伝統板・第二

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賢者の一日一言(5月) - 夕刻版

2018/05/01 (Tue) 19:50:15

このスレッドでは、過去に紹介した次のスレッドから、
日々の言葉の数々を再度紹介してまいります。

(1)伝統板・第二「『一日一語』(二宮尊徳) 」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7539379

(2)伝統板・第二「『一日一語』(森 信三) 」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6714587

(3)伝統板・第二「修身教授録・一日一語(森 信三)」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7150729

(4)伝統板・第二「一日一言(坂村真民)」
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6747223

(5)伝統板・第二「ひかりの一日一言」(H13年光明日訓)
  → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6527684

            ・・・

賢者の一日一言《1日》

(1)【 5月1日 】徳を以て徳に報いる

   わが教へは、
   徳を以て徳に報(むく)うの道なり。

   天地の徳より、
   君の徳、
   親の徳、
   祖先の徳、
   其の蒙る処人々みな広大なり。

   之に報うに我が徳行を以てするを云ふ。

   君恩には忠、
   親恩には孝の類、
   之を徳行と云ふ。

   さてこの徳行を立てんとするには、
   先づ己々(ここ)が天禄の分を明らかにして、
   之を守るを先とす。
                 (夜話一二八)


   【略解】
 
   「徳行を以て徳恩に報いる」
   は翁の根本思想ですが、
   その徳行こ先立ち天禄の分(おのが徳分)を明確にして、
   それを守ることを第一にするところに、
   その特質カある。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話巻之3」(52)に収録。<2015/09/05>
     → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6543350 )

・・・

(2)【 5月1日 】

   われわれ人間は「生」をこの世にうけた以上、
   それぞれ分に応じて、一つの「心願」を抱き、
   最後のひと呼吸までそれを貫きたいものです。

・・・

(3)【 5月1日 】自己の成長を求める

   自己を人間的に成長させることを考えない限り、
   内面的には現在すでに下り坂にある。

・・・

(4)【 5月1日 】《まだまだ》

   まだまだ 勉強せねばならん

   まだまだ 知らねばならん

   まだまだ ○ねん

   そう思う暁の風の音

        (○:死)

・・・

(5)《1日 過去を捨て、新たに今を生きよう》

   すべての過去からあなたの心を解放せよ。
   過去に縛られる者は現在を本当に充分生きることができないのである。

   悔い改めるとは、過去に泥んでクヨクヨ想うことではないのである。

   過去は過ぎ去ったのである。

   新しき進歩は過去を踏み超えて前進する事によってのみ得られるのである。

            谷口雅春著『新版 栄える生活365章』より

・・・

<参考Web>

(1)賢者の一日一言(1月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7687047 

(2)賢者の一日一言(2月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7703213

(3)賢者の一日一言(3月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7724250

(4)賢者の一日一言(4月)
   → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7733101

           <感謝合掌 平成30年5月1日 頓首再拝>

賢者の一日一言《2日》 - 伝統

2018/05/02 (Wed) 18:37:55


(1)【 5月2日 】天禄を守る

   人生尊ぶべき物は、天禄を第一とす。
   故に武士は天禄の為に、一命を抛(なげう)つなり。

   天下の政事も、神儒佛の教も、
   其の実、衣食住の三つの事のみ。

   黎民(れいみん)飢えず寒(こご)えざるを王道とす。

   故に人たる者は、
   慎んで天禄を守らずばあるべからず。

   固く天禄を守る時は、
   困窮艱難の患なし。
              (夜話一二九)


   【略解】

   天下の政治も宗教も道徳も結局のところ、
   衣食住という生活の三原則に帰着する。


              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話巻之3」(53)に収録。<2015/09/06>
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6543350 )

・・・

(2)【 5月2日 】

   多少能力は劣っていても、
   真剣な人間の方が最後の勝利者となるようです。

・・・

(3)【 5月2日 】本物は持続する

   人間の決心覚悟というものは、
   どうしても持続するものでないと本物ではなく、
   真に世のため人のためには、
   なり得ないのであります。 

・・・

(4)【 5月2日 】 《この二つを》

   天を仰ぎ
   光を吸い
   生きてゆけ

   地に額(ひたい)をつけ
   命を得
   念じてゆけ

・・・

(5)《2日 吾らに不可能はなしである》

   まことに神の生命と直結し、神の智慧と愛と生命とを
   地上に実現せんとする意欲に燃える者にとって不可能はないのであります。

   神の御意を吾がこころとして、無我全托になって神の仕事にとび込む時、
   吾々の前には不可能という如き消極的な言葉はけしとんでしまうのです。

        谷口清超ヒューマン・ブックス1『愛と祈りを実現するには』より

           <感謝合掌 平成30年5月2日 頓首再拝>

賢者の一日一言《3日》 - 伝統

2018/05/03 (Thu) 17:14:20


(1)【 5月3日 】富国の基本

   秤(はかり)あれば、
   天下の物の軽重は知れざる事なく、
   枡(ます)あれば天下の物の数量は知れざる事なし。

   故にわが教の大本、
   分度を定むる事を知らば、
   天下の荒地は、
   皆開拓出来たるに同じ。

   天下の借財は、
   皆済成りたるに同じ。
   是れ富国の基本なればなり。
                  (夜話八五)


   【略解】

   「分度を定め、分度を守る」。

   これが尊徳翁の教えの一大基本であり、
   これが、
   荒地開拓、借財返済の一大軌道です。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話巻之3」(9)に収録。<2015/07/24>
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6543350 )

・・・

(2)【 5月3日 】

   毀誉ほうへんを越えなければ、
   一すじの道は貫けない。

・・・

(3)【 5月3日 】導きの光

   そもそもも人間界のことというものは、
   一人の人間が自己に与えられた職責に対して、
   真に深く徹していったならば、

   その足跡は必ずや全国各地の同じ道を歩んでいる幾多の人々の参考となり、
   その導きの光となるはすであります。

・・・

(4)【 5月3日 】 《キラキラするもの ①》

   木でも草でも鳥でも本当に生きているからキラキラするのだ。
   生れたばかりの太陽の美しさ、出現されたばかりの暁の明星の輝き、
   本当に生きているものは皆キラキラするのだ。

   キラキラするものを着飾っているからキラキラするのではない。
   本当の美しさというものは内面から発するものだ。

   外面だけの美しさに騙されてはならない。
   近頃はこの外面だけの美しさに騙される人が多くなった。
   内面の本当の美しさを知らない人が多くなったからだ。

・・・

(5)《3日 背水の陣を布け、全力が出る》

   進むほかに道がない!
   これほど吾らにとって強いことがあろうか。
   一歩でも動けば、それは退歩でなく進歩であるのだ。

   げに『背水の陣』のうちには万物が備わっているのである。
   自己に宿る無限力を信ぜよ。
   事業も病気も等しく背水の陣を布いたときそれを生かす全力が出るのである。

           谷口雅春著『新版 光明の生活法』より

           <感謝合掌 平成30年5月3日 頓首再拝>

賢者の一日一言《4日》 - 伝統

2018/05/04 (Fri) 18:16:30


(1)【 5月4日 】手堅き身代

   翁日く、
   千円の資本にて、
   千円の商法をなす時は、
   他より見て危うき身代と云ふなり。

   千円の身代にて、
   八百円の商法をする時は、
   他より見て小なれど堅き身代と云ふ。

   此の堅き身代と云はるる処に、
   味はひあり益あるなり。
               (夜話一〇七)


   【略解】
 
   身代とは、資産運用をさす。
   従つて手堅い身代とは、危なげない資産運用といえます。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話巻之3」(31)に収録。<2015/08/15>
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6543350 )

・・・

(2)【 5月4日 】  《三つのことば》 
     
   「人を先にして己を後にせよ」

   「敵に勝たんと欲するものはまず己に克て」

   「義務を先にして娯楽を後にせよ」

・・・

(3)【 5月4日 】叡智の源

   真の叡智(えいち)とは、
   自己を打ち越えた深みから射してくる光であって、
   私達はこの光に照らされない限り、
   自分の真の姿を知り得ないのであります。

