するとは感謝することである」と教えられているのである。

   人間という存在が、決して自分一個だけで存在するのではなく、
   数多くの恵みの中に生かされているのだという真理を知ることが根本である。

           谷口雅春著 『新版 栄える生活365章』より

           <感謝合掌 平成30年10月3日 頓首再拝>

賢者の一日一言《4日》 - 伝統

2018/10/04 (Thu) 17:23:40


(1)【 10月4日 】神儒佛正味一粒丸

   神道は開国の道なり。
   儒学は治国の道なり。
   佛教は治心の道なり。

   故に予は高尚を尊ばず。
   卑近を厭(いと)わず。
   此の三道の正味のみを取れり。

   正味とは人界に切用なるを云ふ。
   切用なるを取りて、
   切用ならぬを捨て、
   人界無上の教を立つ。

   是を報徳教と云ふ。
   たはむれに名付けて、
   神儒佛正味一粒丸と云ふ。

   其の功能の広大なる事、
   挙げて数ふべからず。

              (夜話ニ三一)

   【略解】
 
   神道・儒教・佛教の正味のみを取られ、
   無上の教えを授けてくださった。
   正に日本教の粋と言うべきでしょう。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之五~その44」に収録。<2016/06/26>
     → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6754248 )

・・・

(2)【 10月4日 】

   真の形而上学は、
   古来孤独寂寥に生きた魂の自証の表現以外の何ものでもない。
        ── 一例 スピノザ

・・・

(3)【 10月4日 】考えるとは何か

   真に考えるということは、
   その問題が常にその人の心の底にあって、
   忘れる時がないということでなければならぬのです。

・・・

(4)【 10月4日 】 《一心になれば》

   一心になれば
   仏教でも
   キリスト教でも
   なんでもいいんです

   必ず助けてくださいます

   一心とは
   空(くう)になることです
   一体になることです

・・・

(5)《4日 祈りは“求め”であり“選択” である》

   わたしたちが祈ることは何を意味するかといえば、
   祈りは“求め”であり“選択” である。

   イエスは“求めよ”“尋ねよ”“叩けよ”という語を使っていられるのである。

   跪いて懇願するという形のほかに、このようなたくさんの形の祈りがあるのである。

   正直に、正しき目的をもって、自己に割り当てられた仕事を実践することは、
   そのまま一つの“祈り”である。

          谷口雅春著『大型聖経版 続 真理の吟唱』より

           <感謝合掌 平成30年10月4日 頓首再拝>

賢者の一日一言《5日》 - 伝統

2018/10/05 (Fri) 19:40:17


(1)【 10月5日 】よく混和融合したる丸薬

   衣笠兵太夫、
   神儒佛三味の分量を問ふ。

   翁日く、
   神一さじ、
   儒佛半さじづつなりと。

   或傍(かたわ)らに有り、
   是れを図にして三味分量は、
   神儒佛の如きかと問ふ。

   翁一笑して曰、
   世間此の寄せ物の如き丸薬あらんや。

   既に丸薬と云へば、
   能く混和して、
   更に何物とも分らざるなり。

              (夜話ニ三一)

   【略解】
 
   よく混和し、
   融合した神儒佛正味一粒丸の施薬にあずかる
   教えの恩恵を思うばかりです。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之五~その44」に収録。<2016/06/26>
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6754248 )

・・・

(2)【 10月5日 】

   天下同悲の人の心をおもう。

   石 不 言
   花 不 語。

・・・

(3)【 10月5日 】人生の正味は三十年

   実は人生の正味というものは、
   まず三十年くらいのものです。

   実際人間も三十年という歳月を、
   真に充実して生きたならば、
   それでまず一応満足して死〇るのではないかと思うのです。

    *〇:ね

・・・

(4)【 10月5日 】 《今日只今》

   いかなることがあっても、
   びくともしない自分を
   つくっておかなねばならぬ。

   そのためには、
   「今日只今(こんにちただいま)」を
   おろそかにしないことだ。

   またいろいろのことに手を出さぬことだ。
   詩人は詩を作ってゆけばよい。
   決してよくなろうとしないこと。

   上を見ないこと。
   今のわれに感謝してゆくこと。
   金というものと手を握らないこと。

   そんなことを思った。

・・・

(5)《5日 生命力とは「生きる力」であり、生きようとする意志である》

   人の心は肉体の主人公であり、肉体を動かし、力づけ、調整する力をもっている。

   だがこの力はいつも自動的な働くのではなく、自分で働かせようとしなければならぬ。

   どうしたら働くかというと「生きていて嬉しい」と思うことだ。
   そう思い、感謝し、感動すると、生命力がもりもりと湧き上がってくる。

          谷口清超著 『明るく楽しく人生を』より

           <感謝合掌 平成30年10月5日 頓首再拝>

賢者の一日一言《6日》 - 伝統

2018/10/06 (Sat) 19:38:01


(1)【 10月6日 】心田の荒蕪を開く

   我が道は先づ心田の荒蕪(こうぶ)を開くを先とすべし。

   心田の荒蕪を開きて後は、
   田畑の荒蕪に及びて、
   此の数種の荒蕪を開きて熟田となさば、
   国の富強は掌に運らすが如くなるべきなり。

                      (夜話続二四)

   【略解】
 
   さて数種の荒蕪とは、
   (一)文字通り荒れた耕地、
   (二)家禄がありながらも利息ずくめの荒地、
   (三)やっと公租の収入のみを得られる作益なき田畑、
   (四)身体強壮なるも怠惰な人、
   (五)資産にめぐまれながら、
   国家社会に尽くさない人等を指す。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話残篇~その24」に収録。<2016/09/04>
     → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6937106 )

・・・

(2)【 10月6日 】

   卓れたる 才もたせける この友の 盲ひし運命 何とかもいはむ

   庭樹々に 来啼く 小鳥のもろ声を しづかにし聴く 友の姿や

・・・

(3)【 10月6日 】三十年を生き抜く

   道元禅師は
   「某(それがし)は坐禅を三十年余りした過ぎない」
   と言うておられますが、

   これは考えてみれば、
   実に大した言葉だと思うのです。

   本当に人生を生き抜くこと三十年に及ぶということは、
   人間として実に大したことと言ってよいのです。

   そこで詣君たちも、この二度とない一生を、
   真に人生の意義に徹して生きるということになると、
   その正味は一応まず、三十年そこそこと考えてよいかと思うのです。

・・・

(4)【 10月6日 】 《裏打ち》

   表具軸もののこつは裏打ちにある

   それと同じく修行のこつは
   見えない世界の練磨にある

・・・

(5)《6日 あなたにとって一番大切な財産は「明るい心」である》

   何よりも、あなたにとって一番大切な財産は「明るい心」なのである。

   何故なら、この世界には「類を以って集まる」と云う法則があって、
   あなたが「明るい心」をもっている限り、明るい事物が集まって来、
   幸福や健康や繁栄がわがものとなるからである。

          谷口雅春著 『新版 生活の智慧365章』より

           <感謝合掌 平成30年10月6日 頓首再拝>

賢者の一日一言《7日》 - 伝統

2018/10/07 (Sun) 19:34:38


(1)【 10月7日 】不二講行者の三志

   諺に聖人々々といふは、
   誰(た)が事をを思ひしにおらが隣の丘(きゅう)が事かといへる事あり。
   誠にさる事なり。

   我れ昔、
   鳩ケ谷駅を過(すぎ)し時、
   同駅にて不二講に名高き、
   三志と云ふ者あれば尋ねしに、
   三志といひては誰もしるものなし。

   能々(よくよく)問ひ尋ねしかば、
   夫(そ)れは横町の手習師匠の庄兵衛が事なるべし、
   といひし事ありき。

                 (夜話三二)

   【略解】
 
   不二講の行者であり祖師であった三志と尊徳翁とは
   肝胆相照の間柄と聞いています。

             ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話巻之一~その32」に収録。<2015/06/01>
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6457816 )

