伝統板・第二
雄弁家への道~「話術」 - 夕刻版
2015/07/16 (Thu) 12:41:29
スレッド「効果的に伝える力」に関連した新たなスレッドです。
(http://dentou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6502921)
(投稿開始は、今夕を予定しておりますが、
Webアドレスを設定するための事前の投稿です。)
話術は磨くもの - 夕刻版
2015/07/16 (Thu) 18:04:16
*「ツカむ!話術」パトリック・ハーラン・著より
(1)話術は性格ではなく磨くもの
①話術は磨くもの。
生まれつき言葉をしゃべれる人間がいないように、
生まれつき話がうまい人なんていません。
②「話すこともスキルの集積」と考えましょう。
どれだけたくさんのスキルを学んで、どれだけ自分でその技術を磨いてきたか。
大事なのはそこなんです。
③アメリカの社会では、話術のトレーニングをしていない人は、
社会生活を営む上で明らかに不利になります。
自分の性格がどうあれ、
サバイバルのためには自分らしく話す技法を身につけるしかない。
そう割り切って、スキルを磨くものなんです。
・・・
<参考Web:【東工大講師に】パックンことパトリック・ハーランの経歴が無駄にすごい
→ http://matome.naver.jp/odai/2135018324881632101 >
<感謝合掌 平成27年7月16日 頓首再拝>
コミュニケーションは「3K」を目指せ! - 夕刻版
2015/07/17 (Fri) 19:14:21
(2)コミュニケーションは「3K」を目指せ!
①3Kとは「気持ち・考え・行動」。
これは、古代ローマで世界一の話術を持っていると謳われたキケロが、
相手を説得するときに大事なこととして説いた3つのことです。
②気持ち、考えを変えることで行動が生まれる。
結構忘れがちなことですが、
コミュニケーションの目的として、
この「3K」は常に心に持っておきたい言葉です。
<感謝合掌 平成27年7月17日 頓首再拝>
「自覚! 自信! 自己主張! 」 - 伝統
2015/07/18 (Sat) 17:51:13
(3)「自覚! 自信! 自己主張! 」
東工大生に向けた授業で毎回連呼して、 、
学生の皆さんに復唱させていた「この授業のモットー」が
「自覚! 自信! 自己主張! 」。
①自覚:自分の立場、知識、目的、強み、弱みなどを把握した上で話そう!
②自信:自分には発言する資格があるだけではなく、
相手が聞いて得するぐらい価値のある話ができるんだと信じよう!
③自己主張:自分ならではの視点や考え方に誇りを持ち、
自分の言いたいことをはっきり伝えよう!
<感謝合掌 平成27年7月18日 頓首再拝>
話すときの姿勢 - 伝統
2015/07/19 (Sun) 19:31:26
(4)話すときの姿勢
まずは話すときの姿勢。姿勢は話術の大切な一つの要素です。
①背筋を伸ばし、足を肩幅に開き、両腕は肘を軽く曲げて、
ズボンの縫い目に親指が来るようにして立ちます
(女性の場合はややスタンスを狭めに)。
この姿勢だと聴いている人から落ち着いているように見えるんです。
僕はこの姿勢を西部劇の中に登場する、銃で戦う人にちなんで
「ガンファイターポーズ」と呼んでいます。
②そして話す時には、相手の目を見ること。
大勢の前でしゃべる場合は、左右、上下に目を配ることで、
皆がコミュニケーション対策であるということを示します。
③声の使い方も大事です。
基本的には、ちょっと大きめな声で話しましょう。
最初が小さめでどんどん大きくしていくのもいい手です。
自信と勢いが増していくように聞こえますよ。
④それから声のメリハリ。
飽きられないように、単調にならないように心がけましょう。
例えば、強調したい箇所は大きな声で、
「あなたにだけ特別に」という箇所は声を小さくしたり、
また丁寧に説明したい所ではゆっくり話したり、
畳みかけたい時は、勢いよく話したりする。
これだけでも、やるのとやらないのでは話の印象が大きく違います。
<感謝合掌 平成27年7月19日 頓首再拝>
著者が圧倒されたジャパネット高田社長のすごさ - 伝統