・・・

(4)【 5月4日 】 《キラキラするもの ②》

   五月は1年中で一番キラキラする最も佳い季節である。
   そうした国に生まれながら、全く季節と関係なく過ごす人が多くなった。

   つまり自然の愛を深く心に浸透させることなく、
   日々を空しく送る人のいかに多いことか。

   特に感受性に富む少年少女たちが、自然の愛を身につけることなく、
   乾いた心で育ってゆくのを見ると、可哀相でならない。
 
   あらゆるものがキラキラして呼んでいる。
   その声を聞こう。
   その姿を見よう。

・・・

(5)《4日 「明るい心」は「ありがたいこと」ばかりを集める》

   「明るい心」をもって生活していると、
   「明るい良い事」が続々と集まってくるという原則がある。

   だから「ありがとうございます」という心で生活していると、
   「ありがたいこと」ばかりが集まって来て、不幸災難にあうということが
   本当になくなってしまうのであります。

          谷口清超ヒューマン・ブックス2『運命の主人公』より

           <感謝合掌 平成30年5月4日 頓首再拝>

賢者の一日一言《5日》 - 伝統

2018/05/05 (Sat) 19:08:18


(1)【 5月5日 】菜根を咬(か)む

   翁某の旅舎(はたごや)に宿泊せらる。
   床に「人常に菜根を咬(か)み得ば則ち百事倣(なす)すべし」と書ける幅あり。

   翁曰く、
   菜根何の功能ありて、
   然るかと考ふるに、

   是は粗(そ)食になれて、
   夫れを不足に思はざる時は、
   為す事皆(みな)成就すと云ふ事なり。
                      (夜話一二六)


   【略解】

   翁は常に眼前の事象をとらえて教えられました。
   今日食生活の乱れが感じられるとき、
   「菜根を咬(か)む」の意味を考えねばなりません。


              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話巻之3」(50)に収録。<2015/09/03 >
     → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6543350 )

・・・

(2)【 5月5日 】

   ① 一度思い立ったら石にしがみついてもやりとげよう

   ② ホンのわずかな事でもよいから、他人のためにつくす人間になろう。

・・・

(3)【 5月5日 】希望

   人間は、
   自分一人の満足を求めるチッボケな欲を徹底的にかなぐり捨てる時、
   かつて見られなかった新たな希望が生まれ出るものです。

・・・

(4)【 5月5日 】《一途》

   尊いもの
   一途なる歩み

   光るもの
   一途なる姿

・・・

(5)《5日 家庭の幸福は和顔・愛語・讃嘆にある》

   夫婦の間の愛は、それを罵声や不平であらわすことは絶対出来ないものです。

   ただ愛語と讃嘆、そしてたとい真似でも練習でもよいから、
   愛ふかい表情や言葉や態度で現していくとき、どんな人でもやがて幸福になり、
   明るい生々した家庭生活を築き上げて行くことができるものなのです。

           谷口清超・著『おんなの幸せ』より

           <感謝合掌 平成30年5月5日 頓首再拝>

賢者の一日一言《6日》 - 伝統

2018/05/06 (Sun) 18:03:47


(1)【 5月6日 】天分の内にて

   夫(そ)れ入るを計りて、
   天分を定め、音信贈答も、
   義理も礼儀も、皆この内にて為すべし。

   出来ざれば、皆止むべし。

   或いは之を吝嗇(りんしょく)と云ふ者ありとも、
   夫れは言う方の誤りなれば、
   意とする事勿(なか)れ。

   何となればこの外に取る処なく、
   入る物なければなり。
                  (夜話一ニ八)


   【略解】
 
   義理も交際も何事も分度内にてという徹底した考えに傾聴せざるを得ません。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話巻之3」(52)に収録。<2015/09/05 >
     → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6543350 )

・・・

(2)【 5月6日 】

   高すぎない目標をきめて必ず実行する。
   ここに「必ず」とは、唯の一度も例外を作らぬ──
   という心構えをいうのである。

・・・

(3)【 5月6日 】無量の生命への感慨

   親は何故に大切にしなければならぬのでしょうか。

   それは我が子の生命を生み、
   かつ今日にまで育ててくれた大恩があるからです。

   しかもわれわれは、
   このようにひとりが一身のみならず、

   わが生命の親たる父母も、
   またその親たる祖父母も、
   無窮(むきゅう)の祖先から子々孫々に至るまで、
   無量の生命が存続して、
   今日に及んでいるのであつて、

   ひと度このことを考える時私達は、
   無限の感慨に打たれずにはいられないのです。

・・・

(4)【 5月6日 】 《せい一ぱい》

   どんな小さい花でも
   せい一ぱい
   咲いているのだ

   だからかすかな自分でも
   せい一ぱい
   生きてゆこう

・・・

(5)《6日 悪と戦うな ただ善をなせ》

   悪が見えても、悪を存在すると思ってはならない。
   それは善のあらわれんとする相(すがた)だと観ることによって、
   自分の心を平和の状態にあらしめることが出来るのです。

   悪と戦うと云う感じをやめて、善と協力し、善を顕現するために、
   実行しつつあると云う感じで努力することが必要なのです。

            谷口雅春著『新版 真理』第8巻「信仰篇」より

           <感謝合掌 平成30年5月6日 頓首再拝>

賢者の一日一言《7日》 - 伝統

2018/05/07 (Mon) 19:19:48


(1)【 5月7日 】安全のお守(おまもり)

   高野氏旅(たび)粧(よそおい)なりて暇(いとま)を乞ふ。

   翁曰く、
   卿(きみ)に安全の守を授けむ。

   則ち「飯と汁木綿着物は身を助く、
   その余は我をせむるのみなり」の歌なり。

   歌拙(つたな)しと手軽視する事勿(なか)れ。
   身の安全を願はばこの歌を守るべし。

   一朝変ある時にわが身方と成る物は、
   飯と汁木綿着物の外になし。
                  (夜話一三二)


   【略解】
 
   無事長久のお守り、
   深く味わうべきかな、本立ちてのち道生ず。


              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話巻之3」(56)に収録。<2015/09/09 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6543350 )

・・・

(2)【 5月7日 】

   百円の切符が九十八円で買えないことは、
   五円で買えないのと同じである。
   もの事は最後の数パーセントで勝敗が決する。

・・・

(3)【 5月7日 】偉人の教えを反芻(はんすう)する

   とかく我々凡人は、
   偉人の教というものを、
   常にわが身から離さないようにしていないと、
   わが身の反省ということも十分にはでききがたいものであります。

   ところが反省をしないと、
   せっかくの燃料としてのこれらのものも、
   ただ汚いまま、
   臭いままで終わってしまいます。

・・・

(4)【 5月7日 】 《花と愛》

   一つの花でもいい。
   本当によく見つめてみると、その神秘さに驚くであろう。

   中近東とちがって日本には四季それぞれ、とりどりの花が咲く、
   そうした花々をじっと見つめる愛すらほとんど持たずに、
   大人となり、父となり母となる。

   そういう日本になってしまったら、これから先のことが思いやられてくる。

・・・

(5)《7日 不平が病気となり、感謝すれば健康となる》

   よろこびの感情は人間を健康にいたします。
   ですから、常に喜び、常に感謝している人は病気にかかるものではありません。

   病気にかかるのは、不平に思ったあとで、
   その心のあらわれとして病気になるのです。

   不平を感謝とよろこびとに替えるようにしますと、
   病気が治るのであります。

           谷口雅春著『新版 真理』第1巻「入門篇」より

           <感謝合掌 平成30年5月7日 頓首再拝>

賢者の一日一言《8日》 - 伝統

2018/05/08 (Tue) 17:28:01


(1)【 5月8日 】遠きを謀る者、近きを謀る者

   遠きを謀(はか)る者は富み、
   近きを謀る者は貧(ひん)す、

   夫れ遠きを謀る者は、
   百年の為に松杉の苗を植う、

   まして春植て、
   秋実(み)のる物に於(おい)てをや、
   故に富有なり、

   近きを謀る者は、
   春植えて秋実法る物をも、
   猶(なほ)遠しとして植えず、

   只眼前の利に迷(まよ)ふて、
   蒔(ま)かずして取り、
   植えずして刈取る事のみに眼をつく、
   故に貧窮(ひんきゅう)す。
                  (夜話四七)

   【略解】

   この「遠きを謀る者は富み、
   近きを謀る者は貧す」は有名な言葉です。

   遠大な見通しという先見性と大局観こそが大切であるとの教えです。


              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話巻之2」(9)に収録。<2015/06/16 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6511555 )