・・・

(2)【 10月7日 】

   読者は単に知的な楽しみだけであってはならぬ。
   直接間接に、わが生き方のプラスになるものを選びたい。

   それには単に才能だけで生きた人より、
   自殺寸前という様なギリギリの逆境を突破して、
   見事に生き抜いた人のものの方が、
   はるかに深く心を打つ。

・・・

(3)【 10月7日 】人生の首尾を押さえる

   今「人生の正味三十年」と考えるとなると、
   それはいわば人生という大魚を、頭と尾とで押さえるようなものです。

   魚を捕えるにも、
   頭と尾とを押さえるのが、
   一番確かな捕え方であるように、

   人生もその正味はまず三十年として、
   その首・尾を押さえるのは、
   人生に対する一つの秘訣と言ってもよいかと思うのです。

・・・

(4)【 10月7日 】 《念と難》

   一難去って
   また一難

   でも思えば
   この難によって
   念が鍛えられ
   念の花が咲き
   念の実が熟するのだ

   信仰によって
   難を乗り切る
   念力を養ってゆこう

・・・

(5)《7日 感謝と確信と、信念ある言葉とが、祈りを実現する三要素である》

   イエスは癒やしたいという願望が起こったとき、
   奇蹟を成就するために先ず感謝したのである。
 
   イエスは、

   「神よ、あなたは常に私の祈りに応え給いし事を感謝いたします」

   と先ず“感謝”の言葉を述べて神に対したのである。

   そして、祈りの実現に確信をもってから、その確信をもって
   自分の願望の実現を言葉の力をもって宣言したのである。

   その方法によってラザロは癒やされて復活したのである。

   感謝と確信と、信念ある言葉とが、祈りを実現する三要素である。

           谷口雅春著『大型聖経版 続 真理の吟唱』より

           <感謝合掌 平成30年10月7日 頓首再拝>

賢者の一日一言《8日》 - 伝統

2018/10/08 (Mon) 18:00:53


(1)【 10月8日 】一心の覚悟決定を期す

   翁床の傍(かたわら)に、
   不動佛の像を掛けらる。

   山内董正(ただまさ)曰く、
   卿(きみ)不動を信ずるか。

   翁曰く、
   予壮年、
   小田原侯の命を受けて野州物井に来る。

   人民離散土地荒蕪、
   如何ともすべからず、
   仍て功の成否に関せず、
   生涯此処を動かじと決定す。

   たとへ事故出来、
   背に火の燃えつくが如きに立ち到るとも、
   決して動かじと死を以て誓ふ。

   (中略)

   不動佛、
   何等の功験あるを知らずといへども、
   予が今日に到るは、
   不動心の堅固一つにあり。

            (夜話五〇)

   【略解】
 
   不動佛の像をかかげて決心覚悟の徹底を誓われたのである。
   野州とは下野の国。

             ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之二~その12」に収録。<2015/06/19>
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6511555 )

・・・

(2)【 10月8日 】

   「笑顔は天の花」
   笑顔によって、相手の心の扉が開けたら──。

・・・

(3)【 10月8日 】大往生の条件

   一日の予定を完了しないで、
   明日に残して寝るということは、
   畢竟人生の最後においても、
   多くの思いを残して死ぬということです。

   つまりそういうことを一生続けていたんでは、
   真の大往生はできないわけです。

・・・

(4)【 10月8日 】 《ねがい》

   ただ一つの
   花を咲かせ
   そして終わる

   この一年草の
   一途さに触れて
   生きよう

・・・

(5)《8日 「感激する」ということが、あなたのすばらしさを引き出す》

   感激するということはすばらしい。

   人間が「感情を込めて」やると、とても上達する。
   「面白い」と思ってやるとよくできるのは、
   そこに感情がこもり、「感激する」からである。

   (中略)

   「嬉しくて、楽しくて、たまらい!」というような表情になれば、もうしめたもの。
   必ずあなたの実力はいくらでも湧き出てくる。

             谷口清超著 『明るい楽しく人生を』より

           <感謝合掌 平成30年10月8日 頓首再拝>

賢者の一日一言《9日》 - 伝統

2018/10/09 (Tue) 19:54:05


(1)【 10月9日 】一心の決定

   茶師利休が歌に
   「寒熱の地獄に通ふ茶柄杓(びしゃく)も、
              心なければ 苦しみもなし」
   と云へり。

   此の歌未だ尽くさず。

    (中略)

   夫(そ)れ心とは我心の事なり。

   只我(が)を去りしのみにては、
   未だ足らず、
   我を去って其の上に、
   一心を決定し、
   毫末も心を動かさぎるに到らざれば尊むにたらず。

                      (夜話七五)

   【略解】
 
   我を去ると共に一心の決心覚悟の不動心が、
   何事にあれ、いかに大事かを教えている。

                ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之二~その37」に収録。<2015/07/14>
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6511555 )

・・・

(2)【 10月9日 】

   母親は単に家族の一員でなくて、
   まさに家庭の太陽である。

・・・

(3)【 10月9日 】自分の「顔」を仕上げる

   われわれの一生は、
   ある意味からは、
   自分という一人の人間の、
   いわば面作りのようなもので、

   われわれは一生かかって、
   この自分の「顔」という唯一つの面を、
   仕上げるようなものとも言えましょう。

・・・

(4)【 10月9日 】 《中年の人よ》

   中年の人よ 自己と戦え

   孤独になれば 孤独と戦い
   名声を得れば 名声と戦い
   いつも手綱を 引き締めよ

   不遇だった時を 忘れるな
   貧乏だった頃を 思い出せ

   つねに謙虚であれ
   奢りは悪魔の誘いだと思え

・・・

(5)《9日 愛は生命を生かすための最高の糧である》

   人間は神の子供の兄弟たちであるから、
   どんな人でもひとりで孤立している事には迚て耐えられないのである。

   どんなに虐遇されているときでも、逆境にいるときでも、
   誰か真に自分を愛していてくれる人があると思うだけでも勇気づけられるのである。

   愛は生命を生かすための最高の糧である。

           谷口雅春著 『新版 幸福を招く365章』より

           <感謝合掌 平成30年10月9日 頓首再拝>

賢者の一日一言《10日》 - 伝統

2018/10/10 (Wed) 21:54:58


(1)【 10月10日 】戦場の覚悟

   武士の戦場に出で野にふし山にふし、
   君の馬前に命を捨つるも、
   一心決定すればこそ出来るなれ。

   されば人は天命を弁(わきま)へ天命に安んじ、
   我を去って一心決定して動かざるを尊しとす。

                    (夜話七五)

   【略解】
 
   「安心立命」「滅私奉公」「一心決定」はロには容易ですが、
   なかなか至難なことです。
   しかしながらここに不断の錬磨があるようです。

                ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之二~その37」に収録。<2015/07/14>
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6511555 )

・・・

(2)【 10月10日 】

   親として大事なこと二つ

   (一)親自身、自分の為すべき勤めと真剣に取り組むこと。 

   (二)つねにわが子の気持ちの察しのつく親になること。

   勿論後者のほうが何層倍とむつかしい。

・・・

(3)【 10月10日 】修養は気品を高める

   我々人間の生涯の修養は、
   この面のように、
   その一々が自己に刻みつけられていくものであって、

   われわれはそこに、
   しだいに浮彫りにされていくと言ってもよいでしょう。

   かように考えて来ますと、
   修養によってその人の気品が高まるということも、
   確かに言い得ることでしよう。 

・・・

(4)【 10月10日 】 《堂訓》

   自分の病気は自分で治せ
   自分の幸福は自分で築け
   自分の運命は自分で開け

   捨て切ってしまえば
   無限の力の湧出することを知れ

   全力を尽くし為すべきことを為し
   あとは神仏に任せよ

・・・

(5)《10日 もっと口を開け》

   もしあなたがふしあわせであるなら、それは自己限定しているからである。
   自分勝手に、自分の力や悦びを制限している。
   丁度水道の蛇口をチョッとひねって、水をチョロチョロ流しているように、
   悦びや感謝の出口を制限しているのだ。

