伝統板・第二
松下幸之助に学ぶ 指導者の365日 - 夕刻版
2018/01/01 (Mon) 18:41:35
*「松下幸之助に学ぶ 指導者の三六五日」木野親之・著からの紹介です。
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」1月1日~10日
【 1月1日 】夢は実現してこそ本当の夢
元旦!
何という清らかな希望の夜明けであろうか。
この1年は、私のために、みんなのために、
与えられた成功への平等のチャンスです。
夢は強き一念で必ず実現できるものです。
夢は実現してこそ本当の夢だと幸之助は言っていました。
この1年は生成発展の年、
前進の年になると祈り切れといつも言われていました。
・・・
【 1月2日 】 書き初めで、心に刻印しましょう
初夢を、成功への一念に納めるために、
心を静めて、書き初めをしたいものです。
心に刻印するために、今年こそ、使命を果たす良き年にと、
誓願しましょう。
幸之助はいつも机に向かい色々なことを書いていました。
成功への一念をこの一身に刻み込むのが今日という日です。
・・・
【 1月3日 】正月の意味
元旦の日の出はすべてを蘇生させます。
失敗を成功に、困難を希望に変えるチャンスです。
「正月は正しい月と書くはな。
過ぎ去った年は忘れて、初心に戻ることや。
そして、正しい月には、正しいことを考えることが大切や」
うまくいかない人は、どこかが間違っているのです。
正しいことを考え、実行すれば、必ず正しい結果が出ます。
正月になると、幸之助にいつも教えられました。
・・・
【 1月4日 】指導者の一念
世の中、成功するか失敗するか。
そのわかれ目が、指導者の一念です。
すべてが指導者の一念から始まるのです。
大切なのは、魂と魂の触れ合いです。
指導者は、心に理想の火を点さねば、何事も成就しないのです。
「人が時代を開き、時代が人を育てる。
だから、指導者の一念で一切が変わるのだ」
と教えられました。
・・・
【 1月5日 】 製品は自分の生命より大事やで
幸之助は、如何なる悪条件の中にあっても、
製品の劣化は絶対に許されないとの毅然たる信念に立ち、
戦局悪化の厳しい事態の中で、
最後まで良品造りを目指して努力しました。
「事業は会社全員の塊やから、総合芸術やで」と。
「だから魂を入れて美しく仕上げなければいかん」
幸之助は、物づくりの神様でもあったのです。
・・・
【 1月6日 】 はっきりさせておかないと、失敗するで
「経営といい、商売といい、これみな公事にして私事にあらず」
(経営の心得)
「決算は毎月厳密にこれを行い、一カ月の業績全般を速やかに知悉(ちしつ)し」
(経済の心得)
「独往(どくおう)自主敢えて援助を頼まざるの境地に立ち、
而(しか)して互いに克(よ)く相協力するよう心懸くべし」
(社員指導及び各自の心得)
・・・
【 1月7日 】 ダム経営は、企業の免疫力
幸之助は、
「僕はいつでも『店』を閉める覚悟で仕事をしてきた。
『店』を閉めるとなると『金』もいるし、
お客様、取引先、従業員の皆さんに大変迷惑をかけることになる。
そのために『蓄え』がないとあかん」
と言っていました。
モノ、金だけのダムでなく、
「信用のダム」
「時間のダム」
「心のダム」
をなによりも大切にしていたのです。
もちろんその前に
「無借金経営」があることは言うまでもありません。
・・・
【 1月8日 】 常に「一商人たる観念」を忘れずに
「松下電器が将来いかに大をなすとも、常に一商人の観念を忘れず、
従業員また、その店員たることを自覚して、
質実謙譲を旨として、業務に処すること」
業務の拡大、業容の拡大によって経営が放漫になり、
人におごりの心の生ずることを、強く戒めた
「社員基本内規第一五条」です。
現在も一日として忘れることなく、謙譲服用されています。
・・・
【 1月9日 】 本当に偉い人とは
幸之助は、
「本当に偉い人とは、部下が自分より偉く見える人だと思う」
と言いました。
そして、
「部下を尊敬出来る人は、もっと偉い人やで、木野君、覚えておきや」
と。
その時、初めて人が人を信用し、
人に生まれ来た喜びを実感するものです。
美しき人間の心の絆は永遠に光る、
と幸之助は、王道の経営を教えてくれました。
・・・
【 1月10日 】 ありがとうという言葉を最初に
「励ましの言葉は、悩み苦しむ人の心に勇気を与え、
共感の言葉は、この世に生まれてきた喜びを共有し、共鳴する」
感謝の言葉は、他人の幸せを心から祝福し、自分も満足する奇跡の薬です。
ありがとう経営は、最後のありがとうを、最初に持ってくる経営です。
<感謝合掌 平成30年1月1日 頓首再拝>
・・・
<参考Web:田舞通信
→ http://www.tamai-tushin.com/2016/11/ >
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」1月11日~20日 - 伝統
2018/01/12 (Fri) 18:45:21
【 1月11日 】 生命で答えを出せ
「頭で考えて行動するな」
「現実を注視せよ。生命でで答えを出せ」
とよく叱られました。
生命で答えを出せと言うのが幸之助らしい叱り方です。
現場に戦略あり、です。
なんで、なんで、なんでと問い続け、
そして、答えを出していました。
幸之助はこうしていつも自分の心に問いかけていました。
・・・
【 1月12日 】祈って戦わねば答えは出ない
幸之助は、
「祈るだけではだめだ。祈って戦わねば答えは出ない。
人間力+宇宙力=天道の経営や」
また、
「祈ることは、自分の生命のギア(歯車)を大宇宙の回転にかみ合わせる挑戦だ」と、
偉い先生から教えてもらったと言っていました。
大宇宙を貫く、大法則と自分自身の生命のリズム(働き)が合致するために、
祈り、動いたときに、「宇宙根源の法則」に乗ることができると、
人間の素直な心を大切にしてきました。
・・・
【 1月13日 】 指導者の姿を見て皆生きている
「指導者はいつ如何なる時も、
生き生きと不動の精神で指揮を執らねばならない」
と、幸之助から励まされました。
社長のその姿に、
社員は安心してついてくるものです。
不安や悩みも共有できる存在に、
そして、皆に希望を与え、
生きる喜びを与えてこそ、指導者なのです。
その一点に一念をこめてこそ成功するのです。
・・・
【 1月14日 】 道は必ず開ける
「永久に続く苦しみなどない」
「あさの来ない夜、春の来ない冬はない」
「あきらめては、しまいだ。
如何なる困難に直面しようとも、
希望の挑戦の炎を燃やし続けるかぎり、
道は必ず開ける」
「絶望の闇の中でこそ、
希望の灯は光輝き、
真実の強さを発揮するものだ」
と、幸之助は自分自身にいつも言い聞かせていました。
・・・
【 1月15日 】 君の生命の華を咲かせてほしい
溢れるような「生命の勢い」に、会社や事業は光るものです。
心は永遠に若々しく、
前へ前へ瞳を輝かせながら前進前進が成功の扉を開くのです。
私が、三五歳で代表取締役になったとき、
就任祝いに、「前進」と幸之助は揮ごうしてくれました。
経営は常に、慎重にして、大胆に、
「日々新たに」対処して、前進これあるのみです。
「君の生命に華を咲かせてほしい」。
幸之助の祈りを強く感じました。
・・・
【 1月16日 】 経営者の理念がすべて
夢見ることをやめたとき、
人は生きることをやめた時です。
幸之助は、
「失敗から学ぶことが出きれば、その失敗は成功なのだ」
と言っています。
また、
「事業の成功と失敗の境目は、その人の人間性によるものだ」
とも言っています。
経営理念の重要性が叫ばれる所以です。
幸之助は、
「経営理念が確立した時に、その人の事業は半分成功した」
と言っていました。
・・・
【 1月17日 】 誠実こそ人を動かす
心を尽くして行えば、どんな道も必ず開けるものです。
「人間に必要なのは、木野君、争う心ではなく、
悪に対して戦う心なのだよ。
そして、自分に『妥協しない心』だ」
と幸之助は諭してくれました。
仏典に「毎自作是念(まいじさぜんねん)」という言葉があります。
「常に何を考え、一念をどこに定めているか」
「そこに一切の勝利がある」
と幸之助は謙虚でした。
誠実こそ人を動かし、心を開かせるものです。
・・・
【 1月18日 】 人間を無視したら怨念が残るよ
人間はマイナス無限大からプラス無限大までの広大な範囲で生きているものです。
ゼロは単なるゼロではなく、人間の原点なのです。
ゼロからすべてが生まれる。
プラスのエネルギーもマイナスのエネルギーも・・・。
どうせ生きるなら、プラスのエネルギーの無限大を目指して、
宇宙大の境地で生きたものです。
幸之助は、
「一円を無視してもゼロだが、人間を無視したら怨念が残るよ」
と、私を叱りました。
・・・
【 1月19日 】 人力車はなぜなくならないのか
幸之助は、
「人力車を引く車夫が一人でもいるかぎり、
時代がどのように変わろうとも、人力車はなくならないよ」
と私に注意しました。
「人力車が好きで好きで、自分の命があるかぎり、
人力車を引くという意気込みを、車夫が持っているかぎり、
道は必ず開けてくるものだ。
一つの事に、徹底的に打ち込むことが大切だ。
安易に他に救いを求め、逃げ出しては、人生の敗北者となる」
と、厳しく教えられました。
・・・
【 1月20日 】 天気予報がなかなか当たらないのはなぜか
幸之助は、
「予報することに一生懸命になっているからだ」と。
「事業経営では、予報を当てることよりも、
雨を降らしたいならば、
雨を降らすアクションをおこさねばならない」と、
結果を大事にしていました。
「経営の中で一番悪いのは、意思決定しないことだ」
と指導者が行動しない、GO!をかけないことを、常に戒めておりました。
<感謝合掌 平成30年1月12日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」1月21日~31日 - 伝統
2018/01/21 (Sun) 17:58:06
【 1月21日 】 お経は弟子との対話集やで
「君、お経はありがたいと手を合わせるが、
お経は弟子との対話集やで。
部下との対話が、
成功を生む金の卵や。よく覚えておきや」と、
幸之助は、社員に手を合わせていました。
法華経方便品(ほけきょうほうべんぼん)第二分もかからない短いお経では、
二九二文字のその中で「舎利弗(しゃりぶつ)」という弟子の名前を六回も呼びながら、
師匠の釈迦は対話をして、教えていたのです。
・・・
【 1月22日 】 一番難しい問題から取り組め
「問題解決には、一番大きな一番難しい問題から取り組まなあかん。
これが出来れば、後は自然と解決するものや」と。
また、幸之助は、
「社長たるものは、
そんなチマチマした仕事の仕方をしたらあかん。見てるで』
と強く叱りました。
社員も取引先も、お客様も、社長の一言一句、
行動のすべてを見ているというのです。
社長の一瞬の姿の中に、
経営のすべてが現れていると生きた社長学を教えてくれました。
・・・
【 1月23日 】 欠陥は宝やで
「欠点のない人、欠陥のない会社もない。
みんな欠陥だらけや。
だから人生は面白い。欠陥は宝やで。
それを解決するために、人間は生まれて来たんやから」
35歳で再建会社の代表取締役になった時、
紙3枚分もある欠陥を書き出して、
幸之助に、再建は難しいと言った時のことです。
幸之助は、
「もっとたくさんあったらいいのになあ」と言ったのです。
「君なあ、これ1つひとつ解決すれば、
全部会社の財産に変わるんやで。欠陥は宝や」
と激励してくれました。
・・・
【 1月24日 】 幸之助という名が良かった
「幸せ、これを助くと言うんやそうや。成功しない訳がないんや」
松下幸之助は、
「わしは、運がいい男で、
これまで9割は、運で生き残ってきた」と、
よく言っていました。
自分の名前まで、
「幸せさん、どうぞ助けてください。
という意味で、父親がつけてくれたと思う」
自分は成功する運命を背負って生まれてきたと、
自分に言い聞かせて努力した人でした。
・・・
【 1月25日 】 限界はない。限界はどこにあるの
限界は自分だけが決めているもの。
限界は、人間が挑戦するためにあるもの。
限界を破るため、最善を尽くす。
そこに、真の人間の生きがいがあるのです。
その「最善の上に、最善がある」というのが、
幸之助の信念でした。
それ程、人間は素晴らしい存在なのです。
・・・
【 1月26日 】 絶望という言葉ほど、恐ろしいものはない
絶望と思った瞬間に、真っ逆さまに奈落の底に落ちていく。
「君が人生に絶望しても、
『人生が君に絶望しない』という格言があるじゃないか」
と、幸之助はいつも私を救ってくれました。
「世の中が君を必要としているのだ」
と、勇気づけてくれました。
この言葉でどれだけ立ち直ったかしれません。
幸之助は絶望を希望に変える達人でした。
・・・
【 1月27日 】 経営のコツ、ここなりと気づいた価値は、百万両
昭和8年5月、38歳の時、自主責任の経営を進めるため、
日本で初めての事業部制に踏み切った松下幸之助は、
さらに翌9年の元旦に、
従業員への新年のお年玉として、この言葉を贈りました。
それは、企業経営の根幹は、いつに従業員の創意工夫にあることと、
従業員一人ひとりが経営意識をもって、
仕事に取り組むことの大事さを教えたもので、
永遠に変わらない松下の基本的な考え方の一つとなっています。
・・・
【 1月28日 】 お得意先に教えてもらった
幸之助は、
創業当初、自ら商品を研究・開発し、
自ら製造し、自ら販売にあたっていました。
「木野君、商売とはうまく出来てるで。
僕は電気のことはまったく素人だったので、
これ、なんぼで売ったらいいのでしょうか。
問屋さんのご主人や番頭さんに教えてもらって、
商売してきたんや。
その時、商売のコツを会得したのは、
君、真実を訴えるということやったで」
これが、松下電器の当初の商法でありました。
そして、この真実を訴えるという考え方が、経営の神様を創ったのです。
・・・
【 1月29日 】 マーケットは自ら創り出すもの
「本当の経営は、すでにマーケットがあって、
それから果実をもぎ取るような、そんなものではない」
と、幸之助はいつも厳しく叱っていました。
マーケットは与えられるものではなく、
奪い合うものでもない。
未開の原野を切り拓くものです。
そこに成功の扉が待っているのです。
田を耕し、肥料を入れて、手を入れて、
初めてマーケットは出来あがるのです。
・・・
【 1月30日 】 経営学と経営とは違うで
「経営学と経営とは違うで。
経営学は勉強すればわかる。
教わることも出来るが、経営は、体で覚えるものや。
頭で経営をやってはいかん。
自分の生命で魂をぶつけて、初めて体得するものや。
経営は、理屈ではない。
市場の事は市場に聞けばよい」
幸之助は、現場に戦略ありで、
いつも現場に足を運んでいました。
・・・
【 1月31日 】 悩んで一睡も出来ない日もある
幸之助は、ある日、はっと気づいたのです。
人間、何の問題もないことを望むのは当然ですが、
やっかいなことに人間は、何か悩みがないと、
生きる張り合いがなくなってしまうものだ、と。
それは、悩みを解決出来るのは人間だけだからです。
「悩みを解決するために、
人間は生まれてきたのだと考えるようになって、
初めて本当の意味で生きる元気が出た」
と喜んでおりました。
<感謝合掌 平成30年1月21日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」2月1日~10日 - 伝統
2018/02/02 (Fri) 20:12:32
【 2月1日 】 考えても「答えの出ないこと」がある
考えて、考えて、考えて疲れていつの間にか、
うとうとして眠ってしまうことがある。
目が覚めても答えが出ない。
そんな時、頭で考えるのをやめて、
今与えられている仕事に没頭して夢中になっている時に、
ふと、どこからか答えが出てくることがある。
日ごろの勉強(知識)と情報が知恵となって
答えを出してくれるのです。
幸之助は、
「これが人間の一念の妙味(みょうみ)だと思う」
と言って笑顔を浮かべていました。
・・・
【 2月2日 】 仕事がうまくいかない時
死んでしまいたいと思うほど、
仕事がうまくいかない時があります。
こんな時は、
何をやってもうまくいかないとあきらめてしまう。
幸之助は「そのあきらめが失敗者をつくるのだ」
と言っています。
何か事をなそうと決意すると、
それをさせまいとする働き(魔)が出てくるのです。
また、悪い魔が出てきたと腹を決めて、
前向きに真正面から、四つに取り組んでいけば、
自然と強い一念がおこってきて、
必ず良い答えが出るものです。
・・・
【 2月3日 】 鬼は外、福は内は、成功の祭典
人間の体は、
1日100万個のリンパ球で守られています。
「災いは千里の内より攻め来たる。
幸せは万里の外より招き寄せ」
と、仏典にあります。
この鬼(悪条件)を外に追い出し、
環境を整備して、
外からのお客様(幸せ)を、心から接遇して、
初めて人生に勝利することが出来るのです。
成功は、自分自身の内なる改革からです。
・・・
【 2月4日 】 経営のコツは対話にある
幸之助は、
創業の当初から、時間を見つけては、
社員との懇談を随時、頻繁に実施していました。
やがて、
各事業場の責任者を中心に、
「職場茶話会」へと拡大していきました。
「木野君、事業は一人で出来へんで。
仕事は社員一人との対話から始まるんや。
対話から始まって対話が終わるんや、覚えておきや」
事業成功の基本は一人ひとりの対話にある、と教えられました。
・・・
【 2月5日 】 ベニヤ板の飛行機をつくった
「木野君、事業はその気になれば不可能なことでも、
指導者の一念が変われば、可能になるものだよ」。
幸之助は、
戦前、軍の強い要請で、
ベニヤ板の木製の飛行機をつくらされました。
昭和20年1月、
1年あまりの期間で第1号機を造り、
それから終戦までの7ヵ月間で、
あと2機を生産、時速320キロで飛ばしました。
「家電の製品も、戦争の武器も、
作るものには変わりない。
その製品にどれだけ人間の美しい魂を入れることが出来るかが大切だ」
と、幸之助は考えていました。
・・・
【 2月6日 】 一念を定める
松下電器は、
昭和7年4月、貿易部を新設し、
自らの手による輸出事業に着手しました。
幸之助37歳の時です。
当時の担当部長は、
「貿易の経験者は一人もおらず、
英文タイプも入手するのに、数ヵ月かかったが、
商社に依存せず、自ら市場をつかむことから始めた」と。
そして3年後には、
松下貿易株式会社を設立。
「一念を定めれば、中小企業でも、
その気になれば誰でも出来るよ」。
幸之助は、
こうして戦前から世界市場へと大きな夢を膨らませていました。
・・・
【 2月7日 】 心が滅びるよ!