・・・

(2)【 5月8日 】

   「義務を先にして、娯楽を後にする」──
   たったこの一事だけでも真に守り通せたら、
   一かどの人間になれよう。

・・・

(3)【 5月8日 】全力で迫る

   尊敬するということは、
   ただ懐手で眺めているということではなくて、
   自分の全力を挙げて相手の人に迫っていくことです。

   地べたをはってにじり寄っていくように―です。

   つまり息もつけないような精神の内面的緊張です。
   薄紙一重もその間に入れないところまでで迫っていく態度です。

・・・

(4)【 5月8日 】《利他の心》

   どんないい果物でも
   熟さなければ、食べられない

   それと同じく
   どんな偉い人でも
   利他の心がなければ、本ものとは言えない

・・・

(5)《8日 子供に、与える心の素晴らしさを教えよ》

   どのような親も、幼い子供の間違いは口で教えてあげ、
   よく我慢したり、ゆずってあげたりした子供を、
   心からほめてあげるようにしよう。

   与え合うことのすばらしさを教えるようにしよう。
   そして「堪えしのぶ」ことは、暗い不幸ではなく、明るいレッスン
   であることを知らせてあげようではないか。

          谷口清超著『創造的人生のために』より

           <感謝合掌 平成30年5月8日 頓首再拝>

賢者の一日一言《9日》 - 伝統

2018/05/09 (Wed) 21:13:53


(1)【 5月9日 】道は行いにあり

   大道は文字の上次ある物と思ひ、
   文字のみを研究(研究)して、
   学問と思へるは違(たがえ)り、
   文字は道を伝(つた)ふる器械(きかい)にして、
   道にはあらず、

   然るを書物を読みて道と思ふは過(あやま)ちならずや、
   道は書物にあらずして、
   行ひにあるなり。
                    (夜話一七四)

   【略解】

   読書と実践は車の両輪です。
   日常の実践なくして真の学問と言うことはできない。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話巻之4」(41)に収録。<2016/01/10 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6592962 )

・・・

(2)【 5月9日 】

   睡眠は必要に応じて伸縮自在たるべし。

   「何時間寝なければならぬ」というような固定観念をすて、
   必要に応じては5時間・3時間はもとより、
   時には徹夜も辞せぬというほどの覚悟が必要。

・・・

(3)【 5月9日 】本を読む

   本を読む場合、
   分からぬところはそれにこだわらずに読んでいくことです。

   そうしてところどころピカリピカリと光るところに出合ったら、
   何か印を付けておくのもよいでしょう。

   そして一回読み終えたら、
   少なくともニ、三力月は放っておいて、
   また読んでみるのです。

   そうして前に印を付けたところ以外にもまた、
   光るところを見つけたら、
   また新たに印を付けていく。

   そうして前に感じたことと、
   後に感じたことを比べてみるのは面白いものです。

・・・

(4)【 5月9日 】《生きているからには》

   生きているからには
   しょぼしょぼとした
   目なんかせず
   生き生きした
   魚の目のように
   いつも光っていようではないか

   生きているからには
   くよくよした
   泣きごとなんか言わず
   春の鳥のように
   空に向って
   明るい歌をうたおうではないか

   生きているからには
   できるだけ世のため人のため
   体を使い
   あの世へ行った時
   後悔しないように
   発奮努力しようではないか

・・・

(5)《9日 自己の無力を痛感した時には神に全托せよ》

   あなたの身辺で、あなたの人間力だけではどうにも解決できない問題が
   起って来たときには、神の処置に全托するのがよいのである。

   「私はこの問題の解決を
   あなたの全能にして全智なる愛深き判断と指導におまかせ致します」

   と祈念し、一切の不安や心配や焦燥の念から自由になるがよいのである。

            谷口雅春著『人生の秘訣365章』より

           <感謝合掌 平成30年5月9日 頓首再拝>

賢者の一日一言《10日》 - 伝統

2018/05/10 (Thu) 20:07:14


(1)【 5月10日 】諸行無常

   諸行無常なる事知らるべし。

   (中略)

   惜しい、欲しい、憎い、かわゆい、
   彼も我れも皆迷なり。

   此の如く迷うが故に三界の城といふ堅固な物が出来て人を恨み、
   人を妬み、人をそねみ、人に憤(いきどお)り、
   種々の悪果を結ぶなり。

   之を諸行無常と悟る時は、
   十方空となって恨むも、
   妬むも、悪(にく)むも、
   憤るも馬鹿々々しくなるなり。

   是の所に至れば、
   自然怨念死霊も退散す。
   之を悟りと云ふ。
                 (夜話続三八)

   【略解】
 
   「迷故三界城・悟故十方空」についてのまことに適切な解説です。


              ・・・

   (伝統板・第二「二宮翁夜話残篇」(38)に収録。<2016/10/14 >
      → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6937106 )

・・・

(2)【 5月10日 】

   目覚むれば 力身内に 湧きいづる この不思議さよ 何といふべき

   せめてわが 命果てなむ 際だにも これの不思議を 畏みてあらな

・・・

(3)【 5月10日 】読書の順序

   読書の順臓序は、
   まず第一には、当代における第一流の人の本を読むこと、
   その次は古典です。

   当代の一人者級の人の世界を知らないで、
   古典を読むということは、
   私は考え物だたと思います。

・・・

(4)【 5月10日 】 《本気》

   本気になると
   世界が変わってくる
   自分が変わってくる

   変わってこなかったら
   まだ本気になってない証拠だ

   本気な恋
   本気な仕事

   ああ
   人間一度
   こいつをつかまんことには

・・・

(5)《10日 父母に感謝する時、光明燦然たる世界が輝き出す》

   親に感謝するという、最高の命令を、断々乎として実行に移す。

   そのような無条件で合掌三昧の心境になり、父母の心にハイと一つになり切るとき、
   忽ち我の殻が破れ去って、光明燦然たる「実相」が輝き出し、
   一切の悪しき現象がことごとく拭い去られてしまうのである。

        谷口清超ヒューマン・ブックス9『善意の生活』より

           <感謝合掌 平成30年5月10日 頓首再拝>

賢者の一日一言《11日》 - 伝統

2018/05/11 (Fri) 18:43:02


(1)【 5月11日 】変に備えて

   世の中に事なしといへども、
   変な気事あたはず、
   是れ恐るべきの第一なり。

   変ありと云へども、
   是れを補ふの道あれば、
   変なきが如し。

   変ありて是れを補ふ事あたはざれば大変に至る。
   古語に三年の貯蓄(たくわえ)なければ、
   国にあらず。

   (中略)

   家も又然り。
            (夜話一三)


   【略解】

   「備えあれば患(うれ)いなし」に言われるように、
   まさかの転変に備えて、日ごろ備蓄の必要ありと力説された。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮尊徳(二宮金次郎) ~夜話巻之1」(13)に収録。
     <2015/05/13 >
     → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6457816 )

・・・

(2)【 5月11日 】

   食事をするごとに心中ふかく謝念を抱くは、
   真人の一特徴というべし。
   それだけに、かかる人は意外に少ないようである。

・・・

(3)【 5月11日 】義務の読書は意味がない

   書物というものは、
   義務意識で読んだんでは駄目です。

   義務意識や、見せびらかし根性で読みますと、
   その本の三分の一はおろか五分の一の味も分からないでしまいます。

・・・

(4)【 5月11日 】 《求道(ぐどう)》

   一に求道 二に求道
   三に求道 四に求道
   死ぬまで求道

・・・

(5)《11日 不景気を心に描くな 神の世界にそんなものはない》

   不景気が来るなどと思ってはならない。

   世間の人々が声を揃え、マスコミが声を揃え、政府が声を揃えて、
   不景気は尚続くなどといっても、そんな悲観的な暗黒語に耳をかしてはならない。

   “神の世界”には不景気はないし、“神の子”には不景気はないのである。

             谷口雅春著『真理は生活にあり』より

           <感謝合掌 平成30年5月11日 頓首再拝>

賢者の一日一言《12日》 - 伝統

2018/05/12 (Sat) 19:07:00


(1)【 5月12日 】時に応じた変化対応

   ここに農家病人等ありて、
   耕耘(こううん)手遅れなどの時、
   草多き処を先にするは世上の常なれど、

   右様の時に限りて、
   草少なく至って手易き畑より手入して、
   至って草多き処は、最後にすべし。

   是尤(もっとも)も大切の事なり。
                   (夜話二八)