   あなたは果して、「いや、そんなことはない」 といえるだろうか。

   家族の人が帰宅された時、本当に喜んで迎えているだろうか。
   もっとニコニコ顔ができるのに、何となく浮かぬ顔をしてはいないだろうか。
   何かもう一言いってもいいのに、黙然としてはいないか。

   私には今十六人の孫と一人の曾孫がいるが、この孫たちの幼い頃を見ていたとき、
   実に嬉しそうなのに驚くのだ。
   ただ彼らの顔をのぞきこんだだけで、幼な児はもうニコニコする。

   「何故? どうして? いかなる理由によって、汝は笑うや?」
   などということはない。

   ただ笑うのだ。

   するとその笑いが、家族全体の悦びとなって拡大する。

           谷口清超著 『明るく楽しく人生を』より

           <感謝合掌 平成30年10月10日 頓首再拝>

賢者の一日一言《11日》 - 伝統

2018/10/11 (Thu) 19:53:07


(1)【 10月11日 】先君の絶対信

   論語に曰く、
   信なれば則ち民任ずと。

   (中略)

   予が先君に於ける又同じ。

   予が桜町仕法の委任は、
   心組みの次第一々申し立てるに及ばず、
   年々の出納計算するに及ばず、
   十ヶ年の間任せ置く者也とあり。

   是れ予が身を委(ゆだ)ねて、
   桜町に来りし所以(ゆえん)なり。

                   (夜話一三四)

   【略解】

   先君大久保侯(小田原藩主)の翁に対する絶対信あればこそ、
   身命を堵して、
   桜町復興に尽くされたのである。


                ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之四~その1」に収録。<2015/09/11 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6592962 )

・・・

(2)【 10月11日 】

   これだけの俸給を得るために、
   主人がどれほど下げたくない頭を下げ、
   言いたくないお世辞を言っているか──ということの分る奥さんにして、
   初めて真に聡明な母親となるわけです。

・・・

(3)【 10月11日 】歌をつくる

   歌をつくるには、
   最初は立派な人の歌集をよく詠むことです。

   特にその中から、
   自分の最も好きな歌を五首か八首選んで、
   それを毎日暇さえあれば、朗々と声を出して暗誦するんです。

   そうしていると、
   そのうちに自分もちよっと作ってみたくなります。

   そうして作ったものを、
   先輩の人に直してもらうのです。
   これが上達の一番近道のようです。

・・・

(4)【 10月11日 】 《根源》

   歳をとって一番いいことは、根源というものが、
   素直にわかり、それが目に見え、耳に聞こえ、
   まるで人間と同じように呼びかけ話しかけてくることである。

   若い時にわからなかったものがわかるようになることである。

   (中略)

   幸せの根源、繁栄の根源を忘れた時、不幸が来、没落が来る。

   若い時は根源に気付かず、つい無謀なことをやり、
   人生を過ってしまうが、根源を知るということは、
   人間に与えられた智の大きなものと思う。

   そのためにも長生きしなければならぬ。

・・・

(5)《11日 家庭は「花」である》

   家庭は「花」である。
   そこからほのぼのとした香気が漂い、蜜が流れ、やがて立派な実がみのる。
   事業の成果も、優秀な子供の成長も、美しい花のような家庭の果実である。

   花の花弁がお互いに助け合い、重なり合い、護り合うように、
   吾々家族もお互いに助け合い、いたわり合って生きなければならないのである。

         谷口清超著 『智慧と愛のメッセージ』より

           <感謝合掌 平成30年10月11日 頓首再拝>

賢者の一日一言《12日》 - 伝統

2018/10/12 (Fri) 18:55:21


(1)【 10月12日 】天禄の範囲内で

   予が人を教ふる、
   先づ分限を明細に調べ、
   汝が家株田畑何町何反歩、
   この作益金何円、
   内借金の利子、
   何程を引き、
   残何程をなり。

   是れ汝が暮すべき、
   一年の天禄なり。

   此の外に取る処なく、
   入る処なし。

   此の内にて勤倹を尽くして、
   暮らしを立て、
   何程か余財を譲る事を勤むべし。

   是れ道なり。

                 (夜話一ニ八)

   【略解】

   分限分度これが天禄である。
   この範囲で勤倹を尽くし、
   余財を推譲すべく努カする、
   これが人間の道である。


              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之三~その52」に収録。<2015/09/05 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6543350 )

・・・

(2)【 10月12日 】

   夫婦のうち人間としてエライほうが、
   相手をコトバによって直そうとしないで、
   相手の不完全さをそのまま黙って背負ってゆく。

   夫婦関係というものは、結局どちらかが、
   こうした心の態度を確立する外ないようですね。

・・・

(3)【 10月12日 】リズム感と修養

   歌や俳句をやることは、
   諸君がリズム感を磨く上で、最も良い方法だと思います。

   つまり無形の生命が文章の上に現れたとき、
   それがリズムとなるわけです。

   ですから、リズム感を磨くということは、
   生命の真の趣に触れるという意味で、
   人問修養の一助として大切なことだと思うのです。

・・・

(4)【 10月12日 】 《成熟》

   天才でない者は
   成熟を待たねばならぬ

・・・

(5)《12日 心に明るい曲の調べを歌いなさい》

   われわれ自身の「心の波長」が、その波長の合う出来事を引き寄せるのである。


   一寸たち停まって自分の“心の波”がどんな調子を奏でているか省みるがよい。
   そして、それが暗い曲調のものであれば明るい曲調の“心の波”に変えるがよい。


   心に“喜びの歌”をうたいなさい。

           谷口雅春著 『如意自在の生活365章』より

           <感謝合掌 平成30年10月12日 頓首再拝>

賢者の一日一言《13日》 - 伝統

2018/10/13 (Sat) 18:20:59


(1)【 10月13日 】利他の心

   世の中刃物を取(と)り遣(や)りするに、
   刃の方を我が方へ向け、
   柄の方を先の方にして出すは、
   是れ道徳の本意なり。

   此の意を能(よ)く押し弘めば、
   道徳は全かるべし。

   人々此の如くならば、
   天下平らかなるべし。

   夫(そ)れ刃先を我方にして、
   先方に向けざるは、
   其心、
   万一誤りある時、
   我身には疵(きず)を付けるとも、
   他に疵を付けざらんとの心なり。

                  (夜話一四三)

   【略解】
 
   万事このような利他優先の心がまえであれば道徳の本体は間違いなし。


                ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之四~その10 」に収録。<2015/10/30 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6592962 )

・・・

(2)【 10月13日 】

   裏切られた恨みは、これを他人に語るな。

   その悔しさを噛みしめてゆく処から、
   はじめて人生の智慧は生まれる。

・・・

(3)【 10月13日 】対話の心得

   対話の際の心得ですが、
   それには、なるべく相手の人に話さすようにする。

   さらに進んで相手の話を聞こうとする態度が、
   対話の心がけの根本と言ってよいでしょう。

   つまり、なるべく聞き役に回るということです。

   もちろん、全然喋らないというのも面白くありませんが、
   しかし自分は主として聞き役に回って、
   相手に何ら不快の感じをさせないというのが、
   対話としては上乗なるものでしょう。

・・・

(4)【 10月13日 】 《意義と息》

   すべて長く続けることに
   意義がある

   息でもそうだ
   長い息が
   長生きにつながるのだ

・・・

(5)《13日 あなた、ただ、悦べばよい。》

   赤ん坊は手足を打ちふって喜ぶ。
   彼らはその悦びを、「なるべくひかえ目にしておこう」などと
   “自己限定”はしない。

   だから赤ん坊は、べつに何の甲斐性がなくても、
   皆から愛され、いたわられ、とても大事にされる。

   もしあなたに、
   「人間も、強くならなければ幸福になれない」
   という思いが湧いたなら、直ちに赤ん坊を見ることだ。

   一体、「強い赤ん坊」などいるだろうか。
   「自己主張のたくみな赤ん坊」などどこにいるか。
   もしいたら、それは化物である。

   ただ赤ん坊は、喜びをおさえつけないし、様子ぶらないのである。
 
   あなたも、何ら強力である必要はないのだ。
   女の化物になんかなるな。ただそのままでよい。
   そのまま気取らず、悦べばよい。

   あなたの中にかくされている「変なブレーキ」を一切外すことだ。
   そうすれば、あなたは今のままの粗末な家にいて、
   おととし作った着物を着ていても、すぐ最高に幸せとなれる。