「忙しい忙しいと言っていては、心が滅びるよ」
と、幸之助は言っていました。
時間だけは、誰にでも平等に与えられている。
時間に追われて、忙しい忙しいと言っていると、
生産的な前向きの気持ちまで、滅びてしまうものです。
時間に縛られる人生ではなく、
時間を生かす人生でありたいと願えば、
その時から心に余裕がでてきます。
・・・
【 2月8日 】 心に汗をかこう
知識や経験から、すぐ頭で考えて、
勝手に結論を出して人の話を聞くことが多い。
初めから結論ありきでは、何事も間違ってしまうものです。
素直に相手の悩みを聞く心構えと、
「心に汗をかく」ことが、
人の上に立つ人に一番求められるものです。
幸之助は、
いつも心にいっぱい汗をかいて仕事をしていました。
素直に聞くことが大切 なのです。
・・・
【 2月9日 】 愛さねば、なにも実らない
仕事を愛し、会社を愛し、
人を愛さねば、良い仕事は出来ない。
仕事に惚れ、会社に惚れ、
人に惚れて初めて仕事は成功するものです。
愛さねば、何も実らないのです。
事業も愛こそすべてです。
美しい愛を実らせたいものです。
幸之助は愛に生きた人でした。
・・・
【 2月10日 】 事業計画は、事業を成功させる計画
事業計画は、1年前に作る決算書です。
だから、
事業計画は、100%達成しなければならないのです。
社会に約束をしているのです。
達成率90%や110%では、
経営精度がプラスマイナス10%で、決して良くないのです。
5ヶ年計画を3年で達成して、幸之助に叱られました。
<感謝合掌 平成30年2月2日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」2月11日~20日 - 伝統
2018/02/12 (Mon) 17:49:44
【 2月11日 】 人間は勝たねばならない
「人間は勝たねばならない。
問題は何に勝つかだ。
未来に思いをはせるものが勝つ、と思う」と。
「ビジョンが自分に使命を知らしめてくれるから。
ビジョンが使命を再認識し、誇りと自信を与えてくれるから。
そして、
夢を膨らませてくれるものだから。
ビジョンで未来を創造し、
未来を設計するものが、勝利者となる」と。
幸之助は、
「問題の数だけ希望が生まれた」と、
乗り越える喜びを語ってくれました。
・・・
【 2月12日 】 動けばドラマが生まれる
動けばドラマが生まれる。
動けば結果が出る。
動けば歴史が変わる。
動かねば何も動かない。
「会社を動かそうと思えば、まず自分から動くことだ。
一人が動けば、万波(ばんぱ)となって、大きなうねりとなる」
これが事業成功の基本です。
幸之助は九四歳まで動いて、動いて、動きまわっていました。
・・・
【 2月13日 】 決めなければ何事も成就しない
指導者に大事なのは、決断です。
過去に引きずられてはいけない。
過去はもう帰ってこないのです。
未来はまだ来ないのです。
今のこの一瞬がすべてです。
今を今に、精一杯生き切ることです。
そして決意することです。
決めなければ何事も成就しません。
これが出来れば、
どんなことでも即断即決出来ます。
・・・
【 2月14日 】 苦しみの中にこそ大志が生まれる
どんな苦しみがあっても、
それを克服する力は、人間自身の心の中にあると、
幸之助は信じていました。
未来をつくるのは、自分自身の心です。
苦しんで、苦しんで、悩み悩み抜いた時、
自分の体の中から、
苦しみの中から自然と大志が生まれてくるのです。
崖っぷちに立った時、心を決めれば、
道はおのずから開かれてきます。
・・・
【 2月15日 】 働くとは
働くとは、
「はた(周囲)を楽にすること」
働くとは、
人が動くと書きます。
働くとは、
尊いことです。人のために汗を流すことです。
誰のために、何のために、
どのように働くかによって、
その人の真価が問われるのです。
幸之助は、
この世から貧乏の二字を無くしたいと懸命に働きました。
それが幸之助の原点なのです。
・・・
【 2月16日 】 心の扉を開く
すべての情報は、現場にあります。
情報は、人から出て、人に帰るものです。
だが、問題は、
人間が自分の心の扉を開くカギを持っていないことです。
人間としての心が、お互いに通じ合うかどうかです。
不幸とは、心の糸が結べないことです。
「私の心は、あなたと同じです」と、
思うこの一点から、
幸せのすべての道は開かれるのです。
・・・
【 2月17日 】 商売とはありがたいものや
「商売とはありがたいものや。
お客様が応援してくれるで。
商売ほど尊い仕事はない。
世の中で一番大事な仕事や。
だから正直に商売せなあかん」
「マーケットは、奪い合いするものではなく、
新しく創り出すものや、奪い合うから、
自分の会社もおかしくしてしまう」
「新しいマーケットを創るところに、
経営者としての本当の喜びがある」と、
幸之助はいつも前向きに笑顔を絶やしませんでした。
・・・
【 2月18日 】 変化に乗り遅れるな
「『変化に乗り遅れるな』という言葉があるが、
変化に気づいた時は、もう遅い。
変化が起こってしまっている。
木野君、君ならどうする」
と、聞かれ、
「変化の先取り」をしますと言うと、
「世の中に、『一寸先は闇』という諺(ことわざ)があるで」、
と叱られました。
「自ら変化を起こせ、自ら歴史を作れ」
と、言うのが幸之助の答えでした。
・・・
【 2月19日 】 君の考えは、僕の考えとちがうで
私の学生時代のことです。
PHPの普及に貢献しようと、映画際を開くことにしました。
その時の話です。
幸之助に、
「PHP運動は、商品を出してまで宣伝する、
そんなものではない。もっと尊い国民運動だ。
君はこの僕の考え方を冒涜(ぼうとく)するものだ」
と強いお叱りを受けたのです。
幸之助は何事に対しても純粋に取り組んだ人です。
・・・
【 2月20日 】 神業は人間でも出来るよ
「君ね、人間は神様にはなれないが、
神業(わざ)だといわれることは、努力次第で出来る」と、
幸之助は言いました。
神業=人業+α(アルファー)
だから、αをゼロにすれば、
人業=神業となると考えたのです。
幸之助は、
αをゼロにするために、
「止(とど)めを刺す経営」に徹しました。
こうして、神業のような仕事をして、
経営の神様になったのです。
<感謝合掌 平成30年2月12日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」2月21日~28日 - 伝統
2018/02/20 (Tue) 18:27:07
【 2月21日 】 不況は人災です
「不況は人災だよ。
人の心が不況を創るのだ。
このことがわからないと事業に失敗する。
木野君覚えておきや」と。
人災は、人が創ったのだから、
人で解決出来ないことはないのです。
「不況は、モノの価値を知るための得難い体験だ」
と、幸之助は不況を一大チャンスと捉え、
改革に挑戦して大きく成長したのです。
・・・
【 2月22日 】 事業の成功は「人」を得ることにある
事業の成功は、「人」を得ることにある。
人を得るには、それを強く要求することです。
「強く強く要求すれば、
よい人たちが自然と集まってくるもの」。
これが幸之助の信念でした。
会社の経営姿勢に人は集まるのです。
だから、経営理念がなによりも大切なのです。
・・・
【 2月23日 】 素直な心が成功を呼ぶ
事業成功の基本は、
なんと言っても「素直な心」です。
「素直になるためには、
まず素直な心になりたいと願うことだ」
と、幸之助は口を開くと言っていました。
そうして、
「一日一回、
素直な心になりたいと、念ずることだ」と。
その繰り返しが、成功を呼ぶのです。
素直になって宇宙根源の法則に乗らねば、
事業は決して成功しないのです。
・・・
【 2月24日 】 道に叶った事業は成功する
幸之助はいつも言っていました。
「事業というものは、
その道に叶ったら、無理なくいくものだ」と。
道に叶うということは、
何が正しいかということであり、
どうすれば皆が幸せになるかということです。
幸之助の哲学です。
これが、王道の経営です。
王道の経営、人間主役の経営、
人間に光を当てる経営に徹したとき、
事業は成功するのです。
・・・
【 2月25日 】 僕は本来弱い人間や
「木野君、僕は本来弱い人間やで。
しかし、
錦の御旗(みはた)のある時には、強いんや。
なぜこういう経営をせねばならないかということを、
使命観を持って語られるからや。
経営理念が確立すれば、その事業は、
半分成功したものや」
と、幸之助は言っていました。
・・・
【 2月26日 】 成功のカギは
「僕は2人で仕事を始めた時から、
いつ仕事を辞めて(会社を解散)も人様に迷惑をかけないようにと、
考え考えやってきた。
だから無借金経営や。そしてダム経営や」
と、幸之助は、王道の経営に徹して、
どこまでも美しく、どこまでも厳しく、
自分と向き合って、自己観照していました。
人様に迷惑をかけない経営こそ王道なのです。
・・・
【 2月27日 】 商売の秘訣は、意思の即決である
幸之助の基本的な考え方の一つに、
「商売の秘訣は、意思の即決である。
しかし、事を行うには、三回だめを押して、
行う慎重さも必要である。
そういう、
相矛盾したことを、同時に行ってこそ、
真の経営であり、大きな成果が生まれるものだ」と。
強い指導者の一念が、
「理外の理」「後の先」の法則を生み出し、
成功の扉を開けるのです。
・・・
【 2月28日 】 経営というものは
幸之助は、
「経営というものは自分で汗を流し、
自分で呼吸して、そして、自然に会得するもの」
と、人一倍働いていました。
経営とは、考え、考え抜くことによって得心(とくしん)し、
新たな行動のエネルギーを生みだしてくるものです。
成功のコツをつかむまで、絶対に諦めない。
やり切るということです。
これが経営者の命をかけるということだ、
と教えられました。
<感謝合掌 平成30年2月20日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」3月1日~10日 - 伝統
2018/03/02 (Fri) 18:08:16
【 3月1日 】 なぜ、なぜの繰り返しの作業
幸之助はよく「なぜ、なぜ」と自分にも他人にも問いかけていました。
なぜなぜの繰り返しの作業によって、
単なる利益追求の目的から、人間の幸福実現という、
高次の目的に高められていくことを信じていたからです。
正しい思いは必ず、成就するものです。
壮大な志と、強い一念を持って、行動を起こすとき、
歴史を創る大きなエネルギーが、
新たな世界を開くのです。
・・・
【 3月2日 】 安くてよいということは
「安くてよいということは、
如何なる商売においても、最高の意思決定権を持つ」
これは幸之助の商人道です。
速くて、しかも丁寧、これが本当のサービスです。
お客のために、悩んで、悩んで、悩み抜く、
自分を100パーセント使いこなす経営をすればよいのです。
・・・
【 3月3日 】 刻々と手を打つ
幸之助は小さなことまで、
やかましく指導していました。
それが、経営の基本だからです。
刻々と手を打つ、刻々と報告を受けて、指示をする。
指示を受けて、手を打って、報告する。
報告を受けて、また指示を出す。
「五つや、六つの手を打ったくらいで万策尽きたとは言うな。
少々のことで、万策尽きたと思ったらあかん。
困っても困らんことや」。
そう言っていました。
・・・
【 3月4日 】 君に会社をつぶす権利はない
君に死ぬ権利はない、
僕には君を生かす義務がある。
君に会社をつぶす権利はない。
僕には、社員を幸せにする義務がある。
事業は、絶対に成功しなければならない。
なぜならば、社会のSOSのシグナルを、
解決するためにあるのだから―。
幸之助は、いつもこう自分に言い聞かせていました。
・・・
【 3月5日 】 安全と安心とは違うで
「木野君、安全と安心とは違うで」と、
幸之助はいつも言っていました。
安全は技術的に、理論的に証明され、説明されないとだめです。
しかし、
安全だからと言って、
お客様に安心してもらえるとはかぎりません。
安心は、お客様の心唯一、
「人間的信頼感」が生まれた時に、初めて心が安らぐのです。
これを安心というのです。
・・・
【 3月6日 】 君、一度社長を辞めたらどうや
「君、一度社長を辞めたらどうや」
社長が変われば、会社は変わるからです。
幸之助は、
「『日々、是新(これあらた)』が自然の法則だから、
毎日、異質化して、
初めて企業は日々成長するもの」と考え、
自ら毎日、進化するために、挑戦していました。
「企業には、明日を保証するものはない」
と、みんなが笑顔で、喜び合える日を夢見て、
「僕は何回も社長(自分)の首を切ったよ」
と言っていました。
・・・
【 3月7日 】 事業は無理したらアカン
「事業は、無理したらアカン。
また、人に借りをつくってはアカン。
人様には貸しをつくりなさい。
ギブ・アンド・テイクと言うが、
僕は、これまでギブ・ギブ・ギブでやってきたよ。
だから後悔しないですんだ」
経営の極意は、
「自然に従う」ことから始まるのです。
理に叶う念いをもってこそすべては成功します。
・・・
【 3月8日 】 成功を邪魔するのは自分自身だよ
「木野君、成功を邪魔するのは自分自身だよ。
人はかけがえのない資本だ。
金は潤滑油。
だから、潤滑油のために仕事をしてはならないのだ。
金を追ったら、金が逃げて行くよ。
志を追え。
また、仕事は無限にある。
小さいことも大事にして、
何事も成功するまで、やり抜くんだ」
「僕は頭を下げ下げやってきた。」と幸之助は、
自分の心の中の自分といつも闘っていました。
・・・
【 3月9日 】 金はどこまでも道具である
金はどこまでも道具である。
道具の金に振りまわされては、
人間も会社も死んでしまう。
これは松下幸之助の信念でした。
「もっと人間を大切にしなければ、この世が楽しくない。
人間は、不可能を可能にするために、生まれてきたのだから」
と、言っていました。
商いは何と言っても、
正道を一歩一歩、
誠実に歩むことが大切なのです。
・・・
【 3月10日 】 人間を研究せんといかん
「人間を研究したら、
凡人でも非凡な経営が出来るようになるよ」
幸之助の言葉です。
どんな人でも、
内面の心に応じた姿を見せるものです。
如何なる現実の泥沼が続いても、
心こそ真の人間の姿です。
人の情けを肌で感じることが大事です。
人生を分厚くしないと人間がかわいそうです。
<感謝合掌 平成30年3月2日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」3月11日~20日 - 伝統
2018/03/11 (Sun) 19:46:33
【 3月11日 】わしの無念が君にわかるか
「こんなことで君を叱らねばならない、
わしの無念が君にわかるか」
と、涙ながらに叱られました。
幸之助からこのように言われて叱られたのは初めてです。
幸之助は、
私と今の世で会うのは前世の縁かもしれないと思ったのでしょう。
人との縁を大事にし、
人の心と心を大切にする人でした。
人づくりは、終世の課題です。
・・・
【 3月12日 】 商売とは、感動を与えること
「感動を与え、喜びを与えることがなかったらアカン。
与えずして、何かを得ることは、不債を背負い込むこと。
商売は借り方になったらアカン。
貸し方にならないといけない」
私は幸之助から何回もこの言葉を聞かされました。
知識や理論だけでは、人は感動しない。
心を開いて、魂と魂の対話をした時に初めて人は感動するのです。
感動を与える商売ほど、立派なものはないのです。
・・・
【 3月13日 】 もういっぺん考えてみるわ
食糧があまっているのに飢え死にする人がいて、
金が金庫からはみ出るほどの金持ちがいるのに、貧困で死ぬ人がいる。
これが、一流国の姿なのか。
幸之助はどこかが間違えていると心を痛めていました。
だからこそ幸之助は、
「それ、ちょっと待ってんか。
もういっぺん考えてみるわ」と言って、
いつも事業のあるべき姿を求めて経営していました。
・・・
【 3月14日 】難しい事業に成功してこそ
「難しい事業に成功してこそ、本当の経営が出来たことになる。
困難な事業を、次々とこなしてこそ、真の経営者となれるのだ」
と、厳しく叱られました。
「困難こそチャンス」とは、現代を経ても変わらない方程式です。
「立ちはだかる高い壁を前にどうするか。
兆(きざ)しに『しんにょう』をつけて、逃げるのか。
『てへん』をつけて挑むのか。
心の持ちようで、結果は一八○度変わる」
と、幸之助は教えてくれました。
・・・
【 3月15日 】 経営は、いつも右肩上がりやで
「経営に成功するということは、いつでも右肩上がりやで」
「毎日が真剣勝負やで」
「日々、決算や。いや、瞬間決算や」
幸之助は、一瞬一瞬の行動に、
成功のすべてが掛っていると考えていました。
「一瞬は一日の如し、一言は万言に等し」
と理想を掲げながら、現実を変えていったのです。
・・・
【 3月16日 】 失われた利益
「君がやっているから、うまくいかないと考えたことがあるか。
他の人だったら、もっとうまくやってるかもしれへん。
そのぶんだけ会社に損をかけてるんやで」
と、幸之助は言いました。
「ドラッカーの言う「失われた利益」です。
愚人である私は、
幸之助という偉大な師のもとで暮らしながらも、
少しも真理をつかんでいなかったのです。
私の心の中には傲(おご)りがありました。
傲慢は会社を潰すのです。
・・・
【 3月17日 】 1つの失敗の後ろには
「一つの失敗の後ろには、
数え切れない成功の可能性があったのだ」
と、幸之助はよく言っていました。
なぜなら、
「失敗とは『宇宙根源の法則』に乗っていないから」
なのです。
「夢見る力があるかぎり、きっと何かが助けてくれる」
と、素直な心になって生きたのが幸之助でした。
素直な心で「宇宙根源の法則」に乗ればすべての生命を輝かしてくれて、
目の前を明るくしてくれるのです。
・・・
【 3月18日 】 どんな道かは知らないが
「自分には自分に与えられた道がある。天与の尊い道がある。
どんな道か知らないが、他人には歩めない。
自分だけが歩める、二度と歩めぬ、かけがえのないこの道」―。
これは幸之助の有名な言葉です。
幸之助は、
「人間の足は、前に進むためにある」
と、ひたすら歩み続けたのです。
だから自然と道が開けていったのです。
・・・
【 3月19日 】 人は足を踏み入れたことのない原野をもっている
人は誰でも足を踏みいれたことのない原野をもっているものです。
幸之助は「人の心が、この原野を開拓するのだ」と言っています。
それが事業なのです。
一人の人間の無限ともいえる可能性を、認めることから出発すれば、
この見えない原野が見えてくるのです。
指導者は自分や部下の原野を開拓していく責任があるのです。
・・・
【 3月20日 】 人間が変わるとは
人間が変わるとは、自分自身が変わることです。
自分の一念を変えることです。
一念の革命は、未知の世界を切り拓きます。
立ち止まってしまえば、そこで終わりです。
最後まで、貫き通す指導者の一念で決まるのです。
幸之助は
「一念の変革は、想像を絶する大きな変化を呼び起こすのだ」
と言っています。
<感謝合掌 平成30年3月11日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」3月21日~31日 - 伝統
2018/03/21 (Wed) 18:48:06
・・・
【 3月21日 】 事業は何の保証もない
事業は不連続の線、何の保証もありません。
だから希望に満ちた明日へと繋ぐ、連続にするのが経営です。
偉大な成功は、真剣に行動する、その一歩から始まるのです。
自分の可能性を信じ抜くところから、
困難を乗り越える力が生まれてくるのです。
その時初めて、成功の扉が開くのです。
幸之助は何の保証もない事実を日々新たなものとして花を咲かせ続けたのです。
・・・
【 3月22日 】 終わりなきマラソンと思うか
終わりなきマラソンと思うか、
夢多き新しい発見の旅路と考えるかで、
大きく人生は変わります。
自分でなければ、咲かせることのできない花を、
自分らしく咲かせきっていく。
これが幸之助の信念でした。
「幸せを自分と他者に与えていく、
王者の誇りをもて」
と幸之助に論されました。
人生は夢多き新しい発見の旅なのです。
・・・
【 3月23日 】 その一念が深ければ深いほど
その一念が深ければ深いほど、
智慧はかぎりなく湧いてくるものです。
学ぶことは、生きることです。
「悩みが吹き飛んだ。心が希望で膨らんだ。
これで元気が出た。これで乗り切れる」
「同じ一生ならば、一日また一日、
自分らしく花をさかせて生き切ることだ」
と、幸之助は常に真剣に生きていました。
・・・
【 3月24日 】 窮地は常にある
窮地は常にある。
それを乗り越えていく中に、智慧の輝きが出てくるのです。
この考え方が、幸之助の哲学です。
即断即決は事業の要締。
スピードで成否が決まります。
「王道の経営と人間主役の経営が、
その大きなカギとなることを、君自身が君の心に教えよ」
と、幸之助から厳しく叱られました。
・・・
【 3月25日 】 幸せは外にあるのではない
「幸せは外にあるのではなく、自分の中の一念にある。
失敗も成功も100%経営者の一念の中にあるのだ」
と、幸之助は教えてくれました。
また「人は行動を起こした回数だけ成長の節を刻む」
と、「心で見る力」を大切にしていました。
・・・
【 3月26日 】 成功は過去でもなく未来でもない
成功は過去でもなく未来でもない。
今日(こんにち)、只今を如何に生き切るかで得られるものです。
成功の反対は、失敗でなく妥協です。
「自分自身との安易な妥協が、人生の目標値を下げていく」