   【略解】
 
   農家に病人があり事情があって、
   草刈り等が遅れた場合は、
   草の多い所は後回しにして草の少ない所から始めよの教えは、
   やはり真実の智慧というべきです。

              ・・・

   (伝統板・第二「二宮尊徳(二宮金次郎) ~夜話巻之1」(28)に収録。
        <2015/05/28 >
     → http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6457816 )

・・・

(2)【 5月12日 】

   朝起きてから夜寝るまで、
   自分の仕事と人々への奉仕が無上のたのしみで、
   それ以外別に娯楽の必要を感じない──というのが、
   われわれ日本人のまともな庶民の生き方ではあるまいか。

・・・

(3)【 5月12日 】書物を撫でる

   諸君、書物というものは、
   ただ撫(な)でるだけでも良いのです。

   ちよっとでも開いて見ればさらによろしい。
   それだけでも功徳(くどく)のあるものです。
   つまりそれだけその本に縁ができるからです。

   いわんや一ぺージでも読んだとししたら、
   それだけ楔(くさび)を打ち込んだというわけです。

・・・

(4)【 5月12日 】 《いつどこで》

   いつどこで
   わたしのことを思うて

   ペンをとったり
   祈りをしたり
   道を歩いたり

   草をむしったり
   御飯をたいたり
   お茶をたてたり

   している人があるかも知れぬ

   そう思うと
   この身を大事にしなくてはならぬ
   一層奉仕のまことをつくさねばならぬ

・・・

(5)《12日 どんな生活の中にも幸福がひそんでいる》

   私達は、毎日毎日がそのまま何事もなく、過ぎて行くことの中に
   無限の幸福を見出し、あたり前のことに感謝しつつ生活することが大切です。

   どんな生活の中にもかならず幸福がひそんでいます。
   それは私達が注意深く見廻すときには、
   かならず見出されるところの心の宝石であります。

          谷口清超新書文集7『美しい人生のために』より

           <感謝合掌 平成30年5月12日 頓首再拝>

賢者の一日一言《13日》 - 伝統

2018/05/13 (Sun) 17:33:05


(1)【 5月13日 】桃李と楠樫(なんけん)

   小にして忍耐せざる者は長じて速かに亡ぶ。
   桃李(とうり)是れなり。

   小にして忍耐する者は長じて久しく存す。
   楠樫(なんけん)是れなり。

   是れ忍耐と不忍耐とに由るなり。

   人宜(よろ)しく桃李を見て以て戒慎し、
   楠樫を見て発憤すべし。
                  (語録一一ニ)

   【略解】

   桃李とはももとすもも、
   楠樫とはくすの木とかしの木。

   楠樫は風雨に耐え、
   寒暑に耐えた結果である。

・・・

(2)【 5月13日 】

   「下学して上達す」──
   下学とは日常の雑事を尽すの意。

   それゆえ日常の雑事雑用を軽んじては、
   真の哲学や宗教の世界には入りえないというほどの意味。

・・・

(3)【 5月13日 】自己の特色を出すべきか否か

   自己の特色という物は、
   しいて特色を出そうとして出るものではありません。

   否、
   自分の特色を出そうということが、
   あまりに意識的になりますと、
   かえって変な厭味(いやみ)なものになりましょう。

   また故意に早くから、
   意識的に特色をつくろうとしますと、
   とかく大きな発展は遂げにくいものであります。

・・・

(4)【 5月13日 】 《生きる》

   なぜもっと生きたいか、
   生きねばならないか

   答えは簡単だ、
   天才ではないからだ。

   とにかくわたしはもっともっと生きねばならぬ、
   老いの美しさこそ真の美しさであると、
   いうことができるまで。

・・・

(5)《13日 人の長所は惜しみなく讃(ほ)めよ》

   ひとの長所を見てそれを惜しみなく讃(ほ)めるがよい。
   讃(ほ)めれば長所が拡大して来る。
   長所が拡大して来れば短所が消えるのである。

   それは光が拡大してくれば闇が消えるようなものである。
   闇をいじくり廻しても、闇は消えるものではない。

   光をともしさえしたら闇は消えるのである。

             谷口雅春著『新版 女性の幸福365章』より

           <感謝合掌 平成30年5月13日 頓首再拝>

賢者の一日一言《14日》 - 伝統

2018/05/14 (Mon) 19:12:28


(1)【 5月14日 】利を計る遠近

   貧富の本は利を計る遠近に在るのみ。
   利を計る遠き者は樹を植え以て其の生長を楽しむ。
   利を計ること近き者は穀を種(う)うるをなお遠しと為す。
                          (語録一二五)

   【略解】
 
   利を計るにも二種類あるようです。
   春植えて秋の収穫を待つことさえうとましく思う近欲の人は、
   利に見放されるといえよう。

・・・

(2)【 5月14日 】

   「五十にして天命を知る」──というが、
   知という限り、まだ観念的なものが残っている。

   それ故「六十にして耳順う」の境に到ってはじめて
   真理の肉体化がはじまるともいえよう。

・・・

(3)【 5月14日 】まず自らに顧みる

   すべて人間というものは、
   目下のものの欠点や足りなさというものについては、
   これを咎(とが)めるに先立って、
   果たしてよく教えてあるかどうか否かを顧みてみなくてはならぬのです。

   したがって目下の者の罪を咎め得るのは、
   教え教えて、なおかつ相手がどうして
   もそれを守らなかった場合のことです。

・・・

(4)【 5月14日 】 《宇宙の塵》

   何か一つでもいい
   いいことをして
   この世を去ろうではないか

   散る花を惜しむ心があったら
   一匹のこおろぎでも
   踏み殺さないように
   心していこうではないか

   大きなことはできなくても
   何か自分にできることをして
   宇宙の塵となろうではないか

・・・

(5)《14日 たゆみない訓練は「奇跡的進歩」を生む》
 
   たゆみない訓練を青少年時代から続けていると、
   “心の習慣性”によって、ごく自然にそれがたのしく、
   面白くやれるようになってくる。

   こうして訓練が「楽しみ」となり、能力はますます進展し、
   いつしか“奇跡的進歩”や“天才的能力”という果実を生み出すのである。

             谷口清超著『幸運の扉をひらく』より

           <感謝合掌 平成30年5月14日 頓首再拝>

賢者の一日一言《15日》 - 伝統

2018/05/15 (Tue) 17:37:30


(1)【 5月15日 】陰徳あれば陽報あり

   古人言えるあり、
   日く、
   陰徳あれば、必ず陽報ありと。

   之を力農と勤学とに譬(たと)う。

   春夏力を耕耘(こううん)に労するは乃(すなわ)ち是れ
   陰徳にして秋収を得るは陽報なり。

   夙夜(しゃくや)心を学問に苦しむるは乃ち是れ
   陰徳にして禄爵(ろくしゃく)を得るは陽報なり。

                        (語録一三六)


   【略解】
 
   夙夜とは、
   朝早くより夜おそくまで、
   という意で、

   勉学研究にいそしむならば、
   やがて禄位人爵これにともなうと説かれています。

・・・

(2)【 5月15日 】

   真人と真人とが結ばれねばならぬ。
   現在わたくしが最も努力しているのは、
   縁のある真人同士を結ぶことです。

・・・

(3)【 5月15日 】卑屈と功利打算

   そもそも私達が、
   一つの徳目を真に徹底的に履(ふ)み行わんがためには、
   結局根本において、人格の転換を必要とすると言えましょう。

   たとえば人が傲慢に振舞うということは、
   畢竟するに、その人が調子に乗っているということであり、

   したがってそれは、
   一見いかにもえらそうにしていながら、
   実は人間のお目出たい何よりの証拠であります。

   つまり自分のそうした態度が、心ある人から見られて、
   いかに滑稽であるかということに気付かない愚かさであります。

   同時にまた卑屈ということは、
   一面からは、その人間のずるさの証拠とも言えましょう。

   何となれば、
   人間は卑屈の裏には、
   必ず功利打算の念が潜んでいると言ってよいからです。

・・・

(4)【 5月15日 】 《三万六千五百朝》

   「三万六千五百朝」(棟方志功)