   何故ならあなたが心の蛇口を開いたからだ。
   それをもっともっと大きく開け。力一杯開け。

   そうすれば、いくらでも幸福がおとずれる。

             谷口清超著 『明るく楽しく人生を』より

           <感謝合掌 平成30年10月13日 頓首再拝>

賢者の一日一言《14日》 - 伝統

2018/10/14 (Sun) 19:48:07


(1)【 10月14日 】仁の一字

   古人仁字を製す蓋(けだ)し深意あり。

   右旁(つくり)の二画はすなわち是天地なり。

   (中略)

   二画を斜合すれば則ち人字と為る。

   人字の二画間にあるは、
   則ち天人地なり。

                  (語録三三〇)

   【略解】
 
   「仁」の一字の意味を解明なさったのはさすがである。
   天人地の全宇宙生命を指すとは、
   大いに教えられるものがある。

・・・

(2)【 10月14日 】

   男として大事なことは、見通しがよく利いて、
   しかも肚がすわっているということ──

   この両者はもちろん関連は深いが、
   しかし常に一致するとは限らない。

・・・

(3)【 10月14日 】地位をわきまえる

   そもそも人問の値打というものは、
   人物としてはその上位者よりも、その人の方が優れているとしても、
   自分の地位が低ければ、それ相当に相手を立てて尊敬するところに、
   初めて人の心を打つものがあるわけであります。

・・・

(4)【 10月14日 】 《小さい実践》

   二度とない人生だから
   一匹のこおろぎでもふみころさないように
   こころしてゆこう

   どんなにかよろこぶことだろう

   これは華厳の教えの実践化、生活化である。

   口でどんなに高邁なことを講演しても、
   行いが伴わなかったら、それは灰に等しく、
   あの世では奈落に落ちてゆくだけである。

   (中略)

   わたしが尊ぶのは実践である。
   一匹のこおろぎでも踏み殺さないという
   小さい実践である。

・・・

(5)《14日 人間の能力は、それを出そうとする限り、必ず出る》

   実力が出ないと嘆き悲しむな。
   力は必ず出るのだ。
   あなたがそのレッスンをやめない限り、出すにはおかない。


   丁度水道の蛇口をひねれば、水が出るように。


   あなたは果たして何を出そうとするか。
   内在の神性を輝き出せ。
   その美しさを放出せよ。

   神性にふさわしい能力を、現し出せ。

            谷口清超著 『伸びゆく日々の言葉』より

           <感謝合掌 平成30年10月14日 頓首再拝>

賢者の一日一言《15日》 - 伝統

2018/10/15 (Mon) 17:12:52


(1)【 10月15日 】棄苗を拾い之を種元にす

   余幼にして父母を喪い、
   且(か)つ洪水に遇い、
   世襲の田産を失い、
   外家に寄食し、
   仮日には廃地を墾(こん)し、
   棄苗を拾い、
   以て之を種(う)え、
   僅に産粟(ぞく)一苞を得。

   此を以て資本と為し、
   二十二年を積み、
   田産を再復し、
   小屋を結び之に居。
   歳入百有余苞、
   殆(ほと)んど膝を容るる所なし。

                (語録三八八)

   【略解】
 
   尊徳翁の幼少青時代の辛酸苦労がうかがわれ、
   お家再興の一端を知らしめられる。

・・・

(2)【 10月15日 】

   地上における人間の生活は、
   時あっては血飛沫を浴びつつ前進しなければならぬ場合もある。

   随って砂塵や烈風を恐れるものには、
   真の前進はあり得ない。

・・・

(3)【 10月15日 】苦しい目に出遭ったら

   人間苦しい目に出遭ったら、
   自分をそういう目に遭わせた人を恨むよりも、
   自分のこれまでの歩みの誤っていたことに気がつかねばなりません。

   かくして初めて自分の道も開けるのです。

   また人間の内面的な強さや、しなやかさも、
   かくして初めて鍛えられるのです。

・・・

(4)【 10月15日 】 《生きることは》

   生きることは
   自分の花を咲かせること

   風雪に耐え
   寒暑に耐え

   だれのものでもない
   自分の花を咲かせよう

・・・

(5)《15日 祖先があるので私たちは生まれてきている》

   祖先があるので私たちは、“神の子”としてここに生まれてきているので、
   祖先は「根」である、「父母」は幹であり、私たちは枝葉であり、
   枝葉に美しい花が咲いて、よき実を結ぶためには、

   祖先にお経を供養し、根を大切にし、
   父母に感謝し、深切にし、幹を大切にしなければなりません。

             谷口雅春著 『子供と母の本』より

           <感謝合掌 平成30年10月15日 頓首再拝>

賢者の一日一言《16日》 - 伝統

2018/10/16 (Tue) 17:06:53


(1)【 10月16日 】万理一元

   天地は一なり、
   日月は一なり、
   陰陽は一なり、
   寒暑は一なり、
   昼夜は一なり。

   人間万事皆然らざるなし。
   万事は畢竟(ひっきょう)一理のみ。

   一理万理と為り、
   万理一元に帰す。

   一元は則ち空空寂寂、
   此れを之れ悟道と謂う。

             (語録四〇三)

   【略解】
 
   万理一元、
   その一元の実体、
   有るが如く、
   無きが如く、
   無きが如く、
   有るが如くにして、
   根元大極の一語に尽きると言ってよかろうか。

・・・

(2)【 10月16日 】

   善人意識にせよ、潔白さ意識にもせよ、
   もしそれを気取ったとしたら、
   ただにイヤ味という程度を越えて
   必ずや深刻な報復を免れぬであろう。

・・・

(3)【 10月16日 】不遇を鍛錬の機会とする

   下坐行ということは、
   その人の真の値打以下のところで働きながら、
   しかもそれを不平としないばかりか、

   かえってこれをもって、
   自己を識り自分を鍛える絶好の機会と考えるような、
   人間的な生活態度を言うわけです。

・・・

(4)【 10月16日 】 《漂えど沈まず》

   これはセーヌ河を上下する船に刻んである
   言葉だということだが、いい ことば だと思う。

   なんだか自分の生涯でも暗示している
   ようなことばだったので、テレビをみながら
   ノートにしるしとどめたのであった。

   沈んではならない。
   軽くなければならない。

   そのためには、できるだけのものを
   捨てなくてはならない。

   あの捨て果てて捨て果てていった一遍の一生が、
   今のわたしの救いであるように思えた。

・・・

(5)《16日 生命は「生長」するためにある》

   生命の生長は毎日行なわれるということを知らなければならない。
   それは毎日生長するのだ。

   今日発達すべきはずの生長を明日に延ばすならば、
   生長はそれだけ遅れる。

   一分一秒でも生命の生長をおくらすことをするな。
   せっかくきざしている生命のエネルギーを無駄に放散さすな。

           谷口雅春著『生命の實相』頭注版第14巻より

           <感謝合掌 平成30年10月16日 頓首再拝>

賢者の一日一言《17日》 - 伝統

2018/10/17 (Wed) 20:20:13


(1)【 10月17日 】貴たり富たる者

   若(も)し夫(そ)れ貴たり富たる者、
   各々其の分を守り、
   以て余材を推し、
   諸(これ)を賤貧に及さば猶(な)ほ天気下り地気上り、
   天地和し万物育するがごとし。

