伝統板・第二
樹の精霊の声~地球交響曲第八番 - 伝統
2015/10/08 (Thu) 04:43:57
今日、10月8日は【木の日】。
日本木材青壮年団体連合会が
「木材をはじめとする木材の良さを見直してもらおう」
と1977年(昭和52年)に設けた日。
十月八日の十と八を合わせると木になるところからこの日となった。
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この【木の日】に関連し、昨日のスレッド「楽しい神社参拝記~その3」
(http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6605902)で
紹介いたしました「地球交響曲第八番」の詳細を紹介させていただきます。
(1)「地球交響曲第八番」のコンセプト
①私達日本人の身体(からだ)の中には遥か縄文の昔から1万年近くに渡って
聴き続けて来た樹の精霊の歌声が、かすかな残響波となって今も響き続けています。
世界の人々が称賛する日本の伝統文化の美は樹の精霊との出会いに依って育まれ、
洗練されて来た、と言えるでしょう。
②東日本大震災から3年、人智を遥かに越えた宇宙的な力に依ってもたらされた
崩壊と苦難から立ち直り、真の復活を遂げる為に、私達日本人は今、
なにに気付き、何をなさなければならないのか!
「樹の精霊の声、すなわち宇宙の声を聴く力を甦えらせなければならない」
と気付いた日本人達がいます。
地球交響曲「第八番」では、この人々の想いと活動を世界に向って発信します。
地球の未来の全ての生命が健やかに、末永く生き続けることを願って。
(2)樹の精霊に出会う──能面「阿古父尉(あこぶじょう)」の復活
①天河大弁財天社には、過去600年間、再び甦る日を待ちながら
眠り続けて来たある能面が納められています。
②600年前の能面をそのまま舞台で使うことはできません。
そこで、当代随一の能面打 見市泰男氏が選ばれ、「阿古父尉」の復活が始まったのです。
③能面は、単なる演劇用の仮面ではありません。
能面を彫り出す為に選ばれた老大樹の中には未だ姿形を持たない無数の能面
=樹の精霊が潜んでいます。
その能面のひとつを、匠(たくみ)が古(いにしえ)の姿形に学びながら、
磨き抜かれた手技(てわざ)と祈りに依って目に見える世界へ誘い出してゆく。
匠が震(ふる)う鑿(のみ)の一刃一刃は、
樹の精霊を表(面)の世界に移し変えてゆく神事の様なものなのです。
(3)樹の精霊の歌を聴く ──ストラディヴァリウスと津波ヴァイオリン
①17世紀のイタリアに、「樹の精霊」の歌声を聴くことのできたひとりの
天才的ヴァイオリン製作者がいました。
アントニオ・ストラディヴァリ、彼が90年の生涯をかけて作った
至高の名器「ストラド」は、300年間世界の名演奏家達に愛され、弾き続けられ、
21世紀の今もヴァイオリニスト達の垂涎の的です。
②ストラドはなぜ300年間も現役の名器として生き続けることができたのか?
その謎に答えることのできるひとりのヴァイオリン製作者が21世紀の日本にいます。
中澤宗幸、愛称ムーニー、兵庫県生まれ、72才、
③彼がこんなことを言っています。
「ストラドは単なる楽器(モノ)ではありません。
魂を宿した有機体・すなわち生き物です。
生き物である限り身体(からだ)は必ず老いてゆきます。
しかし、魂=樹の精霊は、歴代の名演奏家達が奏でた音魂を記憶し続けています。
その音魂の記憶が、21世紀の秀れた演奏家と出会い、新たな美しい音楽として
甦えることを願って私も修復・調整しています。
ストラディヴァリは、樹の精霊の声にしたがってストラドを作ったのですから。」
(http://gaiasymphony.com/no8/violin)
(4)心に樹を植える ──森は海の恋人
①畠山さんは、日本の高度成長期に、気仙沼の青い海が赤く濁り始めた時、
その原因が、海から20キロも離れた室根(むろね)山の森の荒廃にある、
といち早く気付き、平成元年に室根山の植林運動を始めた人である。
②「海の民が、なぜ山の植林運動をするのか?」
そんな奇異の目に晒されながら始めた植林運動「森は海の恋人」に依って
気仙沼の海はしだいに青さを取り戻し、フランスのカキ業者が
「ここはカキにとって天国のような海ですね」と絶賛した。
それから暫くして、あの3.11大津波が気仙沼を襲い、畠山さんのカキは全滅した。
③大津波から1ヶ月ほど経ったある日のこと、海から駆け戻って来た孫がこう叫んだ。
「おじいちゃん、海に小さなお魚がいっぱいいるよ!」
試しに残っていた種苗ガキやホタテ貝を海に入れると、
大津波前の2倍の速さで成長した。
気仙沼の海は、自らの力で、驚異的な復活を開始したのだ。
④それにしてもなぜ、畠山さんは25年以上も前に、海の汚れの原因が森の荒廃にある、
と気付いたのだろうか。
その背景には縄文時代から受け継がれて来た私達日本人の自然観と
現代の科学的智見との柔らかな融合がある。
室根山の室根神社に奉られている「瀬織津姫(せおりつひめ)」は、
人間の営みが必然的に生み出す罪穢れを川の早瀬で祓い浄め、