と幸之助は言っていました。
今日を精いっぱい生き切る。
事業の成功はそこにしかないのです。
・・・
【 3月27日 】 仕方ないとあきらめては、成功はあり得ない
仕方ないとあきらめては、成功はあり得ない。
人生は自分が脚本を書き換えればよいのです。
現在の自分によって未来は決まるのです。
「君、真実というものは、
真実の行いによってのみしか人々に伝えることはでけへんで」
幸之助は真実を大切に生きていました。
「君、励ましが、人を変え、自分を変える。
心に汗を流せば、自然と成功はやってくるんや」。
必ず成功出来るのです。
・・・
【 3月28日 】 是非ともやり遂げたい
幸之助から厳しく叱られました。
「是非ともやり遂げたいという、
願望があってこそ、事業は成功する。
少々希望するという程度では、成功はおぼつかない」と。
経営者の強い魂のみが、
人の心に灯火(ともしび)をともし、
勝利への道を拓くのです。
私が赤字会社の再建を成功したのは、
この言葉があったからです。
・・・
【 3月29日 】 経営理念は企業の顔
「経営理念は企業の顔であり、
企業の鏡であり、企業の魂である」
そして、
企業の生命であり、企業そのものです。
経営理念を軸に会社はまわるのです。
経営理念は、自分と事業の懸け橋なのですから、
大切に大切にしなければなりません。
いつも無言の教えをうけていました。
・・・
【 3月30日 】 小事こそ大事
「立ち遅れる指導者はいても、立ち遅れる大衆はいない」。
これは中国の格言です。
小さなほころびから、敗北が始まるのです。
小事こそ、大事です。
安心それが、
人間の最も身近にいる敵なのです。
幸之助は、あくまでも対話と調和によって、
矛盾を解決する経営を行ってきました。
小事こそ大事なのです。
・・・
【 3月31日 】 毎日が自分との戦い
幸之助はいつも自分に言い聞かせていました。
「毎日が自分との戦い。
だから、けじめをつけなければならぬ。
日々決算すれば、一年で三六五回真剣勝負出来る」と。
幸之助は、
常に一人ひとりの生身の苦悩に向き合うことから出発していました。
毎日が自分との戦いと覚悟を決めて過ごせば
解決出来ないものはなにもないのです。
<感謝合掌 平成30年3月21日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」4月1日~10日 - 伝統
2018/04/02 (Mon) 19:54:55
【 4月1日 】 成功は現状を変化させなければ
「変化は不変の法則だ。
変化にいかに対応するかで勝負は決まる。
成功は現状を変化させなければ、
本当の成功とは言えない。
現状をよい状況に変化させるために、経営をするのだ」
幸之助は、
常に「今が出発点だ」と心を尽くして経営をしていました。
素直な心で初心を貫いた人でした。
・・・
【 4月2日 】人智を越えた力によって
「人智を越えた力によって、
自分の手の届かない世界まで味方にしていけるとの強い一念が、
成功を招き、人を大きくする」
幸之助は、いつも言っていました。
この一念に立てば、
如何なる苦悩に直面しようとも、
「宿命」を「使命」に変えることが出来る。
どんな困難な局面も打開出来ると、
確信して事業を進めていたのです。
信じる力が大切だと学びました。
・・・
【 4月3日 】 心は無限
「心は無限、万策尽きた時がチャンスだ」と。
幸之助の心はいつも雨上がりのように澄み切っていました。
心は見えないが、瞬間瞬間、
その人の一切を方向づけているものです。
だから、心がどこに向かっているかで、
その人の一生が決まってしまうのです。
不可能はそう決める心の中にあるのです。
人間には無限の可能性があります。
無限の可能性を信じたことが幸之助の成功を築いたのです。
・・・
【 4月4日 】 人の話を聞いて成長するもんや
「君なぁ、人間というもんは、
人に会って人の話を聞いて、成長するものや。
人を育て、人を生かすという事は、
人の話を聞くことから始まるのやで。
だから、人の話はよく聞くものや。
僕の耳は、人の話を聞くたびに、
だんだん大きくなったんや」
と、幸之助は大きな耳を動かして見せました。
衆知を集める経営のポイントは人の話を素直に聞くことからはじまるのです。
・・・
【 4月5日 】 つい、人間は弱気になってしまう時がある
つい、人間は弱気になってしまう時があります。
人間は頭がよいので、
頭の中で勝手に「出来ない理由」を考えてしまうのです。
「決意する時は頭で考えないことが大切や」
と、幸之助はよく言っていました。
いつも全身で決意していたのです。
「決意は、魂で『こうする』と信じ、
実行してこそ実現するものだ」
と、厳しく教えられたものです。
・・・
【 4月6日 】 夢は実現するもの
夢は実現するものです。
夢を希望に変え、さらに深く決意して、
具体的に目標を定めるのです。
そして強く実践し、
それを繰り返して行うところに、
初めて夢は実現するのです。
「何事もも苦労したぶんだけ、道は開けてくる。
すべてを素直に受け入れることや」
と、幸之助は心の持ち方を大切にして経営していました。
邪念を捨てれば夢は必ず実現するもの、
と信じ切ることです。
・・・
【 4月7日 】 善・悪ともに共存するのが世の中
善・悪ともに共存するのが世の中です。
悪は善をつぶそうと狙っているのです。
しかし、
「世間の風評に惑わされてはならぬ。
悪に振りまわされたら、
自分まで悪に染まってしまう。
だから、徹して誠を尽くせ。
そしたら、悪は自然と消滅する」
と言われ、
「自分の世界に閉じこもっていたら、
人間の美しい花は咲かないよ」
と、幸之助は論してくれました。
・・・
【 4月8日 】 君、人好きか
「君、女の人、好きか」
と、聞かれて、好きですと答えました。
「男の人はどうか」
と、聞かれて、好きですと答えました。
幸之助は、
さらに「嫌いな人も好きか」と、聞いたので、
ノーと答えました。
「君、会社に入ったら男も女も嫌いな人でも、
全部好きにならなあアカン。家族と一緒やで。
それが出来ないと本当の経営が出来ない」
と教えてくれたのです。
・・・
【 4月9日 】 値付けでその会社がわかる
値付けでその会社がわかるのです。
価格こそ企業の魂であり、商品の魂です。
「新製品の価格決定の時こそ、
『利益に対する考え方』
『経営方針』
『商品に対する執念』
の特訓を受ける最大の試練の場だ」
と教えられました。
幸之助の要求する適性利益は、
常に10パーセントでした。
高くともいけない。
安価でもいけない。
すべては適性でなければいけないのです。
・・・
【 4月10日 】 資源は無尽蔵
「資源は無尽蔵と考えたほうが、
気が楽やで、木野君」
あるものがなくなれば、
必ず代替の物が発見されてくるものだと、
幸之助は考えていました。
人の知恵は無尽蔵です。
心が無から有を生むのですから。
だから心を清らかに美しくして、
「お客様の心に花を咲かせたい」
と、幸之助は念じて経営をしていました。
<感謝合掌 平成30年4月2日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」4月11日~20日 - 伝統
2018/04/11 (Wed) 19:59:17
【 4月11日 】 利益は汗と油の産物
「君な、利益が出ないのは汗のかき方が足らんのと違うか」。
幸之助は社会的使命や人間主役の経営を主張すると同時に、
その結果としての利益が出ないのは何らかの問題があると考えていました。
因縁生起(いんねんしょうき)と言いますが、
結果には必ず原因と縁があるのです。
社会の要請に応え切れていない、
当時の私の努力不足を指摘し、
利益は汗と油の産物だと教えたかったのです。
・・・
【 4月12日 】 運命は変えられる
「木野君、与えられた運命を願った通りに、
切り開いていく人生の方が、醍醐味があって面白いで」
幸之助は、
単に運命のままに生きることをしませんでした。
どんな過酷な運命に出会っても、自分の意思で切り拓いていったのです。
その切り拓く厳しい過程の中に、生きる歓びを発見していたのです。
すべては生成発展するという信念が、素晴らしい成果をもたらしてくれました。
・・・
【 4月13日 】 運命は人生の決定打ではない
「運命は人生の決定打ではない。
自分の自由意思による。
運命への挑戦が未来を創るのだ」
と、幸之助はいつも前向きでした。
「自分の心に炎を燃やし、人生の脚本を書き直せばよいのだから」と。
自分の中にある響きあう魂が、魂を呼んで、
新しい世界を創り出してくれるのです。
運命は人生の決定打ではなく自分の自由意思によるのです。
・・・
【 4月14日 】 夢あってこそ人生です
王道の経営は、すべての人を「完全な善の方向」に向かわしめる尊い経営です。
だから、勇気が出て、元気が出て、結果が出るのです。
夢あってこそ人生です。
希望あってこそ青春です。
「青春とは心の若さである」
と、幸之助はいつまでも青春を謳歌していました。
若さとは善なる心が創り出すのです。
・・・
【 4月15日 】 神通力という言葉を知ってるやろ
「木野君、神通力という言葉を知ってるやろ。
そういう言葉があると言うことは、
これまでに神通力を身につけた人がおったということや。
我々も、一業に徹しきれば、神通力がつくはずや。
そうなれば、居ながらにして他者の動向でも、
何でも自ずとわかるようになる。
そうならな、アカンで」
正しくやって、儲からない商売はありません、
儲からないのは何かが間違っているのです。
・・・
【 4月16日 】 日本は発展する条件をいっぱい持っている
「資源のない島国やから、日本は世界に先がけて発展する」
と幸之助は言いました。
「日本は島国やから、海底資源に囲まれている。
世界中に輸出し、また、輸入も出来る。
君、世界に発展する条件は、
いっぱい持っていると考えた方が楽しいで。
そうしたら、良い考えが浮かんでくる」-
「考え方にはコストがからん」
と言って笑っていました。
・・・
【 4月17日 】 善も悪も自分自身の心の中に
幸之助は、
「自分自身の中に、仏が存在する」と考えていました。
一人の人間の一念に、世界を変革する力があると信じていたようです。
心の持ち方、一念の方向性によって、すべてが決まるのです。
幸・不幸、成功・失敗は、その人の一念の姿勢次第です。
その心が決まったとき、
成功への歯車は音を立ててまわり始めるのです。
・・・
【 4月18日 】 出来ないでは出来ない
「出来ないでは、出来ない」
「困っても、困ってはあかん」
「成功とは成功するまで続けることや」
と、幸之助に教えられました。
今日あきらめてしまえば、明日の成功は決してあり得ません。
最大の力は、人間自身なのです。
自分自身の「内なるエネルギー」に気がついた人は、
他者の「内なる宝」にも気づき、相手を心から尊敬するようになるのです。
・・・
【 4月19日 】 どんな原野にも道はある
どんな険しい原野にも道はある。
道がなければ、そこに道を開くのが、真の指導者です。
常に新しい出会いを求めて、
新しい人生の舞台を切り拓いていくのが、
真の経営者です。
その一念に、新しい道は必ず開かれるのです。
幸之助はこの出会い、この縁を大切にしてきたのです。
「どんな険しい原野にも道はある」
これが幸之助の確信でした。
・・・
【 4月20日 】 変革は一人の人間から始まる
変革は一人の人間から始まるというのが、幸之助の信念でした。
一人の人間の決意が、一念となって世界を変えるのです。
決して、決して、また決意して、初めて確信となり、
確信と誠実が成功への道を開くのです。
誠実とは、どこまでも相手の幸運を願う心です。
<感謝合掌 平成30年4月11日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」21日~30日 - 伝統
2018/04/21 (Sat) 18:52:53
【 4月21日 】 失敗は失敗ではない
失敗は、失敗ではない。
失敗はチャンスを見出すよい機会です。
問題があるとすれば指導者の一念です。
幸之助は、
「何もないのは、何でもあることや。
何でもあることは、
よく見ると何でもないことに気がつくものや」
と、いつも言っていました。
まるで禅問答のようでした。
失敗は失敗ではないのです。
・・・
【 4月22日 】 定年もなければ引退もない
経営者には、定年もなければ引退もない。
毎日が戦いだ。
動けなくなるまで戦いだ。
戦い抜いて、戦い抜いて、
初めて勝利の栄冠を手にすることが出来るのだ。
社員の幸せと、お客様の笑顔を得るために―。
最後の最後まで、心を砕いてこそ、
上に立つ指導者と言えるのです。
幸之助は、94歳まで現役でした。
・・・
【 4月23日 】 決算があるから人間は生きられる
決算があるから、人間は生きられる。
決算は、
ある時期の決算をつけてくれる裁判官です。
だから、過去は引きずらない。
引きずってはいけないのです。
「一歩前進」それは、
猛然と目の前の壁を破ることです。
新しい波を起こすことです。
勝って、勝って、
勝ち続けることが生命の本源なのです。
そう教えられると不思議に力が湧いてきました。
・・・
【 4月24日 】 好況よし、不況なお良し
幸之助は、
昭和四年の世界大恐慌の時、
五つのことを断行しました。
一、経営理念(信条・綱領)創った。
二、人を一人もカットせず、賃金もノーカットで、
半日操業で全員営業に出た。
三、在庫を二カ月で完売し、新工場を建設。
四、社名を変更。
五、新事業部門(電熱部門)に進出。
松下は、不況の時に大躍進したのです。
・・・
【 4月25日 】 借金は人も会社もおかしくする
銀行からお金を借りるのは、
回転資金のためです。
長期資金を借りては、
自分自身の基本を間違えてしまいます。
事業は自己資金で行うものだからです。
安易にお金が手に入ると、
つい実力以上の投資をしがちになります。
これが大きな失敗を招くのです。
無借金経営は、不変の法則です。
・・・
【 4月26日 】 どんな人にも、世界一の能力がある
「どんな人でも、世界一の能力を一つは持っている」
幸之助が言うと、不思議にも信じてしまいます。
私たちの先祖を五一代さかのぼると、
二二五一兆七九九八億一三六八万五三八六人の両親に辿り着きます。
この膨大な遺伝子、DNAを私たちは受け継いでいるのです。
世界一の能力は、一つどころか幾つも持っているはずです。
幸之助は「人は崇高にして、偉大な存在なのだ」と言いきっています。
・・・
【 4月27日 】 宇宙根源の法則とは
朝になると太陽が東に昇り、夜には西に沈む。
また、翌日もこれを繰り返す。
春の次には夏が来て、秋となり冬となる。
そして、また春を迎える。
この自然の法則を、幸之助は、
「宇宙根源の法則」と名づけて、
「すべての生命の開花の源」と考えたのです。
すべては生成発展しているのです。
・・・
【 4月28日 】 チャンスは見えないもの
研修は新入社員の特権です。
こんな仕事を一生続けるのかと、
会社を辞める人が多いのはその単純な仕事の中に、
多くのチャンスがあることを知らずにいるからです。
チャンスはいつでもどこでも平等にやってくるもの。
見えないチャンスをつかむのは、
求める人だけに与えられる特権です。
・・・
【 4月29日 】 信用をつくる
「君、
信用が商売発展の基礎やいうこと覚えときや」
若い私に幸之助が教えてくれたことです。
ファクシミリの成功は、
この信用を重んじたことから出来あがったのです。
幸之助は自分だけ良ければいいというような経営者ではありません。
全世界の人たちのために尽くす経営が信用を生んだのです。
ファクシミリの国際規格が出来たのは幸之助のこの一念からです。
・・・
【 4月30日 】 人間だけに与えられた無限の宝
「感謝の心、奉仕の心は、
人間だけに与えられた無限の宝だと思う。
今日一日、
この宝で、ありがとう経営に徹したい」
事業経営で大切なのは、心の高貴さです。
どんなに才能があっても心が貧しくては成功しないのです。
<感謝合掌 平成30年4月21日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」5月1日~10日 - 伝統
2018/05/01 (Tue) 19:47:45
【 5月1日 】 心の底からありがたく手を合わす
お客様が出て行く後ろ姿に、
心底ありがたく手を合わす。
これは幸之助の商いの姿です。
そういうお店には、
人は自然と集まってくるのです。
人は情けの下で住むものです。
人は感性で買い、理論で納得するものです。
心が厚いか薄いか、
深いか浅いか、
強いか弱いか。
それが一切の根幹です。
そこに店の成果が表れるのです。
・・・
【 5月2日 】 最善の上に最善を尽くす
ある時、幸之助に報告に行きました。
それなりに自分でも納得のいく成果でしたから、
当然ほめてもらえると思ったのです。
ところが
「木野君、もっと努力する余地はあるな」
と言われました。
幸之助は生き方の信条として、
努力の上に努力を重ね、
それでもなお最善の上にも最善を尽くして、
新たな創意工夫をした人でした。
その一念に生きたとき、
必ず事業は成功するものです。
・・・
【 5月3日 】 不況の中にも成功は潜む
如何なる不況の中にも成功が潜んでいるものです。
ただ我々にはどこにあるかを知らないだけです。
幸之助は、内なる志と社会の要請が一致すれば、
そこには不景気も景気もないと確信して、
世界の大恐慌の時も、逆に成長発展をしていったのです。
不景気の後は必ず発展するものであり、
すべては生成発展するという、
宇宙根源の法則を信じていました。
・・・
【 5月4日 】 日々新た
東方電気再建の折、
「木野君、
会社は規模の大小やお金のあるなしや人の多少が問題ではない。
最大の危機は経営者が弱気になり絶えざる努力と創造をしないからだ」
と、教えられました。
やはり一念を定めて行動するとき、
周りが勝手に変化を起こしてくれるのです。
環境や規模の大小を気にすることなく、
幸之助は人間の偉大な可能性と希望を見ていたのです。
「日々新た」とは、
このことだと学ばされました。
・・・
【 5月5日 】 道は無限にある
「木野君、
人間には自分でも気づかない道が無限にあるんだよ。
それを制限しているのも自分自身なんだ」
と、繰り返し教えられたものです。
松下経営理念に目ざめ、
経営理念に祈って祈って祈り抜いた時、
その道が姿を現してくるのだと信じています。
道は無限にあるということを発見した幸之助の考えこそ、
自信を失った今の指導者に伝えたいものです。
・・・
【 5月6日 】 志を持って行動せよ
志とは心が向かうという意味です。
幸之助は、
絶えず世の中の平安や繁栄を創りたいという志を持っていました。
志を立て、
行動することで色々なことを成し遂げていったのです。
人に尽くしてこそ、生きがいが生まれます。
生きがいは、一人では創れないのです。
指導者は世の中の役に立つという志を切に持つことが大切です。
・・・
【 5月7日 】 マイナスをプラスに
マイナスをプラスにすることが指導者には強く求められます。
幸之助はあらゆるものごとを肯定的に解釈し、
発想の転換をし続けました。
山ほどの不利な条件を有利に転換して困難を切り拓いたのです。
「問題は宝の山だ」と、よく言っていました。
その発想の転換は、
自らの強い意志によ一念によってのみ得られるのです。
・・・
【 5月8日 】 人間には夢を追う権利がある
人間には夢を追う権利があります。
何歳になっても、夢を見続けてほしい。
夢は年齢を越え、境遇を越え、苦境を越えて、
私たちに生きる希望を与えてくれます。
夢は唯一、生きる希望の星なのです。
生きるとは夢の成就であり、
いくつになっても夢を追いかけたのが幸之助でした。
楽土の建設のための五百年計画という壮大な夢があったのです。
・・・
【 5月9日 】 人を信じなければ
人を信じなければ、人は生きていけません。
人を信じなければ世間を狭くします。
人を信じてこそ、すべてが開かれ、
発展の道も出来てくるのです。
幸之助は、三度だまされても、四度目は、
「相手が気の毒がって頼みに来ない」
と、笑っていました。
人を信じることの大切さを、幸之助に教わりました。
・・・
【 5月10日 】 それもまたよしホトトギス
鳴かずんば、殺してしまえホトトギス
(信長)
鳴かずんば、鳴かせてみようホトトギス
(秀吉)
鳴かずんば、鳴くまで待とうホトトギス
(家康)
幸之助は、
「鳴かずんば、それもまたよしホトトギス」
と詠みました。
世の中すべて、ありのまま、
とらわれず、偏らず、こだわらず、
素直に生きる大切さを教えてくれたのです。
<感謝合掌 平成30年5月1日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」5月11日~20日 - 伝統
2018/05/12 (Sat) 19:05:12
【 5月11日 】 宇宙の妙なる不思議
月の400倍の直径を持つ太陽が、
月とぴったりと重なる時がきます。
二一世紀で、
最長約六分半の皆既日食が、
南西諸島で起きました。
宇宙の妙なる不思議と言えます。
宇宙の神々しいまでの消灯です。
幸之助は、
宇宙根源の法則を、そこに見出していたのです。
・・・
【 5月12日 】 社長の一念ですべては決まる
会社を引っ張っていくのは、社長ではありません。
社長の思想であり、魂なのです。
ほとばしる強き一念によってのみ、人は動くものです。
幸之助は、
年頭の経営方針を、
一番重要視していました。
そして、
経営理念をいつも力強く語っていました。
・・・
【 5月13日 】 共感と感動の経営が最高
「共感は、他者の人格を認めた時生まれ、
感動は自分の感性が動いた時に生まれる。
この二つの心が織りなす経営が最高の結果を生むことを、