   なんといういい言葉だろうか。
   百年生きたって僅か三万六千五百朝だ。

   一朝だってムダにしてはならないんだと、
   腹にしみわたるような言葉だ。

・・・

(5)《15日 神の導きを信じる者に失敗はない》

   ただスラスラと生命の動きのままに活動する時
   その人の生命は最も伸びやすいです。

   神の全能力がわたしを導き、
   わたしを受けささえていてくれるから失敗はないと、
   晏如として仕事に従事するとき、困難というものを
   仮想敵として努力するよりも
   なおいっそうその人の仕事は伸びるのです。

           谷口雅春著『生命の實相』頭注版5巻より

           <感謝合掌 平成30年5月15日 頓首再拝>

賢者の一日一言《16日》 - 伝統

2018/05/16 (Wed) 18:07:26


(1)【 5月16日 】恩を忘るる勿れ

   事の成否は恩を記(しる)すと恩を忘るるとに係(かか)る。

   前恩を記し以て之を報ぜんと欲する者は事を作せば必ず成る。

   前恩を忘れて後恩を貪る者は、事を作せば必ず敗る。

   故に成ると敗るるとは恩を記すと恩を忘るるとにあるのみ。
   
                         (語録一四〇)

   【略解】

   「受けたる恩は石に刻み、施した恩は水に流すべし」
   という古訓にある通りである。

・・・

(2)【 5月16日 】

   世間的に広くは知られていないけれど、
   卓れた人の書をひろく世に拡める──
   世にこれにまさる貢献なけむ。

・・・

(3)【 5月16日 】思いやりの心

   思いやりの心というものは、
   人間の本性として、
   元来何人にも具(そなわ)っているはすですが、

   しかしそれをおおうているものがありますから、
   努力してそれを取り除かねばならぬのです。

・・・

(4)【 5月16日 】 《大変なこと》

   地球を作る
   大変なことだったろう

   人間を造る
   これも大変なことだったろう

   自己を造る
   これも大変なことだ

   この大変なことの数々を
   しっかと知らねばならぬ

・・・

(5)《16日 「人間・神の子」の素晴らしさを子供に伝えよう》

   幼き子供に対しては、
   「人間は神の子として、神の無限に大きな能力のあとつぎに造られているのだ」
   と話して、

   人間の本性の尊いこと、その潜在能力の無限であることを
   子供の心に吹き込むようにすればよいのである。

   すると、子供は「本当の自分」を実現することが生涯の理想となるであろう。

              谷口雅春著『生命の教育』より

           <感謝合掌 平成30年5月16日 頓首再拝>

賢者の一日一言《17日》 - 伝統

2018/05/17 (Thu) 18:45:01


(1)【 5月17日 】忠勤を尽して

   忠勤ヲ尽シテ至善卜思ハバ忠信二非ズ
   忠勤ヲ尽シテ道理卜思ハバ忠信卜謂フ
   忠勤ヲ尽シテ報徳卜思ハバ忠信二至ル

         〇

   忠勤ヲ尽シテ其ノ弊ヲ知ラザレバ
               忠信二至ラズ
   忠勤ヲ尽シテ其ノ弊有ルヲ知レバ
               必ズ忠信二至ル

                 (三才報徳金毛録)

   【註】
 
   「忠勤ヲ尽シテ報徳卜思ハバ忠信二至ル」
   この一行が、
   この一連の章句の中心思想です。

・・・

(2)【 5月17日 】

   心はみえないから、
   まず見える躰の方から押さえてかからねばならぬ。

   それ故心を正そうとしたら、
   先づ躰を正し物を整えることから始めねばならぬ。

   クツをそろえること一つが、
   いかに重大な意味をもつか分からぬような人間は、論ずるに足りない。

・・・

(3)【 5月17日 】真実に願うことは叶う

   そもそも世の中のことというものは、
   真実に心に願うことは、
   もしそれが単なる私心に基づくものでない以上、
   必ずやいつかは、何らかの形で成就(じょうじゅ)せられるものであります。

   このことは、
   これを信ずる人には、
   必然の真理として実現するでしょうし、
   これを信じない者には、
   単に一片の空言(そらごと)として終わるのです。

・・・

(4)【 5月17日 】 《独自》

   小さい花でいい
   独自の花であれ

   小さい光でいい
   独自の光であれ

・・・

(5)《17日 私心(わたくしごころ)のない人は周囲をとても明るくする》

   われわれは何の計らい心もなしに、
   素直に自分の喜びというものを表現するのがよい。

   その自然の計らいなき表現が他人に光明を与え、
   人を救うというふうになるのでありまして、
   私心(わたくしごころ)を挟まない表現というものが最も美しい、
   また効果ある表現となるのであります。

           谷口雅春著『生命の實相』頭注版30巻より

           <感謝合掌 平成30年5月17日 頓首再拝>

賢者の一日一言《18日》 - 伝統

2018/05/18 (Fri) 19:18:07


(1)【 5月18日 】汐干狩

   〇 汐干狩思はず濡るるこころ哉
   〇 花のこと今は忘れて紅葉かな
   〇 気にいらぬ風もあらうに柳哉

                (報徳要典)

  【略解】
   ・汐干狩・・・・・・・汐干狩の親子連れの姿を見て思わず涙の意。
   ・花のこと・・・・・・桜の春をわすれていまは秋の紅葉を楽しむの意。
   ・気にいらぬ・・・・・風の吹くままに逆らわない順応心にいまは学ぽうの意。

・・・

(2)【 5月18日 】

   挙手は、行動的な「しつけ」の第一であって、
   断乎たる決意の表明ともなる。

   挙手についてはまず
   (1)五本の指をそろえ、
   (2)ついで垂直に上げること
   (3)そして最後に俊敏に!!──という三つが大事。
 
・・・

(3)【 5月18日 】不幸の中にある教訓

   不幸というものは、
   なるほど自分も不幸と感じ、人もまたそれを気の毒、
   哀れと同情する以上、一応確かに不幸であり、
   損失であるには違いないでしょう。

   しかしながら、
   同時にまたよく考えてみれば、
   かつては自分が不幸と考えた事柄の中にも、そこには、
   この人の世の深い教訓のこもっていたことが
   次第に分かってくるという場合も、少なくないでしょう。

・・・

(4)【 5月18日 】 《窯(かま)》

   わたしは窯を見て歩くのが好きである。

   (中略)

   わたしが特に魅せられるのは窯の中の火の色である。

   投げ入れられる陶工の心と、
   投げ入れられた薪とが一つになって、
   窯の中の作品を焼きあげてゆくのだ。

   わたしはあの焔のひとときを煉獄と言ってきたが、
   今もこの考えを変えようとは思わない。
   あのようなきびしい試練が人間にも大切だからである。

   窯は一つの宇宙である。
   死して生きようと教えてくれる人生である。

・・・

(5)《18日 年をとるとは、その神性が輝くことである》

   年をという事は、新しい経験を次々とパスして、
   魂がより一層高度の神性に輝きはじめたという事であります。

   だから年をとればとるほど私達の生活はより一層生き生きとし、
   完全な愛の美しい表現と理性の輝かしい光とに
   みたされていなければならないのであります。

          谷口清超ヒューマン・ブックス5『女性教室』より

           <感謝合掌 平成30年5月18日 頓首再拝>

賢者の一日一言《19日》 - 伝統

2018/05/19 (Sat) 19:06:59


(1)【 5月19日 】わがものにあらず

   元来わが身わが心、
   天地のものにして我ものにあらず、

   我身と我心、
   我ものならざる事をしりはべらば人として不足なし不自由なし。

                            (悟道草案)

   【註】
 
   本来わが身わが心というものはわがものではない。
   天地の借りものゆえ、
   いつかお返しすべきものである。

・・・

(2)【 5月19日 】

   「腰骨を立てる」ことは、
   エネルギーの不尽の源泉を貯えることである。

   この一事をわが子にしつけ得たら、
   親としてわが子への最大の贈り物といってよい。

・・・

(3)【 5月19日 】プラス・マイナスは裏表

   人生の事すべてプラスがあれば必ず裏にはマイナスがあり、
   表にマイナスが出れば、
   裏はプラスがあるというわけです。

   実際神は公平そのものですが、
   ただ我々人間がそうと気付かないために、

   表面、事なきものは得意になって、
   自ら失いつつあることに気付かず、

   表面不幸なものは、
   その底に深き真実を与えられつつあることに気付かないで、
   いたずらに歎き悲しみ、果ては自暴自棄にもなるのです。

・・・

(4)【 5月19日 】《円熟》

   どんな小さな行(ぎょう)でもいい
   積み重ねられたものは
   木の実のようにいつか
   その人を円熟させる

・・・

(5)《19日 悩みを数えず、恩恵のみを数えよう》

   悩みを数えるよりも、恩恵を数えあげよ。
   なんじはそんなに賜が多いのになぜ呟くのだろう。

   不健康にならなければ、健康を感謝しない者には不健康が来り、

   囀る鳥が飛び去らねば囀る鳥の妙音を讃嘆しえない者の庭からは、
   囀る鳥は飛び去るのである。

   生長の家の生活は、感謝の生活である。

           谷口雅春著『生命の實相』頭注版22巻より

           <感謝合掌 平成30年5月19日 頓首再拝>

賢者の一日一言《20日》 - 伝統

2018/05/20 (Sun) 18:22:55


(1)【 5月20日 】不足の心

   百物充足するもその恩沢を報ずる心なければ終に不足の心を生ず。
                                 (金言集)