2015/07/20 (Mon) 18:10:45
(5)著者が圧倒されたジャパネット高田社長のすごさ
①世の経営者に求められるのが、プレゼンスキル。
いわゆる、相手を説得する力です。
②高田社長の持っているトーク術を具体的に説明すると、
以下のような特徴が浮かんできます。
・徹底した視聴者目線(相手目線)
・自信を持った主張(訴えかけ)
・独特なイントネーションによる安心感
(プロのナレーターが読むような完璧さがない)
・他の人と大きく異なる独自なスタイル(他者との差別化)
商品に関心を寄せない人に、
関心を持たせるテクニックを高田社長は駆使しているのです。
・・・・
高田明社長(2014.5.12当時)のプレゼンにかける想い
*Web:産経ニュース(2014.5.12 )
(1)高田社長は、一番大切にしているのは「自分の想いを自分の言葉で伝える」ことだ
と言い、鍛錬以上に、経験を積み重ねることでできるようになったと話した。
(2)その上で、高田社長は、実体験を持って話すことに気を付けているのだと語り、
現在は健康で生きがいのある人生がいかに大切かを伝えるために、
自らもオフィス内ではエレベーターに乗らず、
すべて歩いて移動しているというエピソードを紹介。
(3)このような高田社長のコミュニケーションについて、
パックンは『ツカむ!話術』で詳解しているアリストテレスが説いた
「エトス(人格による説得)、パトス(感情による説得)、ロゴス(言葉の力による説得)」
をひきながら、
「特に高田社長は、本当に『私のことを想ってくれている』というのが伝わってくる、
エトス度が非常に高いので、みんな高田社長の話を聞きたくなるんです」と分析した。
(4)また、高田社長は信念を持って語ることの大切さも強調。
ある時にローヤルゼリーを、「5分間のラジオ番組で絶対1000個売るぞ!」
と強い決意を持って出演し、熱弁をふるったところ、1500個売れたというエピソードを披露。
これを受け、パックンは、東京工業大学で教えている講義の中でモットーとしているのが
「自覚、自信、自己主張」であり、自らの強み、そして弱みを見極めたうえで、
自信を持って主張することで、自分の予想を超えていろんなものをツカむことができる、
と話した。
(5)対談の終盤では、高田社長は自らのモットーである、
“Live with passion.“(感動なくして人生なし)を紹介しつつ、
一度きりの人生を豊かに過ごすために、いいコミュニケーションをしていくための、
話術の大切さを話した。
(http://www.sankei.com/economy/news/140512/prl1405120014-n1.html)
<参考動画:パックン×高田明「相手の心をツカむ!話術」
→ https://www.youtube.com/watch?v=v6e5OARN9bc >
・・・
<参考Web
(1)本流掲示板「高田明氏の言葉から (6583) by”龍 さま”」
→ http://bbs2.sekkaku.net/bbs/?id=sengen&mode=res&log=1527
<感謝合掌 平成27年7月20日 頓首再拝>
見た目も大事! - 伝統
2015/07/21 (Tue) 21:01:09
(6)見た目も大事!
①相手の心をツカむ上では、話す技術だけではなく、
見た目も極めて大事です。
例えば、レーガン元大統領のメディア顧問であったマイク・ディーヴァー氏は
「テレビにおいて視聴者が注目しているのは、
85パーセントが見た目、
10パーセントが言葉の印象、
そして5パーセントが話の内容だ」
と指摘しています。
②見た目といっても清潔な格好するという以外にも要素はたくさんあります。
話を聞く時のちょっとした仕草であったり、態度もそう。
ブッシュ・ジュニアとアル・ゴアの争いとなった2000年の大統領選挙で
公開ディベートが行われた際に、ブッシュ・ジュニアが話をしている間、
アル・ゴアが少し小馬鹿にしたような表情でそれを見ていたそうです。
その表情が鼻についた人が大勢いたのか、アル・ゴアは敗北してしまいました。
③話を聞く態度も見られています。
いくら良い話をしても、態度が微妙ならば受け入れてもらえないのです。