忘れないでほしい」
幸之助は、
「共感と感動の経営はすべてを成功に導く」
と言っています。
・・・
【 5月14日 】 人は感情でモノを買う
人は感情で物を買い、
理論で品物を売ります。
コストプライスで、
人の心をつかむことは出来ないのです。
マーケットプライスは、
いつの時代でも、
絶対不変の成功の法則です。
商売とは「心の価値」を売るものです。
・・・
【 5月15日 】 なぜ、成功するのか
なぜ、
王道の経営をやれば成功するのか、
それは、
人間の良心が顔を出すからです。
そして、
人間生命の美しい輝きが、
大きなエネルギーを引き出すからです。
幸之助は、
「皆が豊かに、楽しく、暮らしていくには、
譲り合いと、辛抱と、奉仕の精神が必要だ」
と、人の道を説いています。
・・・
【 5月16日 】 悪魔が居座っているのです
地団駄踏んで、悔しがる時もあります。
泣いて、怒っても、収まらない時もあります。
心の中に、悪魔が居座っているのです。
そんな時には、
事業を起こした創業の精神に立ち帰り、
経営理念に祈り切っていけば、
自ずから気が静まり、
あるべき経営者の姿が観えてきます。
その時が、チャンスなのです。
・・・
【 5月17日 】 指導者の心得
指導者の心得で大事なことは、次の三つです。
一、志を立てる(仕事の意義をつかむ)
二、好きになる(興味が熱意と工夫を生む)
三、自らを知る(自分の力、相手の力、自然の理を知る)
幸之助は、
さらに、とらわれない心、(日々新た)、
人の心をつかむ(心情に訴える)、
そして、
カン、実践体験(利)を大切にしていました。
・・・
【 5月18日 】 松下の実践経営哲学は
松下の実践経営哲学は、次の三つです。
一、まず経営理念を確立すること
二、ことごとく生成発展と考えること
三、正しい人間観を持つこと
幸之助は、さらに、
「共存共栄、ダム経営、
利益は社会からの報酬、
そして必ず成功すると考えることだ」
と、どこまでも素直な心を、
経営の基本に置いていました。
・・・
【 5月19日 】 金があると思えば、傲慢になる
「金があると思えば、傲慢になり、
金がないと思うと、卑屈になる。
金は使うだけあればよい」
こう考えれば、心は豊かになります。
ないと考えるか、あると考えるか。
世の中すべて、
モノの考え方一つで成功するか失敗するかに分かれるものです。
「考えることにはコストがかからない」
と、幸之助はいつも熟慮を重ねていました。
・・・
【 5月20日 】 経営理念が確立出来れば
「経営理念が確立出来れば、
その事業は半分成功したようなものや」
幸之助は、
事業成功の三原則を、次の三つと言っています。
一、絶対的条件 経営理念の確立 50%
二、必要条件 個性を最大限発揮出来る環境条件 30%
三、付帯条 件戦略・戦術 20%
「戦術は好きなようにやったらいい」と。
<感謝合掌 平成30年5月12日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」5月21日~31日 - 伝統
2018/05/21 (Mon) 20:17:48
【 5月21日 】 積極的な素直な心
積極的な素直な心は、
次の五つによって生まれます。
一、心理に従う
二、人に聞く
三、先入観を排する
四、困難を克服する
五、平易に見る
幸之助は、
さらに
「与えられた運命を最大に生かすと解釈すれば、
素直な心は生まれてくる」
と言っています。
・・・
【 5月22日 】 なぜ、経営をしなければならないか
「なぜ、経営をしなければならないか。
それが、はっきりわかっておれば、
まず経営は成り立つものと思う」。
これは幸之助の口癖のように、
何回も聞かされた言葉です。
新しい時代に生き残ることの出来る人間は、
変化に適用出来る人間だけです。
一人の人間の熱い思いが、
経営を成功へと導くのです。
・・・
【 5月23日 】 目標と希望を与える必要がある
「経営者は社員に対して、
常に目標と希望を与える必要がある」
と、幸之助から叱られました。
経営者は、
まず自分自身が目標を持ち、
目標達成への熱烈な意志をもって、
それを部下に訴えることが必要です。
命令だけでは、人も目標も動かないのです。
そこに幸之助の人間哲学がありました。
・・・
【 5月24日 】 指導力の中心は
「指導力の中心は指導しようとする意思の力である」
これは幸之助の強い一念です。
心こそ一切の源泉です。
意思の力は、無限大です。
その偉大な心を、誰もが持っていると、
幸之助は信じていました。
幸之助は熱意でもってさらに熱意を作りだし、
決意を持ってさらに決意を固めたのです。
・・・
【 5月25日 】 経営のコツは
「経営のコツは、
自分が経営者であることを強く自覚すること。
経営が好きであること。
辞を低くすること」
この三つだと教えられました。
幸之助は、
「智慧は無限、人間は王者、人生はドラマだ」
と「苦労を惜しまぬ人間に不可能はない」
と言っています。
・・・
【 5月26日 】 朝に発意し、昼は実行、そして夕べ反省する
「朝に発意し、昼は実行、そして夕べに反省する。
実業人の生活態度はこうありたい」
と、幸之助は忠実に実行していました。
99回の失敗の後に、1回の成功が普通と、
発明王エジソンは言っています。
しかし、
経営者には失敗は許されないのです。
発意と実行と反省を常に心がければ、
失敗が成功に変わるのです。
・・・
【 5月27日 】 経営の確信
幸之助は、
大事なことは人に教えを請いつつ、
何ものかを悟り続けるという生き方をしていました。
話すことを3割、
聴くことを7割とし、
何事にも関心を持って学び続けたのです。
そして、
単に学ぶということではなく、
その後は深く深く思索にふけり、
自分の納得いく答えを探し続けたのです。
すべての経験が教科書であり、
すべての人の教えは参考書でした。
・・・
【 5月28日 】 多くの人の智慧を
多くの人の智慧を、
自分の遂行しようとする仕事に活かすためにどうすればよいか、
幸之助はそれを常に考えていました。
今までの自分を捨てて、
数字を忘れ、真っ白のキャンパスに、
素直な心で描けばよいのです。
そうすれば、多くの人の智慧は、
自然と集まってきます。
・・・
【 5月29日 】 経営者として一番大事なことの一つは
経営者として一番大事なことの一つは
仕事の権限を部下に委譲し、
なおそれに対して、
全責任を自らが持つ心意気です。
「任して任さず」
は、幸之助の哲学です。
部下の専門は、100%任せ、
部下の足らずところを補ってこそ指導者です。
・・・
【 5月30日 】 千人になれば頼みます
私が代表取締役になった時、
就任祝いにといただいた言葉です。
「100人までは命令、
1000人になれば頼みます。
1万人にもなれば、拝む心がなければ、人は動かない。
よく覚えておきや」
人は指導者の「心の姿勢」を見て、動くものです。
指導者は、
いつ如何なる時でも、
希望を与え続けなければなりません。
これが、経営者です。
・・・
【 5月31日 】 悩みあればこそ、道は無限にある
「悩みあればこそ、道は無限にある」
と、幸之助は人間の可能性、
偉大さ、素晴らしさに経営の基本を置いています。
「組み合わせは無限、人の力も無限、
だから、経営に不可能はない。
すべてを蘇生させれば、道は無限に生きてくる。
そのすべての源は、人間だと。
経営は、人間が人間のために行う最高のものだ」
と言い続けていました。
悩みが人を強くし、
悩みが希望をつくり、
悩みが幸せをつくるのです。
<感謝合掌 平成30年5月21日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」6月1日~10日 - 伝統
2018/06/01 (Fri) 19:26:48
【 6月1日 】 大きなことと、小さなこと
「木野君、
成功する人は日々の些細なことに注意を払い、
基本を遵守するという二つの側面を持っているものだ」
これも幸之助に強く教えられたことの一つです。
仕事に成功するには、
小さなことと、
大きなことの基本的な考え方の二つが大切です。
平凡なことを疎かにしたり、
小さな事柄を馬鹿にしたりしていては、
成功は逃げて行ってしまうのです。
・・・
【 6月2日 】 自由自在な智慧(ちえ)も出てこない
「窮屈な枠の中で、
窮屈なものの考え方をしていては、
心の働きも鈍くなり、
自由自在な智慧も出てこない」
私が松下通信工業株式会社東京営業所長になった時、
いただいた言葉です。
窮地は常にある。
それを乗り越えていくところに、経営の妙味があるのです。
矛盾を矛盾としない、経営の自由度を360度にすれば、
生命の美しい花は咲くのです。
・・・
【 6月3日 】 心配りの生き届いた仕事
幸之助は、
「心配りの行き届いた仕事は、
一朝一夕には生み出せない。
やはり日ごろの訓練や躾(しつけ)がものをいう」
と、社員の教育に力を入れました。
宮本武蔵は、千回の稽古を「鍛」と言い、
万回の稽古を「錬」と言って修行しました。
だから、
武蔵はピンチに立っても無敗だったのです。
経営には、
剣豪のような研ぎ澄まされた、
経営の勘が大切です。
・・・
【 6月4日 】 一歩一歩の歩みが大切
「人生には、
カメのような歩み、一歩の歩みが大切。
二歩、三歩いっぺんに飛ぼうとすれば失敗する」
と、よく叱られました。
幸之助は、
「歩一会(ほいちかい)」
という社員の会を作っていました。
一歩・一歩の歩みの重要性と、
「社員と歩みをともにする経営」
を大切にしていたのです。
・・・
【 6月5日 】 声なき声に耳を傾ける努力が必要
幸之助は私が再建会社の代表になった時に注意すべきこととして、
次のように話をしてくれました。
「最高責任者には、
本当のことを言ってくれる社員は少ない。
それだけに、
声なき声に耳を傾ける努力が必要だ」と。
「声なき声を聴くために、耳が二つある。
見えないものを見るために、目も二つある。
口は一つなのは、
指導者には二言あってはならないということなのだ」
と、厳しく教えてくれました。
・・・
【 6月6日 】 信念を持つ
うまくいかない人は、
成功するとすぐに有頂天になり、
失敗すると絶望したりします。
人生に何ら信念もなく、
力強い志もなければ、
人間はことあるごとに迷ってしまうのです。
何のために仕事をするのか、
自分の使命は何か。
経営理念を軸に、
王道の経営をやれば、
悔いることはまったくないのです。
・・・
【 6月7日 】 善循環の発想を
幸之助は、
「不況なお良し」と、
不況の時に大きく飛躍しています。
「不況は自分の心の内にあり、
外側の環境にはないのだ」
と、教えられました。
この時代を悲観的に解釈すれば、
経済の動きに一喜一憂せざるを得ません。
多くの人が自信をなくしていますが、
私は幸之助の教えこそ今の世の中を救うとさえ思っている一人です。
すべては生成発展という善循環の始まりの発想を持つべきでしょう。
・・・
【 6月8日 】 今やるべきことをやる
幸之助の発想の原点は、宇宙根源の法則です。
太陽は東から昇り西に沈みます。
つまり大自然の運行のように我々の経営にも代え難い法則が存在するのです。
しかし大きな視点だけで経営をしたのではありません。
現実を見据え、今やるべきことは何かを決して忘れない人でした。
今日一日、この一瞬に、明日を作る力があるのです。
成功は、瞬間決算の積み重ねです。
・・・
【 6月9日 】 協調と対立
ある時、
幸之助に競争という質問を投げかけました。
市場経済の中で、
共存共栄は果たして可能なのか、
その確信が無かったからです。
幸之助は
「協調も大事だが、
対立や競争の中から新しい知恵や発想が浮かぶ」
と考えていたようです。
良い意味の闘争心は、
新商品作りのエネルギーとなり、
事業発展の基礎となるのです。
・・・
【 6月10日 】 人を育てるということ
「人を育てるということが、
経営者としてなによりも大事なことである」
松下幸之助は、
モノを創る前に、
人を創ると人材教育を大切にしていました。
人材育成で、大事なことは,
仏法の「桜梅桃李(おうばいとうり)」の原理です。
桜は桜、梅は梅です。
個性をのばしたとき、創造性が生まれるのです。
<感謝合掌 平成30年6月1日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」6月11日~20日 - 伝統
2018/06/12 (Tue) 17:15:22
・・・
【 6月11日 】 商売の秘訣の1つは即断即決
商売の秘訣の1つは即断即決、
しかし、
合わせて3度念を押す慎重さも必要です。
幸之助は、
いつも即断即決していました。
それが出来たのは、
いつもその仕事のあるべき姿を求めてブレなかったからです。
また、
それまで何回も何回も、
考えて考えて、決断していたのです。
宇宙の大きな視点と、
3度念を押す慎重さこそ商売の秘訣です。
・・・
【 6月12日 】 説得力を生む基本は
説得力を生む基本は、
これが正しいのだ、
こうしなくてはいけないのだ、
という強い信念なのです。
自分の使命は何か、どう生きるべきか、
幸之助は、
松下の経営理念に反していないか、
常に自己観照していました。
すべての判断基準が経営理念だったのです。
「君は松下の経営理念に反している」と、
いつも叱られていました。
・・・
【 6月13日 】 熱意だけは最高でなければならない
経営者は、
経営に対して熱意だけは最高でなければなりません。
「この子は、熱心な子でしてね」
と、幸之助は、
私を紹介する時にいつも言っていました。
後でわかったことですが、
これは褒め言葉だったのです。
「熱意がすべてだ」と。
熱意が人の心を動かし、会社を動かすのです。
指導者は熱意だけでは最高でなければなりません。
・・・
【 6月14日 】 わからないことは人に尋ねる
自分でわからないことは、人に尋ねる。
素直な気持ちで聞き、静かに考えれば、
行くべき道は自ずと決まるのです。
幸之助は、何でもよく私に聞きました。
聞かれた方は、嬉しくなって、
一生懸命に答えます。
人生問答は、確かにその人を向上させます。
これが成功の方程式です。
・・・
【 6月15日 】 感情で生きている
通常、
人は欲望の赴くまま、感情で生きています。
時には、
人間の本質なり、自然の摂理に照らして、
何が正しいかということを考えなければなりません。
そうすれば、
すべてのものにかけがえのない、
命の輝きを見ることが出来るのです。
幸之助は
「命の輝きがすべてのものを成功へと導く」
と言っています。
・・・
【 6月16日 】 憎しみは破壊を
「憎しみは破壊を、
自他相愛の心は建設をもたらす。
憎しみ合うことほど人間としてみじめなことはない」
競争心は、嫉妬を生み出すことになるのです。
嫉妬は憎しみを生み出します。
憎しみは、すべてを破壊する元凶となります。
幸之助は、
温かく温かく考えて、
クールに決断していました。
素直な心がすべてを聡明にします。
・・・
【 6月17日 】 体験から学ぶ
幸之助は経営の神様と言われました。
幸之助の経営のコツは、
ほとんどが体験を通して身につけたものです。
幸之助の教えに
「経営のコツここなりと、気づいた価値は百万両」
という言葉があります。
その人独自の経営を完成させるには、
独自の体験が大切なのです。
経営には指導者の一念と実地の体験が不可欠です。
体験は挑戦することから自然に生まれてくるものです。
・・・
【 6月18日 】 かつてない困難は、かつてない発展の基礎となる
「かつてない困難からは、かつてない確信が生まれ、
かつてない確信からは、かつてない飛躍が生まれる」
私が再建する会社の社長として着任する時、
幸之助からいただいた励ましの言葉です。
苦しい時の支えとして素直に謙謙服用することで、
この言葉通りになりました。
・・・
【 6月19日 】 可能性に限界はないのです
まだまだ良い方法がありはしないかと、
考えれば考えるほど、
必ず新しい工夫が生まれ進歩が生ずる。
これは幸之助の日常生活の姿です。
考えて考えて、考え抜くところに、
新しい道が開かれてくるのです。
経営理念に祈り抜くことが、なによりも大事なのです。
可能性に限界はありません。
・・・
【 6月20日 】 賢い人間は国を滅ぼし、会社をつぶす
「賢い人間は、国を滅ぼし、会社をつぶす」
と、幸之助から言われました。
賢い人間は、理論で武装します。
理屈が先では、人は動きません。
偉い人とは、
どれだけ苦難や、障害を、
乗り切ってきたがで決まるのです。
感性が動いた時、感動が生まれるのです。
幸之助は何に対しても感動する、
素直な心を持っていました。
<感謝合掌 平成30年6月12日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」6月21日~30日 - 伝統
2018/06/21 (Thu) 19:24:58
【 6月21日 】 大きい仕事をすることが尊いのではない
「大きな仕事をすることが尊いのではない。
たとえ小さくても仕事に成功することが尊いのや」
この言葉は、
松下幸之助の基本的な考え方の一つで、
よく教えられました。
闘争の中に激しい波があり、
嵐の暗闇の中に歓喜があるのです。
希望を持って生きることが出来るのは、
人間だけです。
希望の内容が人間の人格を創るのです。
・・・
【 6月22日 】 心の通い合い
「心の通い合いが職場を明るくし、
仕事の成果を高めることになる」
と、幸之助は心のこもった対応をしていました。
心が生かされた仕事に命をかけて戦っていたのです。
お客様との心の通い合い、
社員との心の通い合い、
そして自分自身との心の通い合いを心掛けていました。
人は誰でも、心に汗をかいた分だけ、
成功に近づくのです。
心の通い合いが大事です。
・・・
【 6月23日 】 ことの真実は
「ことの真実は、
理論や数値だけに頼ったらあかん。
人間の感情をプラスして判断することが大切やで」
幸之助は、
いつものことの是非について、こう言っていました。
人は理論で納得し、感情で動くものです。
数字が何を表しているのかを、
感性で捉えてみれば、企業の実態が見えてきます。
・・・
【 6月24日 】 死を恐れるな
「死を恐れるな、
恐れるのは死への準備のないことである」。
この言葉は私の頭から一度も離れたことはありません。
幸之助は、
「僕はいつでも、店を閉める覚悟で、
頭を下げ下げやってきた」
と、話していました。
そのために、
ダム経営、無借金経営が生まれたのです。
・・・
【 6月25日 】 美と醜は表裏一体
「美と醜は表裏一体、
美の面に捉われ、
半面の醜を責めるに急なのは、
真実を知らぬ姿である」
この考え方は、
松下幸之助哲学の真髄です。
一言一句頭に入っています。
私たちは、
対立や比較でものごとを見がちです。
そこから、ねたみや苦しみが生まれ、
争いごとへとつながるのです。
合掌すると、右も左もなくなり、
闇から光への道が開かれるのです。
・・・
【 6月26日 】 真剣に志を立てよう
松下幸之助は何時も、
どんなときでも真剣でした。
次の言葉は、松下で仕事をする人、
全員に徹底されていました。
「本気になって真剣に志を立てよう。
強い志があれば、
事は半ば達せられたといってよい」
経営者に必要なことは、
未来を察知することに加えて、
未来を創造し、時代を作る積極的な姿勢です。
指導者の一念にすべてはかかっているのです。
・・・
【 6月27日 】 雨が降れば傘をさす
「雨が降れば傘をさす、
至極簡単、
当たり前のことを適時適切に実行することにこそ、
商売の秘訣がある」
この言葉は、幸之助の代名詞のようになっています。
心の赴くまま、身構えず、
事に処することが大切です。
経営も自然に対応することが、
そのまま成功につながるのです。
・・・
【 6月28日 】 その日、その月、その年の目的を持とう
「その日、その月、その年の目的を持とう。
それを遂行するところに生きがいが生まれる」
と、幸之助はいつも言っていました。
どのようにサービスすればお客様に喜んでもらえるか、
それを考えるのが商売の基本です。
売る人の誠意や熱意が付け加えられてこそ、
商品の値打ちは本物になり、
商売は成功するのです。
・・・
【 6月29日 】 絶対の確信などあり得るはずがない
世の中に、
絶対の確信などあり得るはずがない。
大事なことは、
絶対の確信を自分自身が作り上げるということです。
だから、経営理念というものは、
正しい人生観、社会観、
世界観に深く根ざしたものでなければならないのです。
会社は、経営理念を軸としてまわっているのですから。
・・・
【 6月30日 】 一人だけの繁栄はあり得ない
一人だけの繁栄はあり得ない。
自他共に生きようと望むところに、
共存共栄の華が開く。
相手を思う心がなければ、
相手の心は見えない。
他人の心がわからない人間に、
自分の心はわからない。
自他を敬う行動が、
社会変革の唯一の法なのです。
幸之助は、
「他人の不幸の上に自分の幸せを築かない」
と、共存共栄に徹していました。
<感謝合掌 平成30年6月21日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」7月1日~10日 - 伝統
2018/07/01 (Sun) 21:05:15
【 7月1日 】 窮屈なものの考え方をしていては
「窮屈な枠の中で、
窮屈なものの考え方をしていては、
心の動きも鈍くなり、自由自在な知恵も出てこない」
幸之助は心の持ち方を大事にしていました。
心は、
マイナス無限大からプラス無限大までの、
とてつもない広い境涯を持っているものです。
ゼロは単なるゼロではなく、すべてを生み出す原点です。
心を100%自由にしてみてはどうでしょうか。
・・・