   【註】
 
   いかほど何不自由ない生活環境にあっても
   その恩恵を感じ報ずる感恩報徳の心がなければ
   不幸不満の心に溺れてしまう。

・・・

(2)【 5月20日 】

   息子を一生に三度叱るか、
   それとも一生に一度も叱らぬか、
   父親にはこのような深い心の構えがなくてはなるまい。

・・・

(3)【 5月20日 】生命力の弱さがもたらすもの

   人問が嘘をつくというのは、
   生命力が弱いからでしょう。

   勤勉でないというのも、
   生命力の弱さからです。

   また人を愛することができないというのも、
   結局は生命力の弱さからです。

   怒るというのは、
   もちろん自己を制することのできない弱さからです。

   沢庵石は重いからこそよいので、
   軽くては沢庵石にはなりません。

   自己を制することができないというのも、
   畢竟するに生命力の弱さからです。

・・・

(4)【 5月20日 】 《花》

   何が
   一番いいか

   花が
   一番いい

   花の
   どこがいいか

   信じて
   咲くのがいい

・・・

(5)《20日 環境は内在の無限力を引き出す「教師」である》

   人間は本来「神の子」であって、その本質として無限の可能性を持っている。
   しかしそれは周囲の環境の困難さに出会って開発されてくることになるのです。

   そういう意味で、吾々の環境は吾々の内在の力を引き出してくれる
   「教師」のような役割を果たすものであります。

           谷口清超新書文集5『「愛」は勝利する』より

           <感謝合掌 平成30年5月20日 頓首再拝>

賢者の一日一言《21日》 - 伝統

2018/05/21 (Mon) 20:21:39


(1)【 5月21日 】棟梁の材と細工人の能

   棟梁の材と細工人の能とは別なり。

   人各々得る所あり。
   一家に於て然り。
   一国に於て然り。

               (金言集)


   【註】

   それぞれ人には棟梁に向く器量の人と、
   技術畑に向く大別二種の人材があるものです。

   これは小は家に 大は一国においても言えることです。

・・・

(2)【 5月21日 】

   山深く 来しとあらねど この寺に 山鴬の声 聞きにけり

   はつはつに 楓の若葉 萌え出でて これのみ寺の 明るかりけり

・・・

(3)【 5月21日 】真剣さの欠如

   自分がこの世の中へ人間として生まれて来たことに対して、
   何ら感謝の念がないということは、

   つまり自らの生活に対する真剣さが薄らいで来た
   何よりの証拠とも言えましょう。

・・・

(4)【 5月21日 】 《朴の花》

   朴(ほお)の花をまだ見たことがないと
   おっしゃる方が、かなりおいでになるようです。

   実に清楚で、びっくりするほど大きく、匂いゆたかな花です。
   どうして花はこんなにも美しいのかと、いつも見るたび思うのですが、

   八木重吉さんは、そのことを、
   「ひとすじの気持ちで咲いているからだ」と
   胸のすくような美しい短いことばで言ってくれました。

   これからいろいろの花が地上に咲くでありましょう。
   どうか見落とさないように、路傍の小さい花たちにも、
   開花の喜びのことばを与えてやって下さいませ。

・・・

(5)《21日 自分にも他人にも深切であれ》

   「自分に深切にする」とは、もっと十分自分のことを考えてやることです。
   たいていの人は、いい加減不深切に自分自身を扱っているのです。
   腹を立てれば気持が悪くなります。

   それは、深切な扱いとは言えないでしょう。
   だから誰に対しても好い気持にしてあげるのが、その人に深切なのです。

           谷口雅春著『人生読本』より

           <感謝合掌 平成30年5月21日 頓首再拝>

賢者の一日一言《22日》 - 伝統

2018/05/22 (Tue) 18:38:08


(1)【 5月22日 】凡事徹底

   知れたる事を知って行ふは聖人なり。
   知らざることを知れといふは小人なり。

                (金言集)


   【註】

   「凡事を非凡に徹底してゃりつづける」のが聖人というものです。

   凡事を軽視して行わないのみか、
   知らないことを知つているとして得意然たる者が小人というものです。

・・・

(2)【 5月22日 】

   現世的に恵まれると、
   美も宗教もわからぬ人間となる。

   何となれば、共に世の薄倖な人びとに与えたまう
   天の恩恵だからである。


・・・

(3)【 5月22日 】敬について

   敬とはどういうことかと申しますと、
   それは自分を空(かな)しうして、
   相手のすべてを受け入れようとする態度とも言えましょう。

   ところが相手のすべてを受け入れるとは、
   これを積極的に申せば、
   相手のすべてを吸収しようということです。

   ところが、
   相手のすべてを吸収しようとすることは、
   これをさらに積極的に申せば、
   相手の一切を奪わずんば巳まぬということだとも言えましょう。

   ですから真に徹底した敬というものは、
   生命の最も強い働きに外ならぬわけです。

・・・

(4)【 5月22日 】 《詩と信仰》

   しんの生活なきところに
   真実の詩は生れない

   しんの信仰なきところに
   生命の詩は生れない

・・・

(5)《22日 言葉は人生の彫刻師である》

   正しき言葉は正しき人生を彫み、正しからざる言葉は邪まな人生を彫造する。

   正しい言葉、光明の言葉をあなたがもし日毎読むならば、
   そしてそれを思念するならば、
   その言葉の種はあなたの心の中で芽をふくのです。

   正しき行為、悩みなき人生が次第にあなたの眼前に展開されて来るのです。

          谷口清超新書文集2『神は生きている』より

           <感謝合掌 平成30年5月22日 頓首再拝>

賢者の一日一言《23日》 - 伝統

2018/05/23 (Wed) 17:25:39


(1)【 5月23日 】心の荒蕪を開く

   我が道は、
   人々の心の荒蕪(こうぶ)を開くを本意とす。

   心の荒蕪一人開けるときは、
   地の荒蕪は何万町あるも、
   憂うるに足らざるなり。
                 (金言集)


   【註】

   人の心の荒蕪を開くのを「心田開発」とも言われました。

   まず「心田開発」によって「荒地開拓」は容易にできると
   確信しておられました。

・・・

(2)【 5月23日 】

   真の鑑識眼は、最初のうちは、
   最上のもの一つに徹することによって得られる。

   いたずらに比較考量している限り、
   ついに物事の真に徹するの期なけむ。

・・・

(3)【 5月23日 】人を敬う

   世間では、
   人を敬(うやま)うということは、
   つまらないことで、
   それは意気地のない人間のすることでもあるかのように、
   考えられているようですが、

   これは大問違いです。

   それと言うのも、
   自分の貧寒なことに気付かないで、
   自己より優れたものに対しても、
   相手の持っているすべてを受け入れて、
   自分の内容を豊富にしようとしないのは、

   その人の生命が強いからではなくて、
   逆にその生命が、
   すでに動脈硬化症に陥って、
   その弾力性とと飛躍性とを失っている何よりの証拠です。

・・・

(4)【 5月23日 】 《心を深く、愛を深く》

   詩を読む心は、
   心を深くし、
   愛を深くすることである。

   男女の愛だけではない。
   一木一草一虫一鳥一石への愛である。

   生れ難きなかを人間に生れてきたんだから、
   生れてきた甲斐があるように、
   自分を仕上げて死にたいものである。

・・・

(5)《23日 あらゆる困難に打ち克つ力を養うことが教育である》

   どんな困難にも、打克ち得る力を養うのが教育なのです。

   親自身が困難を避けてラクな道を歩もうとするようであれば、
   子供は親の心の影であるから、ラクな道を歩んで行こうと云う
   心の傾向を持つものなのです。

   親たる貴方自身が、くらいりと転回しなければならないと思います。

         谷口雅春著『新版 真理』第6巻「人生篇」より

           <感謝合掌 平成30年5月23日 頓首再拝>

賢者の一日一言《24日》 - 伝統

2018/05/24 (Thu) 19:16:48


(1)【 5月24日 】四つの大恩

    訓戒

     忘るなよ天地のめぐみ君と親
        我と妻子を一日なりとも

                 (二宮翁道歌)