<感謝合掌 平成27年7月21日 頓首再拝>
相手の話を聞くポイントは3つ。 - 伝統
2015/07/22 (Wed) 19:28:06
(7)相手の話を聞くポイントは3つ。
①まずは相手の話をどう聞くか。
人の話に相づちをうって、話を促して、うまく話を引き出せる人が相手だと、
ついつい自分の話をしちゃいますよね。
そして話した後には楽しかったという印象が残って、また話したいなと思う。
まさに話し上手は聞き上手。そんな聞き手を意識することが一つ。
②二つ目は、相手の話の何を聞くか。
相手の話をよく聞いて、相手が使っている感情表現や
何度も出てくる言葉をチェックして、
相手の価値観を理解することが大事です。
そうすることで、相手が何を優先していて何を求めているのかが把握できます。
③三つ目は聞く姿勢。
ゆったりとくつろいで、リラックスした雰囲気を出したり、
少し前のめりで、相手の目をずっと見ることで熱い興味を示したりと、
聞く姿勢もいろいろあります。
<感謝合掌 平成27年7月22日 頓首再拝>
ディテールとストーリー展開 - 伝統
2015/07/23 (Thu) 20:39:55
(8)ディテールとストーリー展開
日本の方の話で特に欠けていることが多いと思うのが、
ディテールとストーリー展開。
①ディテールは具体的かつ細かい描写。
「男が缶を置いた」より、「中年の長身の男が、ヘルシアコーヒーを美味しそうに
飲み干してから、空き缶を社長の机の上に置いた」のように
状況を細かく描写したほうが、面白さも信憑性も増します。
②データもディテールの一つとして有効に使えるもの。
「多くの人が寒い中で待っていた」と言うより、
「300mを超える行列で数千人が2日前からマイナス5度の寒さの中で待っていた」
と言ったほうが情景がクッキリ見えますよね。
③次はストーリー性、つまり物語の要素。
話全体にも、細かいところにもエピソードを盛り込んだり、
起承転結の流れをつけたりするよう注意します。
同じ情報でも、要点だけではなく、その前後に展開があると聞きやすいし、
印象に残りやすいんです。
例えば「私は映画「アルマゲドン」が好きです」と言われても
「ふ~ん」で終わりますが、
「「アルマゲドン」って観たことないけど、大好き! 」と言われたら
「えっ、観てないのになんで? 」と聞きたくなりません?
ツカみが利いています。
その後に「数年前に、当時の彼氏と「アルマゲドン」を観ようとして、
有楽町の映画館に着いたらその日は満席で観れなかったんだ。
「じゃあ、どうしよう? 」と話してた時、目の前に宝くじ売り場があって、
映画のチケット代で適当に買ってみたら・・・100万円が当たったの!」と
続けたら、たいていの人は引き込まれるでしょう。
流れがあって、ディテールもある。その状況が目に浮かびます。
聞き手は「で、その彼とはどうなったの? 」と
聞きたくなっていること間違いなし。
「まあ、その彼氏とは別れちゃった。一緒に買った宝くじは当たりでも、
男としてははずれだったんだよね・・・」といったオチもつけられますね。
<感謝合掌 平成27年7月23日 頓首再拝>
人の心をツカんで、相手を動かす - 伝統
2015/07/24 (Fri) 20:42:57
(9)人の心をツカんで、相手を動かす
この本の最終目的は、人の心をツカんで、相手を動かす側に立つこと。
すなわち意見を通したり、人を説得できるようになることが目的です。
①ただただ自分の主張を押しつけるのでは、相手の心はツカめません。
相手の価値観や考え方を知った上で、
”相手が望むような形で説得できる”ような
話術を身につけることが大事なんです。
②一言でいえば、目指すのは3Kです。
「気持ち・考え・行動」。
話術をちゃんと活かせば、相手の気持ちや考えを変え、
行動するように説得できます。
そして最後のKである「行動」が話術の最終的な目標です。
人を説得するときは、相手にとってほしい行動がありますよね。
③その目的を果たすためには段階を踏む必要があります。
そのために知っておくべきなのが、
気持ちと考えを変えるための話術。
これができたら、高確率で相手の行動を変えることもできるようになります!