   貴賤貧富相和し貨財以て生じ、
   両両相須(ま)ち、
   治生日に優して、国家必ず治まる。

                       (語録四〇五)

   【略解】

   尊徳翁は、
   「身分が高く裕福な人が人をすすんで助けなかったら、
   身分が低く、貧しい人は、
   どうして人を助けようという思いを持てるだろうか」
   と言われている。

・・・

(2)【 10月17日 】

   仏・魔の間、
   真にこれ紙一重のみ。

・・・

(3)【 10月17日 】思いやりの源

   目下の人に対する思いやりというのは、まず自分自身が、
   目上の人に対してよく仕えるところから生まれてくると思うのです。

・・・

(4)【 10月17日 】 《大木を仰げ》

   堪えがたい時は
   大木を仰げ

   あの 忍従の歳月と
   孤独とを 思え

・・・

(5)《17日 人が美しく気高いのは、正しく愛を行じている時である》

   人を縛ると、自分も縛られる。
   がんじがらめに縛られて地獄の責め苦にあう。

   そこから逃れ出る道は唯一つ、「執着を捨てる」ことである。
   そのためには愛行をすることだ。

   できるだけ多くの人々に愛を与え、祝福を与え、笑顔を与え、讃嘆を与え、
   神に全てを委ねるのである。

         谷口清超著 『美しく生きよう』より

           <感謝合掌 平成30年10月17日 頓首再拝>

賢者の一日一言《18日》 - 伝統

2018/10/18 (Thu) 18:17:31


(1)【 10月18日 】 嫁と姑の問柄

   翁の家に親しく出入する某なる者の家、
   嫁(よめ)と姑(しゅうとめ)と中悪しし。
   一日その姑来て、
   嫁の不善を並べ喋々(ちょうちょう)せり。

   翁曰く是れ因縁にして是非なし。
   堪忍するの外に道なし。

   それともその方若き時、
   姑を大切にせざりし報(むくい)にはあらずや。

   とにかく嫁の非を数えて益なし。
   自ら省みて堪忍すべしと。

                 (夜話一五六)

   【註】

   現代にも通用する訓戒です。
   とにかく、
   大いに自ら内観し、
   忍耐の一字あるのみです。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話 巻之四~その23 」に収録。<2015/11/27 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6592962 )

・・・

(2)【 10月18日 】

   人間のシマリは、「性」に対するシマリをもって最深とする。
   しかも異性に対する用心は、何といっても接近しないことである。

   如何なる人でも近づけば過ちなきを保し難いのが、
   「性」というものの深さであり、その恐ろしさである。

・・・

(3)【 10月18日 】 心の隙

   目下の者が甘えるとか、
   さらにはつけ入るなどということは、

   結局は上の者の方が、
   先に心の隙を見せるからです。

・・・

(4)【 10月18日 】 《動くもの動かないもの》

   わたしが木を愛するのは動かないからだ。
   大地に根を下ろし、屹然として大空にむかって
   繁茂している姿は、お前もかくあれと教えてくれる思いがする。

   特に朴(ほお)は惚れ惚れするほど美しい。
 
   どちらかと言えばこれまでわたしは動の生き方をしてきたが、
   これからは守護霊さまである不動明王さまの従者として、
   動かないものを崇敬し、動かないものの声に
   耳を傾け、終わりを完うしよう。

・・・

(5)《18日 よろこべ、よろこべ。天地のあらゆるものに感謝せよ》

   よろこべばよろこび来り、感謝すれば感謝するべき善きもの来る。

    (中略)

   いかに私たちは色々のものの御世話になった事であろうか。
   それに感謝しないことは、借り越しということになるのである。

   すべての恩恵に対して感謝して、心も軽く身も軽くして、
   新しい歓びを迎える準備をするがよいのである。

             新選谷口雅春選集1『幸福をひらく鍵』より

           <感謝合掌 平成30年10月18日 頓首再拝>

賢者の一日一言《19日》 - 伝統

2018/10/19 (Fri) 18:46:11


(1)【 10月19日 】 明君の徳政

   鳴呼(ああ)人の憂を憂ひ、
   人の安きを願ふものは己の幸ひ求めずして来り、
   己の幸を求め人の憂を顧みざるものは常に亡ぶ。

   故に明君の人を利して己の利を計らず、
   恩を施してその報(むくい)を求めず、
   唯わが心労の足らざるを憂ひ、
   仁恤(じんじゅつ)の至らざるを恐る。

   故に一世の間徳政の顕然たるのみにあらず、
   美名千歳に光輝す。

                       (報徳論)

   【註】
 
   明君とはいかなる人かについて教えられた正に簡素明解の一文です。

・・・

(2)【 10月19日 】

   私はおコワならおコワ一式、ソーメンならソーメン一式で、
   ソーメンを頂いてからご飯も頂くということはしません。

・・・

(3)【 10月19日 】平生の持続が大切

   人間というものは、
   平生、事のない場合においても、

   下坐行として何か一つニつは、
   持続的に心がけてすることがなければ、
   自分を真に鍛えていくことはできにくいものです。

・・・

(4)【 10月19日 】 《ロマン》

   ロマンをなくしちゃならん。
   これをなくしたら、もうおしまいだ。

   老い木は老い木なりに、美しい花を咲かせるではないか。
   若木の花よりも、老い木の花に、心ひかれる。
   静かで穏やかで、自分をそのまま出しているからだ。

   じっと見つめていると、人間の在り方を教えてくれる。

・・・

(5)《19日 すべての人を先ず言葉で生かしてあげなければならない》

   殺すなかれということは、殺人をするなとか、殺生をするなというような、
   具体的な血みどろな殺生だけでは決してない。

   人の生命を殺すような言葉を吐くなというようなこともふくまれています。

   せっかく人が意気揚々としているのに、さっと止めを刺すような言葉を使って
   意気消沈させてしまったら、それは人の心を殺したことになるわけです。

   だから、すべての人を先ず言葉で生かしてあげなければならない。
   すべての相手の心持や生命を生かすようにしてあげることは
   すなわち与えることであります。

   それで与える愛は相手を生かすのです。

          谷口雅春著 『新版 真理』 第5巻<女性篇>より)

           <感謝合掌 平成30年10月19日 頓首再拝>

賢者の一日一言《20日》 - 伝統

2018/10/20 (Sat) 18:44:15


(1)【 10月20日 】 分度を守る

   盛衰治乱存亡の本源は分度を守ると守らざるとのニつにあり。

   我この分度を守りて領中の衰廃を興し百姓を安んじ
   上下百年の艱難(かんなん)を免れしむ。

   子孫永く我が志を継ぎ、
   富優の時に居ると雖(いえど)も本源たる分度を確守して戻らざるときは、
   永世上下の福(さいわい)余りありて衰微の憂いなし。

                             (報徳論)
   【註】
 
   尊徳翁の心願はこの一語にこめられています。
   志を継ぐ者への明訓です。

・・・

(2)【 10月20日 】

   この地上では、何らかの意味で、犠牲を払わねば、
   真に価値あるものは得られぬとは、永遠の真理である。

   だからもしこの世において犠牲の必要なしという人があったとしたら、
   それは浅薄な考えという他ない。

   だが犠牲は他に強要すべきものでは断じてない。

   かくして犠牲において、大事な点は、自ら犠牲の重荷を負う
   本人自身には何ら犠牲の意識がないどころか、
   そこには深い喜びと感謝の念の伴うのが常である。

・・・

(3)【 10月20日 】誠によって貫く

   人間の真価が、
   本当に認められるのは、
   その人の死後に相違ないですが、

   しかもその真価は、
   死後にあるのではなくて、
   実に生前の生活そのものにあることを忘れてはならぬのです。

   結局一ロに申せば、
   その人の一生が、
   いかほど誠によって貫かれたか否かの問題でしょう。

・・・

(4)【 10月20日 】 《独り》

   独りがいい

   独りでいると
   宇宙もろもろのものが
   手をさしのべてくれる

・・・

(5)《20日 あなたの中には、すばらしい力がいくらでも隠れている》

   あなたの中にどんなすばらしい力があるか、あなたにはまだ分かっていない。

   しかし人間は何歳になっても、希望を持って生きていけることを思えば、
   いくらでも無限に可能性を持っていることが分かるだろう。

   希望を持つということは、「まだ色々なことができる」ということであるからだ。

          谷口清超著 『明るく楽しく人生を』より

           <感謝合掌 平成30年10月20日 頓首再拝>

賢者の一日一言《21日》 - 伝統

2018/10/21 (Sun) 18:13:23


(1)【 10月21日 】万物の徳を報ずる

   万物の徳を報ぜざる者は日夜万物の徳を失ひ、
   万物の徳を報ずる者は、
   日夜万物の徳を得る。

                 (金言集)