   【略解】
 
   われわれがこの世にこうして安泰に生存し生活できるのは
   四大大恩のおかげである。

   まず第一は天地大自然の恩。

   第二に、国家社会の恩すなわち君恩。

   そして第三は親祖先の恩。

   そして第四は妻子すなわち家庭の恩である。

・・・

(2)【 5月24日 】

   美的な創造感覚と、
   蓄財利殖の能力とは両極的なものです。
   天二物を与えず──ですネ。

・・・

(3)【 5月24日 】弾力のある人間になる

   諸君も今から気をつけて、
   弾力のある人問にならなければ駄目です。

   ところで弾力のある人間になる最初の着手点は、
   何と言ってもまず読書でしょう。

   ですから、
   若いうちから努めて良書を読むことです。

   また若いうちは、
   文学や詩歌など大いに読むがよいでしょう。
   また短歌や俳句などに趣味を持つことも大切です。

・・・

(4)【 5月24日 】 《七字のうた》

   よわねをはくな
   くよくよするな
   なきごというな
   うしろをむくな

   ひとつをねがい
   ひとつをしとげ
   はなをさかせよ
   よいみをむすべ

   すずめはすずめ
   やなぎはやなぎ
   まつにまつかぜ
   ばらにばらのか

・・・

(5)《24日 この世は喜びを表現するための舞台である》

   人がこの地上に生れて来たということは大変有難い。
   もし天国で一人ぼっちでいたら、
   どんなに完全なあなたであっても「喜べない」だろう。
   それは喜びが人や他の者との関わりで生れるからである。

   つまりこの地上という現象界は「喜び」を現すための表現の舞台なのだ。
 
         谷口清超著『すばらしい未来を築こう』より

           <感謝合掌 平成30年5月24日 頓首再拝>

賢者の一日一言《25日》 - 伝統

2018/05/25 (Fri) 17:24:23


(1)【 5月25日 】一長一短

   世のの中は捨てあじろ木の丈くらべ

      夫是(それこれ)ともに長し短し

                (二宮翁道歌)

   【略解】
 
   あじろ木とは、
   網代(あじろ)をささえるための川の瀬に打つ杭のこと。

   その捨て杭を活かし使おうと思うが、
   適当な長さの杭はなかななか見当らぬぬもののです。

   世の中はすべて一長一短で思うようにならぬもので、
   決して自分が十分満足するるようなことは無いものだと、
   覚悟の肚を決めねばなりません。

・・・

(2)【 5月25日 】

   美術品の場合、倦きがこないということが良否の基準となる。
   つまり倦きがこないとは、
   作品に人為の計らいがないせいで、
   それだけ天に通じる趣きがあるといえよう。

   同時にこれは、ひとり芸術品だけでなく、
   人間一般にも通じることでしょう。

・・・

(3)【 5月25日 】人生の峠路

   諸君たちは、
   その欲すると欲せざるとにかかわらず一日一日、
   否、
   一刻々々、

   この人生の峠路に向かって歩みつつあるのであり、
   実はその一歩々々が、
   詣君らの方向を決定しつつあるわけです。

・・・

(4)【 5月25日 】 《風》

   ともに
   あゆめば
   風
   ひかる

・・・

(5)《25日 与えられてるものに感謝し、大いに活用せよ》

   次のものを求るむるよりも前に、既に与えられているものに感謝し、
   既にあたえられている自分の富を、愛を、能力を、深切を、充分人に与え、
   且つ働かせてからこそ、新たなるものを求むるべきである。

   その時にこそ神が既に豊かに汝に与えたまうている物を
   取る力が出来ているのである。

         谷口雅春著作集第1巻『光明法語<道の巻>』より

           <感謝合掌 平成30年5月25日 頓首再拝>

賢者の一日一言《26日》 - 伝統

2018/05/26 (Sat) 17:19:00


(1)【 5月26日 】陰中陽あり

   北山は冬季にとぢて雪ふれど

      ほころびにけり前の青柳

              (二宮翁道歌)

   【略解】
 
   北の奥山はいまなお冬に閉ざされて、
   積雪が見られるが、
   前の川端の柳は、
   はや青芽が出しそめているということで、
   陰陽の理が示されている。

   陰中陽あり、
   陽中陰ありで、
   天運循環の営みが感じられる。

   冬季に春の前兆あり、
   土用半ばにして秋風冬季に春の前兆あり、
   土用半ぱにして秋風ガ立つようなものです。

   人間の運命も家運もまた同じ。

・・・

(2)【 5月26日 】

   感覚を新鮮にするには、
   つねに異質的なものを媒介として自己を磨く必要がある。

   でないと感覚はいつしか鈍磨して、
   マンネリ化する傾向がある。

・・・

(3)【 5月26日 】現実という絶壁に坑道を開く

   人生の現実という絶壁に向かって、
   一つの坑道を切り開こうとする者は、

   単に世の中の外面上の地位の高下に眼をうばわれて、
   登れたら一段でも上へ登ろうというような考えを、
   一擲(いってき)しなければならない。

・・・

(4)【 5月26日 】 《老いをどう生きるか》

   一遍上人も芭蕉も、五十一歳でこの世を去られた。
   二人とも老翁の感じがする。
   十分に生きられたからであろう。

   特に芭蕉は自ら翁といっている。
   四十歳になると世を譲り隠居した時代だから、
   五十歳になると翁という感がしたのであろうが、

   現在は六十歳になっても
   翁どころではなく皆溌剌足るものである。・・・・

・・・

(5)《26日 魂の生長に終わりはない》

   人間は「もうこれで自分は完全だ」と思いあがってはならないのである。

   実相の人間は神の子であって完全円満であるが、
   その完全円満さは、まだ現実の世界に充分に発揮されてはいないのである。

   人間の魂は決して行きどまることを知らないものだ。
   無限に生長するのが、神の子人間の姿である。

            谷口清超著『いのちを引きだす練成会』より

           <感謝合掌 平成30年5月26日 頓首再拝>

賢者の一日一言《27日》 - 伝統

2018/05/27 (Sun) 20:15:28


(1)【 5月27日 】富士の山

   曇らねば誰がみてもよし富士の山

         うまれ姿でいく世経るとも

                (二宮翁道歌)


   【略解】
 
   晴れてよし曇りてもよし富士の山ということばはあるが
   何といっても晴れた日の秀峰富士の山は、
   まことに、神州日本のシンボルともいうべきである。

   永劫末代の至宝ともいうべきである。

・・・

(2)【 5月27日 】

   石が分かるということは、
   物がわかり出した一徴標といってもよい。
   というのは、
   相対界を離れた証拠ともいえるからである。


・・・

(3)【 5月27日 】自分の道を切り開く

   上級学校へ行ける人は、
   大いに行くがよろしいが、
   上級学校へ行けないからと言つて、
   決して失望は無用です。

   いわんや落胆をやです。
   さらにいわんや、
   自暴自棄に陥るにおいてをやです。

   人間の真の強さというものは、
   このような場合に、
   決然として起ち上がって、
   自分の道を雄々しく切り開いていくところにありましょう。

・・・

(4)【 5月27日 】 《ねがい》

   人は終焉に向って
   自分を磨いて
   ゆかねばならぬ

   たゆまず
   おこたらず
   あせらず
   いそがず

   大木朴(ほう)の如く

・・・

(5)《27日 行き詰ったらやり直せ 道は必ず見つかる》

   世の中には一見「行き止り」のように見える所もあるが、
   本当は行き詰まりではない。

   以前と同じことをやったのでは同じ「行き止り」に突き当るだろうから、
   引き返して別の道をさがすか、やり直せば、必ず道は開けるのである。

   何故なら、「神の国」には行き止りも行き詰まりもないからである。

           谷口清超著『行き詰まりはない』より

           <感謝合掌 平成30年5月27日 頓首再拝>

賢者の一日一言《28日》 - 伝統

2018/05/28 (Mon) 19:08:18


(1)【 5月28日 】生死一如

   生死(せいし)はうてばひびくの音ならん

          うたねばおとのありや無やは

                  (二宮翁道歌)