<感謝合掌 平成27年7月24日 頓首再拝>
3つの説得要素 - 伝統
2015/07/25 (Sat) 18:10:37
(10)3つの説得要素
①エトスとは人格的なものに働きかける説得要素。
話している人を信用しようという気にさせるような表現を指します。
人格が優れている、品格がある、人柄がよい、センスが良い、面白そう、
価値観が自分と一緒などの、その人自身の信頼性・信憑性などがエトス度を上げます。
②パトスは、感情に働きかける説得要素。
怒り、喜び、愛国心など、聞いている人に特定の感情を抱かせるような表現が、
説得する上で大きな役割を果たします。
③ロゴスは、頭脳に働きかける説得要素。
その人の言うことを頭で考えて理解し、納得するというようなものです。
だから論理性がある、理論的であるといったことでロゴスが高まります。
一般にロゴスは論理による弁論という意味で使われます。
でも僕は一見論理的に聞こえるけれど実際は論理に飛躍があるもの、
それっぽく感じるというものも含め「言葉の力による説得要素」という意味で
ロゴスという言葉を使っています。
この3要素はアリストテレスの「弁論術」の中に書かれています。
<感謝合掌 平成27年7月25日 頓首再拝>
エトス度を上げるキーワードは、 - 伝統
2015/07/26 (Sun) 19:11:44
(11)エトス度を上げるキーワードは、
実績・経験・地位・正直・真摯・誠実・相手のことを思っている
・親しみやすい・同じ価値観を共有している。
エトスを考える3つのポイントは、
①あなたは相手から見て、同じような価値観や目的を持った信頼できる常識人?
②あなたは問題の解決策を知っていそうな人?
③あなたは自分の利益ばかり考えないで、相手のことを考えて話している人?
これらに対して相手が全部イエスと思うようなら、
相手からみたエトス度は100点!
<感謝合掌 平成27年7月26日 頓首再拝>
パトスを上げるキーワードは、 - 伝統
2015/07/27 (Mon) 19:55:53
(12)パトスを上げるキーワードは、
同情・愛国心・怒り・憧れ・ストーリー・笑い・愛・恐怖・罪悪感。
①パトスアピールができていれば、相手が深く考える前に、
こちらの話を鵜呑みにさせて動かしやすくなる場合があります。
扇動者が愛国心や他国民、他民族に対する
怒りや恐怖をあおって戦争や迫害を呼び起こす。
高級ブランドがセレブ生活への憧れをあおってカバンや時計を売り込む。
チャリティー団体が恵まれない子どもや災害に遭った人々に
対する同情を誘って募金活動をする。
お母さんが罪悪感を持たせて、子どもにご飯を残さずに食べさせる。
パトスを使って人を動かしている例は数え切れないほどあります。
②相手に共感する、共鳴するということは、
コミュニケーションにおいて非常に重要な要素です。
自分の変化に気づいてもらってうれしいという気持ちも、
自分にもできそうだと親近感を抱くのも、
あるいは、自分もあんなふうになれたらなぁ、なりたいなぁと憧れるのも、
そこにあるのは相手への共感、共鳴です。
<感謝合掌 平成27年7月27日 頓首再拝>
ロゴスのテクニック - 伝統
2015/07/28 (Tue) 17:56:35
(13)ロゴスのテクニックとしては、
比較・比喩・例示・喩え話・対句・列挙・反復・呼びかけ・三段論法
(大前提、小前提、結論の3つからなる推論規則)。
ロゴスはまさに話術。
枕詞を使ったり、時々体言止めを使ったりといった修辞法を用いることや、
情景豊かな表現をすることによる巧みなストーリー展開も、
ロゴスを高めることにつながります。
ユーモアやジョーク、軽快な言葉遊び、言葉にリズムを持たせたり、
韻を踏んだりと心地よさを出すこと、
また日本なら5・7・5のリズムも、ロゴスにあたります。
どうやって自分の話の内容を
もっと相手に聞いてもらいやすく、伝わりやすくするか。
どうやったらもっと面白くできるか。
もっとインパクトを与えることができるか。
それを、言葉の効果的な使い方という視点から考えるのがロゴスなんですね。
上手にロゴスが使えると、それがエトスやパトスにも働きかけるわけです。
例えば、巧みな言葉づかい、それ自体はロゴスのテクニックですが、
それで笑いをとったら、面白い人に見えてエトス度が上がり、
また喜びという感情を引き起こすパトス効果も生まれます。