   【註】

   万物万象への感恩報徳の心がけと実行を促す一語です。

・・・

(2)【 10月21日 】

   人間晩年になっても仕事が与えられるということは、
   真に辱ない極みと思わねばならぬ。
   待遇の多少などもちろん問題とすべきではない。

・・・

(3)【 10月21日 】偉大なる実践家は大なる読書家

   そもそも我々は、
   真の確信なくしては、
   現実の処断を明確に断行することはできないのです。

   ところが真に明確な断案というものは、
   どうしても道理に通達することによって、
   初めて得られるものであります。

   そこで偉大な実践家というものは、
   一般に大なる読書家であり、
   さらには著述をもなし得るていの人が多いと言えるわけです。

・・・

(4)【 10月21日 】 《花》

   花には
   散ったあとの
   悲しみはない

   ただ一途に咲いた
   喜びだけが残るのだ

・・・

(5)《21日 如何なる問題も、あなたの魂を磨くためにあらわれている》

   あなたの前には常に新しき「魂を磨く機会」が待っているのである。

   如何なる問題が起こって来ようとも、
   それは決してあなたを苦しめるために現れているのではなく、
   あなたの魂を磨くためにあらわれているのであるから恐れることなく、
   勇気をもって対処して行くがよいのである。

           谷口雅春著 『新版 栄える生活365章』より

           <感謝合掌 平成30年10月21日 頓首再拝>

賢者の一日一言《22日》 - 伝統

2018/10/23 (Tue) 14:08:00


(1日遅れで、申し訳ありません)


(1)【 10月22日 】譲と分度

   推譲は創業の道なり。
   分度は守成の道なり。

   推譲に因(よ)って興らざる者はあらず。
   分度に因って保たざる者はあらず。

             (金言集)


   【註】

   推譲とは、
   要するに人のため世のための志と、
   その実践へ一歩踏み出すことである。

・・・

(2)【 10月22日 】

   「世の中はなるようにしかならぬ、だが必ず何とかはなる──」
   もしこの「何とか」というコトバの中に、
   「死」というコトバも入れるとしたら、
   これほど確かな真理はないであろう。

・・・

(3)【 10月22日 】真の読書 

   真の読書というものは、
   自分の内心の已むにやまれぬ要求から、
   ちょうど飢えたものが食を求め、
   渇した者が水を求めるようであってこそ、
   初めてその書物の価値を十分に吸収することができる。

・・・

(4)【 10月22日 】 《愛》

   愛に溺れる者は
   愛に泣き

   愛に沈む者は
   愛に苦しむ

   しかし真の愛は
   神の衣のように
   つねに軽く
   つねに涼しく
   溺れることもなく
   沈むこともない

・・・

(5)《22日 吾々のいのちは現世の経験を超えたところの実在である》

   言い換えると吾々のいのちは現在だけの存在ではなく
   現世を越えた超経験的実在であるということです。

   更に言い換えると吾々のいのちは神のいのちであるということであります。

   吾々のいのちそのものが現世の経験に依って初めて出来たものでないのであって、
   超経験的な実在がこの肉体に宿っておって、それがここに生きているのですから、
   即ち「神」がここに生きているということになるのであります。

           谷口雅春先生著 『新版 真理』 第5巻<女性篇>より

           <感謝合掌 平成30年10月22日 頓首再拝>

賢者の一日一言《23日》 - 伝統

2018/10/23 (Tue) 20:10:45


(1)【 10月23日 】興国安民は大業なり

   興国安民は大業なり。
   豈(あに)名利の徒の企て及ぶ所ならんや。

   苟(いやし)くもこれに従事する者禄位名利の念を絶ち、
   僅かに飢寒を免かるるを以て自奉の度となすにあらざれば
   その功を全うする能はざるなり。

                         (金言集)

   【註】
 
   大業に従事しようとする者の心構えを説かれた。
   (一) 名利の念を断つこと
   (二) その念を堅く守ること。

・・・

(2)【 10月23日 】

   もし私があの世へ、唯一冊の本を持って行くとしたら、
   恐らくは「契縁録」を選ぶでしょう。
 
   何となれば、それは二度とないこの世において、
   私という一個の魂が、縁あって巡り合い知り合った人々の
   自伝の最小のミニ版だからです。

・・・

(3)【 10月23日 】石川理紀之助と二宮尊徳

   石川理紀之助翁のごときは、
   一人大なる読書家というのみでなく、
   いろいろの著述までもしていられるのであります。

   翁の起床は、
   大抵午前一時、二時であって、
   それから夜明けまでの数時間を、
   翁は読書と著述に専念せられたということです。

   さらに尊徳翁に至っては、
   その生涯の著述は全集三十六巻を数える程であって、
   おそらく日本人の全集中、
   最大なるものと言えましょう。

   しかもそれがいわゆる学者と言われるような人でなくて、
   もっとも忙しい浮世の実務に没頭されながら、
   なおかつこれだけのカを蔵していられたということは、
   ただただ驚嘆の外ないのです。

         ・・・

   *石川理紀之助翁は、
    明治時代の農村指導者。
    生涯を貧しい農村・農民の救済と指導に捧げた。
    「老農」「農聖」と呼ばれる。

   老農 石川理紀之助
     → http://www.pref.akita.jp/fpd/meigi/meigi-02.htm



   <参考>

   伝統板・第二「『一日一語』(森 信三)9月16日 」
    → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6714587


      石川理紀之助翁

    雑草の 生ひ茂りたる ひとところ 碑前に額ずき しましありけり

    草木谷よ つね思ひつゝも つひに来し 涙流れて せむ術もなき

・・・

(4)【 10月23日 】 《宇宙と自分》

   宇宙を知ることは
   自分を知ること

   自分を知ることは
   宇宙を知ること

   自己愛が
   宇宙愛となり

   宇宙愛が
   自己愛となる

・・・

(5)《23日 夫婦は感謝し合い助け合って行くのが何より大切である》

   夫と妻はどんなに違っているように見えていても、
   その心は一つにつらなっておりますから、「一体」であります。

   そしてお互いに「補足の関係」にあります。
   これは一方の足らないところを他方が補って、両者が一つになって
   初めて完全な生活ができるようになっているということであります。

          谷口清超新書文集9 『愛情教室』より

           <感謝合掌 平成30年10月23日 頓首再拝>

賢者の一日一言《24日》 - 伝統

2018/10/24 (Wed) 17:12:41


(1)【 10月24日 】春は花秋は紅葉

   春は花秋は紅葉と夢うつつ ねても覚(さめ)ても有明の月

                 (二宮翁道歌)