【 7月2日 】 何事にも差異があって当然
「何事にも差異があって当然である。
それぞれ異なるものがバランスよく混合されてこそ調和がとれる」
「城は、
大小の石の組合わせによって、
盤石の強さを発揮する」
と、よく話しておりました。
幸之助は、
大卒の社員だけでは、良い経営が出来ないと、
いろいろな学歴の人を採用していました。
・・・
【 7月3日 】 大きな成功や失敗だけが経験ではない
「大きな成功や失敗だけが経験ではない」
幸之助は、
「平穏無事な1日にも、
心して顧みれば貴重な体験がいっぱいある」
と、心を広げて生きることを教えてくれました。
新しい出会いが、新しい希望の道を広げるのです。
人間こそが、
新しい歴史を作る主役なのだと、
幸之助は、
凡人を集めて非凡な経営をやっていました。
・・・
【 7月4日 】 「なぜ」と問いたい
「何事にも素直な心で、『なぜ』と問いたい」
と、幸之助は私たちに言い聞かせていました。
「『なぜ』と懸命に考えるところから進歩も生まれる」
探求には、終わりはないのです。
学問には頂上がないのです。
幸之助は、
いつも「なぜ」、「なぜ」と問いかけていました。
幸之助は、
世の多くの人々の生活を、
日一日と高めていくところに、
生産の使命があると考えていたのです。
・・・
【 7月5日 】 決断はものごとの終わりではなく始まり
「木野君、
決断はものごとの終わりではなく始まりだよ。
決断したことを、実現させて初めてことが完成する」
と、経営の真髄を教えてくれました。
幸之助は、
即断即決を経営の第一と考えていました。
経営者で、意思決定しないことは、
一番悪いことと戒めています。
・・・
【 7月6日 】 協力は無理に得ようとしても得られない
「協力は無理に得ようとしても得られない」
この言葉は幸之助の人間観です。
熱意と誠意で、
懸命に取り組むところに、
自ずと集まってくるのです。
そして真の協力は、
権力や同情では得られません。
志の高さと人間の温もりによってのみ、
得られるのです。
・・・
【 7月7日 】 志の強さが大事
どんな、経営環境でも、
誰にでも夢を見る権利があるのです。
運が悪かったであきらめてはいけません。
必ず成功してみせるという強い信念があれば道は開かれるのです。
困難や問題は指導者の志の強さに応じてチャンスとなるのです。
・・・
【 7月8日 】 地獄に落ちて初めて解る
「天国の良さは、
地獄に落ちて初めて解る。
不足を体験しなければ、
満ち足りた喜びは、真に味わえないよ」
と、苦労することの大切さを教えていました。
変化の激しい時代だからこそ、
より一層お客様の声に耳を傾け、
そこから新しい方向を見出したいものです。
幸之助は、
「反省のない経営には発展がない。
発展のある経営には必ず反省がある」
と、言っています。
・・・
【 7月9日 】 大きな会社になればなるほど
「大きな会社になればなるほど、
経営者は、
常に自ら困難に取り組み、
問題を発見していかなければならない」。
これは、
幸之助の強い信条です。
歓喜はは闘争の中にある、
歓喜は荒れ狂う大海原に激しき波と嵐の暗闇の中にあるのです。
経営者は、
常に荒波の中に問題を発見し、
解決し続けなければならないのです。
それが経営者です。
・・・
【 7月10日 】 商売の基本姿勢は
「商売の基本姿勢は、
朝に発意、 昼に実行、夕べに反省。
事業の成功は、その着実な実践から生まれる」
と、幸之助は言い続けました。
歴史学者のトインビー博士は、
「常に仕事をしていること。
しかも全力を出して仕事をしていること、
これが私の良心が義務として私に課したことです」
と語っています。
人間の道として大切にしていきたいものです。
<感謝合掌 平成30年7月1日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」7月11日~20日 - 伝統
2018/07/11 (Wed) 20:34:54
【 7月11日 】 物には表と裏がある
幸之助は自然を愛し、
自然の法則を自分の経営に最も生かした名人でした。
「物には表と裏がある。
裏から見た面を考慮しつつも、
表にある美を認めて、それを伸ばすことが大切」
とも言っています。
「裏を見せ、
表も見せて、散るもみじ」
の句のように、
幸之助は、
物の本質を厳しく見つめ経営に生かしていました。
・・・
【 7月12日 】 念には念を入れよ
「念には念を入れよ。
仕事を完全にやりとおすのに、
念の入れすぎということはない」
顔を見ると、
よく「念には念を」と叱られました。
すべては一念と行動から始まるのです。
幸之助は
「挑戦の繰り返しの中にこそ、
人は自身の可能性の大きさを実感することが出来る」
と言うのです。
入念こそ、
仕事を100パーセント完結するカギとなるのです。
・・・
【 7月13日 】 謙虚になってこそ
謙虚になってこそ、
他人の良さがわかり、
その長所が自然と見えてくる。
幸之助ほど謙虚な人は知りません。
本当に偉い人とは、
「皆を偉くする人」「皆を敬う人」である。
「踏まれても、踏まれても、
なお咲くタンポポの笑顔かな」
の謙虚さが人を造り人を活かすのです。
・・・
【 7月14日 】 指導者は心まで遊ばせず
「指導者は、
体は休ませ、遊ばせていても、
心まで遊ばせず、常に働かせていなければならない。
だから経営者は、社員の三倍働け」
と幸之助から言われました。
三倍では、
一日中働き続けなければなりません。
幸之助は、
その一念さえあれば、
寝ていても60兆の細胞が代わりに働いてくれると言いました。
・・・
【 7月15日 】 決心は守りにくいもの
決意は、崩れやすく、決心は守りにくいもの。
一度、思いを定めても、
繰り返し、自分自身に言い聞かせないと、
すぐ崩れてしまいます。
お互いの信頼、これこそ、経営の要であり、魂です。
そして決意が信頼を生むのです。
今が、明日と出会う時です。
今から、新たな行動を起こし、
自分を信じて前進することです。
未来に思いを馳せるものが勝つのです。
・・・
【 7月16日 】 100点の経営で満足してはいけない
「100点の経営で満足してはいけない。
さらに、120点の評価を目指して努力するべきである」
幸之助のかぎりなき向上心です。
そして生きる証です。
経営者は、
永遠に変革し続けなければなりません。
立ち止まってしまえば、そこで終わりです。
経営とは、
永遠の向上であり、
永遠の闘争であり、
永遠の成長なのです。
・・・
【 7月17日 】 この瞬間しかない
今という時は、この瞬間しかない。
この一瞬一瞬を精一杯生き切る。
その積み重ねが充実した人生を作り、
躍動を生みだすのである。
一瞬に生きた人の心には、
その思いが永久に刻まれていくのです。
その一念の変革は、
劇的にすべての物を変化させます。
世界をも変化させるのです。
幸之助は、
この一瞬の思いを、
わが一念として大切にしていました。
・・・
【 7月18日 】 人生における成功の姿は
人生における成功の姿は、
「予知出来ない障害を乗り越え、
自分に与えられた道を、
着実に歩んでいくところに現れる」
幸之助の人生そのものです。
幸之助は、
「障害の数だけ、
苦労した分だけ、成功がある」
と真剣に人生に向き合っていました。
そして、
「夢の数だけ希望が生まれた」
と、学んでは力強く踏み出していたのです。
・・・
【 7月19日 】 時代は変わった
時代は変わった。
人の考えも変わった。
しかし、
信念に生きることの尊さに変わりはない。
人生は、
幸福と不幸との闘いです。
人生は、
汝(なんじ)自身への問いかけです。
だから、
歴史は心から生まれるのです。
幸之助は、
経営理念こそ、
不昜の法則と位置づけていました。
・・・
【 7月20日 】 耳を傾ける心を失えば
「他人の言うことに、
耳を傾ける心を失えば、
それは自分自身を失うことにもなりかねない」
と、幸之助は真剣に人の話に耳を傾けていました。
マラソンの高橋尚子さんは、
「みなさんに支えられて暗闇にも夢を持つことが出来ました」
と言っています。
相手を思う心がなければ、
相手の心は見えないのです。
あの時代があったから今があると、
感謝する心が大切です。
<感謝合掌 平成30年7月11日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」7月21日~31日 - 伝統
2018/07/21 (Sat) 21:04:17
・・・
【 7月21日 】 道場が必要である
「生きた経営を自得するには、
道場が必要である。
その道場が会社であり、商店であり、社会である」
この考え方が幸之助の一生を貫いています。
謙虚な心さえあれば、
自分の周囲にあるもの、
いる人すべてがわが心の鏡、
自分が今日一日やったことが、
成功か失敗か、
決して平穏無事な一日ではなかったはずだと気がつきます。
自分の振る舞いの正邪が、
そこにありのまま、映し出されてくるものです。
・・・
【 7月22日 】 誰にでも与えるものがある
「誰にでも与えるものがある。
笑顔を与える、
励ましを与える、
求める活動から、与える活動へ転換を図りたい」
と、幸之助は一生懸命でした。
誰もが使っている言葉で、
世界を創造することも、また人を殺すことも出来るのです。
言葉こそ、
人間を変え、人間と人間を結ぶ力です。
豊かな心は、
豊かな言葉をはぐくみます。
豊かな言葉を与えたいものです。
・・・
【 7月23日 】 足るを知る
「足るを知るということがないと、
いつも不平や不満で心を暗くすることになってしまう」
幸之助はこう言って人の道を論してくれました。
人間は、
心の動物であり、感情の生き物です。
幸せとは、
心が癒されること、心が豊かになることです。
幸之助は、
人の心に灯を与え続けた人でした。
・・・
【 7月24日 】 進みすぎても、遅れすぎても困る
「経営は、
進みすぎても、遅れすぎても困る。
一歩進んでいる状態が望ましい」
幸之助はいつも経営を冷静な心で見ていました。
バランス感覚が研ぎ澄まされていました。
進みすぎず遅すぎず、
今という一瞬一瞬を、
精一杯生きる積み重ねが企業の成功を創り出すのです。
心を素直にしておけば、
大体のことは予見でき、
謙虚な気持ちで努力すれば、
たいていのことは成就するものです。
・・・
【 7月25日 】 一番大事なのは使命感を持つこと
幸之助はどんな商売をするにしても、
「一番大事なのは使命感を持つことだ」
と言っています。
使命感を持てば、
そこに力強い経営も生まれ、人も育つのです。
60%の見通しと判断出来たら、決断することだ。
後は、勇気と実行です。
実行なくして成功は絶対にありません。
・・・
【 7月26日 】 失敗の中にも成功の兆しがある
何度も何度も繰り返し教えられたことがあります。
「失敗の中にも成功の兆しがあり、
成功の中にも失敗の兆しがある」
という、
松下経営哲学の真髄です。
どんなに失敗しても、
まだまだ道があるはずだと考えれば、
必ず道は開けてくるのです。
それが幸之助の生き方そのものであり、
成功の方程式です。
・・・
【 7月27日 】 出来ないという考えを捨てること
幸之助は可能思考能力の天才でした。
絶えず、出来る思考ですべてのものごとを見て、
出来ないという考えをしませんでした。
いつもゼロからの素直な気持ちで取り組み、
無から有を生み出していました。
「どんなに困っても、こまったらあかん」
と決意し、
今日の厳しい時代に第一歩を踏み出したのです。
そこに、道が開かれるのです。
・・・
【 7月28日 】 商売は本当は楽なもの
「木野君、
商売は楽なものか、しんどいものか」
と、ある時、いきなり質問されました。
とまどっている私に、
「商売は楽なものやで」
と優しく教えてくれました。
好況の時どうしたかが、
不況の時に生きてくるのです。
希望を失わないでやっていると、
自然と知恵も出てきます。
精神が集中して、
そこにいろいろな福音が生まれてくるのです。
商売は真剣に取り組めば本当に楽しいものです。
・・・
【 7月29日 】 競争はものを生む母である
幸之助は
「競争は新しいものを生みだす源である」
と教えてくれました。
インターフォンの販売で私が苦しんでいる時の言葉です。
競争はその人の潜在能力を引き出し知恵を生み出す。
競争に勝利する法則を伝えたかったのです。
成功するまで続けたならば、
失敗というものはない。
成功あるのみです。
・・・
【 7月30日 】 問題が起こってからでは遅い
「問題が起こってからでは遅い、
起こる前に原因を察知して、手を打ち、
問題を起こさぬようにしないと、
経営者として落第だ」
と、幸之助は厳しく教えていました。
自得する心構えなしに、
本当のプロは生まれないのです。
自得の精神あってこそ、
知識も人の教えも生きてくるのです。
・・・
【 7月31日 】 先のことは誰もわからない
先のことは誰もわからない。
幸之助は
「どうすれば、うまくいくか。
あれこれ、思いめぐらすことも大切だが、
ある程度考えた後は、
実際に行動に移してみることがより大切だ」
と教えてくれました。
そこから、
思いもよらなかった道が開かれてくることが多いのです。
自分の心と向き合うことが大切なのでです。
<感謝合掌 平成30年7月21日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」8月1日~10日 - 伝統
2018/08/01 (Wed) 19:02:04
・・・
【 8月1日 】 結局は社長一人の責任
会社の経営の良否は、
結局は社長一人の責任です。
部は部長、
課は課長一人の責任なのです。
責任者は言うべきを言うだけでは足りないのです。
幸之助は、
「相手に深い感銘を与える話をしてこそ指導者なのだ」
と教えてくれました。
感銘あってこそ共感が生まれ、
経営の良否が決まるのです。
人間としての美しさを磨きあげ相手に深い感銘を与えるのが、
社長の責任です。
・・・
【 8月2日 】 人間だから行き過ぎることもある
「人間だから行き過ぎることもある。
そういう場合は、すぐ引き返すこと、
その見極めがなによりも大切だ」
と、幸之助はいつも言い聞かせていました。
「今が、最善だと思っても、
それは、今日の最善であり、
明日の最善ではない」
ものごとは日々進歩しているのです。
生成発展しているのです。
いつ如何なる時でも学び続ける大切さを教えられました。
・・・
【 8月3日 】 企業の赤字は
企業の赤字は、人間でいえば、
体から血が出ている状態です。
「すぐに止めなければ、
出血多量で死んでしまう。
赤字は罪悪だ」
と、幸之助はいつも厳しく叱っていました。
日々努力を重ね、
あと一歩で完成する仕事も、
止めを刺す努力を怠れば、
瞬時に無に帰してしまうものです。
来月赤字をなくすと言っても、
赤字経営者には明日はないのです。
経営は真剣勝負だと、
繰り返し教えられました。
・・・
【 8月4日 】 たとえ失敗したとしても
幸之助は、
「たとえ失敗したとしても、
それはある一定期間の失敗である。
だから元気を出して、
もう一度挑戦したらええんや。
まわりまわって生成発展ともなり得る」
と言っていました。
不景気でも良いものは売れるのです。
だから、品物がよく、価格も適切なら、
不景気でなくなります。
成功の道は、知恵と、愛と辛抱なのです。
・・・
【 8月5日 】 難局に直面した場合
難局に直面した場合、幸之助は
「まず、
その事実・事態をはっきりと素直に認識することが大事である」
と、言っています。
あわててはいけないのです。
この難局の向こうに成功があることを確信することが大切であり、
難局こそ成功に至る道と信じることが大事なのです。
未来は、
今の生きる振る舞いによって決まるのです。
・・・
【 8月6日 】 背後にある流れ
「ものごとの背後にある流れや、
つながりを見通す目と心を養え」
よく言われた言葉です。
経営の原点です。
物の一面に捉われることは、失敗を呼ぶ。
自然は見えざる絆を、
目に見えるものにするための仲立ちの役目を果たしているのです。
幸之助は素直に外側の自然に目を向けることによって、
自分の内面を深く掘り下げてきたのです。
幸之助の振る舞は、自然そのものでした。
・・・
【 8月7日 】 わが人生に悔いなし
とにかく働きました。
体の動く間は働き続けたのです。
カレンダーの休みの日も、
自分が満足するまで働いたことを振り返ると、
我が人生に悔いはありません。
しかし、
最愛の女房や家族には多くの迷惑を掛けたと思っています。
許してほしい、
ただただ許して欲しいと素直に思うのです。
しかし、
幸之助の人生に少しでも触れたことは、
再び同じ生き方をしても良いという充実感に満たされています。
幸之助は私の人生の救いの主です。
・・・
【 8月8日 】 何度失敗しても
何度、失敗しても、
もう一度勇気を失わなければ、
必ずものになります。
あまり恐れたり、心配しても、
何の得にもなりません。
それは、
人間の可能性を狭めてしまうからです。
失敗した本当の原因は、
その人の心の中にあるのです。
成功するために、
心に理想の灯を点すことが大切です。
心を思い切って変革することです。
・・・
【 8月9日 】 熱意なき人は、描ける餅の如し
「熱意なき人は、描ける餅の如し。
知識才能も、熱意がなければ無に等しい」
幸之助の好きな言葉です。
人は生きることの素晴らしさを知った時、
すべての生命の尊さを知るものです。
その一念の変革が、
喜びの生き方へと人生を輝かせていくのです。
その時、熱意が生まれてくるのです。
熱意がその人を変え、すべてを変えていくのです。
・・・
【 8月10日 】 正しい道は必ず認められる
正しい道は必ず認められるものです。
一時誤解されることがあっても、
長い間にはその正しさが必ず証明されます。
幸之助の変わらぬ信念でした。
人類は、
何かを未来へ伝承していくものです。
いいものは必ず継承されていきます。
温かい心は幸せを、
冷たい心が人々を不幸に、
事業を失敗に追い込むのです。
響き合う心が、必ず正道に光を当てます。
<感謝合掌 平成30年8月1日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」8月11日~20日 - 伝統
2018/08/11 (Sat) 18:30:03
・・・
【 8月11日 】 愚かなことはしない
自分は運がないとか、弱いとか、
自分で不幸を探すような愚かなことは、
絶対にしないことです。
今現在ここに生きている、
それだけでも十分、運があるのです。
生きるということは、
何事かをなし得ることなのです。
自分自身を照らす内面の光が、
幸福を必ず見つけ出してくれます。
この世の中に、
つまらない人間は誰一人もいないのですから。
・・・
【 8月12日 】 成功か失敗かの分かれ目が
「100の事を行って、一つだけ成ったとき、
成らなかった九九に目を向け、力を落とすか、
成った一つに目を向け、希望を抱くか。
成功か失敗かの分かれ目が、
こんなところにもある」
と、幸之助は言っていました。
エジソンは九九の失敗の後に、
一つの成功があったとして、発明王になりました。
この一つの成功に、
すべての成功がかかっていると考えて、
成功の法則を見つけだしてほしい。
・・・
【 8月13日 】 迷ったまま歩き続けてはいけない
迷ったまま歩き続けてはいけない
幸之助は
「迷っている間は、じっとしていることや。
光明も見えてくる」
と教えてくれました。
思い通りにいかないのが、人生です。
一つのことにくよくよせず、
何事も結構という心構えで臨みたいものです。
日々生成発展なのです。
・・・
【 8月14日 】 転んだら立たねばならない
「転んだら立たねばならない。
赤ん坊でも、転んだままではいない。
すぐ立ち上がる」
絶望した若者は、死の淵にたたずみますが、
「自分の心という家に帰りなさい」
という心の声を聞きます。
そして、心の内で、
真の自分の心と出会うことで再生するのです。
こうして、人生はドラマを生んでいくのです。
人生七転び八起きです。
・・・
【 8月15日 】 失敗も成功につながる
幸之助はいつも私たちに、
「失敗しても、
その失敗によって、
さらにより良き道を発見出来れば、
失敗も成功につながる」
と、元気づけてくれました。
過ちと正しいことを通算して、
正しいことのほうが、
多くなるような働きをしていけばよいのです。
一つの使命に立って仕事をしていけば、
お互いの心と心がつながってくるのです。
力強い仕事も遂行出来るのです。
・・・
【 8月16日 】 悩みはあって当たり前
「悩みはあって当たり前。
それは生きている証しであり、
常に反省している証左でもある」
よく幸之助は好んで話しておりました。
悩むのは、
創造しているから悩むのです。
創造の魂は立ち止まることを知らないのです。
生涯、
終わりなき前進を自ら選びとっているのです。
幸之助は、
悩みあってこそ成功があると言っています。
・・・
【 8月17日 】 多くの人が成功しないということは
「多くの人が成功しないということは、
大通りがあるのに、
無理に畦(あぜ)道を歩いて行くからである」
幸之助の哲学です。
事業は、
儲かったり、損したりするものという、
根本観念に間違いがあるのです。
事業経営は、
常に利益が伴うものなのです。
経営の基本の考えに、
間違いがあるということは、
近道だと思って、
無理に畦道を歩いているようなものです。
いつでも、
大道・王道を歩んでいけば必ず成功するのです。
・・・
【 8月18日 】 誠実な一念
真に人を動かすのは誠実さだけです。
いかに学識があり、
地位が高くても人の心は簡単には動きません。
命をかけるというほどの一念があって、
初めて人の心は動くのです。