<感謝合掌 平成27年7月28日 頓首再拝>
ロゴスのテクニック~「”3”の法則」 - 伝統
2015/07/29 (Wed) 19:27:50
(14)ロゴスのテクニック~その2「”3”の法則」
何かを表現する時に「3」という数字を意識するのは、
皆さんもよくやっていることだと思います。
そもそもアリストテレスなども使っていた伝統的な手法です。
なぜかはよくわかりませんが
、”3”というのは本当に不思議なほど便利なもの。
話を聞いている側には気持ちいいリズムであり、
頭の中で内容が整理しやすくなって、
記憶にも残りやすい。
3つのものを列挙する。
3連発で並べて言うのも、
簡潔で、リズムがよくてインパクトが残りやすい表現です。
「うまい、やすい、はやい」牛丼の吉野家のキャッチフレーズです。
出てくるのが早くて、値段が安くて、おいしければ文句なし。
<感謝合掌 平成27年7月29日 頓首再拝>
ロゴスのテクニック(要点) - 伝統
2015/07/30 (Thu) 17:15:21
(15)ロゴスのテクニック~その3(要点)
論理的に考えるのは悪いことではありませんが、
論理よりも優れた言葉の力も忘れないように。
主なテクニックとしては次のようなものがあります。
①簡潔な言葉で言い切る。
②3の法則を使う。
③韻を踏む。対比する。5・7・5調などでリズムを作り出す。
④常識、固定観念をひっくり返す。
⑤関心を惹きつけるために質問などの「呼びかけ」をする。
⑥強調したり、記憶に残りやすくするために「反復」する。
⑦大事なところを際立たせるために「比較」をする。
⑧より具体的に示すために「例示」する。
⑨理解を深めるために、別のものごとに置き換える「比喩」を使う。
⑩複数のものを並べて対象化できるよう「列挙」する。
<感謝合掌 平成27年7月30日 頓首再拝>
謙遜自慢を活用する - 伝統
2015/07/31 (Fri) 19:01:45
(16)謙遜自慢を活用する
①自分をアピールする必要があるとき、直接的に自慢するよりも、
謙遜してちょっと自虐的なスタンスのなかで間接的に伝える
モデストブラッグの手法は、日本人のメンタリティにしっくりくるように思います。
② 例を挙げましょう。
「うちの奥さん料理上手なんだけど、
いつも野菜中心だし、お酒もあまり飲ませてくれない。
いや~大変だよ、モデルと結婚していると」
「うちの奥さん、モデルなんだ」と言うと自慢しているように聞こえますが、
「大変なんだ」と自虐を入れることで、
相手の反感を買いにくくしているわけですね。
謙遜自慢がうまく使えると、アメリカはともかく
日本の社会ではとても便利です。
<感謝合掌 平成27年7月31日 頓首再拝>
フレーミングで自分の論旨を有利な方向に促す - 伝統
2015/08/01 (Sat) 20:22:58
(17)フレーミングで自分の論旨を有利な方向に促す
①フレーミングとは、物事の切り取り方を変えて、
相手に与える印象を変えること。
言葉や角度を意識するロゴステクニックの1つです。
②ある工場で不良品の発生率が変化しました。
「不良品発生率が10%から5%になりました」
「不良品発生率が50%滅りました」
どうですか。大きく変わったと感じてほしいなら、50%減りました、
と言ったほうが効果的ですね。
<感謝合掌 平成27年8月1日 頓首再拝>
表現に意図的な策略を含ませる - 伝統
2015/08/02 (Sun) 17:48:20
(18)表現に意図的な策略を含ませる
①「最近、浮気した?」、こう質問されたとします。
「いや、してないです」、とあなたは答えます。
そこで「ああ、してないんですね、最近は」と言われたらどうですか。
あなたは「してない」と否定しているのに、
このやりとりを聞いた人は、以前はしていたかのような印象を持ちます。
②質問の仕方、選択肢の選ばせ方にバイアスがかかっています。
質問した相手は、「あなたは浮気をした」という、
結論がすでに入った質問を投げかけています。
<感謝合掌 平成27年8月2日 頓首再拝>
コモンプレイス - 伝統
2015/08/03 (Mon) 19:25:52
(19)コモンプレイス
国家的な規模のコモンプレイスというのも、国によって大きく違います。
僕も日本在住期間が20年を超えて、アメリカと日本、