   【略解】

   春は桜、
   秋は紅葉と、
   夢まぼろしと変化の世の中でありますが、

   そうした四季循環変化の中にあって、
   一年中変わらぬものは、
   夜あけになっても、
   まだ空に残っている月の姿であります。

   変幻と常住の世界があるということをわきまえる必要があります。

・・・

(2)【 10月24日 】

   中にゐて 中と思はぬ 霞かな 娑婆即寂光浄土。

・・・

(3)【 10月24日 】人生の意義は深さにある

   人生の真の意義は、
   その長さにはなくて、
   実にその深さにあると言ってよいでしょう。

   ではそのように人生を深く生きるとは、
   そもそもいかなることを言うのでしょうか。

   畢竟するにそれは、
   真実に徹して生きることの深さを言う外ないでしよう。 

・・・

(4)【 10月24日 】 《火をともせ》

   火をともせ
   火をもやせ

   自分で自分を燃やすのだ
   自分に明かりをつけるのだ

   なぜ散りゆく木の葉が
   あんなに己れを美しく染めるのか

   そのことを考えて
   自分を一層みがくのだ

・・・

(5)《24日 人生の行路も紆余曲折している儘で美しい》

   人生の行路も樹木の枝の曲りのように紆余曲折しているものである。
   紆余曲折している儘で美しいのであり、その儘その自然のゆがみにまかせて行けば
   美しく豊富な結果が得られるのである。


   行雲の如く流水の如く、その儘に流れるとき何事も美しく成就する。

             谷口雅春著 『新版 光明法語<道の巻>』より

           <感謝合掌 平成30年10月24日 頓首再拝>

賢者の一日一言《25日》 - 伝統

2018/10/25 (Thu) 18:25:36


(1)【 10月25日 】大宇宙大和楽

   咲けばちりちれば又さき年毎に ながめ尽きせぬ花の色々

                (二宮翁道歌)

   【略解】

   咲けば散り、
   散ればまた咲く。

   千転万化、
   循環変化窮(きわ)まりない天地間では、
   時々刻々ながめが変わって、
   面白くもあり、
   楽しくもある。

   思えば大字宙大和楽の世界なのであり興趣尽きないものであるとの意。

・・・

(2)【 10月25日 】

   愛する前に理解がなければならぬ。
   同時に愛しなければ真の理解は得難い。
   それ故かかる処にも、生きた真理は、
   すべていのちの円環を描いていることが分明である。

・・・

(3)【 10月25日 】三昧境を味わう

   我々れが真に、
   自己の充実を覚えるのは、
   自分の最も得意としている事柄に対して、
   全我を没入して三昧(ざんまい)の境(きょう)にある時です。

   そしてそれは、
   必ずしも得意のことではなくても、
   一事に没入すれば、
   そこにおのずから一種の充実した三昧境を味わうことができるものです。

・・・

(4)【 10月25日 】 《姿勢》

   万巻の書を読んでも
   その姿勢が正しくなかったら
   何の価値もない

   大切なのは
   人間を見る眼の
   人間に対する姿勢の

   正しさにある
   真実さにある
   純粋さにある

・・・

(5)《25日 われに無限の可能性あり 毎日毎日が向上だ》

   諸君よ、永遠に進歩する人となれ。
   いかなる人間も、もうこの程度で結構だということはない。

   吾々は時々刻々あらゆる機会に自分の能力を改善し、
   自分の仕事のやり方を改善し、その経営方法を改善しなければならないのだ。

   毎日の出発にあたって「今日は何かを改善しよう」と必ず決意せよ。

          谷口雅春著『青年の書』より

           <感謝合掌 平成30年10月25日 頓首再拝>

賢者の一日一言《26日》 - 伝統

2018/10/26 (Fri) 18:20:48


(1)【 10月26日 】安楽国

   春植えて秋のみのりを願ふ身は いく世経るとも安き楽しさ

               (二宮翁道歌)

   【略解】
 
   秋の実りの取入れほど楽しいものはありません。
   この収穫の楽しみは時代が変わっても変わりようがありません。

・・・

(2)【 10月26日 】

   人間を知ることは現実を知ることのツボである。
   わたくしが人間に対して限りなき関心をもつのは、
   生きた人間こそ無量な「真理の束」だからである。

・・・

(3)【 10月26日 】感動が進歩の源になる

   情熱というものは、
   まず物に感じるという形をとって現れるもののようです。

   したがって感激とか感動とかいうものは、
   その人の魂が死んでいない何よりの証拠です。

   ですからわれわれ人問は、
   感激や感動のできる間は、
   まだその人は進歩する可能性を持っていると言ってもよいでしよう。

・・・

(4)【 10月26日 】 《死と生》

   死はいつ、どんな形でやってくるか、
   それはだれにもわからぬ。

   美しく死にたいとは誰しも望むが、
   善徳の人必ずしも、
   美しく死ぬとは限らぬ。

   ダルマは毒殺され、
   イエスは十字架で息絶えた。

   だから評価は生にある。
   生を美しくすることにある。

   仏陀は如何に生きるかを八十年の生で示された。

   わたしは沙羅双樹の実を二つ持っているが、
   二つの実が、
   仏陀世尊の生と死とを語ってくれる。

   静かな夜明けにしみじみと語ってくれる。

・・・

(5)《26日 「徳」は富を吸いよせる磁石である》

   豊かに繁栄するためには、まず豊かな心になることが肝要である。

   豊かな明るい心は、その根底に「愛」と「智慧」とが輝いている心である。

   それはすべての人々が信頼し、依り求めているいのちの糧であるから、
   そこに多くの人々はすいよせられ、仕事も繁栄する。

           谷口清超新書文集10 『人生の断想』より

           <感謝合掌 平成30年10月26日 頓首再拝>

賢者の一日一言《27日》 - 伝統

2018/10/27 (Sat) 19:15:36


(1)【 10月27日 】天地の神と皇

   天地の神(かみ)と皇(きみ)とのめぐみにて 世をやすくふる徳に報えや

                        (二宮翁道歌)

   【略解】
 
   天地宇宙の根元神と万世一系の皇統が連綿としてましませばこそ、
   こうして世の中は安泰に保たれているのです。

   その恩徳に報いる報徳の精神を忘れてはなりませんとの教えです。

・・・

(2)【 10月27日 】

   「性」への深い洞察なくしては、学問もなければ思想もない。
    いわんや聖人聖者においておやである。
    何となれば、聖者聖人とは、
    人間性の洞察の奥底に達した人生の大達人ともいうべき人々だからである。

・・・

(3)【 10月27日 】純情素朴な魂

   真に大きく成長してやまない魂というものは、
   たとえ幾つになろうと、
   どこかに一脈純情な素朴さを失わないものです。

・・・

(4)【 10月27日 】 《進歩》

   古い葉が落ちなければ
   新しい葉は出てこない

   古い衣を脱ぎ捨てなければ
   新しい衣は着られない

   すべての進歩は
   脱落脱衣を前提とする

・・・

(5)《27日 あらゆる物に“神の生命”が宿っている》

   すべての生きとし生けるもの、在りとしあらゆる物ことごとくに
   “神の生命”が宿っており、そのすべてが私たちの生命と一体であるから、

   (中略)

   物質と見えているものでも、私たちがそれに感謝し、
   それに宿る神の生命を直視して祝福するならば、その祝福に感応するのである。

            谷口雅春著 『聖経版 真理の吟唱』より

           <感謝合掌 平成30年10月27日 頓首再拝>

賢者の一日一言《28日》 - 伝統

2018/10/28 (Sun) 17:44:10


(1)【 10月28日 】神佛あるや無しや

   無きといへば無きとや人の思ふらん 呼べばこたふるるヤマビコの声

                   (二宮翁道歌)

   【略解】
 
   この世に神や佛のあるとか無いとかいろいろと思うでありましょうが、
   向こうの山に向かって大声で呼べば、
   ちゃんと山彦となって帰ってくるじゃありませんか。

   これが神であり佛であり、
   元の理というものです。

・・・

(2)【 10月28日 】

   人間の 一世おもへば おのがじし 負ひ来し「業」を 果たさむとする

   これの世に いのち生れにし 奇しさよ おのもおのもが 業果たしする

・・・

(3)【 10月28日 】優れた人格を尊敬する

   真に自分を鍛えるのは、
   単に理論を振り回しているのではなくて、
   すべての理論を人格的に統一しているような、
   一人の優れた人格を尊敬するに至って、
   初めて現実のカを持ち始めるのです。