如何なる困難にも対処する力が湧いてくるのです。
もうこれくらいでよいだろうという限界を自らつくってしまえば、
一歩の進歩も望めないのです。
・・・
【 8月19日 】 社会のため、人々のため
「社会のため、人々のために、
奉仕・貢献するのでなければ、
事業を大きくする必要はない」
というのが幸之助の哲学です。
事業は何のために行うのかという、
基本を明らかにすることから、
すべてが始まるのです。
幸之助は、
「社会のSOSを解決することが、
事業を起こす目的だ」
と、信じていました。
・・・
【 8月20日 】 商品がどのように使われているのか
自分たちが、
苦心して生産した商品が、
世間でどのように使われているか、
もっともっと詳しく知ることが、
経営の第一歩だと、
幸之助は強い関心を払っていました。
「商品はかけがえのない子供のようなもの」
世間でどのように役立っているのか、
どう評価されているのか。
そこに商品のすべてが結集されているのです。
<感謝合掌 平成30年8月11日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」8月21日~31日 - 伝統
2018/08/21 (Tue) 18:19:53
・・・
【 8月21日 】 許されない
「企業が天下の人・モノ・土地・金を使いながら、
社会に何のプラスももたらさないのは許されない」
いつも幸之助は松下の基本理念として、
こういい続けていました。
「本当の経営は、
世のため、人のために行うのだから」
幸之助は、私企業といえども、
人もモノも、金も、皆、公のものととらえています。
公のものを使って、赤字をだし、
公に奉仕できないのは、
罪悪だと強く戒めていました。
・・・
【 8月22日 】 積み重ねが大事
すべての結果は一つひとつの積み重ねで決まります。
表面的な結果も大切ですが、
成果を大事にすると同時に、
その積み重ねの過程が最も大切なのです。
事業は、
目的を果たすこと、
結果を出すことを重視しますが、
それ以上に、
どのような理念で、
どのようにやるのかのプロセスが最も重要です。
それを間違えると結果は正反対になります。
・・・
【 8月23日 】 叱ることほめること
幸之助は人を認め、
ほめることを大切にしました。
反面、
深い愛情をもって厳しく叱ることもありました。
叱られもしないと知らず知らずのうちに、
見方が甘くなり、
弱さともろさが生まれてきます。
叱られるより、
ほめてほしいと思うのが人間です。
しかし、
経営ではそれだけでは許されません。
叱られることを嬉しく思って、
学び続けることが、生きた経営です。
・・・
【 8月24日 】 必要な存在
すべての人々が必要な存在です。
すべての人々は皆そのことを信じ、
考え、実践し生きていけば、
誰もが幸せになるのです。
「必要でない人間は一人もいない」
と、幸之助は信じていました。
「熱意さえあれば誰でも指導者になれるのです」
と、幸之助は大胆な人事登用をしていました。
・・・
【 8月25日 】 チームワークを大切に
事業は一人ではできない。
一人ひとりの実力を高め、
同時にチームワークを大切にしてこそ、
人も会社も新たに発展するものです。
幸之助は、
組織運営の基本に、
パートナーシップを大切にしていました。
同一基盤の上での、
役割分担の違いという考えをもって、
ヨコ・ヨコを何より大切にしていました。
・・・
【 8月26日 】 気をひきしめよ
どんなにすぐれたものでも、
気のゆるみが大きな事故につながります。
大河の流れも一滴の水が漏れることで大きな洪水の原因になります。
失敗を素直に認め反省し改めることが大切です。
「人は過ちを起こすもの」
と幸之助は考えていました。
だから、
少しでも早くそれに気付き、
素直に反省して、
すぐ手を打つことの重要性を厳しく教えていました。
・・・
【 8月27日 】 正々堂々
幸之助は自分の人生を振り返って、
「運が良い」
と述べています。
しかし、
結論から言うならば、
やはり実力であるといえます。
幸之助は、
成功は実力の結果だと信じて疑いませんでした。
王道の経営をやる以上、
必ず勝利すると信じていたのです。
姑息な手法に捉われず日々の実力を養い
正々堂々と経営に取り組むべきです。
・・・
【 8月28日 】 一つの仕事が達成されるか否かは
「一つの仕事が達成されるか否かは、
それぞれの持ち場の人が、
責任を自覚しているか否かにかかっている」
事業はなんと言っても、チームワークです。
一人ではできません。
一人ひとりがなぜこの仕事をするのか、
どのような考え方で、
どのようにするかで決まるのです。
だから理念経営の重要性が問われるのです。
目的や意味を理解し、
そこに共感があってこそチームになるのです。
・・・
【 8月29日 】 混合されてこそ調和がとれる
何事にも差異があって当然である。
それぞれ異なるものがバランスよく、
混合されてこそ調和がとれる。
世の中のものすべてがオンリーワンです。
その一つひとつが、
コラボレーションされて、
社会が成り立っています。
「矛盾を矛盾としないようにするのが、
真の経営者である」
とよく幸之助に言われました。
会社が良くならないのは、
矛盾をそのままにして経営しているからなのです。
・・・
【 8月30日 】 約束を守れ
物を買えばお金を払い、
物を売れば集金する。
この約束事ををきちんと守っていくのが、
経営です。
約束事で、
世間の調和が保たれ、
人々の幸せが保証されるのです。
約束を破る経営は、
王道にはずれた邪道の経営になります。
経営の基本は信頼によって築かれていくのです。
幸之助は約束に厳しい人でした。
生成発展は約束を守ることから始まるのです。
・・・
【 8月31日 】 長たるものは
「長たるものは、
すべての責任を自ら負うのが当然、
それは私の責任です、
と言い切れているかどうか」
責任の転換は人の道に外れます。
また、
責任の取り方は非常に厳しいものです。
幸之助は、
責任を果たすとは、
事業計画を100パーセント達成することと言っています。
この他に、
責任の取りようはありません。
そのために長たるものは自分を磨き部下の尊敬の対象となるべきなのです。
<感謝合掌 平成30年8月21日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」9月1日~10日 - 伝統
2018/09/01 (Sat) 18:34:56
・・・
【 9月1日 】 自分を正し続けること
幸之助は、
いつも自分を正し続けることに努力を重ねていました。
「木野君な、
正すべきところは、正してこそ、
自分を向上させることができるんやで。
正すところを正さんから成功しないんや」
常に、
自分自身を客観しすることは、
難しい問題ですが、
それに成功しないかぎり、
指導者の役割は果たしません。
指導者は、
毎日が自分との闘いです。
・・・
【 9月2日 】 衆知を集めよう
どんなに努力しても人の協力なくして成功は出来ません。
つまり自分一人では、
そこそこの仕事はできても、
大きな仕事はできないのです。
大きな仕事をするためには衆知を集めることが大事です。
このことが、
しっかりと心の中にきざまれれば、
勝利の二文字が一切を開きます。
幸之助の教えです。
・・・
【 9月3日 】 心の中に太陽を昇らせよう
とにかく人間は成功すると傲慢になりがちです。
幸之助は口癖のように
「君な、
人間は多少困難や失敗があったほうが素直になれるんだよ」
と、言っていました。
失敗や困難は誰もが嫌です。
でも自分を反省する機会になるのです。
人間の内なる変革から出発して、
自分の心の中に太陽を昇らせればよいのです。
・・・
【 9月4日 】 いろいろな好機が訪れる
人間はどんな人でも好機が訪れます。
大切なのはその好機を捕まえることができるかどうかです。
幸之助は、好機を捉える天才でした。
誰もが越えられぬ山はない。
障害は乗り越えるためにあるのです。
心が変われば、
一切が変わり、
チャンスは手に入るのです。
幸之助の教えです。
・・・
【 9月5日 】 経営の使命
「何業かの業種を問わず経営の使命に変わりはない」
と幸之助は言っていました。
製造業たると、問屋業たると、小売業たるとを問わず、
お客様に喜んでいただき世の中から必要とされる仕事ならば、
儲けは後から必ずついてくるものです。
それが正しい経営なのです。
事業ほど、
人を幸せにする尊い仕事はありません。
これに気付いた人がすべてを成功に結び付けるのです。
・・・
【 9月6日 】 錦の御旗をかかげよう
錦の御旗や水戸黄門の印籠は、
人を正しい道に導く大いなるものです。
幸之助はこれを
「正義を象徴する一つの力」と述べています。
錦の御旗をもってことに当たれば、
すべてのことは正しく判断することが出来るのです。
社長たるもの、
正義の旗を押し立てて、
自信をもって、
王道経営に徹してもらいたいものです。
社員のために、
会社のために、
社会のために、
間違っても、覇道の経営にならないように。
指導者たる者正義の旗を押し立てていかなければいけません。
・・・
【 9月7日 】 働く意味
幸之助は働きたいという強い望みをもっていました。
丁稚時代から働くことに意味を見出し、
人生の喜びは働くことの中にあると体で感じていたのです。
人の役に立つ働きの中に、
人が人であることの美しさを発見したのです。
幸之助は、
94歳まで喜んで働き続けました。
働く意味は考えるものでなく、
体得していくものです。
・・・
【 9月8日 】 研修なくして成長なし
「木野君、人生は生涯学習だよ」
と、幸之助によく言われました。
幸之助自身も人生は終生、
勉強であると考え、
日々精進していく人こそ、
本当に尊敬される人だと考えていたのです。
「学びとは、生きること」
「研修なくして成長なし」
幸之助は熱海会談後、
一三七回壇上に立って、
89歳まで研修に命をかけました。
・・・
【 9月9日 】 天地宇宙の声を聞け
指導者は、
天地宇宙の聞こえざる声を聞き、
見えざるものを見る力が必要です。
素直な心になれば誰もが聞きとり、
見ることが出来るのです。
指導者の心は、
鏡のように澄み切っていなければ、
見えるものも間違って見えてしまいます。
すべての要因は、
指導者の心の中にあるのです。
幸之助はいつも、
そのことを教えてくれました。
・・・
【 9月10日 】 熱心の上にも熱心に
私が社長就任のおり、
幸之助は
「この子は熱心な子や」
と記者の質問に答えてくださいました。
私は熱意というものが一番大事だと考えていました。
自分の腹の底から生まれてくるものがなければ本物ではない。
毎日の熱き触れ合いの中に、
人生を豊かにする智慧がでてくるのです。
熱意は他人の幸せを願う心から生まれてくるのです。
<感謝合掌 平成30年9月1日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」9月11日~20日 - 伝統
2018/09/11 (Tue) 18:16:02
【 9月11日 】 志の声を聞け
「木野君な、
問題は宝の山やで!
ただ、
志がなければ問題は迷いのもとになるだけや。
志の声を聞けば必ず成功する」
と言われました。
夢や志があればどんな逆境でも発展していくことが出来るのです。
道にかなった方針を立て、
全員が心を合わせて努めれば、
ことは必ず成就するのです。
幸之助は、
自分を突き動かしている根源に、
心の声をもっていた人でした。
・・・
【 9月12日 】 指導者は決断する
「君、それは自分で決断せんとあかんな」
私が助言を求めに行った時に、
幸之助に言われた言葉です。
指導者たるもの人に助言を求めることも大切だが、
決断は自分でしなければならないと教わりました。
決断は指導者の一番大事な仕事です。
決断を経営理念にてらして行えば、
成功することは間違いありません。
経営理念が熟慮の基(もと)となり、
断行の勇気となるのです。
・・・
【 9月13日 】 欠点を長所に変える
欠点を克服すれば長所となり、
その欠点が大きな力となります。
そのためにも自分の欠点を知って日々の努力を重ねていくのです。
人間は完全ではありません。
欠点は必ずあるのです。
幸之助はその欠点を素直に見つめていました。
何も恐れることはありません。
欠点を長所にすればよいのです。
素直に自分の欠点を注視することから始めれば、
問題はすべて解決します。
・・・
【 9月14日 】 素直な反省
「反省のない経営には、発展はない」
と、幸之助によく言われました。
そして、
「発展のある経営者には、必ず反省がある」
ということも、
東方電機時代に教えられたことです。
生きた反省、
元気の出る反省でなければ、
心が死んでしまいます。
反省して、
自信をなくしてしまえば、本末転倒です。
「素直な反省、これが成功の秘訣だ」
この言葉通りの実践を幸之助はしていたのです。
・・・
【 9月15日 】 発想を転換せよ
「君な、
発想さえ転換すれば不況は外にあって内にはないんだよ。
みんなの心がつくりだしているだけや」
と、幸之助は、
困っている私をよく元気づけてくれました。
不況は人災、
人災ならば、
人が治せないはずはない。
幸之助は、不況の時に、大改革をやり遂げ、
新しい発想で、
新分野を開拓して、飛躍してきました。
・・・
【 9月16日 】 私が心して学んだこと
すべては学校であり教師である、
という考えが幸之助にありました。
つまり、
万物は皆、師という哲学があったのです。
求める心が強くあれば、
学ぶことは無限にあるのです。
学んでこれだと気づけば、
一念を定めて実効あるのみです。
「学ぶことは生きること」
と、幸之助は楽しみながら、経営していました。
私が心して学んだことです。
・・・
【 9月17日 】 根っ子が大事や
幸之助に
「木野君、根っ子が大事やで。
根無し草には花が咲かんと言うじゃないか」
とよく言われたものです。
東方電機再建の降り、
自分自身に信念がなければ本当の経営はできない論されましたと。
経営理念を軸に、
王道の経営に徹し、
人間主役の経営、
人に光を当てる経営を確立できれば、
成功は、目の前に来ています。
根っ子が大事や。
ことあるごとに私を支えてくれた言葉です。
・・・
【 9月18日 】 視点を変える
「君な、
視点を変えることや。
ものごとには限度がある。
月も欠け、
太陽も昇れば沈む」
これも、よく幸之助に言われたことです。
満つれば欠けるというように、
限度がきた時には、
すべてを方向転換すれば解決していくのです。
異質化し、
進化してこそ、
成功はあるのです。
同じ視点ばかりで考えていたら、
見えるものが見えなくなってしまいます。
進むべき道が、見えなくなってしまうのです。
・・・
【 9月19日 】 任して任さずということ
幸之助は権限委譲を大切にしていました。
しかし、
任せて任さずという考え方が、
根底にあったのです。
部下の足らざるところは補っていくことで、
ものごとは成就するのです。
部下の得意とするところは、
全面的に口は出さないが、
部下の至らざるを補うのが、
上司の大切な役目です。
これが、
幸之助の「任せて任さず」です。
・・・
【 9月20日 】 もっとも大切なのは
「社会人にとって、
もっとも大切なのは、
なすべきことを誠実に努力して、
実行していくことに尽きる」
と、幸之助から教えられました。
幸之助の人生は誠実と信念によって貫かれていたといってよいでしょう。
一度たりとも
「ためらう姿」「とどまう姿」「ゆらぐ姿」
を見たことがありません。
なすべきことを忠実に毎日実行したのが幸之助です。
<感謝合掌 平成30年9月11日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」9月21日~30日 - 伝統
2018/09/22 (Sat) 18:35:07
・・・
【 9月21日 】 相手のプラスを考えろ
幸之助は
「人の不幸の上に幸せをつくったらあかん」
っとよく言っていました。
それが信念だったのです。
どんな時にも相手のためにプラスになるいう志をもって事に臨んでいました。
それが、人の心を動かしたのです。
すべては、生命と生命との対話です。
魂と魂の交流です。
自分の心と向き合えば、自ずと答えが出てきます。
・・・
【 9月22日 】 初心の感動
「日々新た」
が、幸之助の口癖でした。
すべて最初の感激や喜びを思い出し、
日々新たな気持ちでものごとに取り組めば、
成功しないものはない、
と考えていました。
惰性に陥るのは人間の常です。
惰性の中には知恵も創造性も出てこないのです。
事に当たって、
日々新たに初心の感動を思い起こせば、
いつでも新たな知恵と喜びが生まれてきます。
・・・
【 9月23日 】 死んではならぬ
「死んではならぬ。
何としても生きるんだ」
どんなに、
苦しいときでも、愛する人と、
心で繋がっていると思うと救われる。
生きられっる。
愛なくば死、
愛は生そのものです。
如何なる事があっても、
愛と希望が決意を創り、
決意が人間を立ち返らせるのです。
人は赤い糸で結ばれています。
幸之助は愛そのものの人でした。
・・・
【 9月24日 】 死ぬ決意をもって
「君な、
人の上に立つものは
部下のために
死ぬほどの決意を持たなければあかんのやで」
と、幸之助に言われました。
師弟の誓いは、
一番尊いものです。
上司が部下のために死ぬという決意があれば、
部下は上司のためなら、
死も恐れないものです。
経営者も社員のために、
いつまでも自分を投げ出す覚悟があれば、
部下は喜んでついてくるものです。
・・・
【 9月25日 】 縁は切ったらあかん
「君な、
人に縁を切られても、
自分から人の縁を切ったらあかん」。
このことも、幸之助によく言われました。
人との縁、繋がりは大切なものです。
縁ありて花開き、
恩ありて実を結ぶ。
人と人との出会い、繋がり、
それを縁という心の絆で大きく育て上げていくことが大事です。
「自分の方から人の縁を切らない」
その念(おも)いが人生を豊かにすると、
幸之助に教わりました。
・・・
【 9月26日 】 先ず実力を身につけろ
実力さえ身につけたら決して人生に失敗はありません。
身についた技、習性は、
生あるかぎり失われないからです。
「君、
頼りになるのは、
この身につけた実力や習慣やで」
と幸之助によく言われました。
人間としての成功とは、
自分の天分を見出し、
存分に生きることです。
それこそが、
真の成功と言えるのです。
リーダーのあるべき姿を学びました。
・・・
【 9月27日 】 リーダーはうろたえるな
私は東方電機再建のおり、
行き詰ったことがよくありました。
「行き詰ったときは、
うろたえたらあかんで。
無理をせず、
十分に休養して
力を養うのも一つの方法や」
と、幸之助に言われました。
思ったことが、全部実現できたら、
むしろ危ない。
三回に一回、
うまくいかないことがあってちょうど良い。
と考えて時を待つ心の余裕を持ちたいものです。
・・・
【 9月28日 】 自分の殻から飛び出せ
私が悩んでいる時、
幸之助が励ましてくれました。
「悩むのも大事だが自分の殻に閉じこもったら負けやで」
失敗することを恐れることよりも、
真剣でないことを恐れたいものです。
悩みから逃避するのではなく、
悩みがあるから生きがいがあるのだと考えれば、
必ず道は開けます。
・・・
【 9月29日 】 明るいほ方からものごとは見る
「ものごとをどちらから見るかですべてが変わる。
木野君な、
事実は一つや、明るい方から見た方が得やで」
と、よく幸之助に論されました。
どちらで見るかで答えが変わるものです。
成功した人は、
どんな困難に打ち負かされようと、
明るい気持ちで体当たりをして成功を勝ち得ているのです。
東方電機の再建も、
明るい方から見るようになって成功しました。
・・・
【 9月30日 】 わかったつもりで生きたらあかん
ある日、
幸之助がつぶやきました。
「幾つになっても、
わからないのが人生やな。
わかったつもりでいることほど怖いことはないな」
と。
人間の心は、
孫悟空の如意棒(にょいぼう)のように、
伸縮自在で、
大きくも小さくもなるのです。
幸せに生きるコツは、
わかったつもりで生きたらだめだということです。
謙虚さを失い、
体当たりで仕事をしていた私が、
大きく変化した一瞬でした。
<感謝合掌 平成30年9月22日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」10月1日~10日 - 伝統
2018/10/01 (Mon) 19:50:43
【 10月1日 】 夢さえあれば
どんな苦労が続いても、
夢さえあれば、
その夢をもってすべてを見渡すことが出来れば、
それなりの新しい発見が必ず生まれるものです。
強い一念が、
新しい発見を生み、
新しい道を開くのです。
「禍福(かふく)は糾(あざな)える縄のごとし」
は、世の常。
だからこそ、志を貫き、
生命を完全燃焼するのです。
夢さえあれば必ず道は開けるのです。
・・・
【 10月2日 】 商売というものは
「商売というものは、
単なる売り買いでなく、
懸命な奉仕であり、
そこに良き心が通い合わなければならない」
幸之助の堅い信念でした。
商売とは、心の売り買いです。
買って喜び、売って感謝する。
商売とは、感謝を満喫するものなのです。
だから、
正直に商いをすれば、
信用がついて、成功するのです。
・・・
【 10月3日 】 謙虚さ
人間は誰一人として完璧な人間はいません。
そのことを自覚して素直さと謙虚さを持つことが大切です。
素直さと謙虚さがなければ、
すべてのものを失います。
失敗した原因を辿れば、
必ず傲慢さにいきつきます。
謙虚な心でいるかぎり、
その迫力はますます人を動かし、