双方のコモンプレイスの違いがよくわかるようになりました。
・安全性
・元気
・マナー
これらは日本国民のほぼ全員が持っているコモンプレイスです。
「安全性」。何ごとも安全第一、日本では「安全」であること、
「安心」できることは非常に重要なこと、一日に何回も聞く言葉です。
しかし、アメリカでは、安全・安心・セーフティとかセキュリティというのは
それほどみんなの共通認識として上位にランクインしません。
アメリカでは安全であることよりも、「自由」であること、
「自立性」が保たれていることが重視されます。
<感謝合掌 平成27年8月3日 頓首再拝>
話す内容のプランのチェック - 伝統
2015/08/04 (Tue) 19:06:34
(20)話す内容のプランのチェック
スピーチで自信を持つためにも話す内容のプランをしっかり考えておきましょう。
以下のチェックリストはエトス・パトス・ロゴスを活かせているのか
確認できるものとなっています。
①ツカみにインパクトはありますか(ロゴス、エトス)
②テーマについて話す「資格」があると感じてもらえるような
あなたの経歴は盛り込めていますか(エトス)
③聞き手に合わせた内容になっていますか(エトス、ロゴス)
④問題を取り上げる焦点や角度が有利なフレーミングになっていますか(ロゴス)
⑤ストーリー展開ができていますか(パトス、ロゴス)
⑥メリハリの利いたディテール描写はできていますか(ロゴス)
⑦愛国心・怒り・恐怖・憧れなど、目指している行動に合わせた感情を
引き立てていますか(パトス)
⑧そこに集まっている人の共通認識が反映される
コモンプレイスを使っていますか(エトス、ロゴス)
⑨(自虐ネタなど)笑いの要素はちりばめられていますか(エトス、パトス、ロゴス)
⑩聞いてよかったと思えるような知識やデータが盛り込まれていますか(ロゴス、エトス)
⑪あなた自身の体験が入っていますか(エトス)
⑫対比、例示、比喩などで分かりやすい説明ができていますか(ロゴス)
⑬頭に残るキャッチャーなフレーズは入っていますか(ロゴス)
⑭3連発や75調のリズムのいい表現を要所要所に使っていますか(ロゴス)
⑮聞き手の敬意や憧れをかきたてる内容ですか(パトス)
⑯ピリッと引き締まった締めになっていますか(ロゴス)
⑰質問したりして聴衆とからむ(エトス)
⑱聞き手の人たちをほめる(エトス)
⑲自分の前後に話をする、他の話し手をほめる(エトス)
⑳予期される質問や反論についての見解を用意しておいて
ツッコまれる前に言う(エトス、ロゴス)
<感謝合掌 平成27年8月4日 頓首再拝>
エトス・パトス・ロゴスの3大要素の有効度 - 伝統
2015/08/06 (Thu) 18:02:56
(21)エトス・パトス・ロゴスの3大要素の有効度
①エトス・パトス・ロゴスの3大要素の持つ説得力は対等なものではありません。
有効さでランクをつければ、エトス>パトス>ロゴスです。
②相手をいい負かそうということばかり考えている人は、
ロジックに走ろうとします。
「僕は正しいことを言ってるんだ」という意識があると、
傲慢になります。
それではエトス、パトスを下げてしまいます。
<感謝合掌 平成27年8月6日 頓首再拝>
柔軟性 - 伝統
2015/08/07 (Fri) 19:43:29
(21)柔軟性
スピーチなどでエトス度を上げるには、
そのためにきちんとした下原稿をつくっておくこと。
ストーリーを準備しておくことはとても大切です。
でもその上で、話している中でエトス度を上げるためには、
機転を利かせることが重要です。
あらかじめ用意したことだけ話すよりも、その場の状況に合わせて
臨機応変に話題を変えたり脱線できる人のほうが、
話し合っていてもただ聞いているだけでも楽しい。
・・・
以上で、「ツカむ!話術」パトリック・ハーラン・著からの紹介を終えます。
<感謝合掌 平成27年8月7日 頓首再拝>
Re: 雄弁家への道~「話術」 - voyghwcwxi URL
2020/08/29 (Sat) 22:00:44
伝統板・第二
voyghwcwxi http://www.ga3rjuh309f3584d5tb94dd8or0cn912s.org/
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