   同時にこのように一人の生きた人格を尊敬して、
   自己を磨いていこうとし始めた時、
   その態度を「敬」と言うのです。

・・・

(4)【 10月28日 】 《偶然と必然》

   偶然からは感謝は生れてこない。
   特に仏教は因縁の不思議を知らせてくれる教えである。

   因縁の糸は広大無辺である。
   それを知ると生きていることがありがたく、
   生起する一つ一つが生き生きしてくるのである。

   従って病気も治ってくるのであろう。
   困難も突破できるであろう。

   どうか必然の理を知り、
   二度とない人生を意義深いものにして頂きたい。

・・・

(5)《28日 他人の成功を祝福する者は無限の祝福を受ける》

   人間は一人ではない。
   自他一体である。

   だから他人の成功を祝福して、共によろこんであげられる。
   その広い愛の心が、自分をも高め上げ、他からの無限の祝福をうけるのである。

   人は、自分のやった結果を、自分で受けとる者だ。
   人を憎めば、自分も憎まれるし、人を尊敬すれば、自分も尊敬される。

             谷口清超著『人生はドラマである』より

           <感謝合掌 平成30年10月28日 頓首再拝>

賢者の一日一言《29日》 - 伝統

2018/10/29 (Mon) 19:43:38


(1)【 10月29日 】三つの恩

   あめつちときみと父母との三つの恩 忘るる時ぞ身はせまりけり

                  (二宮翁道歌)

   【略解】

   天地大自然の恵みと、
   君(きみ)をいただく大恩と、
   父母祖先のご恩を忘れるようでは、
   しだいに一身は窮乏困苦の境遇にさし迫ってくるものです。

   報恩の道を考えなおさねばなりません。

・・・

(2)【 10月29日 】

   祖先の「血」は即今この吾において生きつつある。──
   この理が真に解った時、
   人は初めて人生の意義もわかりかけ、
   同時にその時天地の実相の一端にも触れむ。

・・・

(3)【 10月29日 】理論を真のカに高める

   そもそも人間というものは、
   単なる理論だけで立派な人間になれるものではありません。

   理論が真に生きてくるのは、
   それが一個の生きた人格において、
   その具体的統一を得るに至って、
   初めて真のカとなるのです。

   したがって諸君らも、
   単に理論の本を読んでいるだけでは、
   決して真のカは湧いてこないのです。

・・・

(4)【 10月29日 】 《光と闇》

   光だ
   光だ
   という人には
   いつか光が射してくるし

   闇だ
   闇だ
   という人には
   いつまでも闇が続く

・・・

(5)《29日 あなたの仕事は、あなたの作品である》

   あなたの仕事は、あなたの作品である。
   それ故あなたの個性がそこに現れる。

   自営業者は勿論のこと、サラリーマンでも、
   その仕事はあなたの個性にふさわしいものが与えられ、
   それがあなたの心のままに変化して行くのだ。

   従ってその仕事から逃げだそうとしたり、いみきらってはならない。

           谷口清超著 『伸びゆく日々の言葉』より

           <感謝合掌 平成30年10月29日 頓首再拝>

賢者の一日一言《30日》 - 伝統

2018/10/30 (Tue) 19:00:22


(1)【 10月30日 】髙弟への訓戒

   翁の高弟福住正兄翁は、
   まだ政吉と呼ばれて翁に仕えておった時、
   小田原の素封家と、
   福住という貧家から同時に養子に所望された。

   それで翁に何れの養子に行ったらよかろうと相談したところ、
   翁曰く、
   資産家よりも、
   貧家の方が、
   報徳の実践がし易いからと、
   福住の方をすすめられた。

   身代の傾いた福住家を今日のように箱根でも屈指の温泉宿に回復されたのは、
   正兄その人も偉かったに違いないが、
   翁の眼識の高かった事はこれでよくわかる。

                            (逸話集)

   【註】
 
   まことに選択の岐路に立った時の選び方について大いに教えられる逸話です。

              ・・・

   (伝統板・第二「「二宮翁逸話」~その5 」に収録。<2017/01/06 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7152207

・・・

(2)【 10月30日 】

   親への孝養とは、
   単に自分を生んでくれた一人の親を大事にするだけでなく、
   親への奉仕を通して、
   実は宇宙の根本生命に帰一することに外ならない──。

   これ藤樹先生のいわゆる「大孝」の説であり、
   これを今日の言葉でいえば、まさに「孝の形而上学」というべきであろう。

・・・

(3)【 10月30日 】齢を尊ぶ

   松陰先生は、
   人間にして、
   爵(しゃく)の尊さを知って徳の尊さを知らないものは、
   その愚かなこと言うまでもないが、

   しかし徳の尊さを知って齢(よわい)の尊ぶべきを知らないものは、
   未だ真の人物とは言いがたいということを、
   その『講孟余話』の中で申しておられます。

   ・
   ・
   爵(しゃく)=身分
   齢(よわい)=年齢

・・・

(4)【 10月30日 】 《詩》

   骨髄に浸透して生き方を変え
   闇を光にする

   それが詩だ

・・・

(5)《30日 万物皆「生命」である》

   神は「宇宙を貫く生命」であります。

   生命とは簡単に言えば「生きる力」でありまして、
   宇宙には「生きる力」が到る処に充満しているのであります。

   吾々が普通死物であると見ている石塊や木片や
   その他如何なる物質の分子に至るまでも、
   皆神がそれを貫いて生きているのです。

           新選谷口雅春選集13 『美しき生活』より

           <感謝合掌 平成30年10月30日 頓首再拝>

賢者の一日一言《31日》 - 伝統

2018/10/31 (Wed) 18:40:51


(1)【 10月31日 】禄を受ける水

   富田高慶が翁の志を受け相馬の仕法をする時、
   藩主は百五十石を以て高慶を抱えようとしたが、

   翁は高慶に向って、
   「禄を受けると報徳の主義を実行することがむずかしくなるから受けるな。
   要るだけ俺が送ってやる。
   荒地を興してそれから生活の道の立つようにして行け」と。

   蓋(けだ)し、
   翁の意は自己のカを以て生活することが人を導く根本的態度とするわけである。

                          (逸話集)

   【註】

   富田高慶が相馬の仕法を実践着手するに当たっての尊徳翁の一言。
   正に頂門の一針ともいうべきものです。

 
                ・・・

   (伝統板・第二「「二宮翁逸話」~その81 」に収録。<2017/03/30 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7204735

・・・

(2)【 10月31日 】

   たらちねの 親のみいのち わが内に 息ますと思ふ 畏きろかも

・・・

(3)【 10月31日 】人を教える道

   人を教える道は、
   一転して、
   自ら学ぶ果てしのない一道となる。

・・・

(4)【 10月31日 】 《目覚めて思う》

   目覚めて思う。ただ一途に、ただ一筋に、一所懸命、作品を書いていると、
   神様は何か一つ世に残るものを授けて下さる。

   例えば川端康成氏には「雪国」を、
   中河与一氏には「天の夕顔」を、
   中勘助氏には「銀の匙」のように、
   一作でよいのだ。

   詩人なら、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」
  、高村光太郎の「智恵子抄」、
   そしてわたしには「念ずれば花ひらく」をお与え下さった。

   一輪草は一輪の花を咲かせて終わるのだ。

   だからイエスキリストは
   「栄華を極めたるソロモンだに、そのよそおい、
   この花の一つにも及ぼしかざりき」と言われた。

   一作一遍の重みを、深夜目覚めて思う。

・・・

(5)《31日 われ常に心に太陽をもつ故に常に幸福来たる》

   ものごとの明るい方面ばかりを見て、
   つねに「よくな る」という希望を失わないことです。

   どんな時にも明るい、愉快な、楽しい心を保つようにしましょう。

   常に「わたしはいま幸福である」と心に唱えていれば、
   あちこちと探しまわらずとも幸福が寄ってくるのです。

           (谷口雅春著新版『生活読本』より)

           <感謝合掌 平成30年10月31日 頓首再拝>

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