組織を動かすことになるのです。
素直な心が成功の基本です。
・・・
【 10月4日 】 何事にも勝る法則です
自分の使命は何かということを見出し、
その一念に絞って経営を貫いていけば道は開けます。
正しいということは、
すべての判断の基準となり、
突き詰めれば、
多くの人々の幸せを創り出すことにつながるのです。
私たちはああだこうだといろいろ考えます。
しかし、
正しいということが何事にも勝る成功の法則です。
・・・
【 10月5日 】 排除の道ではない
仕事がどんなに出来ても、
人の使い方、
育て方が下手であれば、
経営は決してうまくいきません。
人間の道は、
排除の道ではないからです。
嫌な人も、
嫌いなものも、
心を込めて、
あるがままを容認し、
受け入れることが出来れば、
人は育ち、
経営は成功するのです。
・・・
【 10月6日 】 夢見るほどに愛する
自分の仕事も自分の部下も、
夢見るほどに愛すれば、
必ずうまくいくのが法則です。
それが幸之助の信念でした。
「心は生きているのだ」
と、よく言っていました。
この人のためならと感じさせれば、
自然と人は動くのです。
指導者は人を引き付ける魅力を養い、
高めたいものです。
夢見るほどに人を愛する。
これほど尊いことはありません。
・・・
【 10月7日 】 今という一瞬一瞬を
一念とは、
一つの今の心と書きます。
この一念を積み重ねて生きることが人生や経営を豊かにしていくのです。
「今という一瞬一瞬を、
精一杯生きる積み重ねが、
充実した人生を創り出す」
幸之助に教えられたことの一つです。
ものごとは自ら投じたものしか戻ってきません。
他人を当てにする心があれば、
ものごとは進みません。
一瞬の中に、
全責任を感じ、
自らが必至に立ち上がれば、
劇的に道は開かれてくるのです。
・・・
【 10月8日 】 事業経営で一番大切なこと
「事業経営で一番大切なことは、
すべての関係先と、
共に栄えていく、
共存共栄の精神である」
と、松下の基本理念として大切にしてきました。
他人だけの不幸があり得ないと同様に、
自分だけの幸福もあり得ないと、
幸之助は共に栄えていく道を終生求め続けたのです。
事業経営で一番大切なことは共存共栄の精神です。
・・・
【 10月9日 】 素直な心
「素直な心とは、
他人の言葉に盲従することではありません。
その言葉の中にある、
正しさに従うことです」
この言葉が、
私の一生を支え、
幸之助に命を預けたいと思った至宝だったのです。
人間はある瞬間、
比類のない高潔さを表すことがあります。
素直な心が、
人間の美しい心に共鳴したのです。
自分を最高に輝かせるために、
私たちは生きているのです。
・・・
【 10月10日 】 焦ってはいけない
「君な、
不況の時、
逆境に出会った時こそ焦ってはいなんのやで」
そういつも幸之助に叱られました。
幸之助は、
安易な近道よりも王道を歩いた人です。
今世の人生は一回かぎりの大舞台と思えば、
焦らずとも結果は自ら出ます。
今の希望を一生持ち続ける人こそ、
偉大なのです。
くれぐれも焦ってはいけません。
<感謝合掌 平成30年10月1日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」10月11日~20日 - 伝統
2018/10/11 (Thu) 19:38:31
・・・
【 10月11日 】 人生の壁は、誰にでも訪れる
人生の壁は、誰にも訪れるものです。
しかし、
壁に苦しみ、悩み、傷つき、苦闘し、
格闘する中で、
人は人格を高めていくのです。
幸之助はそうやって道を開いて行ったのです。
「君、
人生の壁は天が与えてくれるまたとない試練やで」
とよく言われました。
自分に与えられた天命を自覚し、
「このことは後になって必ず役に立つ」
決意すれば道は自然とひらけてくるのです。
・・・
【 10月12日 】 信念の有無で決まる
幸之助は、
「自らの努力で困難を開拓し得た境地には、
金銭に変え難い人生の味わいがある」
と述べています。
金が主役の経営では、
毎日が金に振りまわされ、
金に追いかけられ地獄となるのです。
人間主役の経営、
王道の経営に徹すれば、
苦難を勝利に導くことが出来るのです。
経営の主役を何にするかが企業の成否を決めます。
幸之助の人生は自らの努力で困難を開拓した人生でした。
・・・
【 10月13日 】 事業の原点
「事業の原点は、
どうしたら売れるかではなく、
どうしたら喜んでもらえるかである」
幸之助は、
世の中の要請(SOS)をどう解決するか、
今までなかったものを、
新たにどう創り出すかに、
事業の目的があると考えていました。
そのことに命をかけて闘ったから経営の神様になったのです。
・・・
【 10月14日 】 止(とど)めを刺すこと
成功を喜び合うと同時に、
なお反省すべき点はありはしないか、
絶えず振り返ってみなければなりません。
反省と指導者の一念を入れることは、
経営者の原点です。
幸之助は、
「事業には止めを刺すことを忘れては、
完結したことにならない」
と厳しく指導してくれました。
百里の道も九十九歩で半ばなのです。
・・・
【 10月15日 】 自分を誉めたことはあるか
幸之助は、
「もの言わぬ幸せは、
汝(なんじ)自身の生命の中にあるのだ」
と、いつも自分と厳しく向き合っていました。
ある時、
「木野君、
今日はよく働いたと自分自身を誉めたことがあるか。
自分を誉めるような毎日を送って失敗した人はおらへん」
と言われました。
幸之助は、
悩みながら片一方で自分を誉めていたのです。
自分を誉める人生を送りたいものです。
・・・
【 10月16日 】 自分の分(ぶ)を守れ
幸之助は、
「まず一歩前進することだ」
と、自分に言い聞かせていました。
色紙に、
「前進」
と書いてくれました。
一歩前に出ないかぎり、
目標には絶対到達しないのです。
しかし、
無理をすることを、
いつも厳に慎むように教えられました。
「限界を超えろ」
と言いながら、
「自分の分を守れ」
と言っていたのです。
相矛盾する中に幸之助の真実があります。
・・・
【 10月17日 】 大事を決するときには
「小事は損得の基準を決めても、過ちは少ない。
しかし、大事を決める時には、
利害・損得を超越した見地に立たねばことを誤る」
と、いつも厳しく教えられました。
経営理念を経営の物差しにしているか。
経営理念を軸に会社を経営しているか。
経営理念を鏡にして行動しているか。
いまこそ経営者は王道の経営に徹すべきです。
・・・
【 10月18日 】 辛抱が大事
幸之助の生き方を貫くものは、
成功の道は辛抱だということです。
相手の言うことをいったん素直に受け入れてみる。
与えられた逆境にも安易に逆らわない。
そうした大きな辛抱強さが幸之助の天運を切り拓いたのです。
「心の通う人間らしい社会を、
辛抱の一念で、
より高く、より深く、より広く築き上げねばならない」
と、幸之助は懸命でした。
・・・
【 10月19日 】 お客様のためという素直な心
自己中心の経営姿勢は覇道に近いというのが、
幸之助の教えでした。
お客様のためという信念から出た呼びかけでなければ、
内なる強い説得力は生まれてこないのです。
日常の何気ない出来事の中にも、
他人を思いやる気持ちが大切であり、
そこに王道の経営の強さがあるのです。
お客様のためという素直な心が、
理想の灯を点すのです。
・・・
【 10月20日 】 なすべき仕事は無限にある
「我々のなすべき仕事は無限にある」。
これは幸之助の一貫した事業哲学です。
仕事は、無から有を生んで創り出すものです。
100年もすればすべてのものは、
新しく生まれ変わります。
すべては進化しなければならないのです。
仕事の中に、
美しい感動がなければ、
よい仕事はできないのです。
大きな視点で見れば、
どんな不況でも仕事は無限にあるのです。
<感謝合掌 平成30年10月11日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」10月21日~30日 - 伝統
2018/10/21 (Sun) 18:09:05
・・・
【 10月21日 】 困難に直面してもうろたえるな
幸之助は困難に出会った時、
「絶えず大事に直面してもうろたえるな」
と言っていました。
単に策を弄するのではなく、
大局からものごとを見て、
冷静沈着に決断する人でした。
世の中の一人ひとりの人間は、
どんな立場にあっても生身の苦悩に向き合って生きています。
苦労しても大事に直面してもうろたえなければ
偉大な英知に目覚めるのです。
・・・
【 10月22日 】 自分本位は自滅の道
ファクシミリ事業を軌道に乗せようとして相談に行った時、
「君な、
自分本位は自滅の道や」
と、言われたことがあります。
自分一社のことのみ考えては、
業界のレベルが上がらず、
結果的に自分の会社の安泰もあり得ないということでした。
事業は社会からの要請に的確にお応えするために興すものです。
決して社会を無視して自分本位になってはいけないのです。
・・・
【 10月23日 】 良識を高めよ
幸之助に四四年仕えて経営の難しさを知りました。
「会社は放っておくといつでも化け物になる」
という言葉を思い出します。
サブプライムローンも会社が化け物になった一つの事例でしょう。
経営の仕方によって会社は弊害を作り出します。
それを是正していくのが結局人間の良識だと言っていました。
王道の経営をするには、
やはり良識を高めることです。
・・・
【 10月24日 】 難局に直面した場合
「難局に直面した場合、
まず、その事実自体を、
はっきりと素直に認識することが大事や」
「困っても、困ったらあかん。
万策尽きたと思うな」
幸之助は、
「一番大きな問題から、手を打てばよい。
後は、自然と解決する」
と言っていました。
万策尽きたところからすべてが始まるのです。
・・・
【 10月25日 】 一期一会の精神
接遇とは、
一期一会の精神です。
いくらなじみのお客様でも、
お迎えする際には、
感激を新たにして、
お迎えする態度が大切というのが、
幸之助の日常の心がけです。
これが出来れば、商売は成功です。
幸之助は約束の1時間前には、
玄関に立ってお迎えしていました。
いつも人様を尊敬し、
人様に感謝して生きていたのです。
・・・
【 10月26日 】 一寸先は闇
「人生は、
一寸先は闇だ、
慎重に生きなあかん」
と幸之助に言われました。
「私が変化を先取りします」
と言った時のことです。
だから、
幸之助は万一に備えてのダム経営は、
経営者の義務であり、
無借金経営が事業経営の根本だと考えたのです。
無理をして金を借りるから、
会社はおかしくなるのです。
幸之助は、
「ダム経営をしなければ、
本当の事業はできない」
と言っています。
・・・
【 10月27日 】 常に仕入れ先を尊ぶ
常に仕入れ先を尊ぶ。
販売先を尊ぶ。
幸之助の基本的な考え方です。
販売していただくお得意様も大事だが、
仕事をしていただく協力会社や仕入れ先を大切にしていました。
ついつい上下の関係で、
仕事をしてしまいがちです。
お互いがあってこそ、
はじめて仕事が成り立つものです。
幸之助は、
いつもパートナーシップを、
大切にしていました。
・・・
【 10月28日 】 易不易の法則
幸之助ほど天地自然や、
社会現象の易不易をつかんだ人もいないと思います。
理念という不易の法則を守り、
時代の変化には敏感に対応していました。
自分を取り囲む境遇を受け入れ、
与えられた今ここに、
指導者としての一念をもって生きることがなによりも大事なのです。
「木野君、
世の中には変えてはいけないものと変えんといけないものがある。
そこが経営の急所や」
と言われました。
・・・
【 10月29日 】 自分自身を説得しする
「君な、
説得は他人にするものとはかぎらへんで」
と、言われたことがあります。
会社再建の折、
私が行き詰まったときの話です。
人を説得することよりも、
自分には、
かぎりない無限の力、
不可能を可能にする力があると言い聞かせていけば、
自分自身も納得して、
自然と大きな力が出てくるものです。
他人より自分自身を説得することが重要なのです。
・・・
【 10月30日 】 自分が代わってやる
「任せてもダメな場合には、
自分が代わってやる。
具体的な指示をする。
具体的な方法を提案する。
任せて任さずとはこのことや」
幸之助は、
部下の足らざるを補って、
はじめて部下に責任を持って仕事を任せられるものだと言ってます。
70の力を持つものには30の足らざるところを上司が補ってあげる。
つまり、
30を放任してはだめなのです。
・・・
【 10月31日 】 人間の最も美しい姿は
「頂上は一つでも、道は無数にある。
しかし、道は無数にあっても、
正しいとは一つのところに止まることを言うのだよ」
懐かしい幸之助の言葉です。
人間の最も美しい姿は、
その人が精一杯正しいところに止まって
真剣に自分の仕事に打ち込んでいる姿です。
体験を通じて、
身についたものは、
その人だけに与えられた、
何にも勝る宝です。
<感謝合掌 平成30年10月21日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」11月1日~10日 - 伝統
2018/11/01 (Thu) 18:54:14
【 11月1日 】 幸せに生きる道
至誠に生きた人が幸之助でした。
どんなことに対しても、
誠実に接し、
真剣にベストを尽くして行動したのです。
人生には、
予想のできない結果が生じます。
幸之助は、
苦労するときにも誠実に苦労に取り組み、
そのことで人々の心を動かしていったのです。
誠意誠実以上に幸せに生きる道はありません。
「君、誠実が一番大切やな」
あるときポツリと幸之助が言ったことを覚えています。
・・・
【 11月2日 】 欲望を見つめ直す
幸之助は、
人間の欲望を容認していました。
人間の生きるエネルギーの、
根源の一つと考えていたのです。
しかし、
欲望は時には人間の心を曇らせたり世の中を照らしたりすることもできます。
すべては本人の心の持ち方次第なのです。
素直な心で自分の欲望を見つめなおすべきです。
・・・
【 11月3日 】 桜の木に桃の実は実らない
「人の心は、
千差万別どころか、万差億別、
したがって教育も万差億別の教育をしなければならないよ」
と、幸之助はよく言っていました。
仏法でいう、
「桜梅桃李(おうばいとうり)」の考え方は、
人材育成の原則です。
桜の木には、
桃の実は実らないのです。
万差億別と考えるところに、
幸之助の優しさを感じました。
・・・
【 11月4日 】 苦労の連続
「木野君、
浮かぬ顔をしてるなあ」
私が苦労の連続をしていることを見抜いた幸之助に言われた言葉です。
人の協力も得られない、
運転資金にも事欠く状況の東方電機再建の時でした。
「君な、
くよくよしてても解決しない。
苦労を楽しめるようになれば道が勝手に開くんや」
・・・
【 11月5日 】 相談しては叱られた
人の上に立てばたつほど迷いが生じてきます。
私は幸之助によく相談に行きました。
ところが、
自分の指導者としての一念を明確に持たないまま行くと、
「君はそれでも指導者か」
と、その場で叱られたものです。
いかなる困難であってもそれに対して進むべき時、
必ず自分なりの考えをもって事に当たることです。
そうすることで必ず道は開けます。
・・・
【 11月6日 】 自分の枠を外す
幸之助をはじめ、
多くの成功している人に共通するのは、
難局に出会ったり壁にぶつかったりした時、
自分の常識つまり自分の考え方の枠を外して、
新発見したり解決したりしているということです。
考え方や心を窮屈にしてはいけません。
どんな時にも一度自分を離れて見つめ直してみることです。
信念を持つこと、
自分の枠を外すこと。
この二つは矛盾しているようで真理なのです。
・・・
【 11月7日 】 苦労はつきもの
「木野君な、
100人の部下がいれば100の苦労があり、
千人を使えば千の苦労があるということ、
覚悟せなあかんで」
と、よく言われました。
実際いろいろな部下を指導する立場の時、
この言葉を戒めにして辛抱したものです。
社員を使うと思うと、
問題が起きるのです。
社員はかけがいのないビジネスパートナーです。
そう思えば、苦労もまた楽しくなるものです。
・・・
【 11月8日 】 実行せなあかん
「木野君、
考え過ぎが一番だめや。
ほどほどにしてまず実行してみることやな」
幸之助はものごとをよく考え抜いた人でした。
しかし、
それ以上に自分を信じて実行した人だったのです。
私の人生を振り返ってみても、
当たって砕けろの心意気で再建を果たしたことを思い出します。
よく考えることは大事です。
でも、
それ以上に実行すること、
ここに松下経営哲学があるのです。
・・・
【 11月9日 】 磨けば光る
「木野君な、
天は二物を与えないと言うやろ。
どういうことかわかるか」
そう質問されて私は一瞬戸惑いました。
人間はダイヤモンドの原石のようなもの。
磨けば光る素晴らしい素質を持っています。
幸之助はよく「天与の才能」と言っていましたが、
多くの人がそれに気づかないで生きているのです。
みんなも磨けば光るのです。
天与の才能が開花するのです。
二物は与えられなくとも自分の道を与えられているのです。
・・・
【 11月10日 】 事の賛否も大事であるが
幸之助は、
「宇宙根源の法則に則れば、
誰もが成功できる」
と言っていました。
「木野君、
成功や失敗は時の運というものもある。
一番大事なことは成功や失敗よりも精一杯力を尽くすことなんやで」
という言葉を思い出します。
成功の因もすべては自分の心の中にあるのです。
力を尽くすことで成功の因が目覚めてくるのです。
成功より大事なものは力を尽くすことなのです。
<感謝合掌 平成30年11月1日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」11月11日~20日 - 伝統
2018/11/11 (Sun) 18:26:48
【 11月11日 】 積み重ねの原理
ローマは一日にしてならず、
という言葉があります。
つまり一日一日の積み重ねでしか、
ものごとは実現できないのです。
二宮尊徳翁も
「大事を為さんと欲すれば小なることを怠らず勤べし」
と述べています。
幸之助は宇宙大にまでものごとを考える人でした。
しかし日々の些細なことにも熱心に取り組んだのです。
成功は積み重ねてこそなるもです。
・・・
【 11月12日 】 感謝の心で
幸之助ほど、
感謝の心で苦境を乗り切った人はいません。
日々の生活の中で、
私たちが当たり前だと思っていることにも感謝を忘れませんでした。
「木野君、今日はありがとう」。
ことあるごとに、
幸之助はありがとうの言葉を使っていました。
私にとって最高の励ましであり、
生きがいになったことは言うまでもありません。
感謝の心とありがとうの言葉は奇跡を生むのです。
・・・
【 11月13日 】 使命感を持て
幸之助は、
「人間が知恵才覚をもって確固とした経営を行うかぎり、
必要なものはすべて生み出せる」
と言っています。
しかし、
知恵才覚以上に大切なものが1つの使命感を持つということでした。
使命を持って仕事をすればもっと大きな見えざる力が働き、
商品やサービスや技術や人生に光輝くものが生まれるのです。
・・・
【 11月14日 】 私心を慎む
「何が正しいかということに、
確固たる信念を持つならば、
そこから出る勇気は、
非常に力強いものとなり、
成功への道を歩むことになるのだ」
と、幸之助が声を大にして戒めていたのは、
自分だけのことを考えたり人を出し抜いてうまくやろうとすることでした。
私心を厳に慎むべきです。
・・・
【 11月15日 】 お金は人間性を現す
お金の使い方はその人の人間性を現します。
幸之助は創業の時どんなにお金に困っても、
それに左右されるような人ではありませんでした。
お金は天下のまわりものと言いますが、
お金が主役の経営ではなく人間主役の経営が幸之助の哲学でした。
「木野君、
お金に振りまわされる人間になったら経営おしまいや」
この言葉が今でも耳に残っています。
・・・
【 11月16日 】 責任者の意識を持て
責任者とは、
被害者意識の対極にあるものです。
幸之助はすべては自分に責任があると考える人でした。
まず自らの心に問うて、
他人のせいにしているところがないかを考えることが大切です。
如何なる事態に立ち至っても責任を引き受け、
むしろそれを活力の源とする、
強い意志が責任を果たすこととなるのです。
「君、被害者意識は自分をだめにする」
私の心を見透かすように言われたことがあります。
・・・
【 11月17日 】 困難を乗り越えよう
幸之助は幾多の困難と果敢に戦って生きた人です。
「君な、
困難に怯えてなんかいられない。
希望をもって挑むしかないんだ」
と、言われました。
心配や憂いは、
新しくものを創り出す一つの転機として捉えていたのです。
困難があっても正々堂々とこれに取り組めば、
新たな道が開けてくるのです。
「君、
悩んだり心配するのがイヤだったら経営者をやめることや」
と教えられました。
・・・
【 11月18日 】 しなやかに毅(つよ)く生きる
幸之助の人生を見ていると節目節目をとっても大切にしました。
それは初心を忘れてはいけないと思っていたからです。
仕事を見直し、
生活を見直し、
絶えず自分の信念を強化していきました。
それはちょうど節を持った竹のように
しなやかな毅(つよ)さを養うようなものたったのです。
節目が大事とよく言われますが、
幸之助は、
一つ一つの事柄をきちんと片づけて、
次に再び挑んでいったのです。
・・・
【 11月19日 】 人を動かす
幸之助は社員をとても大切にしました。