  【略解】
 
   生者必滅といい、
   不生不滅というが、
   ともかくも生死一如の真実相を
   太鼓の音に托して詠まれたものです。

   打つと同時にひびく音響を例にとって
   人生最大の事実即真理を示されたものです。

・・・

(2)【 5月28日 】

   わたくしには何も出来ませんが、
   ただ人さまの偉さと及び難さを感じる点では、
   あえて人後におちないつもりです。

・・・

(3)【 5月28日 】死後に名が残る人

   死後にその名が残るということは、
   その人の精神が残るということです。

   では一体どういう人が死後にもその名が残るかと言いますと、
   生前国のために尽くす心が深くて、
   死んでも死に切れないという思いに、
   その一生を送った人でしょう。

   すななわち、
   その人の国をおもい世をおもうその思いの深さが、
   名という形をかぶって、
   死後にまで生きのびるわけです。

・・・

(4)【 5月28日 】 《つねに》

   つねに 流れているから
   川は生きているのだ

   止まるな
   滞るな

   つねに 動いておれ
   頭も
   足も

・・・

(5)《28日 神は吾々を通して創造を完成し給う》

   神は創造せずにはいられないのです。
   神は創造をやめることはできない。

   そしてただ人間のみが、神の創化作用の方向を
   自己の自由意志でリードし得べき偉大なる力を与えられているのであります。

   吾々を中心として神はその創造を
   意識的に形の世界に完成し給いつつあるのであります。

         新選谷口雅春選集3『神癒への道』より

           <感謝合掌 平成30年5月28日 頓首再拝>

賢者の一日一言《29日》 - 伝統

2018/05/29 (Tue) 17:30:32


(1)【 5月29日 】天命随順

   吾れ始めて、
   小田原より下野(しもつけ)の物井の陣屋に至る。

   己れが家を潰して、
   田干石の興復一途に身を委(ゆだ)ねたり。
   是れ則ち此の道理に基づけるなり。

   夫(そ)れ釈氏は、
   生者必滅を悟りこの理を拡充して自ら家を捨て、
   妻子を捨て、
   今日の如き道を弘めたり。

   只此の一理を悟るのみ。

             (報徳記)


   【略解】
 
   「則ち此の道理」とは、
   「生者必滅」の理と共に「天命随順」の道理である。

   天から与えられたその使命の自覚による決心覚悟を指す。

・・・

(2)【 5月29日 】

   すべて物事は、
   その事の真髄への認識と洞察が根本で、
   真に認識に徹したら、動き出さずにはいられぬはず。

   ところで認識への手引きは
   ヤハリ生きた書物でしょうね。

・・・

(3)【 5月29日 】日本人としての最高の生き方

   そもそも日本人としての最高の生き方は、
   結局は自分のこの肉体が解体してからもなお国家社会のために、
   何らかの意味で貢献し得るような生き方をするということでしょう。

   すなわちこの肉体が消え失せた後にも、
   なおその人がその生前におおいてなした事柄が、
   多くの人々の心を動かして、
   国家社会のために尽くさすようなカを持つと言うことでしょう。

・・・

(4)【 5月29日 】 《乗り越える力》

   つらいと思うのは
   つかれているからだ

   つらいことを
   つらいと思わず
   乗り越えてゆく
   力をつけよう


・・・

(5)《29日 愛を行い、愛を与える人は、グングン伸びる》

   自分がそれによって得をしようという意識を持たない「与える愛」は実にすばらし。
   伸びようと思わなくても、愛するいのちはいくらでも伸びて行く。

   こうして人々は、どんな外見や地位の人々でも、
   その人のやった愛行の努力や精進の行に従って「伸びて行く」のである。

            谷口清超著『皆 神の子ですばらしい』より

           <感謝合掌 平成30年5月29日 頓首再拝>

賢者の一日一言《30日》 - 伝統

2018/05/30 (Wed) 20:27:10


(1)【 5月30日 】我欲を伐る

   或人先生に問ひて日く、
   先生其の未発を察し、
   教(おしえ)を下し、
   毫毛の差(たが)ひなきものは何ぞや。

   先生曰く、
   夫(そ)れ大風の興るやホに触れて以て動揺止まず、
   その木を伐るに及びては暴風と雖も之に触るることあたはざるは
   自然にあらずや。

   (中略)

   源左衛門わが言を用ゐず、
   欲を以て之に応ず。

   故に亡滅を免れず。
   藤蔵欲を伐りて更に私念なし、
   故に多欲も之に触るること能はずして全き事を得たり。

                       (報徳記)


   【註】

   尊徳翁の偉大な洞察力の一例です。

・・・

(2)【 5月30日 】

   一、腰骨を立て
   二、アゴを引き
   三、つねに下腹の力を抜かぬこと

   同時にこの第三が守れたら、
   ある意味では達人の境といえよう。

・・・

(3)【 4月1日 】【 5月30日 】一道をひらく

   一道をひらくということは、
   それによって自分自身が救われると共に、
   さらに後に来る同じ道をたどる人々に対して、
   その行く手を照らすという意味がなければならぬと思うのです。

   すなわち我々人間は、
   真に自己の生活に徹して生きた時、

   一人自分がその職責を全(まっと)うし得るのみならず、
   さらに同じ職域にいる他の人々に対しても、
   何らかの意味で、
   お役に立立つことができるのであります。

・・・

(4)【 5月30日 】 《不思議》

   念じていたら必ず
   そうなっ てゆく

   体も
   そうなってゆく

   周囲も
   そうなってゆく

   一切が
   そうなってゆく

   そういうものを
   不思議と言う

・・・

(5)《30日 よいことは、今すぐ思い切ってやろう》

   よい事は「今」すぐ、思い切ってやることだ。
   あなたを縛っているものは、あなた自身以外にいないのである。

   規制緩和も撤廃も、まず自分自身の近辺から始めるのが一番てっとり早い。

   このような「今」を生きる人々を多数産出してこそ
   日本の浄化は勿論、地球そのものが救わるのである。

          谷口清超著『新生と解脱のために』より

           <感謝合掌 平成30年5月30日 頓首再拝>

賢者の一日一言《31日》 - 伝統

2018/05/31 (Thu) 18:53:14


(1)【 5月31日 】神変自在

   先生事に臨みて其の術を施すの神算窮り無し。

   初め此の役を挙ぐるや、
   始終多く酒餅を設け、
   酒を好むものは之を飲め、
   酒を好まざるものは餅を食せよ。

   唯過酒すべからず。
   半日働きて止めんとする者は、
   一朱を受けて家に帰りて休すべしと。

   役夫大に悦びその労を忘る。
   時の人この役を唱へて極楽普請と云ふ。

                   (報徳記)


   【註】
 
   先生の時に応じ事に応じての神変自在に驚かざるを得ません。

・・・

(2)【 5月31日 】

   真理の 化身とや いはめ幻の 時に顕(た)ちきて われを導く

   一人の 隠者の心 幽けくも 追ひ求めてぞ ひと世過ぎしか

・・・

(3)【 5月31日 】常に前途に思いを巡らす

   人間というものは、
   ただ将来のことばかりを考えて、
   そのために現在の事をおろそかにすることのよくないことは、
   申すまでもありませんが、

   同時に他の一面には、
   常に前途に対して、
   思いを巡らしているようでなければいけないと思うのです。 

・・・

(4)【 5月31日 】 《一貫》

   一以て貫く

   わたしはこれが好きだ

   わたしは
   愚か者だから
   これしかできないのだ

   一貫の詩
   一貫の愛
   一貫の師

   これが
   しんみんの生き方だ

・・・

(5)《31日 信仰は人間に与えられた唯一の特権である》

   人が信仰を持つのは、人間に与えられた唯一の特権である。
   しかし吾々は、なんでも信じさえすればよいというものではない。

   真理や大法は「流れ入る」のであり、その力は大法それ自体の力である。
   内なる仏が外なる仏と感応し、共鳴するのである。

   こうして吾々は導かれ、正信を得るのである。
 
            谷口清超新書文集4『真実を求めて』より

           <感謝合掌 平成30年5月31日 頓首再拝>

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