健やかな真水を海に届ける縄文の女神である。
幼い頃からその祭りに親しんでいた畠山さんは、
無意識の内に森と川と海との人智を越えた絆を感じていたのかも知れない。
少年時代には、父の操る櫓こぎの和船に乗って海の民の叡智を身体を通して学び、
さらに長じて現代の科学的智見を通して、海の汚れの原因を科学的に理解した。
それが「森は海の恋人」運動に結実したのだろう。
(http://gaiasymphony.com/no8/forest)
<感謝合掌 平成27年10月8日 頓首再拝>
地球交響曲 第八番~宇宙の声が聴えますか - 伝統
2015/10/22 (Thu) 04:43:52
《畏れと美と智恵と勇気と
Fear, Beauty, Wisdom and Bravery》
この地球に初めて生命が誕生して38億年、生命は何度も絶滅の危機に瀕しながら、
その都度奇跡のように甦り、新たなる進化を遂げ、私達人類は今、ここにいます。
宇宙は、自らが生んだ生命を“可能な限り永く生かせ続けたい”
という意志を持っている様にさえ思えます。
この“宇宙の意志(Universal mind)”を
地球上で体現しているのが「樹」です。
樹は何億年にも渡って地球の大気中の酸素濃度を21%に保ち続け、絶滅と進化を
繰り返してきた多様な生命を生かし続けてくれたのです。
世界中の文化に、樹齢数百年の老大樹には精霊がいるという言い伝えがあります。
樹の精霊は、“宇宙の意志”の顕われなのかも知れません。
東日本大震災から約4年。
真の復活を遂げる為に、私達日本人は今、何に気づき、
何をなさなければならないのか!
「樹の精霊の声、すなわち宇宙の声を聴く力を甦えらせなければならない」と
気づいた日本人達がいます。
『地球交響曲 第八番』では、この人々の想いと活動を世界に向けて発信します。
地球の未来の全ての生命が健やかに、末永く生き続けることを願って
龍村 仁(監督)
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《樹の精霊に出会う》
梅若玄祥(能楽師・人間国宝)
見市泰男(能面打ち)
柿坂神酒之祐(天河大辨財天社宮司)
奈良県吉野にある天河大辧財天社の宝物庫には、
600年間眠り続けてきた能面「阿古父尉」(あこぶじょう)が納められている。
それは、天才的能役者・観世流三代目元雅が都を追われ、
万感の想いを込めて天河神社の能舞台で舞い、自らの手で奉納したもの。
元雅はその後、暗殺されたと伝えられている。
この「阿古父尉」に訪れた、復活の時。
能面は、単なる演劇の仮面ではない。
能面を削り出す老大樹には、未だ姿形を持たない無数の能面=樹の精霊が潜む。
その能面のひとつを、匠が磨き抜かれた手技と祈りによって、目に見える世界へと導き出す。
その能面をつけた演者が舞台に立つ時、演者に乗り移った“宇宙の意志”は、
時空を越えた幽玄の世界へ人々を誘ってゆく。
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《樹の精霊の歌を聴く》
中澤宗幸(ヴァイオリン製作者)
中澤きみ子(ヴァイオリニスト)
17世紀に活躍した天才的なヴァイオリン製作者、アントニオ・ストラディヴァリが
作った名器「ストラディヴァリウス」は、現在も弾き続けられている。
なぜ現役の名器として生き続けているのか。
その謎に答えることのできるひとりのヴァイオリン製作者が21世紀の日本にいる。
世界の名演奏家達が愛器の修復や調整を依頼するヴァイオリン製作者、中澤宗幸だ。
「ストラドは単なる楽器(モノ)ではない、魂を宿した有機体・すなわち生き物。
魂=樹の精霊は、歴代の名演奏家達が奏でた音魂を記憶し続けています」。
東日本大震災後、中澤は、津波で流された楓と松を用いて「津波ヴァイオリン」を製作。
彼が手がけるヴァイオリンたちから“樹の精霊の歌”に耳を傾ける。
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《心に樹を植える》
畠山重篤(カキ養殖業・NPO法人「森は海の恋人」理事長)
畠山 信(三男・NPO法人「森は海の恋人」副理事長)
高度成長期、気仙沼の青い海が赤く濁り始めた原因が海から遠く離れた
室根(むろね)山の森の荒廃にあるといち早く気付いた畠山重篤。
彼が始めた植林運動により、気仙沼の海は青さを取り戻していた。
しかし、東日本大震災の大津波が気仙沼を襲い、カキは全滅。
海から全ての生きものが姿を消した。
海の汚れの原因が森の荒廃にあると気づいた背景には、室根山にある室根神社の存在があった。
室根神社では、4年に一度大祭が行われる。
気仙沼の海の民が夜明け前の海で海水を汲み、室根神社へ運び、
その御神水で御神体を浄め、そこから祭りが始まる。
震災後初めて行われた平成25年の大祭で、畠山はその大役を担う。
彼の“魂”の復活と“海”の復活を描く。
(http://www.cinemarise.com/theater/archives/films/post-62.html)
<感謝合掌 平成27年10月22日 頓首再拝>