「社員が多くなればなっただけその分の心配を背負うのが社長の役目や」
と、常々言っていました。
そして私を励ますように
「しかしな、
辛く苦しいがそこに指導者の生きがいがある」
と論されていました。
叱るべき時は叱り、
いたわるべきところはいたわる。
寛厳、よろしく導いて行くところに、
人間の真の成長があるのです。
・・・
【 11月20日 】 自動販売機と同じ
品物を売って、
代金をいただくだけなら、
自動販売機と同じです。
これは幸之助の変わらね信念です。
お客様と心を通わす、
物心一如(にょ)の販売こそ、
真の商売です。
商売は、
機械で出来るものではありません。
答えは一つではないのです。
心のみが、
人の心を動かすのです。
商いは心です。
喜びと、
新しい変化を相手に与えてこそ、
本当の商売と言えるのです。
お客様と心を通わせてこそ、
真の商売です。
<感謝合掌 平成30年11月11日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」11月21日~30日 - 伝統
2018/11/21 (Wed) 17:15:19
・・・
【 11月21日 】 素直の初段
「君な、
素直な初段になったで」
幸之助は、
真々庵に行く途中で喜んでいました。
PHP30周年の記念日です。
素直な心になれば、
すべて真実が見えてくるのでしょう。
幸之助の判断はいつも間違っていませんでした。
何事にも素直に取り組んでいけば、
そこから新たなものが生み出されてくるのです。
「木野君、
早く君も素直の初段になれ」
いまでも天国から言われているような気持ちです。
・・・
【 11月22日 】 社員に経営意識を持たせよ
幸之助は、
常に社員の経営意識を持たせたい、
と考えていました。
衆知の経営をしていくには、
社員一人一人が社長のような気持ちで働くことが一番大事です。
「木野君、
社員が全員社長のようになったら、
会社は簡単に発展する。
君も僕を使えるようになったら、
一人前や」
と、鼓舞されました。
社員は会社の宝なのです。
・・・
【 11月23日 】 正面から挑む
すべての事柄を正面切って受けて立つ。
そんな気概を幸之助にいつも感じていました。
どんな逆境にも敢然と立ち向かう生き方が、
幸之助自身の命を強くしていったのです。
正面から挑むという、
指導者の一念が事業を成功へと導いていったのです。
心が燃えずにうろたえていては、
偉大な事の成就は絶対に不可能なのです。
・・・
【 11月24日 】 成功の源泉
使命感を持つと情熱が生まれ、
情熱が生まれると強い決意が生じてくる。
経営活動とは指導者の使命感の発露であり、
それが具体的な成果となるのです。
形の無い使命感や情熱が決意となって成功を作り出していく。
「君、
決意こそ、
すべての成功の源泉やで」
幸之助は厳しい視線で私に言いました。
・・・
【 11月25日 】 暗い絵を描けば
悲観した暗い絵を描けば、
その通りの方向に、
現実も動いていく。
自分も不可能だと思えば、
必ず不可能になる。
もうだめだと思ったら、
必ずだめになる。
だから、
そんな悲観的なイメージは心から消し去らなければならない。
「『私は勝つ』。
そう決めた人が勝つんや。
人間は思った通りになる」
幸之助にいつも諭されました。
・・・
【 11月26日 】 会社を変えたいなら
会社を変えたいなら、
社長が変わりなさい。
社員を変えたいなら、
自分を変えなさい。
自分を変えたいなら、
変わろうとまず、決めることです。
自分を変えるには、
「変わりたい」と、
心の底から願うことです。
幸之助は、
「人間は苦労して変わったぶんだけ、
幸せになるものだ」
と言っています。
・・・
【 11月27日 】 魂を揺さぶって生きねばならぬ
人間は、
幾つになっても、
魂を揺さぶって生きねばなりません。
年を感じた時、
人は老人というのです。
青春を忘れた時、
人は老けたと思われるのです。
人は、
いきいきと生きた時、
その人はいつも青春なのです。
青春は、
自分を奮い起し、
他人を幸せにします。
幸之助は、
「青春とは心の若さ」と言っています。
・・・
【 11月28日 】 病むことは敗北ではない
病むことは敗北ではない。
病床で自己を厳しく、凝視することで、
これからの進むべき道がわかってきます。
幸之助は、
病と格闘したからこそ、
傑出した仕事が出来たのです。
毎日が病との戦いで、
九四歳まで見事に生き抜きました。
病むことは敗北ではないのです。
・・・
【 11月29日 】 企業にはゴールはない
企業にはゴールはない。
「困れば経営の原点に立ち返ればよい」
会社は絶対につぶしてはならないのです。
そのために、
指導者は常に学び進化し続けなければなりません。
ダム経営に徹しなければ、
本当の経営者とは言えないのです。
永続することの大切さを、
幸之助はよく口にしていました。
企業をだめにするのは社会悪であり、
それが幸之助には耐えられないほどの苦痛だったのです。
・・・
【 11月30日 】 笑顔は若返りを
人は幸せだから、
笑顔になるのではなく、
笑顔になるから、
幸せがやってくるのです。
笑顔は人の心を大きく揺り動かす力となるのです。
笑顔は若返りを促進します。
若返れば、
新しいものの見方が出来るのです。
幸之助はものごとをいつも明るく見つめていました。
<感謝合掌 平成30年11月21日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」12月1日~10日 - 伝統
2018/12/01 (Sat) 18:40:31
・・・
【 12月1日 】 頂上は一つでも、道は無数にある
困難や障害を、
山や谷をどれだけ多く乗り越えたかで、
その人の人生が決まるのです。
幸之助は、
大きな試練のたびに、
絶望を希望の変え、
厳しい人生の荒波を前進へのエネルギーに変えて、
力強く経営してきたのです。
頂上は一つでも、
道は無数にあるのです。
・・・
【 12月2日 】 自分の人生は自分の力で切り開く
人生は一度しかありません。
幸之助は、
口癖のように、
「木野君、
自らの人生はな、
自分の力で切り開くことしか出来へん。
どんなに人様を頼っても、
その頼る気持ちがあるかぎり、
人様からの共感を得ることは出来んのや」
自分の力で苦労を切り拓こうという精神が大切です。
指導者の在り方を学びました。
・・・
【 12月3日 】 絶望を希望に変えるのが指導者の一念
指導者とは、
人を導き、
人の上に立つ人のことを言います。
「人の上に立てば、
煩わしいこともぎょうさん起こる。
だから決まって一人の方が良かったと思うもんや。
けれどもな木野君、
一人の方が良かったと思う時は、
自分が負けている時やで」
指導者は、
どんな絶望でも希望に変えていく一念がいるのだと、
人の上に立つ人間の心構えを学びました。
・・・
【 12月4日 】 何のために経営するのか
「何のために経営するのかと問われれば、
それは経営理念を実現することだ」
と、幸之助は言っていました。
「儲けることは大事や。
それを忘れてはいかん。
しかし儲けが先に来ると、
経営はうまくいかないようになっている」
つまり、
指導者が志を立てて、
理念の実現に向かう過程でその結果として利益が上がるものです。
経営理念の確立が最も大事です。
・・・
【 12月5日 】 トラブルの解決が経営や
自分の条件だけで考えて、
問題を解決すればよいと考えていると、
いつの間にか周囲に対する配慮が足りなくなります。
「問題の解決は、
試練の一つと思うこと。
その試練を乗り越えるには、
周りの協力が必ずいること。
問題解決のコツは、
常日頃から周囲に配慮しておくこと」
幸之助は、
トラブルや問題解決の名人でした。
・・・
【 12月6日 】 神が許さん
幸之助は、
共存共栄を信念としていました。
私はファクシミリの世界シェアーを独占する方法はないかと、
あれこれ真剣に考えていました。
しかし、
その考えを知ると、
烈火の如く叱られました。
「自分が独り占めしようとすれば、
世間は許すかもしれないが、
神が許さん」
という言葉が心に残っています。
・・・
【 12月7日 】 自ら断崖の淵に立て
不景気になると、
もうだめだとあきらめる人がいます。
幸之助は、
長い人生の中で五度の逆境を体験しています。
「まわりの影響でじわじわと断崖に追い詰められたら、
どんな人間もいい考えは浮かんでこん。
断崖の淵に自らの意志で立つんや」
自らを追い詰めて断崖の淵に立てば、
そこから独創性が生まれてくるのです。
・・・
【 12月8日 】 泥棒も三分の利
幸之助は叱り方の名人でした。
時には、
顔を真っ赤にして烈火の如く叱っていましたが、
人間を叱ったりものごとを叱ったりしませんでした。
「君のこのやり方は、
松下経営理念に沿っていない。
経営理念に沿って仕事をして、
初めて仕事というんや。
君は仕事してへんやないか」
相手を叱るとき、
泥棒も三分の理があると心がけ、
心の中で許しながら叱っていました。
・・・
【 12月9日 】 世話好きにならんとあかん
幸之助は、
縁と恩を大事にしました。
それだけに人間の心の動きに敏感でした。
「木野君な、
自分が成功しようと思うたら、
先ず世話好きにならんとあかんで。
人間は与えたもんしか返ってこんのや」
指導者の条件は、
面倒見の良い人になることだと教えられました。
・・・
【 12月10日 】 明るい方から見る
「木野君な、
ものごとが起きたとするやろ、
起きた事実は一つや。
明るい方から見るか、
暗い方から見るかで、
一八〇度ものごとは変わるんやで。
どちらから見た方が、
成功すると思う」
幸之助はいつも質問をしてきました。
この質問は、
鍼灸師宅で、
針治療をしながらの時でした。
一つのものごとでも、
多面的に見る事が大事だと教えられたのです。
<感謝合掌 平成30年12月1日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」12月11日~20日 - 伝統
2018/12/11 (Tue) 17:52:23
【 12月11日 】 夢は自らつくる
幸之助の条件は、
自分の力でものごとを決めることでした。
よく「経済と経営は違う」と言っていましたが、
経済に影響を受けるのは、
人頼りの経営だと考えていたようです。
よく先延ばしをする経営者がいます。
来年の景気がよくなるから、
来年に延ばそうというような考えです。
そうすると決まって幸之助は、
「その考え方が甘いんや!
自分の夢は自らが創るもんや。
人を頼りにしたらあかん」
と、厳しく注意していました。
・・・
【 12月12日 】 変わったことないか
会社を取り巻く環境は目まぐるしく変わっています。
よく会社に行くと、
挨拶変わりに
「変わったことないか」
と聞きます。
幸之助は真剣に変化に対して質問をしていました。
しかし、
よくよくその態度を観察していますと、
変化を先取りする姿勢が大事だと言うことに気づかされました。
変化を知った時は遅れているのです。
・・・
【 12月13日 】 自分をチェンジするんやで
幸之助は、
私が松下電送の社長時代に、
「木野君な、
経営理念に祈って祈って、
人ではなく自分をチェンジするんやで。
チェンジするのは自分の生命や」
と、よく言いきかせてくれました。
自分の生命をチェンジするとは、
考え方をチェンジするという意味でした。
そうして、
宇宙根源の法則に乗って、
勝手に道が開けてくるのです。
今思うと、
幸之助は短い言葉で、
深い深い生き方の極意を伝えてくれていたのです。
・・・
【 12月14日 】 人に光を当てんといかん
人に光を当てると言うことを、
幸之助に言われたとき、
まさか懐中電灯で照らすのかと、
若気の至りで思いました。
そうではなく、
人間をすべての中心に据えて、
ものごとを考えろ、
という意味でした。
「木野君、
あの○○君は今どうしてるんや。
人間がおとなしいから、
何か困ってることないやろな?」
幸之助の人間主役の経営を実感した瞬間でした。
心優しい「仁の人」でした。
・・・
【 12月15日 】 変革する
幸之助は絶えず変革を続けた人でした。
お金があっても、
商売がどんなに繁盛しても、
変革の手を緩めることはありませんでした。
ある日、
「木野君な、
変えようとすると何でもスムーズにいかん。
必ずゴタゴタが起きる。
ほとんどの人が穏便に変革しようとするけど、
問題を起こすために変革を打ち出すんやで」
と言われました。
何事も覚悟無くして成就しないのです。
・・・
【 12月16日 】 見通していた創業者
時代が激変しています。
そしてそのスピードの速さは我々の想像をはるかに超えています。
ある日、幸之助が
「木野君な、
二一世紀になったら松下という名前がなくなるかもしれんで。
しかし、
松下経営理念は不滅や」
と、言ったことがありました。
現在、
パナソニックと社名変更されていますが、
幸之助は時代を鋭く読む力をもっていました。
・・・
【 12月17日 】 経験と体験は違う
「木野君な、
経験と体験とは違うで、
どう違うかわかるか」
いつものように禅問答のような質問です。
車の中でも、
トイレの中でも、
いつでも、
どこでも質問するのが幸之助でした。
私への愛情だったと思います。
質問に答えると、
「違うな」
という返事です。
「経験は誰もがしてるんや。
五〇年生きたら、
五〇年の経験がある。
体験は違うんや。
体験は体を痛めて、
のたうち回ってつかむもんや」
・・・
【 12月18日 】 三人の仕事を二人で
幸之助は社員を大事にするだけでなく、
物心両面の豊かさが大事だと考えていました。
「人間は精神的満足だけではあかん。
生活があるんやから、
給料もガパッと出さなあかん。
その為には、
三人の仕事を二人でやったらええんや」
つまり創業者はバランス感覚が優れた人でした。
だから、
会社の生産性をあげていったら、
いくらでも給料は高く払っていけると考えていたのです。
・・・
【 12月19日 】 社長の喜び
幸之助は非常に神経質で繊細な方でしたが、
社員に対してはいつも幸せだけを願う人でした。
ある時、
こう言われたことがあります。
「社長の喜びは賞与を渡すときや。
ガパッと渡すと、
もらう方もウワッと受け取る。
共に喜ぶ社員の顔を見るのが経営者の一番の醍醐味や。
そういう経営をせなあかんで」
東邦電気の問題解決は、
この考え方を教えてもらったからです。
・・・
【 12月20日 】 経営のコツをつかむ
私が一番苦労したのは、
東邦電気の再建でした。
何度も何度も幸之助に叱られました。
そしてそのたびに、
上手にいくコツを体得していったように思います。
「君な、
上手くいくかどうかは、
経営者自身の問題や。
経営のコツをつかんでいるかいないか、
それが成功するか失敗するかを決めるんや」
人間は反省しながら挑戦し、
挑戦しながら反省して経営のコツをつかんでいくと思っています。
<感謝合掌 平成30年12月11日 頓首再拝>
「松下幸之助に学ぶ 指導者の365日」12月21日~31日 - 伝統
2018/12/21 (Fri) 19:03:43
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【 12月21日 】 一念が大事
一事が万事と言いますが、
一つのことに集中して努力している人は、
時間の差はあっても必ず成功します。
幸之助はこうした天地の理法を感じていたと思います。
私があきらめそうになると、
「道を変えたらあかん。
どんな逆境に出合っても、
初心にかえって最後までやり遂げるんや」
と、励ますように論してくれました。
あれもこれもと、
気の多い人のことを器用貧乏と言いますが、
一念が大事です。
・・・
【 12月22日 】 結果だけでは
幸之助は結果を大切にした人です。
しかし、
経営理念に反する結果を評価しませんでした。
私はファクシミリの開発の時に結果を急ぎました。
大赤字ですから、
なんとか良い結果を創ろうと思ったからです。
しかし、
どんなに自社に有利なことでも、
よく叱られました。
「神が許さん」
という言葉で注意されたこともあります。
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【 12月23日 】 松下経営哲学を語れ
私は平成10年に幸之助の夢を見ました。
まだ若いとき、
私のことを
「熱心な子でしてね」
と紹介してくれたのです。
本当に今、思い出しても歓喜に絶えません。
九四歳で亡くなるまでの四四年間、
振りかえると迷惑ばかりを掛けていました。
しかし、
側にいる機会が多かったせいか、
よく叱られ、
そして育てられました。
松下経営哲学を語り継ごうと決意したのは、
夢を見た時からです。
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【 12月24日 】 人間力が大事やで
人間力とは実践する力、
未来を創り出す力だとも言えます。
幸之助は、
「その人の考え方と日々の送り方の総和である」
と定義しています。
「木野君な、
人間力を磨かんといかんで。
それが一生の人間の仕事や」
と、いつも言われていました。
幸之助は評論家ではなく、
人間力をもった実践者だったのです。
理屈ではなく、
実行して成果を創る力のある人でした。
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【 12月25日 】 信用第一
幸之助が大事にしていたのは信用です。
逆に言いますと、
一番恐れていたことは信用を失うことでした。
それだけに社員教育を徹底しました。
一人の社員のちょっとした言動で一瞬にして失われるのが信用です。
「木野君な、
信用を作り上げることは難しい。
しかし、
一度失ったモノは、
返ってこないと思って商売せんとな」。
今でも耳元でよみがえります。
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【 12月26日 】 人の話をよく聞け
幸之助は人の話をじっくり聞く人でした。
「君な、
人の話を聞くときは、
相手の本当に言いたいことを聞くんやで。
自分の考えを挟んだらあかん。
素直に相手の立場になるんや」
幸之助によく言われました。
道元禅師は、
「耳で聞くな、
目で見るな、
体全身で聞き、
身と心で見ること」
の大切さを説いています。
幸之助の偉大さを痛感しています。
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【 12月27日 】 君の身柄は私が預かる
幸之助とのご縁は、
PHP運動でした。
私は当時大学生(二一歳)でしたが、
中退してこの運動に没頭したいと思い、
熱心に頼み込んだのです。
幸之助が一番苦しい時でしたが、
本当の国民精神復興活動であると共感したからです。
昭和二三年の秋のことです。
「君の身柄を私が預かる」と言われました。
幸之助はどんな「縁」でも大切にした人でした。
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【 12月28日 】 最後の瞬間まで精一杯生き切りたい
自分の生命はいつ尽きるか解りません。
しかし、
その最後の瞬間まで精一杯生き切りたいものです。
これは幸之助の生き方に学んだ私の心からの念願です。
人間は一人では何もできません。
同じ目的に向かって、
互いに励まし合い、
支え合う同志がいてこそ、
困難を乗り越え、
難事を成し遂げることが出来るのです。
真の人間の結合こそ、
歴史を変革し、
大きな時代のうねりを起こせるのです。
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【 12月29日 】 いつも求めんといかん
幸之助は自らの意思で生きた人でした。
妥協を嫌がりました。
納得するまで考えている様子を、
何度も見ました。
今思い出すと、
その姿は真実の答えを求める必死の姿だったと思います。
「君な、
人間は求めんといかん。
求めて求めて悩むことや。
そうしていると自然と道が開けてくるもんやな」。
幸之助の言葉が今でも聞こえてきます。
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【 12月30日 】 仕事は丁寧に
幸之助は何事も繊細な人でした。
お客様をお迎えする時などは、丁寧すぎる位、
常人の及びのつかぬ態度でした。
仕事にも「念には念を入れろ」と教えられたものです。
ある日、こう言われました。
「君な、仕事は丁寧にせんとあかん。そやけど
早くしなあかんのや。先様は急がれてるし、
遅いと余計なコストもかかる」
丁寧さと早くすることは矛盾しないのです。
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【 12月31日 】 苦境に勝つカギは無限にあるんや
多くの企業は現在、
苦境の時代を迎えています。
幸之助は私が苦境に立つと、
事前に情報を取るのでしょう。
「木野君、
苦境に勝つカギはなんぼでもある。
なんやと思う」
と呼び出して聞くのです。
何かあると直ぐに質問されて困りました。
考えて見ましたがなかなか思い当たりません。
「ええか、
自分で自分に限界をつくるから何でも解決せんのや」。
つまり、
固定観念を捨てて素直にものごとにあたれと諭されたのです。
<感謝合掌 平成30年12月21日 頓首再拝>
Re: 松下幸之助に学ぶ 指導者の365日 - kotjyijdtl URL
2020/08/29 (Sat) 16:09:17
伝統板・第二
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